blue sky archive   作:subnautica

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㊗お気に入り登録者100人突破
いや~嬉しい限りですね。
正直書き始めたときはこんなに多くの人に読んでもらえるとは思っていませんでした。
ここまで書き続けられたのもいつも読んでくださる皆さんのおかげです。
お気に入り登録や評価、感想をくださった方々に多大な感謝を。
まだされてないという方も、この話が面白いと感じてくださったら是非高評価、お気に入り登録していただけると幸いです。執筆の励みになります。

では、本編へどうぞ。



22 ホシをその手に

 

ガガガガガガガ!!!

ドゴオオン!!

 

砂漠の空に耳を劈く破壊音が響き渡る。

 

「コココ、コーストさん!何なのあれ!?」

「コースト!いったい何をしたの!」

 

何一つ事情を話していなかったコーストにセリカと先生が詰め寄る。

シロコやノノミもいきなり始まった宇宙大戦争に唖然とした顔をしている。

 

「話は後だ!今は目の前の敵に集中しろ!」

「ああ、もう!全部説明してよね!」

 

コーストの声にアビドス一行は気を引き締めなおした。

頼もしい援軍がいるとはいえまだ何も解決はしていない。

 

「あの賞金稼ぎを殺せええ!!」

 

理事の声とともにコーストたちに向かって一斉放火が始まる。

 

「それで押し切れるほど甘くはないぞ!」

 

コーストはカイザーによる銃弾の雨の前にコロッサスを呼び出し即席の銃弾の盾とした。

コロッサスの設計理念は装甲車である。そう簡単に抜かれることはない。

 

「俺たちも攻撃開始だ!」

「ん、ここは押し通らせてもらう!」

「ふきとばしますよ~☆」

「木っ端みじんにしてやるわ!」

 

シロコとセリカががアサルトライフルで、ノノミがミニガンで、そしてコーストがパルススピッターで歩兵部隊を駆逐していく。

恐怖で足並みの崩れた歩兵などもはや敵にはならない。

 

「私たちも負けていられませんね!」

「そうだね!いくよ、アロナ!」

『はい!アロナちゃんも頑張っちゃいますよ!』

 

先生やアヤネも負けておらず、戦闘指揮及びドローンによる支援、アロナのクイックハックで相手を攪乱する。

 

「ぐうう……!仕方ない、おい!あれを出せ、私が乗る!」

 

理事が戦線の後方で歩兵に指示を出す。

 

「理事自らですか!?さすがに危険では……。」

「うるさい!アイツらは私の手で潰さんと気が済まない!」

「承知しました!た、直ちに!」

 

そんなやり取りの後、理事はどこかへと向かっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アビドス砂漠にて、ついに開かれたカイザーとアビドスの最終決戦。

実は、その戦いを陰で見守っているものがいた。

 

「……社長、どうするの。もう私たちが出ていくような雰囲気じゃないけど。」

「くふふ。今更出て行っても何で今?みたいな顔されるだけだろうね~。」

「だ、大丈夫ですか、アル様……。」

「ぐ、だ、大丈夫よ、ハルカ……(な、何なのよあれは!というかあの人ほんとに何者なのよ!!)」

 

物陰から戦いを見守るのは便利屋68のメンバーたち。

柴関ラーメンの屋台出店に立ち会ったアルは大将とユメの前で啖呵を切ってアビドスの味方になると宣言をしてしまい、勢いでアビドス砂漠まで来たはいいものの、目の前に広がるのは宇宙船の侵略に為す術なく崩れ行くカイザーの姿。

傍目にもわかるすさまじい暴力に割って入れるはずもなく、ただ見守ることしかできずにいた。

 

「あの中に割って入っていったら確実に私たちのほうが邪魔になるよねー。というか、巻き込まれたら普通に危ないよね。」

「……社長。ここは大人しくしておいたほうがいいよ。」

「うう、分かってるわよ……。」

 

アルはここ最近の自分の運を嘆きつつ体育座りで戦闘を眺めていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

終始アビドス優勢で戦闘を続け、前進を続けていると歩兵たちの背後から何か巨大なモノが近づいてくる音が聞こえた。

 

カイザー理事の操る巨大兵器――ゴリアテである。

 

『これまで、ありとあらゆる手段を講じてきた、徹底的に懲らしめたのに、あれほど苦しめたのに、毎日毎日楽しそうに!お前たちのせいで、計画がっ!!私の計画がああぁぁっ!!!』

「ふん、あんたみたいな下劣なやつが何をやろうと私たちの心は折れたりなんかしないわよ!」

「ホシノ先輩を、返してもらうよ。」

「はい!あなたみたいな情けない大人に私たちは負けません!絶対に!」

 

シロコたちがこれまでの恨みをあらわにするようにゴリアテへと自分たちの武器を向ける。

 

「戦闘に入ります……先生、コーストさん、お願いします!」

「カイザー理事。あなたたちは私の生徒たちを食い物にした……そのつけ今ここで払ってもらうよ!」

「先生も中々いい啖呵が切れるようになったじゃないか……カイザー理事!見ての通りこちらは全員やる気たっぷりだ!そこらのお仲間と一緒にスクラップになってもらうぞ!!」

『貴様ああ!!!』

 

ゴリアテがその腕を振り上げ、こちらも迎撃を開始しようとしたその時、

 

バゴオオオオン!!!

 

凄まじい音とともにゴリアテの腰から上が吹き飛んだ。

 

「へ?」

 

先生が困惑の声を漏らす。

覚悟を決め、それっぽいセリフを叫んだ矢先のことだ。シロコたちもいきなりのことにぽかんと口を開けていた。

コーストもなぜ敵がいきなり爆発したのか疑問に思っていると背後からコーストの呼び出した宇宙船のうちの一機が通り過ぎ、同時に通信が入った。

 

『おー、オーナー。なんかデカいロボットと向き合ってるみたいだから吹き飛ばしたけど、あれも壊して大丈夫なやつなんだよな?』

『……壊す前に聞けよ。まあいいけどさ。』

『大丈夫ならいいじゃねえか。じゃ、帰ったらボーナス弾んでくれよ。』

 

そんな声とともにパイロットからの通信が切られた。

海賊上がりということもあってその辺はいろいろ適当なのである。

 

「ああ~……よし!敵は倒された!ホシノを助けるぞ!」

 

背後からのジトっとした視線を無視しつつ、コーストは目の前の地下室の入口へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

地下室に縛られたまま、ホシノは今までのことを思い出す。

詐欺に引っかかるユメを説教したこと、まだこの星に来て間もないコーストが変なことをしないように地球の常識講座をしたこと、

血気盛んなシロコを拳で黙らせたこと、後輩であるはずのノノミになぜかユメと似たものを感じたこと、

セリカがしっかりしてる風でユメよりも詐欺に引っかかりやすかったこと、アヤネが怒らせるとアビドスで一番怖かったこと、

どれも、くだらないようで大切な思い出である。

 

「部屋はここか?」

「はい。まちがいありません。ホシノ先輩はここにいます!」

 

大事な後輩たちは、コーストは、先生はどうしているのだろうか。

あの手紙を読んで、何を思うんだろうか。

そんな考えが頭を巡る。

 

「ぐっ……全然あかないぞこの扉。」

「ん、私がやる……開かない。」

 

 

「また、みんなに会いたいな……。」

 

そんなことはもうないだろうと自分でもわかっていた。

あるとしても、それは望む形ではないだろうとも。

 

「もういい!ジオロジーキャノンで吹き飛ばしてやる!」

「ちょ、みんなが離れてからにして、ってうわあ!」

 

「コーストさん……」

 

ホシノが涙とともにその名を呼んだその瞬間

 

ドゴオオオォン!!

 

爆音とともに扉が消し飛んだ。

 

「(え……何が起きたの?)」

 

ホシノは突然の出来事に困惑した。

ただ、どこまでも暗かったこの部屋に光が差し込んでいることは理解できた。

 

「ケホッケホ……もうちょっと後先考えてよねコーストさん。」

「……すまない。」

 

光の先から聞こえる声にホシノは目を見開く。

その先には、今、一番合いたいと願った人たちがいた。

 

「「「「「「ホシノ(先輩)」」」」」」

 

コーストたちがホシノのもとに駆け寄る。

 

「え、ど、どうやってみんな……だって、私は……。」

 

 

「ホシノ」

 

 

その声のほうに声を向けると、コーストが珍しくヘルメットを外し、こちらに笑顔を向けていた。

いつも、私たちが本当に危ないときは彼が助けてくれた。今回もそうなのだろう。

気づけばホシノは走り出し、コーストに抱き着いていた。

 

「おっと、ずいぶんと甘えん坊じゃないかホシノ。」

「お~大胆ですねホシノ先輩!」

「ん、あとで私もやってもらう。」

 

その言葉に後輩たちの前で思いっきり抱き着いてしまったこと、そしてアビドスを出る前に手紙に書いてしまったことを思い出し慌てて体を離そうとするが、その頭をコーストが抱え込んだ。

 

「こ、コーストさん!?」

「お前はいつも一人でいろいろ抱え込みすぎなんだ。こういう時位、たっぷり甘えるといい。」

 

その言葉を聞いたホシノはコーストの胸に顔をうずめて涙を流した。

その感触は合金のアーマーであったが、どこか温かさを感じた。

 

「それに、お前の後輩たちが何やら言いたいことがあるそうだぞ?」

 

コーストの言葉に泣きはらした顔を上げるとそこには顔を赤くした大事な後輩たちがいる。

 

「こ、ここで振るの!?」

「何だ、帰って来たら言うって約束してたんだろう?」

「そうですよ☆みんなでそろって言いますよ!」

「ん。」

「はい!」

 

「「「「お帰りなさい、先輩!!」」」」

 

シロコたちのその言葉にホシノは少し顔を赤らめる。

 

「みんな、期待に満ちた表情をしているけど、求められているのはもしかしてあのセリフかな?」

「ああ、もう!分かってるならじらさないでよ!」

「うへ~……カワイイ後輩たちのお願いだし、仕方ないなあ……」

 

ホシノはその顔に満面の笑みを浮かべ、こう言った。

 

「ただいま!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これで、万事解決って感じか?……ホシノ、まだくっついてるのか?」

「いいじゃ~ん。久々のコーストさんなんだから。それにさっきたっぷり甘えていいって言ったでしょ?」

 

どうやら慣れてきたことでいつものふてぶてしさが戻ってきたようだ。

この瞬間、コーストは元の平和な時間が帰ってくることを疑ってなかった。

エクソスーツの警報システムが起動するまでは。

 

「まったく……仕方な――!!」

 

ホシノを抱きかかえるコーストの顔が急に険しくなる。

ただならぬ雰囲気を感じたホシノは心配の声をかけた。

 

「ど、どうしたのコーストさ――」

「クソが!なぜ!なぜこのタイミングで!この星にはいなかったはずだろう!?」

 

コーストがいきなり声を荒げる。

尋常でない様子のコーストに周りのシロコたちも不安げな表情を見せる。

その時、先生が支援として呼んだゲヘナやトリニティの通信機から緊急の連絡が入った。

 

『先生!カイザーの鎮圧が終わったのだけど、どこからか謎の戦闘用ドローンが出てきて襲撃されてるの!それもかなりの高性能!』

『先生!なんか変な機械に襲撃されています!カイザーの物ではなさそうなんですがそちらは大丈夫ですか!』

 

予期せぬタイミングでの第三者による襲撃に先生は焦りと困惑の表情を浮かべた。

 

「い、一体何が……。」

「ホシノ、シロコ、ノノミ、セリカ、アヤネ、先生、急いで戦闘準備をしろ。――奴らが、来るぞ。」

 

コーストの視線の先には幾度となく殺り合ってきた仇敵の姿が映っていた。

 

〈警告:センチネルが戦闘部隊を配備しました//抑制レベル3:緊急〉

 




subnauticaです

ホシノの救出には成功したものの不穏な気配が……。
さて、どうなってしまうのでしょうか?

それとアンケート結果に関してですが自由にやってほしいという意見が今のところ多めなので、アンケートはたま~に挟むくらいになりそうです。

次回、アビドスvsセンチネル

では、また次回お会いしましょう。

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