禪院家に生まれしハンター   作:とっとこDIO

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龍甚って他天井組と比べて一人で出せる破壊力のある攻撃って余り無いんですよね。だから、体術や体の使い方で他を圧倒するみたいな感じになりやすい。
それに龍甚は…"あれ"使えないし……
呪術戦ぽく無いんだよね

アンケートの結果
タイトルは変更しない事にしまう。アンケートに答えてくれた方々ありがとうございます。


第三十話 特級のぶつかり合い

「え?」

【何ども言わせるな。百鬼夜行は使うな!わかったな】

「先程からどうしたんだい?乙骨、動きが鈍いよ。打ち所でも悪かったかな?」

「っ!」

 

突如として頭に響く聞いた事のない声。発動しようとしていた術式を中断されて動きがガタつく。

百鬼夜行発動は諦め、直ぐに体勢を立て直した乙骨は刀のみの戦いに集中する事に

距離をとった乙骨の側に里香が寄り添い共に構える

 

《ユウタ。ユウタ》

「大丈夫。大した怪我じゃ無い。まだまだやれる」

 

------------------------

 

北海道 択捉島

二つの影がぶつかり合う。

もはや生物が視認できる速度を超え、残像すら現れる

 

『ちっ!相変わらずその体から出せる力とは思えねぇな!』

《あんたが言えた事かい?》

『ぬっ!』《くっ!》

 

互いの拳を受け止めその重さにどちらも化け物と罵る。そして、その場からお互い距離を離すと龍甚は地面の武器をアルバは扱う属性を変化させる。変化に伴い生じた衝撃波を何事も無かったように掻い潜った龍甚は一気に距離を詰める

 

《くっ!速い!…だが!》

『ッ!』

 

ギリギリ…

 

手に持った片手剣で縦に切り裂こうとした龍甚の太刀筋を手の平で掴み取り受け止める。

アルバはこのまま剣を折ろうと力を込めようとしたその瞬間

その力を利用しながら強烈な足払いで体勢を崩す。そして掴まれた剣に力を入れてアルバの手に刃を侵入させ、そのまま腕から体の方へと昇らせる

 

《ぐっ!貴様!》

『このまま横に切り裂いてやる!』

 

剣はアルバの腕を肘くらいまで真っ二つに切り裂く。アルバも腕の筋肉に全力を注ぎ、刃を止める。そして、密着状態で逃げられなくなった龍甚へ火炎ブレスをお見舞いする

 

『なに!止め』

《カァァァ…ハッ!》

『ッ…』

 

ドガン!

 

『きっ!』

《おっと…危ないな。乱暴な男は嫌われるよ♪》

『うっせぇ!』

 

体のあちこちを火傷した龍甚が火炎の中から飛び出し、片手剣を手放した左手でアルバの顔面を掴んだ

龍甚は地面にアルバを叩きつけて、走り出し。

 

『うあぁぁぁ!!』

《ぐっ!がぁ!この…調子に…乗るなぁぁ!!》

『っ!…関係あるか!』

 

地面に引き摺られたアルバは最大出力の放電で龍甚から逃れようとする。だが、龍甚はアルバを掴む手の力を一切緩めず。遂には上空へと"一人"で飛行し始める

そして、雲を突き抜けてから向きを変え、地面へ音を越える速度で突っ込む

 

《貴様!っこんな事すれば貴様も無事では》

『馬鹿かよ。俺は大したダメージにはならねぇよ!』

 

シュ…ドン!キィィィィィィィン……………

 

地面に落ちた赤い彗星

大地を砕き、凄まじい地響きを起こす

彗星の落ちた場所には特大のクレーターが出来ていた

 

『ふ〜…腕が多少痛むな。だが、その程度か』

《…はぁ…はぁ…》

『何…あれを受けて、右角が折れただけかよ』

《…貴様…何故…バルファルクの力を使える!?》

『…教えろと?…まあ、良いだろう。俺はお前に敗北したあの日からミラじいの教えを元に術式と向き合った。……四年の歳月を掛け、俺はモンスターの力をその鎧を着る事で行使出来るようになった』

《…それが…貴様が行き着いた終着点か…》

『いいや。違うがここから先は教えてやらない。術式の開示も十分だしな』

《術式の…開示?》

『何だ…知らねぇのか?……じゃあ、生きてたら仲間にでも聞くんだ……なっ!』

 

反転と回復薬で傷を完璧に治した龍甚が攻め立てる。武器が手元に無い以上、素手同士による殴り合い

アルバが右肘打ちで龍甚の顎を狙うがそれを受け止め頭突きでアルバを仰け反らす。そして追い討ちに掴んでいた右腕を両手で握り直し、背負い投げで地面に倒す

 

《ちっ!》

『ふん!』

《!……ここだ!》

 

右腕を掴んで行動範囲を狭めた状態から踵で踏み潰そうとするが全てギリギリで回避して、返し技で龍甚を引き寄せてその胴体に全力の一撃を入れる。

 

ビリビリ…

 

そして…呪術界の現象

黒い火花はその微笑む相手を選ばない

 

《黒閃!!》

『っ!!!がはっ!!』

 

龍甚の体が高く打ち上がる。思いもしない一撃に龍甚も血反吐を吐いて白目を剥いた。

だが、直ぐに意識を取り戻し秘薬を呑み込む

地面に難なく着地した龍甚の目の前には黒閃発動後の全能感で全身が震えているアルバ

 

『全く…微笑む相手は選んで欲しいぜ……』

《アハハハハハ!!凄い!凄いよ!呪力の本当の味を知ったみたいだ!》

『これ以上は…一人では厳しいな…』

《フフフ…フハハハ…》

『そこまで嬉しいならなんか喋って欲しいね』

《ああ!今すぐ、この幸福の中で暴れたい気分だよ!でも良いね。お話してあげようか。う〜ん、あ!彼……乙骨憂太って子の事心配してあげなくて良いの?》

『あ?何故乙骨を心配する必要がある?』

《夏油が狙ってるのは乙骨に憑いてる里香ちゃんだよ》

 

アルバの発言に動揺する。だが、同時に夏油がわざわざ宣戦布告して来たかを理解する。

 

『ブラフだったって事か』

《そう言う事。だから彼は…》

『いや、尚更心配なんて無いね』

《は?》

『俺と五条があれこれ叩き込んだんだ。乙骨の実力は俺が知ってる』

《それで夏油よりも強いと?》

『ああ、夏油は乙骨には勝てない。だから……俺も!』

《はっ!》

 

先程よりもバルファルクの飛行速度を上げ気分の良くなっていたアルバの懐へ瞬時に潜り込む、その手には太刀が握られていた

 

《!!》

『桜花気刃斬!』

 

二段斬りでアルバの胴体に大きな傷をつける。咄嗟に飛び退いたアルバへ追撃の斬撃が発生して、空中でバランスを崩させた

そして、瞬時に近くにより空中のアルバへ拳を構えた。右眼も邪眼に切り替えている。そして龍甚は説明する

 

『黒閃は…呪術において技ではなく現象だ。発動の要因はまだハッキリとして無いが………微笑む相手は選ばない!』

 

 

 

 

 

 

 

同時刻

高専にて

 

パリンっ!!!

 

「ダメじゃ無いか、呪いは少しづつって悟と龍甚に…!!」

 

バリバリバリバリ!!

 

違う場所で黒い火花が同時に微笑む

 

『「黒閃!!!!!」』

 

「ぐっ!!!」《ゴガッァ!り、龍甚ぉぉぉぉぉ!!!》

 

乙骨の拳が呪霊を挟んで顔面にヒットした夏油は十数メートル吹き飛び、地面を転がる

 

地に足付かぬ状態で胴体に拳を受けたアルバは体がくの字に曲がり、数百メートル吹き飛んでいく

 

『こう言う事だ………微笑む相手は選ばないってのは』

 

派手に吹き飛んでいったアルバを見送り、龍甚も遂にモンスター達を呼び出す

 

『出すのが遅れて悪かったな。さあ!行くぞ!』

【………】

『大丈夫さ、乙骨は絶対負けたりしない』

 

龍甚は飛び出したモンスターの顎を撫でながら言った

 

『俺に合わせろバルファルク!自由に動け、ゴグマジオス!そして地中から隙を狙え鏖魔ディアブロス!』

【キュアアァァァイイ!!】

【ダァガァァァァァァ!!】

【ギャガァァァァァァ!!】

------------------------

 

黒閃を経た乙骨から呪力が満ち満ちていた。そして気持ちの昂りから夏油の思想を否定し自身の存在を肯定する

 

「他の呪術師の事なんて知らないし!お前が正しいかなんて!僕には分からない!!でも、僕が皆んなの友達でいられるように!僕が僕を生きてて良いって思えるように!!お前はぁ!!殺さなきゃいけないんだ!!」

「ふはは………そうか。自己中心的だね……自己肯定か……でも生きていく上でこれ以上大事な事は無い」

 

口から出た血を拭い、立ち上がる夏油は乙骨を殺す為に全力の攻撃の準備をする

 

「なら、こちらは全霊を持って君を殺す!質も量も妥協しない」

「……」

「知ってるかい?特級の名を冠する人間は5人…例外は居るが…そして呪いだと16体存在している。これはその内の一体、特級仮想怨霊 化身玉藻前 更に私が所持する4461体の呪いを一つにして、君にぶつける」

「っ!」

 

宣言をした夏油が指を上に向け、呪力と呪霊を一点に集める。

 

「呪霊操術 極の番 うずまき!!」

 

この時乙骨は知らなかったが、夏油が使用した技…極の番は呪術において領域展開と双璧をなす奥義の一つ、必殺技なのだ。

 

「君が折本里香を使いこなせる前に殺しに来て良かったよ!」

「……」

 

乙骨は夏油か背を向け里香へと向き直る

 

「里香…」

《なぁニィ?》

「僕ねずっと凡打秦さんの話が頭の中で残り続けていたんだ。僕達の間にある呪いの繋がりは愛なんじゃ無いかって……僕が里香を想って…里香が僕を想ってくれて…そうやって、お互いを呪いあって縛っていたんだって…」

 

"愛、愛ですよ乙骨。愛が人を家族たらしめるのです。"

凡打秦さんの教えが

"愛ほど歪んだ呪いはない"

五条先生の説得が

"いいか、乙骨。その愛(のろい)は君の全てなんだ。捨てたりはするな、無くなる時は共にだ"

龍甚さんが押してくれた言葉を思い出す

 

「僕をずっと守ってくれてありがとう。僕の事を好きになってくれてありがとう。最後に…もう一度だけ力を貸して……あいつを止めたいんだ…その後は僕は何も要らないから。僕の未来も、心も体も全部…里香にあげる。これからは本当にずっと一緒だ。愛してるよ、里香。一緒にいこう」

 

乙骨が里香に口付けをする

里香に変化がおきる。

 

《あぁあァァァァァ!!ユウタ!!ユウタァァァァ!!!大大!!大好きだよ!!!》

「!自身を生贄とした呪力の制限解除!そうくるか!この女たらしめ!!」

「……失礼だな…純愛だよ」

「ならばこちらは大義だ!!」

 

乙骨と里香の呪力砲と夏油の極の番が正面から衝突する

互いの全力の攻撃は拮抗する事無く、乙骨の呪力が辺りを吹き飛ばす

高専で行われた特級同士の戦いは乙骨の勝利で幕を閉じた




乙骨は映画では「黒閃」と叫んで無かったけど、龍甚と場所が違えど同時に出せたって描写したくて叫ばせました。
まあ、黒閃の存在自体は五条と龍甚から聞いてたって事で

ごめんタイトルミスしてた。じゅじゅ散歩いる?

  • いる
  • いらない
  • 龍甚と歌姫の話がいる
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