だいぶ長いこと放置してましたが、ぼちぼち再開させていきたいと思っています。
グラニュートのアーリー(前回のグラニュート)との戦闘は多分原作通りにしかならないのでスキップ。今回は原作13話にあたる回となります。
あの後、幸果さんがネットで見つけたグラニュートらしきアカウントの人物を、ショウマの女装作戦で誘き出し、俺達三人の協力で撃破することができた。絆斗にも仮面ライダーとしての正体がバレたが、ひとまず関係は壊れずに済んだ。……ただ、結局隠し事が一つ減っただけ。絆斗は俺を仲間だと思ってくれている。それなのに、俺はまだ本当のことを話せずにいる。
今はショウマと幸果さんと一緒にケーキ作りのための食材を買いに来ている。その途中で、絆斗から電話がかかってきた。
「もしもし?どうした、絆斗」
『ああ、SNSに友人が行方不明って投稿があってよ』
「行方不明…グラニュートの仕業か?」
『かもな。人通りの少ない場所で路上ライブを見てたっていう連絡が最後らしい』
「どうする?俺も調べるか?」
『いや、ひとまず俺だけでいい。何か分かったら連絡する』
「分かった。無茶するなよ」
『おう』
人通りの少ない場所での路上ライブ…いかにもって感じだな。ショウマにも共有して、ゴチゾウにも調べてもらうか。
「ってわけだ、ショウマ」
「うん、分かった。みんな、お願いね」
ショウマの言葉を聞いて、ゴチゾウたちは街に繰り出していく。さて、こっちはケーキ作りだな。
…で、作り始めたわけだが、ショウマはお菓子を作ったことはないので失敗続き。卵はこぼれるし、薄力粉がそこら中に舞ったりして、それはもう大変だった。幸果さんが仕事で出払った後も懸命に作り続けた。
「ゲホッゲホッ…ショウマ、力入れすぎ」
「ごめん、兄さんみたいにうまくできないや…」
「初めてのお菓子作りなんてそんなもんだよ。ショウマはよくやってる。それにさっきよりも上達してるし」
「本当?」
ああ、と俺は頷く。実際ショウマは要領いいし、多分やる気が空回りしているだけだ。丁寧に教えてあげれば、絶対に出来る。俺が教えながら、あくまでもショウマに作らせ、やがてケーキは完成した。
「やったー!出来たよ兄さん!幸果さん、喜ぶかな?」
「ああ、きっと喜ぶよ」
結構時間がかかったけど、その分いいものが出来上がったと思う。と、ケーキを冷蔵庫にしまったところで先ほどのゴチゾウが一匹戻ってきた。どうやら件のミュージシャンを見つけたらしい。俺たちがそこへ向かうと、すでに絆斗が変身して蟹みたいなグラニュートと戦闘していた。
「ショウマ、俺たちも」
「うん!」
「「変身!」」
<ポッピングミ・ジューシー!>
<ワッフル・ヴァルプシステム!>
すぐに変身してヴァレンに加勢しようとしたが、横からショウマに向かって銃弾が放たれた。
「見つけたぞ、赤ガヴ」
見ると、白色に光るエージェント…シータか。変身前の姿は…この様子だと見られてなさそうだ。…ん?ショウマだけを撃ってすぐに移動した?まさか誘い出してるのか?
「……兄さん、ヴァレンの方をお願い」
「大丈夫なのか、ショウマ」
「うん、一番はヒトプレスを取り戻すことだから」
ショウマの言うことはもっともだ。ショウマも強くなってきてるし、シータのエージェント程度なら苦戦はしないだろうが…
「……分かった。早めに終わらせてそっちに行くからな。無理するなよ」
「うん。行ってくる!」
もしかしたらシータとジープもいるかもしれない。ここはさっさとグラニュートを倒してショウマの元へ向かう!俺はヴァルプスラッシャーを生成し、グラニュートを背後から斬りつける。
「はっ!」
「ぐわぁ!?」
「まも…ヴァルプ!」
「待たせたな。早めにケリをつけるぞ」
「くそっ!グラニュートハンターが二人に……!」
俺とヴァレンは蟹のグラニュートに向かっていった。
ショウマは幸果と守と食べたブッシュドノエルから生まれたゴチゾウでブシュエルフォームに変身し、必殺技でエージェントを撃破した。しかし、そこへシータとジープがミミックキーを外して本来の姿となり、直接襲い掛かってきた。
「赤ガヴ!!」
「ぐあーっ!」
ガヴに対して激昂している二人だが、持ち前の連携力による激しい攻撃でグミの装甲が次々にはがれていく。
<ザクザクチップス・ザクザク!>
「何でだよ!何でそんなに俺のことが憎いんだよ!」
「「うるさい!」」
ショウマから出た疑問を一蹴し、ザクザクチップスの双剣の刀身を破壊するシータとジープ。刃はすぐに再生成されるが、振るわれた刃はジープには当たらず、遠距離からシータの銃撃を食らってしまう。
「お前のせいで、私たちが惨めになるの!」
「お前がいるから、ディル兄さんは私たちに構ってくれなくなった!」
「…はっ?」
ショウマは意味が分からなかった。なぜならディルは誰に対しても、分け隔てなく平等に接していたからだ。兄妹にも、自分にも、自身の母親にも。だがシータとジープからすればショウマたちに構う意味を理解できず、自分たちに接してくれる時間を盗られたと思っているのだった。
「「お前なんか、最初から存在しなきゃよかったんだ!!!」」
<チョコダン・パキパキ!>
チョコダンフォームとなったガヴの銃撃を躱しながら二人は距離を詰め、シータがチョコの銃を撃ち落としてその隙にジープの短剣がガヴを襲った。
「お前のせいで…!」
「私たちは引き離される!お前がいるから…!」
「きっと人間なんかに絆されたディル兄さんはストマック社を出ていったんだ!」
「ぐわーーっ!!!」
「「お前だけは……絶対に許さない!!赤ガヴ!!!」」
ディルがストマック社を出ていったとき、当時の二人は本当になぜディルがいなくなったのかが分からなかった。ディルが闇菓子の実態に深く絶望し、会社を去ったことなど二人には知る由もない。やがて二人はそれを人間、特にショウマとその母のせいだと思うようになっていった。
「ぐっ…!」
今まで手に入れたどのゴチゾウも、シータとジープには通用しなかった。片方がもう片方をカバーし合い、攻撃を当てる隙が無い。大きくダメージを負ったガヴに、二人が迫る。「もうダメかも」と、そう思ったショウマの脳裏に、幸果と守の姿がよぎった。そして思い出した。ケーキを一緒に食べるという約束を。
「そうだ!絶対に、絶対に…帰んなきゃ……!」
<ブシュエル・ふわふわ~!>
「消えろ、赤ガヴ!」
<ブシュエル・フィニッシュ!>
グラニュートには逃げられたけど、なんとかヒトプレスは取り戻した。途中絆斗が母を攫ったグラニュートについて聞いていたが、収穫はなかったようだ。20年前からのバイトでも知らないとは…一体そのグラニュートは何者なんだ?
俺たちはすぐにショウマの元へ向かったが、案の定といったところか、ガヴはシータとジープと戦っていた。ガヴの方はもう既にボロボロだ。
俺がショウマの元へ向かおうとした瞬間、両者から放たれた攻撃が激突し、その衝撃に俺と絆斗は思わず足を止めてしまう。しばらく拮抗していたが、シータの銃弾によって勢いを増したジープの斬撃波がガヴの必殺を打ち破り、ジープの斬撃がガヴに直撃した。
ショウマは咄嗟にグルキャンフォームへ変身するが、衝撃を受け止めきれない。そのまま体勢を崩し、背後の崖へと落ちていった。
「…!ショウマっ!!」
「あっ……!」
…くそっ!もっと早く駆け付けていれば…!そう思っていると、シータとジープはエージェントを生成していた。恐らくショウマを探させる気だろう。そうはさせない……!
「絆斗、ショウマを頼む。俺はあいつらを止める…!」
「え、おい!…っ、分かった、任せろ!」
(今すぐショウマの元へ行きたい。けれど、あの二人を放っておくわけにもいかない……!)
俺はすぐにシータとジープに向かって銃撃を放つ。その攻撃はエージェントに庇われたが、注意を引くことが出来た。
「…ヴァルプか」
「いいところだったのに。邪魔するな!やれ!」
シータとジープは俺にエージェントを仕向ける。……シータとジープは、俺にとって大事な弟と妹だ。二人を傷つけたくはない。けれど、ショウマを襲わせるわけにもいかない。……だからこそ、俺が止める。
<ショコラ・スラッシュ!>
「はあっ!」
「ぐあっ!?」
ショコラを纏った茶色く光る斬撃を食らったエージェントは瞬く間に消滅した。それを見た二人はだんだんとこちらに迫って来る。……二人自身を傷つけずに済むなら、それに越したことはない。けれど、今はそんなことを考えている場合じゃない。
「かかってこい、シータ、ジープ。…俺が相手だ」
ガヴvsシータ&ジープ(激情マシマシエディション)でした。唯一優しかった兄に脳を焼かれた結果ショウマに対する憎しみが倍増へ。
一区切りついたらこのガヴが放送されてる世界線の掲示板とか書こうかなと思ってたり。