禪院家に生まれしハンター   作:とっとこDIO

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悪いな!今日のタイトル思い付かなかった

原作には明確に反転術式を他者に施す条件は書いて無いので、私の解釈で書きました。

ヒントはゼロの乙骨が真希達を治せた理由を変幻自在の呪力の塊だからみたいな話を見たからです




第三十六話 

虎杖の心臓を抜き取った宿儺。心臓を抜いたのにあっけらかんとした宿儺を前に武器を出さずに構えを取った。

 

「俺は心臓が無くとも生きられるがこの小僧はそうでは無い。小僧が戻ってしまう前に心臓を戻さないと行けないぞ」

『ふざけた事を!!だが、直ぐに拘束して心臓を元に戻すなど訳無いぞ』

「そうだろうな…だから!こうする!」

『っ!なにっ!?』

 

宿儺は抜き取った心臓を地面に捨て踏み潰してしまう。これでは拘束しようが戻す心臓が無い。これでは

 

「お前、反転術式を使えるが他者に施すことは出来ないのであろう?」

『…』

「だから、お前は他者の傷を治す時、術式で作り出したアイテムを使う。そうだろ?」

『…ちっ!鋭いな』

「お前が、小僧を助ける手段は一つだけだ。今ここで他者に施す反転術式を身に付ける事……さあ、始めるとするか」

 

宿儺が指を龍甚へ向けて斬撃を飛ばす。龍甚は宿儺へ一直線で走る。斬撃が体に当たろうが気にも止めず、宿儺との距離を僅か1メートル以内に縮める。驚いた様子を見せない宿儺を組み伏せる。

 

「このまま時間を掛けて慣れるつもりか?」

『…』

「俺に触れる事は…危険だぞ "捌"!」

『っ!』

 

その場から動けないように組み伏せる選択を取ったが腕が動く状況がダメだった。

拘束する腕に触れた宿儺は斬撃では無く切断の攻撃する。

 

捌は宿儺の扱う術式の基礎の技で触れた存在に適した切断を行うといった技。だから、今の実力に差がある龍甚が相手でも効果はあるはずであったが…

 

「!!(切れてない!?こいつの着込んでいる鎧のせいか!?)ほお〜、楽しませてくれる!!」

『(バルファルクの鎧を着ていて良かった。宿儺の術式に集中させた龍気がオートで反応してくれる。宿儺の呪力を乱せる!)』

 

龍甚がしているのは御三家の秘伝"落下の情"と龍甚がバルファルクの力を一部顕現させて扱えるようになった龍気の複合技術《凶星の真髄》

普通、呪力で身を守る所を龍気に置き換える事で術式から身を守る性能を向上させ、呪力を乱す龍属性でそのまま反撃まで行える優れもの

 

「なら、こうしよう!」

『!』

 

動く事も出来ず、反撃も大した効果が無いと分かると宿儺は切断の対象を龍甚では無く地面へと向けた。

地面に宿儺の切断が行われて、バラバラに崩れる。

一瞬空中に放り出された両者。この一瞬の内に宿儺は龍甚の押さえつけられていた部位を切断。拘束から抜け出し、切った部分を瞬時に治す

 

『…あの状態から抜け出すか!機転が効きすぎるぞ!』

「これでも呪いの王と呼ばれているからな。長い間、戦いから身を引けなかったからな」

『ん?(引けなかった?)自ら望んで戦っていたのでは?』

「俺が戦っていたのはただの気まぐれよ。快、不快、それが俺が生きる指標。食べる物が人と同じ物か、人そのものかなんて俺からすれば大した差は無い」

『…そうかい。生きた時代が悪かったのかもな』

「同情などするな。呪いとして生きるのかを決めても後悔など無い」

『同情なんてするかよ。現に虎杖の体で好き勝手してくれてるからな』

「ケヒ!尚更俺を叩きのめして、反転のコツを掴まんとな」

『ふっ!』

「っ!」

 

宿儺が反応出来ない速度でハイキックを顎に決めて、体勢が崩れた宿儺の足を掴み地面へ叩きつける。そして手をかざして反転を試みる。

が、やはり虎杖の傷を治せない。

宿儺が指を向けて斬撃を横一閃で放つ。龍甚は凶星の真髄でそれを打ち消して、続けて反転を試みる。

だが、反転を掛ける時の考えを変える。呪力に血液型のように人それぞれ分かれているなら、人それぞれにあった反転術式もあると

 

家入や乙骨は元々の呪力が血液型のO型のように誰に対しても拒絶されない性質を持っている。もしくは乙骨のように型を里香を用いて他人に合うように切り替えたのではと。だから龍甚は邪眼を用いて他者の呪力に性質を合わせようとする。

 

『(これも合わない!一体どの呪力なら!)』

【龍甚よ…】

『っ!ミラじい?』

【虎杖のこの呪力に合う物があるかもしれん】

『えっ?…っ!傷が!?』

「ケヒ!まさかこの数分足らずでコツを掴むか…だが!」

『なにっ!?』

 

虎杖の体についた傷が少し治ったのを見て集中が緩んだ龍甚を前に宿儺は驚きの動きを見せた。なんと自身の体を次々と切り出した。

血迷った行動に驚く龍甚だが、直ぐに行動理由を理解する。虎杖の体を治す龍甚の反転が心臓とは違う別の場所を治すのだ。

他者へ反転を施す技術を開花させたばかりの龍甚ではピンポイントで治す場所を指定出来ないのだ

 

『クソが!何処までも手間かけさせやがる!!治れぇぇぇぇぇ!!』

「ケヒ!さあ!早く治せ。小僧の意識が浮上して来たぞ」

 

体を傷付ける宿儺よりも龍甚の反転の速度の方がギリギリ早いようで徐々に体が治って行く。

希望が見え始めたのに次々と突き付けてくる難題

 

『っ!よし!これで心臓に取り掛かれる!これで!』

 

体の傷を全て治し、漸く心臓に取り掛かれるというタイミングで

 

「ケヒ!龍甚よ、貴様は良くやる奴だ…だが、時間切れだ】

『っ!心臓が…反転を掛けてるのに治らない………すまない…虎杖、間に合わなかった』

 

治せなかった

目の前に立つのは宿儺では無く紋様が消えた虎杖であった。微かに喋るだけの力はあれど、呪力を生み出せなくなった虎杖を治す事はできなかった

 

「……いや、良いよ。ここまで全力注いでくれたんだ……文句をいうつもりは…ない」

『…』

「最後に…伏黒達に…言って欲しい事が…お前らは長生きしろよ…」

 

ドサ

 

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高専の医務室

居るのは四名。龍甚、五条、家入、伊地知

彼らの前には心臓が無く体がすっかり冷たくなった虎杖が横になっていた。龍甚は目の前で救えなかった事への苛立ち。五条は特級案件に一年生を派遣した事に対して苛立ちを募らせ、上層部を殺してしまいそうな程の殺気を漏らしている。この中にいる伊地知は気が気じゃ無い

 

「あんまり伊地知を虐めるなよ五条。上とので苦労してんだから」

「(もっと言って!もっと言って!!)

「男の事なんて興味ねぇよ」

「それもそうか」

「はっ」

「それでこれが…宿儺の器…好きにバラして良いんだよね」

「しっかり役立てろよ」

「役立てるよ…誰に言ってんの」

 

宿儺の器をバラし、その秘密を探る。これは呪術界において大きな情報だ。だから五条も龍甚も虎杖の遺体を解体する事を止めない。そして、その場で何も喋らず待っていると

 

「いつまでそこで項垂れているつもり?もう始めるよ」

「……?」

 

ぬるりと虎杖が体を起こして目を覚ましたのだ。ぽっかり穴が空いていた心臓部は元に戻っており、目立った外傷も無い

 

『!!』

「がっ!五条さん!い、生き返って!」

「クッフフ…伊地知うるさい」

「うわ!俺フルチンじゃん!」

「う〜ん、ちょっと残念」

「あの…俺恥ずかしいんですけど…」

「悠仁」

「お!先生!ただいま!」

 

起きて早々五条とハイタッチする虎杖。

龍甚は目の前にしっかり虎杖が生きてる事を確認して、近づく。虎杖も直ぐに龍甚の存在に気がつく

 

「あ!龍甚…さん。ただいま」

『……はあ…、良かったよ。無事に戻って来れて』

「!…おう!」

 

龍甚も虎杖とハイタッチをかわした。

 

------------------------

 

虎杖が目覚めたのとほとんど同時期。虎杖が死んだ事を知らされた伏黒と釘崎は沈んだ気持ちで二年生達を待っていた。

待っている間、虎杖が死んだ事についてあれこれ話す二人。そして、龍甚から聞いた虎杖の遺言を復唱して、二人の間に長い沈黙が生まれた。

 

「…なんだよ…いつにも増して辛気臭い顔してよ。お通夜かよ」

 

やって来た人物の声で顔を上げる二人。とても心無い言葉だが二人にはこれにあれこれ言える元気が無い。

だが、そんな二人の現状を後ろに隠れていたパンダが話す

 

「真希!真希!」

「ん?何?」

「なんであいつらが暗いから知らないのか!?」

「?」

「死んでるんすよ!昨日一年坊が一人!」

「!!………は や く い え や……これじゃあ!私が血も涙もねぇ鬼みたいだろ!!」

「実際そんなもんだろ」

「シャケ!シャケ!」

「 !」

 

急に現れて、急に喧嘩し始めた二年生達。釘崎は呆れながら伏黒に説明を求めるしか無かった

 

「禪院先輩、御三家の…血縁で言えば龍甚さんの従兄弟に当たる人で呪具の扱いに長けてる。パンダ先輩。そして最後に狗巻先輩、名のある呪術師の家系で術式の関係でおにぎりの具しか喋れない。あと、乙骨先輩って、唯一手放しで尊敬出来る人が居るが……今海外」

「おい!あんた、パンダをパンダで済ませる気か?」

「それで俺達を呼んだ理由って…」

 

伏黒の質問に再びパンダ先輩が答えてくれる。

 

「実はお前達に京都姉妹校交流会に出て欲しくてな」

「京都姉妹校交流会?……なにそれ?」

「京都にあるもう一つの高専と交流会だ」

「それで3年と2年がメインの行事なんだが…3年の連中が退学中なんだ。だからお前ら二人、出ろ」

 

真希の誘いに続いてパンダが説明する。

毎年団体戦と個人戦を1日に一つ、二日間掛けて執り行う。勿論殺すのは駄目だが。裏を返せば殺し以外ならなんでもありの呪術合戦。二人は勿論この交流会に出る事を決める。

 

「でも、交流会もそのしごきも意味が無いと思ったら即辞めるから」

「同じく」

「はっ!」

「まあ、これくらい生意気の方がいいんじゃないの?」

「おかか」

 

------------------------

 

ピプゥ!ピプゥ!

歩行者の信号が青になり人々が歩き出す。その中で特に目立つ"二人"。一人は袈裟を着た大柄のイケメンの男と黒いドレスを身に纏った妖艶な美女

 

《夏油、わざわざ貴重な宿儺の指一本と龍甚が調伏してないモンスターの素材まで使って確かめる必要があったのか?宿儺の実力》

「勿論。中途半端な当て馬じゃ意味ないからね。それなりに収穫はあったさ」

《そう………ねえ、漏瑚。そう、カリカリしないで》

 

美女は隣を歩く男では無い存在に語り掛けた。彼らは五人で行動している。

ごめんタイトルミスしてた。じゅじゅ散歩いる?

  • いる
  • いらない
  • 龍甚と歌姫の話がいる
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