争いは他所でやってくれ!最後は平穏無事に過ごしたい 作:大気圏突破
未成年なら何をしても許されると思っていた。所詮は子供のやることなんだから大目に見てほしい、だって男が女に興味を持つのは当たり前のことで言ってしまえば条件反射なんだ!女の子が更衣室で着替えているのなら覗くのが男の性なのだから
しかし世間は彼のことを許すことは無かった。被害者の父親が桜の代紋を背負う正義感の強い人物で心に傷を負った娘の涙を見て鬼と化した。いつものようにエロ本を持って学園に向かおうとしたらパトカーに乗せられた
「君は自分の犯した罪を理解しているかな?」
警察官から淡々と過去の行いを告げられていても"未成年だから大丈夫"だと高を括っていた。反省文を提出すれば罪がチャラになるだろうと考えていたが現実は甘くなかった
学園から送付された書類を見て両親は泣き崩れてしまった。2人は学園へ向かい何度も頭を下げて処分の軽減を求めたが覆ることはなく兵藤一誠の存在は抹消される。在籍していた3ヶ月で被害者は父母の両手両足の指を使っても数え切れないほど沢山いた。親友だった松田や元浜も擁護することなく彼を見捨て自己保身に走った
放校のことは近所でも噂になったが彼の態度が変化することはなく部屋でエロサイトを検索したり、高倍率ズームができる双眼鏡でマンションに住む女子大生の着替えを覗く日々が続いた
「どこなんだよ!ここは」
目が覚めたら全く知らない寺にいた。前日の夕食は珍しく豪華で好物が並んでいたことで箸が進み両親も久々に笑顔を見せていた。締めのデザートを食べる前に意識が朦朧としてしまい寝ていたのだ
そして筋肉質で野太い坊主の声で起こされる。現実を受け入れることが出来なかった一誠は寺から逃げ出そうとしたが腹パンをされて組み伏せられてしまい粗悪なバリカンで髪の毛を全て刈られてしまった
「君の両親から真人間になるように頼まれたから」
冗談じゃない、こんな辺鄙な場所で過ごすなんて断固拒否だ!それにイベントチケットが手に入ったのに参加出来なくなる。しかし屈強な坊主たちに煩悩まみれの一誠では太刀打ちするのは不可能で逃亡を試みても失敗し懲罰を与えられた
しかし彼は諦めることなくチャレンジし独房の板に打ち付けられていた釘を配膳される味噌汁で錆びさせて引き抜いて外界との道を開けた。肩の関節を外して無理やり抜けると中指を立てて寺から逃亡した
「(これで自由だ!)」
服はボロアパートで干されていた洗濯物から拝借して靴は銭湯の下駄箱から盗んだ、道路の標識で県外にいることを知った彼は駅の無料駐車場で鍵が差しっぱなしの自転車を見つけて跨った。移動している間にイベントは終わってしまったが悲観することなく自宅に向けて漕ぎだした
暑い日中は冷房の効いている公共施設で休憩し、試食品や献血センターのお菓子で空腹をしのぎ公園の水道や川に飛び込んで汚れを洗い流す。そして太陽が沈んでから深夜のツーリングで目的地に向かう
「やっと……やっ……と」
生まれ故郷に戻ってきた時には9月を迎えていた。カーブミラーに写る姿は悲惨で初見で彼のことを兵藤一誠と分かる者はいない、中途半端な坊主頭で無精ひげを生やし太ももから下は虫に刺されて変色している。眼光は鋭く輝き行きかう人々を睨みつける
段々と自宅に近付く、あんな所に送った両親を恨んでいる。右手の拳は真っ赤に腫れあがり渾身の一撃を叩き込むつもりだ!そして…
「………っえ?」
表札が変だ、漢字で『兵藤』と書かれているはずなのに読み方の分からない英語で記されていた。何度も目を擦って確認するが文字が変化することはなかった。間違って違う家を自宅と勘違いしてしまったのか?しかし外壁や庭はまさしく自分の住んでいた家なのに何で違うんだ
「買い物に付き合ってくれてありがとうございます」
「こっちも明日の朝食や米を買う予定がありましたし」
遠くから声が聞こえ一誠は慌てて繫みの中に隠れると迫ってくる4人を見る。スーツ姿の女性がランドセルを背負った子供と手を繋ぎ、隣には自分好みの巨乳が存在感を露わにする青髪の女子高生と…
「(あれは…石動?)」
かつて同じ学園に通っていた近所の同級生だった。彼は商品の詰まったスーパーの袋を持って彼女たちと談笑している。面識はあったが向こうは自分のことを軽蔑するような目で見るので嫌な奴だと思っていた
「じゃあ俺達はここで」
「ミリキャス…また明日だ」
赤髪の少年は頭を下げてから手を振り親子は自分の家に入っていく、鍵は閉められチェーンも掛けられた
『お掛けになった番号は現在使われておりません』
いったん自宅から離れて道中で見つけた10円玉を使って公衆電話から両親の携帯にかけるが着信どころか番号を変えられていた。全てを理解した一誠の心に絶望の闇が広がっていく
父親も母親も自分のことを見捨てた。残りの親族は祖母が生きているが自転車向かうのは不可能な田舎に住んでいる。段々と暗くなり蚊が食事を求めて体に纏わりつく
"ぐぅぅぅぅ~~~"
蚊は自分のことを餌にするが自分は蚊を餌にすることは出来ない、ゆっくりと立ち上がり落ちていた木の棒を持ってゾンビのように足を引きずりながら歩く
「おん…な、おっぱ……い、ブラジャ……」
うめき声のような掠れた声で街灯の無い夜道を歩く、向かうのはかつての我が家だ
2対1でも少年を人質にすれば大丈夫だ!あの人妻も胸は大きく魅力的だった。そうだついでに石動も襲おう寝静まった頃なら油断もしている。奇襲をすれば問題無い
「あれ…は、女!」
自宅近くに差し掛かると目の前にゴスロリ風のワンピースを着た黒髪の少女が立っていた。彼女は何かを捜しているような感じで周囲をキョロキョロしている
少女は一誠の視線に気付いたが、鼻で笑い嘲笑の顔を浮かべているように見えてしまい感情の緒が切れた彼は持っていた木の棒で殴り掛かるが
「………っあ」
それが兵藤一誠の最期の言葉だった。体が分解するように崩れていく段々と意識が薄れ17年間の思い出を振り返っているが走馬灯は黒く塗りつぶされ命の火が灯っていたロウソクは死神の息で消されてしまった
「(おれ…………は、おれ)」
主役の道を歩めた可能性があったが通行止めだった。未成年だからといってセクハラ行為が許されることなんて有り得ない、彼のせいで傷ついた女の子は沢山いる。地獄で閻魔を含む十王がお前のことを待っている
「痒い」
少女は一誠を見ていた訳ではなかった。自身の体に飛び交う蚊が五月蠅くて血も吸われていた。彼女は微弱なオーラを出して殲滅しただけで彼はまさに『飛んで火にいる夏の虫』だった
「赤龍帝…近い…でもどこにいる?」
闇に溶け込み意中の人物を探し求める。彼女は一体何者なのか?
ソーナたちの第2戦の日程は10日後だった。しかもその3日後には駒王学園の体育祭なので生徒会の面々はトレーニングを積みながら運営の準備も行わなければならない、前回と違い今回はフェニックス家からの陣中見舞いはなく眷属たちで切磋琢磨の日々だ
「ごめんねノブちゃん☆こんなところに呼び出して」
「デートじゃなさそうですね」
「あらっ!私との熱い夜はお嫌いかな?」
彼はセラフォルーに呼ばれて魔法陣で冥界に訪れていた
「ねぇ…この前やってくれた『覇龍』みたいなヤツってどれぐらい出来る?」
「いまのところ10%なら9分で5%以下なら27分ぐらいですかね」
「サイラオーグちゃんの時は何%だった」
その質問に彼はVサインで答えた。たった2%で若手悪魔筆頭を子ども扱いしたのだ、セラフォルーは背筋に冷たい汗を流すと戦闘態勢になる
「セラフォルーさん?」
「カテレアちゃんに勝つ為には私はもっと強くならないと駄目☆だからノブちゃんの時間を私にちょうだい!」
和平協定の場で『オーフィスの蛇』を使った彼女に手も足も出なかった。セラフォルーが本気を出せる環境ではなかったが現時点では向こうの方が上である
「ノブちゃんの欲しいモノは何でも用意する」
「大丈夫です今まで受け取ってきましたから」
「ありがとう☆」
詠唱を終えて『紅赤朱の兆覇龍』の状態になり2人の拳は冥界の地でぶつかり合う。普段はふざけている見た目と言動のセラフォルーだが大切な家族を守る為、レヴィアタンの名を継ぐ者としての覚悟が滲み出ている
本気の彼女は一筋縄ではいかない、だからこっちも今できる全力で応じるのみだ!
一誠はタグのようにフェードアウトしました。原作1巻でレイナーレの手でやられているから『原作キャラ死亡』のタグっているのかな?(今日の朝にクロスオーバータグを運営から)
次はレーティングゲームが体育祭の準備にしようと思います
感想ありがとうございます(おまちしてます)
お気に入り登録もありがとうございます
誤字訂正もありがとうございます
石動君の技にキン肉マンから抜粋してもよろしいでしょうか
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マイナーな技も出してくれよ OK
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ハイDにキン肉マンは合わないから NG