争いは他所でやってくれ!最後は平穏無事に過ごしたい   作:大気圏突破

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とりあえず頑張ってみます


どうも転生者です!

 駒王学園に通う石動伸元(いするぎ のぶちか)は転生者である。前世はブラック企業に勤めるサラリーマンでサービス残業が当たり前の労働環境で働いていた。不健康で不規則な生活のせいで彼の体は悲鳴をあげていたが無視をしてしまったせいでデスクワーク中にポックリと逝ってしまった

 

 不憫に思った神は彼を転生させようとしたが、天国も人員不足でチェック体制が甘くなってしまい送り届ける世界を間違えてしまった。それを直前に気付いた別の神が送った先の世界でも無事に生きられるように神滅具の1つを与えた

 

 

 

「はぁ~」

『(どうしたノブ?ため息なんか吐きやがって?)』

 

 フランクに話しかけるのは彼の相棒であるドライグである。産まれた時から存在を感知していたので付き合いは16年を超えている。自身持つ"赤龍帝の籠手"に憑依するドラゴンであり"赤龍帝"は二つ名であり所持者の伸元を指す言葉だ!念話で話すドライグは彼のことをノブと呼ぶ

 

 

「(改めて親の偉大さを知ったよ)」

『(1人暮らしじゃ心細いのか?そんな繊細な性格じゃないだろ?)』

「(当たり前の光景が無くなるってショックだって)」

 

 伸元の両親は海外で暮らしている。父親の出張に心配した母親がついていってしまったことで騒がしかった二階建て一軒家は彼だけしかいない

 

 

『(野郎とドラゴンで楽しくしていこうぜ!)』

「(この街で退屈することなんてないけどな)」

 

 

 

 教室に辿り着くとクラスの問題児であるスポーツ刈りの松田と眼鏡の元浜が、机の上に広げたアダルトな雑誌やDVDを並べ品評会を行っている。変態コンビの2人はクラスどころか学園全ての女子生徒から嫌われ問題児として扱われている。ここが元女子校だと聞くやいなや、無謀と言われた一般受験を見事にクリアしてしまった

 

 

『(興味はないのか?)』

「(性欲は普通にあるよ、でもTPOはわきまえる)」

 

 彼だって男の子だ!街中でセクシーな人を見かければ目で追ってしまうし、部屋には外人グラビアモデルの写真集だってある。だけど変態コンビのように人に迷惑を掛けないを信条にしているので硬派だと思われている

 

 

「ノブさんおはよう」

「おっす桐生」

 

 橙色の髪で三つ編みの眼鏡っ娘の桐生藍華が声を掛けると隣の席に座る。あそこで騒いでいる変態たちと同じで1年からの付き合いである

 

「ねぇ兵藤のこと知ってる?」

「知ってるもなにも去年の7月まで一緒のクラスだったろ?」

「アイツまたここを受験したみたいなの」

「あんなことをして何で受かると思っているんだか」

 

 

 変態コンビは元々変態トリオと呼ばれていた。兵藤一誠は性欲の権化とも呼ばれる存在で覗き見の常習犯だった。彼のせいで不登校になった女子生徒もいて教師陣は頭を悩ませていたが水泳の授業で更衣室覗きをしてしまった彼は鉄のシルバーアクセサリーが警察からプレゼントされた

 

 被害を訴えた女子生徒の保護者が桜の代紋を背負う関係者であり、娘の訴えを聞いた父親は学校に乗り込んで彼を捕まえた。証言や余罪が沢山あり擁護する人物は誰もいなかったので夏休み前に放校処分が下された

 

 

「あの2人も年貢の納め時は近いかも」

「それなら平和になるよ!」

 

 平穏無事に過ごしたいが叶わぬ願いである。相棒のドライグといる限りトラブルは常に襲ってくるのだ!彼はカバンから1通の手紙を取り出す

 

「どうしたよ手紙なんて」

「下駄箱の中に入ってた」

「ラブレター?いいわねモテる男は」

 

 茶化すようにからかってくるが彼女も興味津々である。伸元は割とモテるが彼氏というより後方兄貴的なポジションにいて欲しい存在だ

 

 云わば背中を押してほしい相談相手になってほしい知恵を貸してほしい、なんだかんだで頼りたい男性である

 

 

「放課後に屋上へ来てください!」

「見に行っていい?」

 

 伸元は拳を強く握って骨を鳴らした。彼女は踏み込み過ぎたと思ってしまったのでこれ以上茶化すのはやめて1時間目の準備をするのであった

 

 変態コンビが剣道部の面々に折檻されたことはご愛顧だが特に大きなことは無かった。"学園の2大お姉さま"と取り巻きのせいで購買までの道が混んでしまったのはストレスが溜まった

 

 

 

「まだ俺だけか?」

『(ついにノブにも春が来たか?)』

「(茶化すなよ)」

 

 放課後になって屋上に向かうと誰もいなかった。もしかしたらアイツ等がイタズラで下駄箱の中に入れたのか?と思ったが文面は男の筆圧ではない

 

 

「あのっ!石動伸元くんだよね?」

「ん?君が手紙の主?」

 

 後ろから声を掛けられて振り向くと黒髪ロングヘアの美少女が立っていた。彼女は質問に頷くと頭を下げて自己紹介をした

 

「隣クラスの天野夕麻さん?」

「はい!えっと率直に言わせてください…私と、付き合ってください!」

 

 

 急に見知らぬ女子に告白された!いきなりのことで彼の時間は止まってしまった。彼女のことをじっくり見ると出るところは主張するように存在感を示している

 

「すいません!つい気持ちが先走っちゃって、私、伸元くんのことずっと想ってて」

「一目惚れ?」

 

 夕麻は更に強く頷いて肯定する。初対面で告白される経験なんて1度も無かった!これが変態コンビだったらルパン三世のようにパンイチで飛びかかるだろう。しかし彼はそんなことはしない、そして彼は知っている彼女から漂ってくる人非ざる臭いに

 

 

 

「俺ね隠し事をしている人が嫌いなんだ!」

「隠し事だなんて、私そんな…」

「姿かたちを真似てもバレバレだぞ堕天使!」

 

 その瞬間に彼女は不敵な笑みを浮かべると制服から黒を基調とした露出度の高いボンテージ風の服装になっている。背中には堕天使の象徴である黒い翼が手を広げるぐらいに生えていた

 

 

「ふふふ…あ~あ、バレちゃった!どうして私が堕天使だって分かったの?」

「鴉特有の臭いがプンプンしていたから、ファブリーズした方がいいぞ」

 

 

 鼻をつまむ伸元を見て彼女は額に怒りマークを作るが、すぐに表情を戻す

 

「まぁ貴方はどうせすぐに、私に殺されるのだから!」

「ふ~ん怖がった方がいい?」

 

 まるで道端の捨てられたゴミを見るような視線を向けている。そして伸元の手元には二十面のサイコロが握られていた

 

「いつまで出来るかな?そんな強がり…私に殺されても憎まないでよね。恨むならこの世の神を恨みなさい!」

「そういえばトイレットペーパーを買って帰らないと」

 

 まるで相手にしていない口振りに堕天使は怒り光の槍を投擲しようとすると、彼が地面に投げていたサイコロがとある面で止まった

 

「ちっハズレだな!」

「何を…そんなことをして、いぅぅぅぅうぅううういぃぃいぃぃうんn」

 

 

 突如として頭が割れそうな痛みに襲われる。悶え苦しみ転がっているが痛みは収まらないズキズキと主張する激痛は更に彼女を蝕み叫び声が周囲に響く

 

 

「誰の差し金だ?」

「いぃ言うもの…です…か、私は選ばれ……」

「弱いのにガッツだけは1人前だね~鴉のくせに」

 

 堕天使を侮蔑する言い方に怒ったが更に頭痛が酷くなる。子供のように手足をジタバタして暴れたい気持ちに駆られるがプライドが許さなかった。自身で頬を叩き気合を入れると地面に光の矢を突き刺して太陽拳のように周囲を強く照らして目くらましをした

 

 

「逃げたか!」

『(追うか)』

 

 ドライグの問い掛けに首を横に振った。近い将来また遭遇できると思っている

 

『(しかしそのサイコロはえげつない効果を持つな)』

「(多分今もアイツは…って名前を聞くのを忘れた)」

 

 天野夕麻は偽名だろう。下っ端の堕天使の名前を覚えるよりもトイレットペーパーを買うのが大切だ!大をしても尻を拭くモノが無ければ大惨事なのだから

 

 

 

 

「石動君?」

 

 声に反応するとそこには駒王学園生徒会長の支取蒼那が立っていた。しかし彼はその名で呼ばず

 

「この街に堕天使が入り込んでますよシトリー会長」

「それは本当ですか?」

 

 疑う彼女に落ちていた堕天使の羽を見せると確かめる為に近付いてくる。渡されたモノを隈なく観察し彼の口にしたことが真実だと理解する

 

「セラフォルーさんに連絡をお願いします」

「分かりました!大丈夫なんですよね?」

 

 その言葉に伸元は持っていたサイコロを見せると会長は顔を真っ青にさせてしまう。彼女はこれの痛みを経験しているから納得した

 

 

「それにしても街の管理者は何もしないなんて、魔王の妹は余程の無能なんですね」

「あまりリアスの悪口を言わないでください!彼女だって頑張っているので」

『じゃあ何故現れない?』

 

 ドライグのツッコミに彼女は黙ってしまう

 

「とりあえず伝えてくださいね」

「分かりました。あの…気をつけて帰ってください」

「会長も自分の立場を理解してください」

 

 屋上から降りていく彼を見ながら支取蒼那…否、セラフォルー・レヴィアタンの妹であるソーナ・シトリーは佇むことしか出来なかった




wikiや解説をしているブログを見ながら始めてみました、ある程度の流れはなんとなく作れているのでエタラないように頑張ります

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