争いは他所でやってくれ!最後は平穏無事に過ごしたい   作:大気圏突破

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宝塚記念まで競馬を引退します


もっとも残酷な症状

 聖剣を所持していたフリードとの戦闘で重傷を負った匙はアーシアの神器で回復したが再び傷を負った。取り決めた約束を破った者への罰としてソーナから直々に折檻を受けるとアーシアが治して次のラウンドのゴングが鳴り、転生悪魔サンドバッグとなった彼は二度と独断で動かないと心に誓い生徒会のメンバーに土下座した

 

 

「(コカビエルってどれぐらい強い?)」

『(珍しく弱気だな相棒)』

 

 夜遅くまで活動をしているので授業中に充電という名の居眠りを終わらせると放課後になっていた。態度は悪いがテストの点数は学年50位~70位をキープし女子生徒の敵である変態コンビの悪行を阻止しているので評価は高い方である

 

 

「(今まで格上との戦いって殆ど無かっただろ)」

『(ガキの頃に冥界でドラゴンの鱗採取をしていた奴の台詞じゃないな)』

 

 ソーナと出会う前からドライグと向き合って対話を行い禁手化に至った。シトリー家の庇護を受けるようになってからセラフォルーが時間を見つけては伸元のことを鍛え成長を促進させた。当人は手加減されていると思っていたが彼女は割と本気で戦っていた

 

『(アレは最後の手段として残せ!)』

「(分かってる…俺達の切り札だからな)」

 

 戦力差を埋める方法がある。ただし最悪を想定して制限時間を設けているので易々と使えないうえに使用後は反動によるダメージで動けなくなってしまう諸刃の剣なのだ

 

『(今日も遅くなる。今のうちに休んでおけ)』

「(優しくて涙が出ちゃうね)」

 

 声に出していないがドライグは彼のことを好いている。自身のことを道具扱いせず歴代宿主で1番長く言葉を交わし続けて産まれてから今日までの成長を誰よりも近くで見ていた。ドラゴンを宿せば常人よりも多くトラブルに巻き込まれる

 

 シトリーや眷属の面々からまだ頼られているが将来は肩を並べてくるだろう。いつか訪れる別れの日が来るまでドラゴンのお節介をしてやろうと思うのであった

 

 

 

 

 

「(頑張っているわね…あの赤龍帝は)」

 

 使い魔のコウモリから得た情報に目を通したリアス・グレモリーはバスルームで身を清めている。制汗剤とファブリーズの大量消費で腋の肌が荒れてしまったがフェニックスの涙を使って元通りなった

 

「(私の目論見通りに動いているわね)」

 

 エクソシストたちに負けたが聖剣に対して憎悪の炎を燃やす木場は必ず復讐の道に走る。身内に頼ることができなければ外部に助けを求めると読んだリアスは使い魔で彼の動向を探った。そして案の定ドラゴンを宿す赤龍帝に接触し彼女はガッツポーズをする

 

 自分のテリトリーでコカビエルと対峙できるのは忌々しい彼しかいない、勝てれば魔王の兄を通じて私たちの手柄にすれば良い、負けたとしてもコカビエルも相応のダメージを負っているはずだ!主役を務める自分は眷属たちと堕天使を仕留める筋書きも脳内で完成している

 

「(でも、あの2人が何も動いていないのはなぜかしら?)」

 

 

 ゼノヴィアたちの行方を見失っていたリアスは2人が沈黙している理由が分からなかった。もしかしたら騒動が終わった後に自分たちを背後から襲うつもりかもしれない、とりあえず使い魔にはエクソシストの捜索を指示する

 

「(早く来なさいコカビエル…私の為に!)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ということをグレモリーは考えています」

 

 夜中の生徒会室で紙芝居を披露した伸元はソーナの眷属たちに置かれている状況を説明した。木場が接触してきたときにリアスの使い魔に監視されていることに気付いたので、彼とLINEアドレスを交換し彼女たちの動きを報告してもらっていた

 

 

「私たちは引き立て役ですか」

 

 水飴を練り合わせていた割り箸を握り潰すと女王の椿姫は今まで見せたことのない怖い顔で伸元のことを睨み付け、怒ったりしないアーシアも頑張って同じような顔を作ろうとしている

 

 

「まぁ…ムカつくよな、俺達のことを脇役や下っ端扱いにする所業なんて許せないよな?」

「当たり前です!」

 

 彼女の言葉にソーナを含めて全員が頷いた。特に匙は茹蛸のように顔を赤くする

 

「だから俺達は台本そのものを書き換えることにした」

「いったいどんな風に訂正するんですか?」

「そろそろ来る時間だ」

 

 

 

 伸元とソーナ以外の面々が頭の上にクエスチョンマークを浮かべていると、室内に2つの魔法陣が浮かび上がり女性悪魔たちが姿を現した。片方は黒髪ツインテールで深夜アニメに登場しそうな魔法少女のコスプレをしている。そしてもう1人は銀髪でメイド服を身に纏っていた

 

「ヤッホー!久しぶりソーナちゃん、眷属のみんなは初めましてだね☆セラフォルー・レヴィアタンです☆気軽に『レヴィアたん』って呼んでね☆」

「セラ…貴女は」

「グレイフィアちゃんも一緒に着ようよ☆」

「着ません!」

「だってそれもコスプレでしょ☆」

 

 その刹那グレイフィアの拳がセラフォルーの頭部に目がけて振り下ろされるが、彼女は蝶のように舞って軽々と躱してしまった

 

 この場に駆けつけてくれたのは「最強の女性悪魔」を争った魔王と女王である。数日前に木場からの情報を2人へ伝えると忙しい身でありながら助っ人として参戦してくれることになった。裏取引という訳ではないがセラフォルーは報酬として冥界で放送されている『魔法少女マジカル☆レヴィアたん』にソーナを出演させる要求をし、背に腹は代えられない彼女は血涙を流しながら承諾した

 

 

「今から作戦を伝える。俺とセラフォルーさんとグレイフィアさんでコカビエルをボコす!フリードたちが現れたら神器持ちで対応する。残り会長の指示で結界を作ってもらう」

「それって…もしかして、まさか?」

「作戦開始は今からだ!」

 

 木場のLINEにスタンプを送ると窓を開けて3人がグラウンドに降り立って魔力を最大放出した。闘争を求むのなら電灯に群がる羽虫のように寄ってくるだろう。他の眷属たちも慌てて持ち場について準備を行う…そして

 

 

「懐かしいと思ったら魔王と銀髪の殲滅女王がお出ましとは」

 

 ローブのようなものを着用した長髪の男が上空で十枚もの黒い翼を広げていた。それはレイナーレとは比べものにならない程のオーラを感じる

 

「確認の為に聞きたいが、堕天使のコカビエルであっているよな?エクスカリバーを盗んでこの町に来た理由は何だ!」

「俺は戦争がしたい!エクスカリバーを盗めばミカエルが攻めてくるだろうと思ったのだがエクソシストたちは何をやっている?誰も来ないじゃないか」

「多分だけどブタ箱でカツ丼食ってるぞ」

 

 コカビエルから視線を外すと別の場所では聖剣を振り回すフリードを複数人で斬る・縛る・反射のリンチしていた急造のコンビネーションだが自身の役割を徹底させれば問題無く対処できる

 

「まぁいい…ミカエルより楽しめそうだ!存分に俺を満足させてみろッ!」

 

 その言葉と共にグラウンドには複数のケルベロスが召喚され3人に襲い掛かろうとしたが

 

 

「邪魔ですね」

「どっか行っちゃえ~☆」

「無駄!」

 

 ほぼワンパンで蹴散らしてしまった。コカビエルと会話しながら赤龍帝の籠手を出して倍加を行って彼女達に力を分け与える『譲渡』を行っていた。伸元はヤムチャ状態になっているケルベロスを全力で投げつけるがコカビエルの攻撃で消滅してしまう

 

「ノブちゃんは私とグレイフィアちゃんのサポートをお願いね☆」

「自分の身は自分で守ってください」

 

 メインアタッカーは冥界最強の女性悪魔たちが担い彼は彼女たちを支える黒子に徹する。これが最も勝率の高い戦法だと思う。禁手化を発動し更に現れたケルベロスを駆逐しながら倍加の音声を何度も響かせてコカビエルに与える症状のダイスを転がした

 

 

「どうした!そんなものか」

「まだまだこれからが本番だよ~☆」

 

 セラフォルーの得意とする氷結魔法を光の矢で破壊しながらコカビエルは笑っていた。自分が求めていた!待ち続けていた楽しみが目の前で起きている

 

「そこ!」

「甘いな…平和ボケした代償かなグレイフィア・ルキフグス」

 

 背後からの攻撃をノールックで受け止めると彼女の足を掴んでグラウンドに叩きつける。しかし受け身を取られてしまい大きなダメージを与えることが出来なかった

 

「もっとだ!もっと…俺の………俺のなんだ?何だっけ?」

 

 さっきまで口にしようとした言葉が出てこない、コカビエルは顔を動かして周囲を観察しながら震えるように怯えている。セラフォルーたちは様子のおかしい彼を見て首を傾げる

 

「どこだ?俺はなんでここに?ここはどこなんだ?ダレだ?おまえたちは?アイツ等は?どこにアイツって誰だ?」

 

 

 伸元の転がしたダイスの面には『アルツハイマー型認知症』と記されていた




次の給料日まで節約生活になります

原作であった神の不在は別の人物にやってもらう予定(勢い任せで先のことを考えずに執筆しているので)

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