ここからは原作も話の流れがわかりやすいから書きやすくなりそう。
6 先生、未知に触れる
6 先生、未知に触れる
二人の新入生の入学から一年、いろいろなことがあった。
まず一つ、アビドス廃校対策委員会なるものが作られた。
コーストの補助によって生活環境や経済状況はだいぶ持ち直してきているが借金返済までの道のりはまだまだ長いし、そもそもからして生徒数が少ないという大きな問題も残っている。
何なら、コーストの賞金稼ぎの知名度が上がるにつれて不良たちの動きが小さくなり、賞金首が減って必然的に稼げる金額も少なくなってきていた。
もちろん、終わっている治安のキヴォトスから犯罪が消えることはないのである程度の収入は担保できているが。
そういった問題にきちんと対処するための委員会だ。
4人ともどこか脳筋気質なところがあるので過激な意見が多くなりがちだが、まあ、ないよりいいだろう。
二つ目に、ホシノの口調がユメに浸食された。
後輩も入っていろいろ余裕ができたせいか、だんだんと笑顔も増えてきて、「うへぇ~」とかいうやってきたころのホシノならまず言わなそうな声をはいていた。
来年からはユメがいなくなる、ということでユメを参考に学校を支えられるよういろいろ頑張っていたのは知っているが、変なところにも影響が出てきたようである。
ただ、笑うことが増えたのは間違いなくいい変化だ。そのせいで、戦闘時の豹変した顔がより恐ろしく感じられるようになったが、些細な問題である。
三つめはユメの卒業だ。
なんだかんだ、一年以上を共に過ごした間柄だ。この学校の人間ではなくなると聞き、悲しくも思ったが、どうやら、近くにあるラーメン屋に勤めることにするらしい。
いつでも会いに行ける。
四つ目は新たな新入生の入学だ。
黒見セリカと奥空アヤネ。
当然二人も宇宙に連れ出し、コーストの正体を説明した。
アヤネのほうは宇宙船に使われている技術が気になったのか結構な熱意でいろいろと聞いてきた。
先輩たちに負けず劣らず癖の強い子たちではあるが、二人ともいい子である。
そして五つ目……
キヴォトスに変革をもたらす存在、先生がやってきた。
「暑い……キツイ……まさか公共交通機関が軒並み機能してないなんて……。」
連邦捜査部シャーレの先生、彼は広大にして何もないアビドスの元住宅地で死にそうな顔をしながら歩いていた。
アビドスから出された補助の申請書を見てやってきたは良い物の、文明の利器を過信して対して下調べもせずにアビドスに赴き、
駅に着いてからアビドス高校へ向かう手段が徒歩しかないことを知り、絶望に打ちひしがれながら維持で足を進めていた。
最もその意地ももう限界が近づいていたが。
「もう無理……死ぬぅ……。」
「気をしっかり持ってください先生!もう少し!もう少しですから!」
懐のタブレットから、シッテムの箱に常駐するOS……アロナが声をかける。ただ、声援では失われた体力は回復しないのだ。
地味に命の危機に瀕しながら愉快なやり取りをしていると不意に自転車のブレーキ音がした。
「あの……もしかして遭難者?というより、生きてる?」
「い、生きてる……」
「ん、生きてた。」
たまたま通りかかったシロコは心配げな目を向ける。
シロコの目に映る彼は完全に哀れな遭難者である。
「あの、申し訳ないんだけど、水とか持ってたりしないかな?」
「一応私のエナジードリンクが――「ありがとう!」あ、それは……。」
エナジードリンクが入ったボトルを見るや否や先生はそれに飛びついた。
先生は脱水症状で冷静な判断力を失っていた。
「プハァ――!ありがとう!ところでさっき何か言いかけてたけどなんて言おうとしてたの?」
「ううん……何でもない。」
シロコは何か言いたげだったがあきらめたように首を振ってそう言った。
「ところで……何であなたはこんなところに?その服装、連邦生徒会のものだったと思うけど……もしかしてアビドスに何か用があったりする?」
「そうなんだよ。私は今アビドス高校に向かう途中で……もしかして君もアビドスの子だったりするのかな?」
「……そっか。なら久々のお客様だ。」
アビドスにまともな客人などいなくなって久しいので、先生の目的地がアビドスとわかるとシロコの態度もよそ向きからいくらか柔らかいものになった。
「アビドスが目的地なら、私が案内するよ。」
シロコが自転車にまたがりながら言う。
だが、すでに空腹、脱水、疲労で体力が限界で、一度立ち止まってしまった以上もう歩ける気がしない。
「ごめん、もう歩ける気がしないんだけど……良ければ君の自転車の後ろに乗せてくれないかな?」
「えと、これ一人乗りだから……。」
「なら背負ってほしい!」
彼女が少しめんどくさそうな目でこちらを見てくる。
ただ、高校まで行けなければ野垂れ死んでしまう。ここは引けない。
「まあ……しょうがないか。ロードバイクはこの辺に止めといて……じゃあ、はい。」
「ごめんね、ほんとに……。」
彼女が膝をついて背に乗るように促してくる。申し訳なく思いつつその背中に乗ろうとすると、彼女から待ったがかかった。
「あっ、ちょっと待って……その、さっきまでロードバイクに乗って走ってたからその、結構汗もかいてて――」
「あ、全然気にしなくてもいいよ、むしろとても良いよ。」
先生の圧が急に増した。なぜこの大人はこんなに喜ばしそうにしているのか。
「……うーん、ちょ、ちょっとよくわからないけど……気にならないなら、まあ良いか。なら、しっかりつかまって。」
シロコは微妙に引きつつも先生を背負い学校へと向かっていった。
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「おかえり、シロコせんぱ……い?うわ!そのおんぶしてるの誰!」
「わぁ、シロコちゃんが大人を拉致してきました!」
「拉致!? もしかして死体!? シロコ先輩、ついに犯罪に手を……!?」
「皆落ち着いて、バレなきゃ犯罪じゃないわ! 死体を隠す場所を探すわよ、コーストさんに頼んで宇宙に捨ててきてもらいましょう、それで――」
対策委員会の面々が騒ぎ始める。
反応から普段から彼女たちがシロコに対しどんな印象を持っているのかがうかがえる。
「いや……普通に生きている大人だから、うちの学校に用があるって……」
「えっ、死体でも、拉致でもなくてお客さん?」
「うん……私は死んでないからね……こんにちは、みんな。」
どうやら死体だと思われていたようなのでとりあえず挨拶をしておく。
宇宙に捨てるとか何とか言っていたような気がするが、たぶん気のせいだろう。
「わあ、ここにお客さんだなんてとても久しぶりですね!」
「それはそうですけど……来客の予定なんてありましたか?」
アヤネが不信感をにじませて言う。まあ、アポを取ってきたわけではないからそういう反応になるのも仕方ないといえるだろう。
「私は、シャーレの顧問の先生だよ。よろしくね。」
そういって先生は腕章とIDを見せた。最も全身砂まみれだったのであまり威厳はなかったが。
「……え、ええっ! まさか!?」
「連邦捜査部シャーレの先生!?」
「わぁ☆支援要請が受理されたのですね! よかったですね、アヤネちゃん!」
「はい! これで……弾薬や補給品の援助が受けられます!」
限界の状況で生活している彼女たちだ。公的に援助が認められたことが嬉しいのだろう。
コーストも援助によってアビドスの懐事情はかなりましになっている。
が、やはりその莫大な借金からそこまで経済的な余裕はなく、こうして公的機関からしっかりとした援助が受けられるというのはうれしいものである。
「あっ、はやく委員長とコーストさんにも知らせないと!あれ、ホシノ先輩は?」
「先輩は隣の部屋で寝てて、コーストさんは確かゲヘナのほうで賞金稼ぎに行ってたはず。とりあえず先輩を起こしてくるから。」
「お願いします、セリカちゃん!」
セリカと呼ばれた少女が隣の部屋に出て行った直後、
ダダダダダダダダッ!
窓の外から銃声が響いた。
「じゅ、銃声!」
「!!」
ノノミとシロコが警戒しつつ窓際に近づき外をのぞくと、もはや見慣れた見慣れたヘルメット団の姿があった。
「ヒャハハハ!これだけの装備があればさすがのアイツもやれるだろう!今日こそあの学校を占領してやるぞ!」
コーストのうわさが広まってから、露骨にアビドスに敵対する勢力も減ってきたのだが、偶に力をつけた勢力が何も考えずにこんな感じで襲ってくる。
「武装集団が近づいています!カタカタヘルメット団のようです!」
「あいつら……何回吹き飛ばされれば気が済むの……。」
「ホシノ先輩連れてきたよ!ほら先輩!寝ぼけてないで起きて!ヘルメット団が来たの!」
「むにゃ……もう少し寝かせ……ア?ヘルメット団?」
連れられてきたときはふわふわした印象の彼女だったがヘルメット団の名を聞いた瞬間凄まじい目つきに変化する。
普段の口調はユメスタイルになった彼女だが、こと戦闘になると昔の彼女が戻ってくる。
「みんな、さっさとあいつらを潰すよ……ん?アヤネちゃんそこの大人の人は?」
一瞬さっきを収めてホシノが聞く
「先輩、この人はシャーレの先生。この学校に援助に来てくれたんです!」
「そう、先生……ふ~ん。まあいいや、よろしくねぇ~。」
ホシノは値踏みするように先生を見る。
「私はここでオペレーターをしますので、先生は援助をお願いします。」
「まかせて!」
そしてホシノと対策委員会はは銃を担ぎ戦場へと出て行った。
「ちょっと、向こうの装備見るたびにランクが上がってない!?」
「わあ☆私たち大人気ですね!」
「ノノミ先輩!暢気すぎますよ!」
「これはまたずいぶんと数をそろえてきたねぇ」
通信機の向こうから聞こえる通り、襲ってくるヘルメット団は年々数を増し装備も強化されている。
彼女たちだけで戦うのはかなり厳しいものがあるだろう。
ただ、まだ先生として彼女たちにできることがある。
「私が戦闘指揮を執る。みんな、従ってくれる?」
一瞬彼女たちはためらったが、連邦生徒会が直々に選んだ先生なのだ。相応の技術を持っているのだろうと思い、先生に指揮を任せることにした。
「よし!じゃあ、アビドス、行くよ!」
ホシノの掛け声を合図に先生を加えた対策委員会とヘルメット団の戦端が開かれた。
先生の指揮を受けたアビドスの力はすさまじく、ヘルメット団の戦力をどんどん削っていった。
「すごい……!先生の指揮とても戦いやすい!」
「そうですね☆セリカちゃん!」
「ん!これならコーストが戻ってくる前に終わらせられるかも。」
「これが先生の力……、うわさには聞いていたけど、ほんとうだったんだねぇ~。」
四人とも先生の指揮に満足しているようだ。
ただ、最初から一つ気になってる発言があった。
「えっと、アヤネちゃんだっけ。さっきから言ってるコーストっていう人もここの生徒なのかな?」
「いえ、違います。コーストさんは――」
その時、戦闘指揮モードのアロナが焦ったように声を上げた。
「先生!正体不明の飛行物体がこちらに向かって高速で接近しています!注意してください!」
「なんだって!みんな!そっちに高速で何かが迫っているみたいだ!気を付けて!」
予想外の情報に先生は焦ったように通信機に警戒するように告げたが、
「あ、もう戻ってきたのね。」
「ん、戻ってくる前には間に合わなかった。」
といった感じで、まったく危機感を持っていないようだった。
そんなアビドスの反応の薄さに疑問を抱いていると、
「大丈夫ですよ先生、それは味方ですから。」
とアヤネが安心しきったように言った。
どういうことなのか聞こうとした瞬間――
ドゴォォォン!!
ヘルメット団の後方で、大爆発が起こった。
『やあ、不良集団共、お前たちも懲りないな。だが、今回も結果は変わらん。吹き飛びやがれ!』
ガガガガがガガガ!
空に浮かぶコーストの宇宙船がフォトンキャノンでヘルメット団を吹き飛ばしていく。
ヘルメット団が自信をもって配備しただろう戦車も、魚雷で吹き飛ばしていく。
「な、なんなんだ、あれは……。」
驚く先生を尻目に
「あれが、私たちの対策委員会の最後のメンバー、コーストさんです!」
アヤネは嬉しそうにそう言った。
ヘルメット団との戦闘はもうほとんど終わりかけていた。
subnauticaです
とうとう原作に突入しました
これからも温かく見守っていただけると幸いです。
先生による足舐めシーンはつける?
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つける
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つけない
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おお