おお。
改めてホシノを救い出す決意を決めたアビドスと先生は来るカイザーとの決戦に向けて各々準備を進めていた。
その活動の一環として、先生は援軍を求めて、まず先生はゲヘナへと向かった。
――ゲヘナ高校某所
先生がゲヘナでヒナに取り次いでくれそうな人を探していると見覚えのある金髪がその目に映った。
「あ、先生。お久しぶりですね。」
「チナツ!よかったよ君を見つけることができて。」
「あら、私に何か用でしょうか?」
「実はね……」
先生はチナツに対し今のアビドスの現状を話し、ヒナに取り次いでほしい旨を話した。
その話を聞いたチナツは少し考えこんだ後、微笑んでこう告げた。
「そうですか……アビドスは今そんな状況に。……ふふ、良かったですね、先生。もし出会ったのがイオリちゃんなら"土下座して足を舐めろ"位の事は――」
「分かった。足を舐めればいいんだね」
瞬間、先生はアトラスのバグか知らないが人知を超えた力を発揮し、数瞬の間にその足に縋り付き、靴を脱がし、タイツに包まれたそれを口に含んだ。
「ふやあああああ!!せ、先生!別に私は舐めろとは一言も……」
「へいふぉのはめふぁ!ふぉんなふぉうひゅうもわひゃひはふふぇいれる!(生徒のためだ!どんな要求も私は受け入れる!)」
「で、ですからぁ!」
わちゃわちゃする二人のもとに件の人物が訪れた。
「なんだか楽しそうね。」
「い、委員長!?」
「自分の望みのため膝をつく姿は今まで何度も見てきた。けど、生徒のために跪く先生は初めて。
……顔を上げて頂戴、先生。先生は、私に何をしてほしいの?」
「い、委員長……先生は跪いてるんじゃなくて、その……」
「……?」
ヒナはチナツが気まずそうにしている理由がわからなかったが、先生の口元を見ることでその理由を知ることとなった。
「ひふぁ!(ヒナ!)」
「!!!!???」
数分後、先生はヒナに事情を説明し、アビドスのために力を貸してほしいとお願いした。
ちなみにヒナは先ほどの光景にまだ顔を赤くしている。
「……じ、事情は分かったわ。この前のこともあるし協力させて頂戴。」
「ありがとう、ヒナ!助かるよ!」
ヒナの快い返事に先生はとても良い笑顔で帰っていく
「チナツ……。」
「な、何でしょうか、委員長……。」
「あなただけは、まだまともだと思っていたのに……。」
「え、ちょっと!委員長、誤解なんです!説明させてください!!」
先生が帰路に就いた後、そこには顔を赤くして早歩きするヒナに追いすがって必死に弁明を繰り返すチナツの姿があった。
――トリニティ総合学園 ティーパーティー
トリニティの生徒会に相当するティーパーティー、その一角である桐藤ナギサが紅茶を片手にとある生徒から報告を受けていた。
「なるほど、ご説明ありがとうございます。ヒフミさんが仰っていることは良く理解できました。」
彼女の相手はアビドスがブラックマーケットで出会ったとあるペロロ狂……阿慈谷ヒフミである。
「その先生の言葉が本当であるならば、このまま聞き流すわけにはいかなそうです。
例の条約も目前に迫っていますし、あまり下手に動くわけにもいかないのですが……。」
そういうとナギサはティーカップをソーサ―に置く。
「そのPMCと呼ばれる企業の存在が、わが校の生徒に悪影響を出しかねないことは確かです。
……今回はちょっとした例外として、何か考えたほうがよさそうですね。」
「あ、ありがとうございます。ナギサ様!」
ヒフミは自分の意見を聞き入れてくれたナギサに対し深く頭を下げた。
「……そうですね。確かちょうど牽引榴弾砲を使う屋外授業の予定があったはずです。
せっかくですから、ちょっとしたピクニックなどでもいかがですか?」
「牽引式榴弾砲というと……L118の……?」
「ええ、他ならぬヒフミさんのことですから、すべてお任せしますよ。……細かいことは私のほうでやっておきますので。」
ナギサは微笑んで告げる。
「愛は巡り巡るもの……ヒフミさんがいつか私に愛を返してくれるときを、楽しみにしていますね。ふふ。」
「あう……は、はい!」
ヒフミは緊張感を覚えながらもそう言ってティーパーティーを後にした。
「それにきっと……いえ、間違いなく、"シャーレの先生"には貸しを作っていたほうがよさそうですからね……。」
誰もいないティーパーティーの部屋の中、ナギサはひとり呟くとティーカップに口をつけた。
――アビドス高校
戦闘準備を整えたアビドス一行は校門の前で集合していた。
「ん、準備完了」
「補給も十分、おやつもたっぷり入れておきましたよ!」
「こっちも準備完了よ!どこからでもかかってきなさい!」
「私のほうもアビドスの古い地図をコーストさんの協力のもと更新しておきました。準備万端です。」
「俺のほうも一通り兵装のメンテナンスは済ませた。すぐにでも出れるぞ。」
準備を終えた彼女たちとコースト、全員気合は十分だ。
「先生とコーストさんが得てきた情報によるとホシノ先輩はカイザーPMC基地の第五十一地区のあたりにいるはずです。」
「目的地まではコルベットで移動。道中の敵はできる限り殲滅し、あとから集まってこられる可能性は潰しておこう。連中の兵力はこの機会にできる限り削っておくべきだ。」
「よし。じゃあみんな、出発するよ!!」
「「「「「おおーーー!!」」」」」
「敵発見!アビドスの連中……そ、空飛ぶ船に乗って我々を攻撃しています!被害多数!」
「この時のために全兵力を持ってきたんだ!対空兵力を集めろ、集中砲火だ!」
「し、しかし理事、先ほどから対空砲を大量に打ち込んでいますが相手の機動力が高くてあまり当たっていないうえに直撃したと思っても直前で爆散して機体のほうには一切損傷が見られません……」
対空砲が数発当たった程度では、小惑星も体当たりで砕くことのできるディフレクターシールドを抜くことはできない。
カイザーは一方的に攻撃を受ける形となっていた。
「ぐぬぬ……もうこの際何でもいい!ミサイルでもなんでも、奴を撃ち落とせそうなものをあるだけ使え!」
「理事!北方に少数ですが兵力を確認!」
「今それどころではない!アビドスのあの機体の処理に集中しろ!」
「で、ですがあれは……。」
――アビドス砂漠
「はぁ……。」
『カイザーPMCの増援を確認。一個大隊規模です。』
「分かった。準備して。」
「どうして私まで……。」
「(私、医療班ですよね?イオリはともかくなぜ私が……。)」
砂漠の北方に立つのはゲヘナ風紀委員長、空崎ヒナ。
そして同じく風紀委員に属する銀鏡イオリ、火宮チナツである。
「風紀委員の仕事も残ってるし、手早く済ませるよ。」
『せっかく委員長が反省文の代わりと言ってくれたのですから、愚痴はここまでにしましょう。さあ、来ますよ。』
「全軍ここで足止めする。絶対に先生には近づけさせない。」
そして彼女は手袋を合わせ、愛銃である終幕:デストロイヤーを構える。
「行こう。」
キヴォトス最強の一角による殲滅が始まった。
アビドス一行は一方的に敵を蹴散らしながらPMC基地を目指していた。
「大丈夫ですか、皆さん。」
「まあ、まったく被弾してないし、何も問題ないわよ。」
「カイザー相手でもここまで一方的にやれるとは思わなかったですね~。」
「ん、ストレス発散。」
シールドに守られ、散々苦しめてくれたカイザーを安全地帯から一方的に嬲れる彼女たちはとても楽しげであった。
そんな折、アヤネが前方に敵を捉らえた。
「前方二キロ先に敵影発見!皆さん準備して……」
ドゴオオン!!!
どこからともなく爆発音が響き渡り、相手のカイザー兵が吹き飛ばされた。
「!?あ、あれは……。」
「支援射撃?」
「俺は知らないが……。」
「あれはトリニティの牽引式榴弾砲L118です!どうしてこんなところに……。」
〈メッセージを受信〉
『ああぅ……わ、私です。』
ホログラムに現れたのは5と書かれた紙袋を被った少女。
ブラックマーケットで出会ったあの少女のように見える。
「あ!ヒフ――」
『ち、違います!私はヒフミではなく、ファウストです!』
自分で遮っておきながら名前を自分の口から出してしまっていた。
「……。」
「わあ、ファウストさん、お久しぶりです!お名前を自分で言ってしまいましたが、そこはご愛嬌ということで☆」
『あ、あれ、あぅぅ……。あの!この牽引式榴弾砲はトリニティの物ですが……トリニティ総合学園とは一切関係ありません!そういうことにしてください!
すみません……この程度しかお役に立つことができず……。』
ヒフミはホログラムの中で申し訳なさそうに項垂れている。
「ううん。そんなことない。すごく助かる。」
「はい!助かりました、ファウストちゃん!」
『あはは……私はこんなことしかできませんが、皆さん、頑張ってください!』
ヒフミは通信を切った。
「奴らが混乱している間に突っ切るぞ!」
「ん!」
「ええ、行くわよ!」
「やっちゃいます!」
敵をまとめて吹き飛ばしたアビドス一行は目的地へとたどり着き、コルベットから降りた。
「目的地付近に到達!話ではここにホシノ先輩が閉じ込められているはずですが……。」
「ここは……。」
「これって……学校?この痕跡って、多分学校だよね?」
「砂漠の真ん中に学校……これってもしかして……。」
「ああ。ここは本来のアビドス高等学校本館だ。」
その声とともに両脇を戦闘車両と兵士で固めた理事が降りてきた。
「……。」
「あんたは……!」
シロコたちが怒りのこもった視線を向ける。
「よくぞここまでたどり着いたものだアビドス対策委員会。……砂漠化が進行し、捨てられたアビドスの廃墟。
ここが、元々はアビドスの中心だった。」
そんな理事の言葉とともに兵や戦車、戦闘ヘリなど、兵力が続々と集まる音がする。
「……かつてキヴォトスで最も大きく、最も栄えた学校の残骸が、この砂の下に埋まっている。
ゲマトリアの連中は、ここに実験室を立てることを要求した。」
「実験室……?」
「そんなことより、ホシノ先輩はどこにいるんですか!」
「ふん、あの元生徒会長ならあの建物の中にいるさ。もしかしたら、もう実験が始まっているかもしれないが……。」
「……!」
「その船から降りたのが命取りだな賞金稼ぎ。彼女を助けたいなら私たちを振りほどいていけばいい。だが、そうなる前に私の兵力が貴様を殺す!」
「……想定が甘いな。カイザー理事。」
自信ありげにコーストを指さす理事に、コーストはそう返した。
「何?」
「別にお前たち程度、コルベットがなくとも俺の手にかかればどうとでもなるんだよ。……そう、例えばこんな風にな。」
初対面時を皮肉ったような言動で、コーストはキヴォトスの人間には理解できない異星の言語でどこかに通信を送る。
『こちらオーナーより、主力艦飛行隊に告ぐ、俺の現在座標に向けて
「……おい!どこに通信を送った!何をする気だ!」
「何をする?お前たちを叩き潰す以外に何があるというんだ?」
その言葉を皮切りに大気を震わせる巨大な振動が響く。
ハイパードライブによる衝撃波だ。
「な、なんなのだ、あれは……」
そこで理事が目にしたのは何もない虚空から大気を震わせて登場する大量の宇宙船。
コーストの所有する貨物船団を保護する飛行隊の面々だ。
理事は機械にもかかわらず悪寒が収まらなかった。
『飛行隊全軍に告ぐ!オーダーはただ一つ、徹底的な破壊!指定範囲における機械生命体、そして建造物を塵も残さず排除しろ!』
命令を受けた飛行隊たちが圧倒的火力でもって徹底的な破壊活動を始める。
その光景に理事の体の震えは本格化した。
通信を終えたコーストは理事に向き直る。
「さあ、カイザー理事。清算の時間だ。お前が今まで積み上げてきたすべてを、貴様の目の前で灰燼に帰してやろう!!」
「そ、総員攻撃、攻撃!!!」
恐怖に駆られた理事は必死になって攻撃命令を出す。
カイザーにとっての地獄が今開かれた。
subnauticaです
アンケート結果がおおなので犠牲者はイオリではなくチナツになってもらいました。
こういうアンケートは今後もあったほうがいいですかね?
それはともかく最終決戦の始まり。ホシノ救出も近いです。
圧倒的兵力でコーストが全部何とかしてくれるでしょう。
では、また次回お会いしましょう。
今後もアンケートはやったほうがいい?
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やってほしい
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自由に書いて