生まれは血霧の里のかぐや一族 !   作:かろんたバンズ

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第8話 ロストリタリエイト1

忙しなく動き続ける忍者たち。響く怒号や怪我を負った人間の悲痛な悲鳴が聞こえてくる。

今は第三次忍界大戦の最中だ、この程度の修羅場などどこにでもある。そして、僕が働いているのはそんな地獄。今日も元気に薬品運びに精を出している。

 

「なんていうかさーこんなことのために忍者になったんじゃないんですけどーって感じなんですけどー」

 

班員の雑魚女が愚痴ります。この女は目上の人間がいるといないとで態度が変わるようです。

 

「そんなこと言うなよ灯里。たとえこんな仕事でも前線にいる忍達の助けになるんだからさ」

 

「でもさー阿良丸、もう1ヶ月は経ってるよ? こんなつまんない任務を始めてからさ」

 

女の間延びした声は僕を非常にイライラさせますね。周りは騒がしく動いているのに何故かこの女の声がよく響いてくるのです。ただでさえこんな単純な作業に飽きが来ているのですから黙っていて貰いたいです。

 

「ちっ」

 

舌打ちを1つします。あのゴミ達に聞こえるように大きな音が出るように心掛けて。

僕がこの任務を始めてから1ヶ月ほどが経ちますが発見が有ったのです。あのゴミ女は直ぐに喚き散らす愚か者ですが、少しシグナルを送るだけで大人しくなるのです。

僕は頭が良いですからね。学習能力は飛び抜けています。

 

こんな風景が日常になってしまったのですが、今日はいつもと違うことが起こるようです。なにやら1人の伝令忍が僕達の前にやってきました。

 

「お前らが青隊長の班だな? 今すぐに水影邸に戻るように」

 

「たしかに僕達は青隊長の班員ですが、なにかあったのですか?」

 

「ばっかじゃなーい、阿良丸! これは私達への特別任務が下るに決まってるわ!」

 

特別任務!? 当たり前ですよね。超天才の僕がこんな雑用の真似事をいつまでもさせられる訳がないですもんね。

伝令忍者の人は、

「たしかに伝えたからな、今すぐだぞ」

と言ってどこかへ駆けて行きました。

 

僕もこんな所は飽き飽きしていますし直ぐに向かいましょう。

 

「結局なんでかは分からなかったけど、急いだ方がいいみたいだね」

「レッツゴー! …………って、あ」

「って、照麿っ!」

 

動きの遅いのろま達には僕のスピードは速すぎますからね。自分の恵まれた才能が恐ろしいです。

僕は壁を突き破り水影邸の方向へ走りました。

 

 

 

 

 

水影は相変わらずチビです。そして隣には青がいます。水影は偉そうにでかい椅子に座って青は直立不動です。

僕は立ってます。隣には班員のクズと雑魚がいます。

なにが嬉しいのかよく分かりませんが水影は僕達子供を見渡すとにこやかに笑って頷きました。

 

「よく揃ってくれたなみんな。今日集まったのは他でもない、下忍の君たちにこそこなして欲しい重大な任務があるからだ」

 

水影が言います。

 

「任務の難度はCランク、大したものでは無いだろう」

 

Cランク任務なら慣れたものです。僕は1人でもこなして来ました。無力な盗賊紛いの人達を討伐する程度の仕事ですね。忍者は含まない程度の任務です。

 

「今回は青を隊長としたフォーマンセルでの任務となる。

上忍青、下忍阿良丸、下忍灯里、下忍照麿。

以上4名で任務に当たるように。

詳細は隊長である青が説明する。では健闘を期待する」

 

「はっ!」

 

僕以外の忍が返事をしました。

青に睨まれます。

 

……こういう時って返事が必要なんですね。一族では教えられませんでした。

そして青は規則に五月蝿そうな雰囲気がありますがやはりそうだったようです。

 

「やはりアカデミーに在籍しなかった照麿は教育が足りないようだな」

 

青が何かをボソッと呟きました。

 

「では早速だか移動を始める。任務の説明は移動しながらでいいだろう」

 

「ええー! 青先生、もしかして今直ぐに任務を始めるんですか? 久しぶりにこっちに帰ってきたから1度家に帰ってお母さんに会いたいのに!」

 

「そうですよ青先生! 僕らずっと後方支援の任務でこっちにいなかったんですよ」

 

「馬鹿者! 忍という物はそんな甘ったれたことを言ってられん物だ!

それにこれは水影様直々の火急な任務だ。そんな暇などありはせん!」

 

「でも私シャワー浴びたいし!」

 

どうやら2人は家に帰りたがっているようです。僕はあんまり帰りたいとは思わないので今すぐに任務に掛かってもいいんですけど。かぐや一族に戻ってもやる事がないですし。

というか解散しても暇で暇で仕方が無いので直ぐに仕事をしたいです。

 

「全くこれだから最近の若いもんは」

 

「とにかく! 若者でも老人でもなんでも直ぐは無理なんですぅー」

 

この女はこんなに押しが強かったんですね。ガクブル震えてる印象が強かったんですが。よくわかりませんね。

 

「良いだろう。そんなに言うのなら諸々の準備に3時間ほど時間をやろう」

 

そこまで言って青はふと僕の方を見ました。

 

「ただし! 照麿の面倒を見るように。

それでは解散!」




友情を育めたらいいな
題名付け忘れてました。編集3.30 8:55
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