TS転生者は、日万凛の双子の姉として頑張る。   作:草鞋の人

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今年もクソ暑いですね。

そろそろ本編も動くと思います。


どうぞ。


第六話:総組長の話より、交流戦見てぇなぁ…

魔防隊本部の応接室。

 

 

山城恋は、目の前のソファに座る。そこまでの一挙手一投足は綺麗で、まさに『立てば芍薬座れば牡丹』を体現しているようだ。まあ戦う姿はゴリラそのものだが

 

「ベルとは仲良くやっているかしら?」

 

「はい。ベr…月夜野組長とは、仲良くさせてもらっています」

 

「そう…しかし、入隊僅か一週間で副組長に就任したエリートが、そんな姿になるとはね。そんなに強かったのかしら?件の人型醜鬼は」

 

わかりやすい皮肉だな。まぁこの時点では八雷神の存在は知られていない。恋も、この一件はそこまで重くとらえていないのだろう。

ベルちゃんがいる時にやられたのならともかく、不在の際にやられたのなら、『組長クラスであれば容易に対処可能』と捉えるはずだ。

 

 

さて、これはどう返したものか。八雷神の脅威をプレゼンしたところで、()()()()()には届かないだろう。*1

それなら、やるべきことは一つ。ありのままに伝えよう。

 

「その醜鬼は、紫黒と名乗り、私以外の組員三名を一瞬で倒し、その際に黒い波動のようなものを飛ばしていました。その後私は一度紫黒を倒しましたが、それは分身であり、本体から毒の攻撃を受けてしまいました」

 

「ふぅん。それで?」

 

「…その後奴は撤退し、私は生き延びました」

 

ここまで言ったところで、山城恋の表情が動く。

 

「?なぜそれが退いたか分かる?」

 

「さぁ…私には分かりかねます」

 

マジであの時なんで退いてくれたんだろう?あれか?「今殺すには惜しい」みたいな、ヒ●カみたいな感じなのか?

 

「まぁ、いいわ。下がりなさい」

 

私は立ち上がり、ドアノブに手をかける。

 

「最後に一つお聞きしてもよろしいですか?」

「なに?」

「今回の人型醜鬼の襲撃について、総組長はどうお考えですか?」

 

「…正直、驚いているわ。今までの醜鬼は特殊個体こそあれど、人型なんていなかったから」

すると、山城恋は表情を和らげ、

「でも安心なさい。私が、全て屈服させるわ」

 

 

その姿は、まるで後光が差しているようだった。こういうのをカリスマというのだろう。

 

「そうですか。それでも、鍛錬だけは続けておきます」

 

私はそう言い残し、応接室を後にした。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

私はバイクを飛ばし、帰路につく。ベルちゃんはベルちゃんで仕事があるようで、迎えの車はなかった。途中で醜鬼を刈りながら、少しこれからについて考えてみることにしよう。

 

 

次の強敵は、横浜戦後の神奉者の三人の始末であり、それなりに時間がある。それまでに、対八雷神の技を考えねばならない。現状私に可能なのは、投擲斧(トマホーク)普通の斧(フランキスカ)による『鶴翼五連』のみ。

 

これでも通用しないことはなさそうだが、雷煉の硬さには対応できないだろう。今の私に…神を倒すのに必要なのは、単純な火力だ。となると、必要なのは…

 

 

 

ぐおおおぉぉぉぉぉ

 

地面から醜鬼が一体現れた。だが、通常のものとは見て呉れが異なり、ケンタウロスのような太い四本足が生えている。

 

試しにトマホークを投げてみるも、弾かれる。なるほど、ディフェンスタイプか。あ!アイツ今中指たてて煽ってきた。ゆ゛る゛さ゛ん゛

 

 

「そんなに死にたいのですか。では望み通りにしてやりましょう」

 

私はバイクから飛び降り、トマホークを放つ。今度は目を狙う。奴は危険を察知したのか手でそれを払う。私はその隙に下から潜り込んだ。

 

さてぶっつけ本番だ。今ここで、新しい技を作る!幸い奴は見失っているようだ。その隙にイメージしろ。硬い硬い奴の体をカチ割り、穿つ斧をイメージするんだ。

 

 

 

 

私は、下から()()()()()()()。硬い体を一撃で切り裂いた、大戦斧(バトルアックス)である。奴はうめき声をあげたが、互いに足と頭が生えてきた。どうやら、馬型の四本足の醜鬼と、通常の醜鬼を合体させたらしい。上の人部分になっていた奴はともかく、馬型の方は顔の形が通常種と同じなので、気持ち悪い。早いとこ終わらせよう。

 

 

私は馬型へ駆け出す。馬型はの後ろ足の蹴りを大戦斧で防ぎ、空中で一回転しながら叩き切る。馬型は一刀両断され、灰になって消える。後ろからさっきの醜鬼が向かってくる。大戦斧では間に合わない。私は能力を解除し、

 

 

奴の心臓を貫いた。槍斧(ハルバード)…穿つ斧である。もっとも、これを斧と判断するかは人によるが。

 

 

多分こいつらは紫黒が作ったのだろう。全く趣味が悪い奴だ。さて帰るか。…そういえば、明後日は交流戦だっけか?顔出してみようかな。

 

 

この後私は、ここ一週間で溜まった仕事を片付けないといけなり、しばらくは缶詰である。

 

 

 

クソがァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

第一部『vs.紫黒編』完

 

 

 

 

 

 

*1
原作の総組長選挙編を読もう




次は一旦プロフィール挟みます。

小話①:乗り捨てたバイクは当然ながら大破してしまい、弁償代は給料から天引きされました。

小話②:恋は綺利香を評価してはいますが、あまり快く思っていないようです。


次回『第七話:第一回妹の婿を見定める会』お楽しみに。
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