コーストとアビドスは突如として現れた襲撃者と激戦を繰り広げていた。
「コースト!あれが何か知っているの?」
先生が戦闘指揮を執りつつコーストに聞く。
「……ああ。あいつらの名はセンチネル。本来は惑星資源の守護のために動く自律兵器の集団だ。」
「な、何でそんなものがここを襲撃してるのよ!」
セリカが驚きの声を上げた。
「それが俺にもわからん。今の今まで俺はこの星にセンチネルはいないものだと思ってた。いったい何が原因で出てきたんだ……。」
「もう戻ってしまったみたいだけど、あの宇宙船をもう一回呼ぶことはできないのかい?」
「いや、今回に限っては呼び出さないほうがいいだろうな……。あいつらは対象の戦力分析を行い、適切だと思う兵力を投入してくる。こちらが宇宙船を出せば、向こうはインターセプターを投入してくるだろう。俺一人ならそれでも殲滅も可能だが、全員を守りつつとなると容易なことではない……。インターセプターの砲撃はまともに食らえばキヴォトス人であっても命の危険がある。ここでそんなリスクをとるわけにはいかないだろう。……先生、風紀委員とヒフミにつながっているその通信機、少し貸してもらえないか?」
「うん、構わないけど……。」
先生が通信機を手渡す。
「風紀委員、ヒフミ、聞こえているか!」
『ええ、聞こえているわ!用があるなら手短にお願い!』
『あ、あぅ、私はヒフミでは……』
コーストの通信に答えたのはヒナとファウス……ヒフミである
「ヒフミ、今それどころじゃない!センチネルたちの対処法について今からざっくりとだけ説明するからよく聞いておけ!」
『あのドローンの名前はセンチネルっていうのね。後で色々聞かせてもらうわよ。』
『わ、分かりました!』
「いいな?まず三角形のセンチネルと小さめでモノアイがついたセンチネルを優先的に破壊しろ。三角形は増援を召喚し、モノアイは破損したセンチネルを修復する能力を持っている。
まずはこいつらを破壊しないと戦闘が終わらない。次に警戒すべきセンチネルだが人型のセンチネルと四足歩行のセンチネルもいるだろう?そいつがセンチネルハードフレームとセンチネルクアッドだ。
ハードフレームは火炎放射器とジオロジーキャノンを搭載していて火力が高い。できるだけ射程圏外から攻めることだ。クアッドは光学兵器を背負っているほか光学迷彩機能も搭載している。そしてこの二体は機動力も格段に高い。十分に警戒しろ!健闘を祈る!」
『情報提供感謝するわ!』
『あ、ありがとうございます!』
二人はそう言って通信を切った。
「皆も聞いていたね。コーストさんの忠告通りにあいつらを倒すよ!」
「任せて!先生!」
「感動の再会に水を差すなんて、許せません!」
「ん、ぶっ壊す。」
「おじさんもイライラしてるからね……少し本気出しちゃうよ。」
「サポートは任せてください!」
先生の宣言とともにアビドスが飛び出した。
ノノミのミニガンとホシノのショットガンでセンチネルに対し弾幕を張っていく。
センチネルの中でも修復ドローンや召喚ドローンは防御力が低めになっているので弾幕でかなりの数をダウンさせることができた。
アサルトライフルを使うシロコは脅威度の高いハードフレームを相手取る。
近づいてきたシロコに対しハードフレームが火炎放射器を浴びせようとするも、
ズガァン!
横から赤い光が飛んできてダメージを与えるとともにその動きを一時的に止めた。
コーストの放ったブレイズジャベリン*1と、そのアタッチメントである波形発振器*2の効果である。
その隙をついてシロコはハードフレームの機関部によじ登り、神秘を込めた弾丸で破壊した。
「一人で先走りすぎだ。もっと気をつけろ。」
「ん、次からは気を付ける。」
シロコはそういうが、あまり反省はみられない。
「まったく……ん?おい、セリカ!」
「え?どうしたのコーストさん?」
声を荒げるコーストの視線の先にはセンチネルと戦うセリカの姿。
しかし、その背後にはうっすらと揺らめく影がいる。光学迷彩を張ったセンチネルクアッドだ。
セリカはまだ気づいていないようだ。
コーストが間に合ってくれと願いながらマルチツールをその背後に向けようとしたその瞬間、
一条の閃光がクアッドを貫き、その動きを停止させた。
「うわあ!いったい何よ!」
「ふふふ。ようやく私たちの出番のようね。」
その言葉とともに現れたのは、今までずっと出番待ちをしていた悲しき女社長率いる便利屋68だ。
「じゃ~ん!やっほ~☆」
「……。」
「お、お邪魔します……。」
「あ、あんたたちは便利屋!?なんでここに!」
「ふふん。あなたたち、なんだか大変なことになってるそうじゃない。一応私たちもあなたたちに世話になったわけだし?ここらで借りを返しておこうと思っただけよ。」
「本当はもっと早く助けに入ろうと思ったんだけど、あまり割って入れる雰囲気じゃなかったからずっと待ってたんだよね~。」
「馬鹿、ムツキ!余計なことは言わなくていいのよ!」
ムツキとアルがわちゃわちゃしている。
「……コホン。とにかく!私たち便利屋68はあなたたちの助けになるわ。背中は任せなさい!」
「あ、あんた達……。……お礼は言わないわよ。でも、全部終わったら、その時は一緒にラーメンでも食べに行くわよ、便利屋!!」
「はい!このご恩は必ず!」
「ん、背中、任せるよ!」
こうしてアビドスと便利屋の共闘が始まった。
便利屋も加えたアビドスの勢いはすさまじく、見る見るうちにセンチネルの数を減らしていき、ついに目に見えるセンチネルをすべて殲滅することに成功した。
一戦終えて気の抜けたアルは決して口にしてはいけない言葉を口にする。
「ふう、これでやったかしら!」
「……社長、それ、フラグだから。」
「……ああ。これで終わりではない。」
「へ?」
コーストのエクソスーツから再び鳴り響く警報音。
〈警告:センチネルの精鋭部隊です//抑制レベル4:最大〉
その警報が示すのはセンチネルの警戒レベルが最大に達したということ。
再び何処からともなく現れたセンチネルが砂漠を埋め尽くし始めている。
「……はあ。」
「あ~あ。アルちゃんが余計なこと言うから~。」
「わ、私のせいなの!?」
ムツキも軽口をたたいているが、内心はかなり焦りを感じていた。
先の戦いはうまくいったものの、決して楽勝というわけではなかった。
目の前に広がるは先ほどの二倍はあろうかという兵力。
銃を握り締め、覚悟を決めていると、後方から別勢力が迫ってくるのを感じた。
「先生。大丈夫かしら……ってあなたたち、便利屋?」
「先生!ご無事ですか!」
やってきたのは風紀委員の面々とヒフミ率いるトリニティの人員。
センチネルの殲滅を終えたので、心配になって先生の様子を見に来たのだ。
「便利屋……また何か余計なことを……」
「な、私は何もしてないわよ!」
「喋るのは後にしてくれ、――デカブツが来るぞ。」
コーストのその声に全員がセンチネルの軍団に目を向ける。
軍団の中心に開けられた空間、そこに巨大な音とともに召喚されたのは地上戦におけるセンチネルたちの親玉――
二足歩行の10メートル近い巨大なロボットが召喚された。
「な、何なのよあれー!?」
アルが白目をむいて叫ぶ。
「泣き言は後にしろ!あの集団を潰せばこれ以上増援は来ないはずだ。お前たち、やれるか!」
「うへ~やるしかなさそうだねぇ。」
「手早く片付けるわよ。」
「わ、私もやってやりますよ!」
「へ?え、ええ!やってやろうじゃないの!」
各陣営が武器を手に気合を込めて答える。
「先生は今まで通り指揮を頼むぞ。」
「うん。任せて。……よし、みんな、総力戦開始だ!」
「「「「「「おおーー!!!」」」」」」
初手はトリニティの牽引式榴弾砲が雑に相手を吹き飛ばしていく。
「さあ、皆さん、じゃんじゃん撃っちゃってください!!」
ヒフミは紙袋を被ってノリノリで砲撃の指示を出していた。その姿はアルよりよほどアウトローだ。
普段あまり見ることのない高火力に興奮しているのだろうか?
砲撃を行うトリニティ生もヒフミを見て心なし引いているように見える。
「死んでください!死んでください!死んでくださああい!!!」
一方便利屋はといえばハルカが爆弾を片っ端から起爆し、そこを狙うセンチネルたちをムツキとカヨコが守りながら戦う構図だ。
アルは
「ここまであまり良いところがないもの、ここで巻き返してやるわ!」
と意気込み、ハードフレームやクアッドの狙撃を行っていた。どちらも近距離では戦い辛い相手ではあるので、理にかなった戦い方ではあった。
「社長、危ない!」
「カヨコ?ってうわあ!」
狙撃を行うアルの真横をレーザーが薙ぎ払っていく。
センチネルウォーカーが頭部に搭載する光学兵器だ。
「センチネルウォーカーは頭部に遠距離兵器を多数搭載している。気をつけろ!」
「先に言ってちょうだいよ!」
そして、親玉のセンチネルウォーカーと対峙するは風紀委員とアビドスである。
「さっきも見たと思うが、あのデカブツの主武装はあの光学兵器、そして頭部のガトリングとジオロジーキャノンだ。どれもまともに食らえばかなりのダメージになる。できるだけ避けるようにしろ。そして、あいつは遠距離攻撃が豊富だが近づいてしまえば行動をだいぶ制限することができる。そこが奴の弱点だ。」
「オッケー。要は近づいてぶん殴ればいいわけね。」
「まあ、解釈としてはそれで構わん。それで、止めだが、ホシノ、お前に頼みたい。」
「え?いいけど、何でおじさんが?」
「修復ドローンが多すぎて全部殲滅しきるのに時間がかかりすぎる。アイツの高い防御を突破して、修復を無視して一気に破壊まで持っていける力を持つのはホシノ、お前だけだ。お前が持つその力で、奴を貫いてくれ。」
「うへへ~そんなに頼られちゃったら仕方ないね。よし、頑張っちゃうよ!」
「ああ。頼りにしてるぞ。そして風紀委員長、お前の獲物はマシンガンだな?全員で協力してあのデカブツ周辺のセンチネルを一時的に追い払ってほしい。修復を少しでも遅らせられるようにな。」
「ちょっと!ヒナ委員長を露払いに使おうっていうんですか!あなたそれは……」
「黙りなさい、アコ。」
「はい。」
アコがめんどくさいムーブを始めたがヒナの冷え切った声で一瞬で黙らされた。
「小鳥遊ホシノがセンチネルウォーカーに近づくまで邪魔者を排除すればいいわけね。任せて頂戴。」
「ああ。よろしく頼むぞ。……弾薬だって無限じゃない。連戦が続いてかなり限界が近いはずだ。短期決戦で決めるぞ。」
「ええ!行きなさい小鳥遊ホシノ!」
「うへへ、期待には応えなきゃね!」
そう言ったホシノはキヴォトス人の凄まじい脚力で駆け抜けていく。その道中にセンチネルが迫るが、背後からヒナやノノミ、コーストの弾幕が周囲のセンチネルを一掃していく。
「撃て!撃ちまくれ!ウォーカーに届くまでホシノにセンチネルを近づけさせるな!」
ガガガガガガガ!!
砂漠にコーストたちとセンチネルの弾幕の音が響く。
しかし、走り抜けるホシノの前にはマシンガンでは排除しきれないハードフレームやクアッドが大量に配置された。
「……これはおじさんでも骨が折れそうだね。」
そう言ってホシノが戦闘を始めようとしたとき、背後から別の銃声が聞こえる。
「ホシノ先輩!ここは私たちが食い止めるわ!」
「ん、先輩はあのデカい奴のところに行って!」
「ほんとに、何で私がこんな事……。」
「もう、ちゃんとしてくださいよ、イオリ。」
ホシノの目の前に現れたのはセリカ、シロコ、イオリ、チナツである。
彼女たちはホシノのために道を切り開こうとしてくれていた。
「ありがとう、みんな!すぐに終わらせるからね!」
ホシノは目線を前に向け、センチネルウォーカーに走っていった。
ウォーカーも自分に迫る危険を感じ、迫るそれにガトリング、光学兵器、ジオロジーキャノンの砲撃を集中させる。
しかし、彼女もキヴォトス最強の一角。攻撃を見切り、跳ねのけ、ついにはセンチネルウォーカーの下へとたどり着いた。
その人間離れした脚力で頭部の機関部に飛び乗り、銃口を向ける。
「これで、おしまい!」
ズガン!ズガン!ズガン!ズガン!ズガン!ズガン!ズガン!
装弾した弾をすべて打ち切る。膨大な神秘を込められたその銃弾は、シールドを容易に貫き、センチネルウォーカーの頭を吹き飛ばした。
〈報告:センチネルの鎮静化を確認〉
subnauticaです
センチネル撃破!
全員でつかみ取った勝利です。
次回はエピローグ兼いろいろ説明回って感じですかね。
では、また次回お会いしましょう。
今後もアンケートはやったほうがいい?
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やってほしい
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自由に書いて