争いは他所でやってくれ!最後は平穏無事に過ごしたい   作:大気圏突破

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フリードの口調ってこれでいいのかな?

昨日はやらかしてしまってすいませんでした


少しだけ心が晴れた騎士

「君の方がよっぽど悪魔らしいよ」

「れっきとした人間で赤龍帝だ」

 

 ゼノヴィアたちに言ったことを口にすると木場は乾いた笑い声を発していたが伸元はスルーした。そして彼とタッグ組むことで1つの条件を提示する

 

「どうして部長に隠すんだい?戦力は多い方が」

 

 どうやら仕える『王』の現状を理解していないようだ、痴態を晒し続けたリアス・グレモリーの評価は現在進行形で下がり続けている。当然考えるのは功績を上げて結果を残すことなので自身やソーナを狙いに来たコカビエルは魅力的な獲物であり、盗まれたが教会の所有するエクスカリバーを破壊できれば"聖剣の力に屈しない次世代の悪魔"のアピールにもなる

 

「功名欲しさにスタンドプレーで俺達に被害を与える可能性がある。あとサーゼクス・ルシファーの書いた短絡的なシナリオに加担をするつもりはない」

「サーゼクス様のシナリオって?」

 

 確証はないが身内贔屓する魔王の脳内を想像するのは容易だ、自分たちの働きをリアス・グレモリーの手柄にする可能性がある

 

 

 

「今のグレモリーと眷属たちでコカビエルを撃退・撤退に追い込むことは出来ると思うか?」

「…ほぼ不可能に近い」

「それで誰が矢面に立つ?」

 

 与えたヒントは多いが、答えを見つけた木場は額から垂れ落ちる汗を手首で拭って現実を理解してくれた。伸元が禁手化すればコカビエルと対峙することは可能だが歴戦の猛者相手に通用するか不明瞭である。ダイスの目が痛みを伴わないものだったら最悪だ

 

 

「シトリー会長の方には交渉が決裂したことを伝える。エクソシストたちはしばらくお天道様を拝めなくなるが三つ巴で乱戦するよりマシだ」

 

 まずは奪われたエクスカリバーを破壊して敵の手段を1つ封じるだけでも余裕ができる。悪魔にとって聖剣は天敵でありハナダジムでカスミのスターミーに対してリザードで挑むようなものである

 

 

「1番最高なのはセラフォルーさんが援軍に駆けつけてくれることだ、あの人もシスコン魔王だが身内の為に事実を曲げることは絶対にしない」

「君は会長を慕っているんだね」

「長い付き合いだし持ちつ持たれつの関係だからな、叶えようとする夢は茨の道だが背中を支える面々にドラゴンがいてもいいだろ」

 

 赤龍帝を宿す人の身であり、悪魔の駒を用いた主従関係でもないのに繋がっている絆を見て木場はソーナたちのことを羨ましく思った。リアスも優しいが悪魔としての魅力は母親や義姉と比べると劣っているように見える

 

『お前はレーティングゲームで不死鳥に健闘を称えられた、怒りで我を忘れるな!歩んできた人生を誇れ!その手に宿した力を信じろ』

「ウェルシュ・ドラゴンのお墨付きだ、やることは分かっているだろ?」

 

 剣を向けてしまったのに聖剣に対する復讐のチャンスを与えてくる。もう迷うことはない

 

 

「ところで部長の顔面に直撃した野球のボールって…」

「今年の甲子園は期待しても良さそうだ、もしかしたらドラフト会議でプロ球団から指名されるかもしれないな」

 

 問い詰めるのは野暮だと思う木場であった

 

 

 

 

 

「分かりました。交渉役お疲れ様です」

 

 連絡を受けたソーナは眷属たちを生徒会室に眷属を呼んで作戦会議を始めた。大まかな部分は既に決めてあるのでルートの選定や逃走経路の確保を含めた詰めの協議である

 

「敵と相対するのは石動君と木場君に任せます。私たちは生き残ることに徹しますが逃げることを恥じと思わないでください、亡くなってしまったら次のチャンスなんて二度と訪れません」

 

 囮役が1人で歩き定められたルートにフォロー役を複数人配置する。今回の作戦で囮になるのは匙と椿姫でソーナも手を上げたが全員から却下された。また閃光弾と改造した防犯ベルを用いる

 

「向こうは騒ぎにしたくないと思います」

「つまりこれで人の目を引き付けることですね」

 

 女王である椿姫の言葉にソーナは強く頷いた。急ごしらえの装備だが役に立つはずだ

 

「俺は反対です」

「匙っ!」

「光や音を聞きつけた人たちが野次馬になって近づいてくる可能性があります。これは敵に人質を与えるようなものです!」

 

 それは懸念事項であった。人質どころか一般人に向けて剣を振り下ろしたら惨劇となってしまう。フォロー役には野次馬にも対応してもらうつもりである

 

「結局アイツに頼りっぱなしじゃないですか俺たちだって強くなっています。このままだとシトリー眷属は虎の…いえ赤龍帝の威を借りる狐です」

 

 立ち上がった彼は生徒会室から出て行きアーシアと仁村が後を追うのであった。対抗意識を持つのは構わないが強がりでは足並みの乱れを起こすだろう。とりあえず残った面々に休憩を取らせることにしたソーナは椅子に深く座り頭を抱えるのであった

 

 

 

 

 

 

「遅かったか」

 

 連絡を受けた伸元の近くには天に召された神父が横たわっていた。体には夥しい数の斬られた痕があり着用していた服も真っ赤に染色されている

 

「私たちが来た時にはもう…」

「そうか、せめて綺麗な顔で弔っておくか」

 

 神父の遺体はソーナたちに任せて彼は屋外に出た。人々が夢の中へ旅立っている間に神父は違う所へ向かってしまった。受けの立場なので確実に後手になるのは仕方がない

 

 

「石動君!」

「どうしたんですか?シトリー会長」

 

 血相を変えたソーナが慌てて駆け寄ってきた。彼女は息を整えることをせずに情報を伝えようとするが単語の羅列で要領を得ない、深呼吸をさせると落ち着いたのか肩で息をするのをやめた

 

「別グループからの連絡で匙を…見失った報告が」

「あの野郎まさか」

 

 すぐに地図を取り出して彼の通るルートとフォロー役の配置場所を確認した。見失うということは理由が存在する。『王』であるソーナの指示を無視する行動ということは優先順位が変わったとこである。つまり何かを見つけた可能性が高く、木場の方にも同じ連絡をすると伸元は舌打ちをして見失った現場に向かった

 

 

 

 

 

「はぁ…はぁぁぁはっぁ…はぁ」

「おやおやぁ~?まだ頑張っちゃうのでしゅか~~~~~~?そろそろ死んじゃった方が楽ですよ~~」

「まだだ!俺は最強の兵士に」

「願いごとは短冊にでも書いちゃいなさ~いぃ、垂れたら目の前で破ってあげます~~~よ!」

 

 囮役になっていた匙は道中で怪しい人物を見つけて尾行していた。本来なら仲間に連絡するのが事前に定めた決まりだったが、"自分だってやれるんだ!"という気持ちが勝ってしまった。隙を見せたところを神器の龍脈を使って捕える。人違いだったら逃げてしまえば良いと考えていた

 

 だが彼の目論見は簡単に崩れ去った。5分程度尾行を続けると怪しい奴は立ち止まり胸ポケットから携帯電話を取り出して誰かと話していた。声は聞こえないが遠くからでも笑っているのが見えたが通話を切った瞬間に相手の視線が隠れている自分のことを鋭く見つめていた

 

 

 

「ラインよ!」

 

 龍脈で相手を捕まえようとするが目にも止まらぬ速さで躱されてしまう。それなら横に振って鞭のようにしならせて攻撃しても当たらない、目を一瞬閉じただけで距離を詰めて斬りかかってくるのを尻餅をついて偶然避けることは出来たが

 

「ドライブシュ~と!」

「ぶっげぁっ!」

 

 顔面にサッカーボールキックを受けてしまった。靴に鉄板を仕込んでいたのか鼻や頬の骨が砕ける音が聞こえてしまい血が止まらない

 

「頑張っちゃうね~~~ボクチンもハットトリックを目指しちゃおうかな~~~~~~」

「(ちく…しょ)」

 

 予約録画したはずの勝利のビジョンが砂嵐で全く見えない、恐怖で足が震え立ち上がることを脳が立ち上がれと指令を出しているのに体が反応してくれなかった。強くなっていると思っていたのではなく思い込んでいただけにすぎない、力がなくても知略で何とかなると信じていたが最低限の力すら持ち合わせていなかったのだ

 

 

「ライ……ン」

「それが遺言ですか?アーメンハレルヤピーナツバターだぁぁぁぁはははは!」

 

 剣を振り下ろしてくる敵に苦し紛れに伸ばした龍脈がキックの衝撃で地面に落ちていた閃光弾に付着しヨーヨーのように引き戻すと2人の間で起爆し周囲は光に包まれた。一矢報いたとは言えないが少しだけ反抗することが出来た

 

 

「コノくそ悪魔がぁっ!さっさとチョンパといきましょうかぁ!」

 

 視力は回復していないが感覚で分かる。縦ではなく横薙ぎで振られた剣は匙の首に当たる寸前で止められた

 

 

 

「上出来だ匙!ギリギリまで足掻いてくれたおかげで間に合った」

 

 自身の目の前に立つ者は赤龍帝の籠手で攻撃を防ぎ労いの言葉を述べてくれる。彼のことを拒絶していたのに薄っすらと見える背中は頼もしく感じる

 

 

「貴様はあの時のぉぉ」

「痛風になってみた感想はどうよクソ神父!」

「慣れちゃいば平気なんだよ」

 

 激昂して斬りかかってくるが闇夜に乗じて木場が騎士の速度を活かして突進する。避けようとするが伸元に腕を握られてしまい動くことが封じられてしまい直撃を受けた彼は剣を落として吹き飛ばされてしまう

 

 

「こいつはオマケだ」

 

 ダイスを投げると『気管支喘息』と書かれている面が登場し咳き込んでしまい喋ることが出来なくなってしまった。勝負はこれで決したに思えたが

 

 

 

 

 

「随分、苦戦しているじゃないかフリード」

 

 男性の声が聞こえ視線を向けると初老の男性が立っていた。その手には聖剣が握られていたが扱えるような見た目ではなかった。彼は咳き込んで涙を流しているフリードに剣を投げつける

 

「フリード…聖剣に因子を込めろ撤退するぞ!」

 

 その瞬間に彼の姿は消えてしまい初老の男も闇に紛れて逃げていった。残された現場には野郎3人が残され地面には匙を痛めつけていた聖剣が無造作に転がっている

 

「やるぞ木場」

「うん」

 

 目を閉じて集中する彼は1本の魔剣を創造し、聖剣を持っている伸元に振り下ろして破壊した。邪な心を排除しシンプルに真っ直ぐに自身の想いを込めた一振りに魔剣は応えてくれた

 

 

「匙…俺たちは何も言わないがシトリー会長からの説教だけは覚悟しておけよ」

 

 聖剣で斬られるよりも痛いダメージが彼を襲うまで時間は掛からなかった




馬券が当たって勢いで執筆してしまった。自分でも先の展開に苦悩しそうだ
多分ですが匙もこれで成長すると思います

感想ありがとうございます(おまちしてます)
お気に入り登録もありがとうございます
誤字訂正もありがとうございます


明日はヴィクトリアマイル
そろそろ1勝馬を卒業しろ!頑張れボンドガール(昨年も本命でした)
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