今年に入って2月に一回のペースでアプデしてるけど開発者は大丈夫なんだろうか。
果てしない砂漠の中を一つの車両――コロッサスが駆け抜けてゆく。
コーストが運転する中、対策委員会は目的地のカイザーの施設に関していろいろ話し合っていた。
「そういえばアヤネちゃん。カイザーが砂漠で何かしてるって情報をくれたのってゲヘナの風紀委員長なんでしょ?いくら風紀委員長とは言え、何でよその学園の生徒がうちの自治区のことについてそこまで詳しいわけ?」
「……あくまで推測に過ぎないけど、ゲヘナの風紀委員は特殊な情報網を持っていてかなり情報収集に秀でているっていう噂が……委員長であれば集めた情報は大体把握しているでしょうし、何より、あの時あちらの行政官が『自治区の中』ではなく『自治区の付近』と表現していたのも気になります。まだ違法行為ではない、といった発言もしていましたし、あちらはとっくにあの場所がアビドスの自治区ではないと知っていて、踏み込んできていたのかもしれません。」
アヤネはアコの発言を思い返しながらそう言う。
「……確かにそうかもしれない。けど、あの時の行政官の行動は明らかにアビドスに弓を引く行為。アビドスの土地だったかどうかはあまり重要じゃないよ。」
「ああ、その通りだ。あいつらには明らかに俺たちを排除する選択肢をとっていた。俺はあの時取った行動が間違っているとは思わない。」
「それはそうかもしれないですけどあれはちょっとやりすぎでは?」
「いや~ホシノがやってたらもっと悲惨なことになってたかもしれないし、あれでちょうどいいくらいじゃないか?」
「そんなことないよ~、おじさんだって手加減くらいできるって。」
ホシノはそう言うが、あの場で見せた怒りと殺気を考えると、止めていなければ多分風紀委員を全員半殺しにするまで彼女は止まらなかっただろう。
そんなことを話しながら、時折出てくる不良やオートマタを吹き飛ばしたり轢き潰しつつ砂漠を進んだ。
「……っ!皆さん前方に何か巨大な構造物があります!」
「え?何も見えないけど……。」
「いや、砂埃で肉眼では見えないが、確かに前方に何かしらの構造物があるな。」
コーストが行った広域スキャンは、目では見えないものの確かに前方に"未知の建物"が存在することを捉えていた。
「こんなところに施設?いったいなんで……。」
「とにかく、肉眼で確認できるところまで進んでみよう。」
そのままコロッサスを走らせていくとそこには確かに巨大な建築物が存在した。
高い塀には有刺鉄線が張り巡らされ、その長さは短く見積もっても数キロはありそうである。
「惑星に降り立つときにこんなにデカい構造物があれば気づきそうなもんだが……」
「……いや、昔はこんな建物なかったはずだよ。」
少なくともコーストが砂漠に降り立った二年ほど前まではこのような建物はなかった。
どことなく感じる嫌な予感にホシノとコーストが考え込んでいると、
ガガガガガガガ!!
「なに!銃撃!?」
「侵入者だ!」
「捕まえろ!絶対に逃がすな!」
この施設の警備員と思しきオートマタたちが銃撃をしてきた。
「まあ、この規模の建築物だ。警備がいるのは当たり前か。……よし。塀を崩してこのまま強行突破する。お前たちはコロッサスの窓からオートマタを撃破してくれ。」
そういってコーストが取り出したのはマルチツールの武装の一つジオロジーキャノン、地形ごと対象を破壊する超高火力砲撃である。
「さあ、吹き飛べ!」
ドゴオオン!!
「「ぎゃあああ!!」」
凄まじい爆風で塀は粉微塵になり、オートマタもどこかに消えていった。
ぶち抜いた塀の穴をコロッサスが走り抜ける。
「……これ、私たちの援護いらないんじゃない?」
セリカのそのつぶやきに全員が心の中で同意した。
「そういえば、この施設は結局なんなんだろう?」
「コーストが全部吹き飛ばしてるから分かりづらいけど、あいつらかなり統率の取れた動きをしている。ただの傭兵って感じじゃない。」
その時アヤネから通信が入った。
「皆さん!施設の壁に何らかのマークを発見しました。これは……カイザーPMC!?」
「カイザー……ってことはこいつらもカイザーコーポレーションの系列なの!?」
「それもPMCってことは……。
「そ、そんな、軍隊なんて……。」
セリカがそうつぶやいた時、施設内全域に警報音が鳴り響いた。
「うわ、なんかこれ、大事になりそうな予感がするんだけど……。」
「まあ、派手に破壊してたし、こうなるのも当たり前といえば当たり前か……。」
〈脅威を検知:敵性戦闘集団〉
スーツの警告メッセージがコーストの頭の中に響く。
警告の通りに、ヘリや戦車、そして大量の歩兵のものと思われる足音が近づいてくる音が聞こえた。
想像以上の兵力の予感に思わず冷や汗が流れる。
「これは……ちょっとまずいかもしれないな。」
「完全に包囲網が形成されたら逃げられなくなります!先生、指示をお願いします!」
「まかせて!……アロナ、行くよ。」
『はい、先生!戦闘指揮モードを起動します!』
対カイザーPMCとの包囲網脱出戦が始まった。
「ふう、これはキリがないね。」
「ん、倒しても倒しても湧いてくる。」
「どうしよう、このままだとこっちが弾切れしそう……。」
軍事会社を名乗るだけあって相手はなかなかにしつこく、コロッサスで逃げ回るには限界が来ていた。
「みなさ……通信が不あ……逃げ…………。」
「っ!!クソ!通信が切れたか……。」
「……これは絶体絶命かも。」
「完全に包囲されちゃったね~。」
その時、包囲する兵隊たちの中から大柄なオートマタが姿を現す。
この施設の責任者……カイザーPMC理事である。
「ほう、まさか侵入者がアビドスだったとはな。ここまで暴れてくれた分の被害額はきちんとお前たちの借金に加えさせてもらおう。……おっと、お前は確かゲマトリアが狙っていた生徒会長だったか、ふふ、いいアイデアが浮かんだ。」
「ゲマトリア、あいつ等ともつながりがあるんだね。」
ホシノの目が吊り上がる。
「どういうこと、ホシノ先輩?あいつは誰なの?」
セリカが良く分からないといった顔でホシノに尋ねる。
「おや、まさか私のことを知らないとは。アビドス、お前たちならよく知っている相手だと思うのだがね。」
「……どういうことですか。」
「私はカイザーコーポレーションにて理事を務めているものだ。要するに君たちアビドス高校が借金をしている相手ということだよ。」
「っ嘘!?」
セリカが驚きの声を上げる。アビドスから見れば因縁の相手とも呼べる存在だ。そういった反応も無理はないだろう。
「……あんたたちのせいで、アビドスは!」
「最初の発言がそれか、私たちの施設に不法侵入し、善良なわが職員を攻撃し、あまつさえ施設をこれでもかと破壊しておいて、よくそんなことが言えるな。だが、口の利き方には気を付けるべきだ。まずお前たちは合法的に事業を営んでいる我々の土地に無断で立ち入り、破壊活動をしているという事実をよく理解するといい。」
「ぐっ……。」
理事が言っていることは一応正論ではあるためにセリカやシロコも何も言えず黙り込んでしまう。
「話を戻そう。アビドスの土地?確かに買ったとも。それがどうしたというんだ?私たちが行ったのはすべて合法的な取引だ。記録にも全て残っている。まるで不法な取引を行ったとでもいうような言い方はやめてもらおうか。……まあ、お前たちもただ挑発がしたくてこんなところまで来たわけではないだろう?私たちの行動の理由、それが知りたいんだな?」
「そうだな。こんな辺鄙な土地でこれだけの開発をしているんだ気にならないはずもないだろう。」
「お前は……まあいい、教えてやろう。私たちはアビドスのどこかに埋められているという宝を探しに来たのだよ。」
「宝なんて、そんなでたらめ、信じるわけないでしょ!」
「そんな理由なら、何でこんな兵力を用意しているの。この兵力は武力でもってアビドスを制圧するため、違う?」
セリカとシロコが理事を睨みつける。
「ほう、たった五人しかいないような学校を制圧するためにこれだけの武力を用意するとでも思っているのか?冗談じゃない。お前たち程度、これだけの兵力を用意せずともどうとでもなる。この兵力はあくまで宝探しを妨害されたときのための保険だ。」
「それは、俺の戦力を把握したうえで言っているのか?」
コーストが理事に問いかける。
「随分自分の力に自信を持ているようだが……便利屋が言っていた賞金稼ぎというのはお前のことだな?おかしいとは思っていたんだ。たかが五人の学校にしては返済のスピードが速すぎると。それも全部お前の協力によるものか。」
「だとしたらなんだというんだ?」
「いや、ただお前は武力は確かなものだろうが、武力で解決できないことにはどう対処するのか気になったのだよ。……例えばこんな風にな。」
そういって理事はどこかへと通信をする。
しばらくした後、理事は淡々とした口調でこう告げた。
「残念なお知らせだ、どうやら、君達の学校の信用が落ちてしまったそうだよ。」
「は、何を言って――」
prrrrr
アヤネのいる対策委員会部室に突如として着信が入る。
アヤネは恐る恐るその電話を手に取った。
「は、はい。アビドス対策委員会です。」
「こちらカイザーローンです、現時点を持ちましてアビドスの信用評価を最低ランクに下げさせて頂きます。」
「!?」
「変動金利を3000%上昇させる形で調整。それら諸々を適用したうえで来月以降も期日までの返済をしていただくようよろしくお願いします。」
「え、ちょっと!急に何で……。」
ピッ
「き、切れた……。」
「き、金利3000%ってそんなの、返せるわけないじゃない!」
「クックック……良く分かっただろう。お前たちの首の紐をだれが握っているのかを。」
「……そうか、これがお前たちのやり方というわけだな。」
「ああ、その通りだ。だが、これだけでは面白みに欠けるな。そうだな、お前らが今抱えている八億の借金に対する保証金でも用意してもらおうか。一週間以内に我がカイザーローンに三億円を預託してもらおう。今の利率でも返済が可能であると証明してもらわなければな。」
「そ、そんな……。」
「……。」
突如告げられた莫大な金額にアビドスは絶望的な表情を浮かべる。
「用意できないというのであれば、学校をやめて去ってしまえばいいだろう。この借金はお前たち個人ではなく、アビドス高校に対するものだ。自主退学して転校でもしてしまえばそれで済む話ではないか。」
「そんなこと、できるわけないじゃないですか!」
「そうよ!私たちの学校なんだから、見捨てられるわけないでしょ!」
「アビドスは私たちの学校。絶対に渡さない。」
「そうは言うがな。何か今の状況を打破できるだけの策があるのか?そもそも、自分たちの学校といっておきながら、返済はそこの賞金稼ぎにほとんど頼っていたのではないか?お前たちの経済状況位なんとなく把握している。そいつがいなければ借金の利子の返済でやっとといったところだろう。他人におんぶにだっこの状況でありながら随分と強気な言葉を吐くものだな。」
その言葉にセリカたちは言葉を詰まらせる。理事の言う通り、借金をここまで減らせているのはコーストによる貢献が大きい。対策委員会だけでは借金は元の九億円から一向に減っていなかっただろう。
「……帰ろう皆。」
ホシノが重い口調で口を開いた
「おい、ホシノ?」
「これ以上ここで話していても変わらない。あいつらに弄ばれるだけ。」
「ふふ、賢明な判断だな生徒会長。では、保証金と返済、どちらも頼んだぞ"お客様"。フフフ、ハハハ……!!お前たち、お客様を出口までご案内して差し上げろ。」
上機嫌な理事が部下にアビドスを外まで送るように命じる。
コーストもその気になればこの基地を吹き飛ばすことはできたが、それをしても借金自体は消えない、何より機械生命体であるオートマタを排除してもあまり意味がないということは理解していたので、大人しくしているしかなかった。
屈辱の中、アビドスはカイザーの基地を去ることとなった。
prrrrr……
「……黒服。」
「クックック……ホシノさん、以前した提案、考え直す気にはなってくれましたか?」
「お前……最初からこのつもりで……。」
「そんなことはありませんよ。すべて偶然です。まあ、なるべくしてなった展開とはいえるでしょうがね。」
「……何が望みだ。」
「クックック……私の望みは最初から変わっていませんよホシノさん。ではそうですね、お気に入りの映画のセリフがあるので今回はそれを引用するとしましょうか。
――あなたに、決して拒めないであろう提案をひとつ。興味深い提案だと思いますので、どうかご清聴ください……ククッ、クックックッ……」
subnauticaです
前回の投稿で秘かに目標にしていた投稿文字数10万字を達成しました。
こんなに書いてたのかと自分でも少しびっくりしてます。
ここまで続いてるのもいつも読んでくださっている皆さんのおかげです。
ちなみにもう少しでお気に入り登録者が100人になりますので良かったら登録してくださると幸いです。
ここからはアビドス編クライマックスに向けたストーリー展開になるでしょう。
最終決戦の時は近い……。
では、また次回お会いしましょう。
先生による足舐めシーンはつける?
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つける
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つけない
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おお