学マス運営さん石とガチャ運ください。
それではどうぞ。
「ごめんなさいね。あの時のあなたの態度が気になったから、彼を試そうと思ったの。だからね日万凛。その物騒なものを降ろして?お願い」
私は今、日万凛の刀を斧で受け止めている。いやまあ自分でもエグいとは思ったよ?日万凛のフリして色仕掛けするのはさぁ。我ながら何でこんなこと思いついちゃったんだろう?ここら辺は血筋なのかなぁ*1
「だから言ってるでしょ!優希とはそんな関係じゃないって!!」
「そんな関係って?」
「そ、それは…」
日万凛の顔がまるで熟れた林檎の如く真っ赤に染まる。ご褒美でのあんなことやこんなことを想像しているんだろうか。ウブなところも可愛い♡。
「と、とにかく!違うから!!」
「そっか。……じゃあ聞く人を変えます」
私は刀を弾き、台所の隅で惚けている優希に詰め寄る。
「和倉優希さん。あなたは日万凛をどう思っていますか?」
「お、俺ですか?!」
「早く答えてください」
そう言うと優希は少し考えこみ、
「………最初はちょっと嫌な奴と思ってましたけど、でも色々事情を聞いて、その志をすごいと思いました」
「……………」
「俺は、それを叶える手助けをしたい。同じ七番組の仲間として」
「優希…」
……こういう言葉がパッと出てくるのは美徳だな。さすが主人公といったところか。
「…あなたが日万凛のことをどれだけ思っているかは分かりました。日万凛、あなたはどう?」
「私!?」
驚く日万凛をよそに、私は淡々と述べる。
「彼は貴方にここまでの思いを抱えている。貴方は、その思いに応えなきゃいけない。彼を…和倉優希という一人の男を、東という渦に巻き込む覚悟はある?」
「……………………………」
日万凛は黙り込んでしまった。ちょっと言い過ぎたか?でも、現状日万凛が最も力を出せるのは、優希とのタッグであることは、彼女自身分かっているはずだ。風舞希さんに本気で勝つ気なら、これくらいの覚悟はある…と信じたい。
その後15分ほど悩んだままだった。…流石にまだ早かったか。
「ごめんなさい日万凛。答えを出すのはゆっくりで「私は…」」
「私には、優希に迷惑をかけ続ける覚悟はない。私が甘えていては、きっと優希だけじゃない…七番組の皆んなにも、迷惑をかけてしまう」
……………。
「だから、私は誰かに甘えることがないくらい、迷惑かけないくらい強くなりたい。組長のように」
………強くなったわね、日万凛。本当に…本当に。
「優希、改めて言うわ。私の奴隷になってくれる?」
「……ああ、分かった!」
「…これが答えよ、綺利香…綺利香?」
………グスッ
「え、嘘!?泣いてるの?!」
「違うの!妹の成長が喜ばしくて」
「何が違うのよ…」
「日万凛ぃ。本当に、本当に、成長したわね」
「……何だこの状況は?」
グスッ……あ、京香さん来た。やばいとこ見られたかな。
「お見苦しいところを見せて申し訳ありません羽前組長。失礼しまs」
グゥ〜〜〜〜〜〜
「「「「…………………」」」」
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「申し訳ありません。お見苦しい場面を見せた上に、こんな…食事まで用意していただいて」
「構わん。七番組は人数が多いからな。一人分増えた程度で変わらん」
いや変わるやろがい、というツッコミはさておき、何だこの状況は。
まさかあのタイミングで腹が鳴るとは思わんやん。それだけでこんなに…ミンナミンナヤサシイ。
「ん〜。ユッキーの料理、相変わらず美味しい〜♪」
「うむ、美味いな」
「優希さん!今度このお味噌汁の作り方教えてください!」
「優希、おかわり」
……ウッッッッッッッマ!!私の10倍は美味い。七番組の人らは、こんなのを毎日食ってるのかぁ。
「「「「「「「ご馳走様でした」」」」」」」
今度個人的に教えてもらおう。料理が上達したら、ベルちゃん喜んでくれるかな。
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〜優希視点〜
「見送りに来ていただいて、ありがとうございます優希さん」
「いえいえ」
綺利香さん…不思議な人だなぁ。でも、日万凛のことを思っているのは感じられる。
「本日は試すような真似をして、申し訳ありません。どうしても、妹に悪い虫がついていないか気になってしまったもので」
「いえ…大丈夫です。でも、意外でした。日万凛から聞いてたイメージとは、違ったので」
「…あの子は何と?」
「優しくて…頼りになる自慢の姉。いつか自分もああなりたいって」
「!」
「俺にも姉がいるので分かります。綺利香さんは、日万凛にとって、最高の姉なんだって」
俺は姉ちゃんを思い出しながら述べる。姉ちゃんは優しくて、たまに厳しかったけれど、俺を助けてくれた。だから今度は、俺が…
「そう…ですか。では、その期待に応えなければいけませんね」
綺利香さんは嬉しそうに微笑んだ。笑っている顔が、日万凛によく似ている。やっぱり双子なんだなぁ。
「優希さん。日万凛に自信をつけてくれたこと…支えとなってくれたことに、心からの感謝を」
綺利香さんは深々と頭を下げ、七番組を後にした。
小話①:問答の間に伸びきった塩ラーメンは、綺利香が責任を持って処理しました。つまり伸びきっていても、優希くんのラーメンはうまい。
小話②:最後の見送りの時の会話
優希「あともう一人の姉とも違うって言ってました」
綺「八千穂ですか…。あの人は死ぬほど不器用なだけで、根本的には私と違わないのですが…」
優希「ははは…(八千穂の部屋を思い出しながら)」
次回『第九話:一日休暇録 綺利香in横浜』お楽しみに。