転生先はストマック家でした   作:白豆男爵

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しっかり完走できるように頑張ります。


3.炸裂!ソーダなパンチとスイートなショット!

「先月の収穫です」

 

そう言って女性は黒服のエージェントにヒトプレスの入ったケースを手渡す。

するとそこに一人の女性のような服装をした男性がやってくる。

 

「ジ、ジープ様...」

「いい笑顔。あなたは良質なスパイスを見つけるのが上手なのね」

「ジープ様、また一人バイトが消えました」

「ちっ、またグラニュートハンターの仕業ね...じゃああなた、穴埋めよろしくね」

 

そう言ってジープが手渡したのは黒い長方形の箱。

無論、その中身は闇菓子である。

やがて女性はその箱を抱えて外に出て行った。

 

「で、シータ。話って何?」

「こいつのこと、知ってるか?」

 

シータが見せたのは情報端末に映し出された、SNSの投稿。

そこには紫色の戦士が映っていた。

 

「これ、グラニュート?こんな変なのいたら目立った噂になってると思うけど...」

「もしかしたら、あのヴァルプとかいうやつと同じグラニュートハンターかもしれない」

「一応警戒はしとく?」

「そうだね...」

「「調べてほしいことがある(の)」」

「はっ」

 

シータとジープはエージェントにそう告げた。

 


 

とある日のお昼ごろ、俺とショウマは買い出しに出かけていた。

 

「よかったの?守兄さん。こんなにお菓子買ってもらって...」

「いいんだよ。ショウマが幸せなら俺も幸せだからな。お兄ちゃんに任せとけ。おいしいものノートもまだまだたくさんあるしな」

「うん!「グー」あっ...」

 

そんな会話をしていると、ショウマのお腹が鳴った。

 

「もうそろそろ昼か...あっ、あそこのお弁当屋さんで食べるか。」

 

俺はそう言ってショウマを連れていく。

お弁当を購入し、近くのテーブル席で弁当を食べる。

 

「ん-!うまっ!」

「そりゃよかった。お菓子もいいけど、お米とか、肉とか、野菜とかをバランスよく食べないと、栄養が足りないからな。ちゃんと食え」

「そうだ、俺はハーフだからともかく、守兄さんは人間の食べ物ってどう感じてるの?」

「ああ、普通においしいぞ。寧ろあっちの食べ物は彩がないからな...こっちの食べ物のほうがおいしく感じる」

 

本当はグラニュートの味覚には合わないのだろうが...俺は前世が人間だったからか、普通においしく食べることが出来る。

久しぶりに人間のご飯を食べた時はそりゃあ感動したものだ。

喜びのあまりデンテおじさんに奇妙な顔をされたけど...

 

「そうなんだ...誰かと一緒に美味しいものを食べるって、楽しいね!」

「おう、そうだな」

 

俺とショウマは笑い合いながらお弁当を食べ進めた。

 


 

「こっちの、バイク?に乗ってる方は「仮面ライダー」って呼ばれ始めてます。後、人間を襲うモンスターと、逆に助けるモンスターがいるらしくて」

 

俺はそう言って興奮気味に師匠にSNSの画面を見せる。

 

「ん?これ、どっちがどっち?」

「それは...まだ。はっきりした証言もらえてなくて。でも...こいつらの内のどっちかが、もしかしたら母ちゃんを...」

 

俺は懐から一枚の紙を取り出す。

記憶の限りに母ちゃんを攫ったモンスターを描いた絵だ。

 

「おい焦んな。確信するにはまだ情報が少ないぞ」

「...っすよね」

「あーっ、今まで師匠と守が信じてくれて以外、なんの進展もなかったから...」

「なぁ絆斗。もし、おふくろさんの敵が分かったらお前、どうするつもりなんだ?相手はモンスターだぞ」

「...分かんないっす」

「正直、危ない真似はしてほしくないって思ってるよ。親代わりやってきた身としてはな...それに守も、俺と同じこと思ってるんじゃないか?」

「師匠...」

「まあ、この仕事に引きずり込んだ俺が言うのもんなんだけどな」

「そうっすよ!てか、何回やばい現場の張り込み行かされたと思ってるんすか!」

「ちょっと待ってなんだお前、やんのかこの野郎...!」

 

そんな会話をしながら俺と師匠のじゃれるような取っ組み合いが始まった...

 


 

「ちわっす」

 

俺は挨拶をしながらはぴぱれの扉を開く。

 

「おっ!ハンティじゃん!いらっしゃい」

「ハンティはやめろ、絆斗だ」

 

中に入ると幸果とその友達の律が猫じゃらしとマジックハンドで俺を攻撃してくる。

 

「やめろ。てか友達じゃねえんだから、辛木田さんって呼べよ」

「いいじゃんお得意様なんだし。てかマモルンが絆斗って呼ぶのはいいの?」

「あいつは友達だからいいんだよ。後、まだ3回しか頼んでねぇ」

「3回も来たらうちじゃもうお得意様でーす」

「あれ、守は?」

「マモルンなら買い出しだよ。新しく雇った子と一緒にね」

「へぇー、新人雇ったのか」

「そう、今度紹介してあげるよ」

「ま、相変わらず暇そうで助かるわ。つか、またSNSで情報収集頼みたいんだけど」

 

俺はそう言ってカバンの中からスマホを取り出す。

 

「今度は何調べんの?芸能人?」

「これ、知ってる?」

 

俺が見せたのはSNSのある投稿。

師匠にもさっき見せた、モンスターの写真だ。

すると、意外にも隣にいた律が声を上げた。

 

「うわーっ、私知ってるそれ!てか見た、生で」

「えっ!?」

「あっ!前なんかバケモノに襲われたって言ってたやつ?」

「マジ!?どこで?いつ?」

「えーっと、先週。なんか急にヌルっとしたと思ったら記憶無くなって、で気づいたら目の前に多分、こっちみたいなのがいた」

「...ヌルッ?」

「ヌルッ。あ、後もう一匹?居たわ。茶色っぽい奴が」

「もう一匹!?」

 

どういうことだ?SNSの投稿でもそんな奴見たことも、聞いたこともない。

 

「まあ普通にビビるじゃん。だから、『うわーっバケモノ!』って騒いでたらなんか紫の方が、『じゃあ、気をつけて』って言って、どっか行った」

「えーっ、なんか悪い奴じゃなさそう。もしかして助けてくれたんじゃん?」

「えっ?そっち?」

「そっちだよ!」

 

幸果と律は完全に二人で盛り上がっている。

 

(こいつ以外にも、人を助けるモンスターが...)

 

俺は2人の会話をよそに、スマホを眺めながらそんなことを思うのであった。

 


 

「さっきのお弁当、おいしかったね」

「ああ。見かけたらまた行ってみるか」

 

お弁当を食べ終え、俺とショウマは帰路についていた。

ショウマは先ほど買ったお菓子の中からグミを頬張っている。

 

「うまっ!これがソーダか!おいしいもの食べた後だと、もっとおいしいね!」

 

そしてショウマのガヴから新たな眷族が出てくる。

 

「こんにちは。君ははじめましての子だよね」

「いろんなお菓子を食べるほど、色んな力が手に入る、か...」

 

俺もデンテおじさんに頼んでバリエーション増やしてもらおうかな...

そう思っていると、真横の路地から俺のエージェントが話しかけてくる。

最近バイトの活動が活発になってきたので、仕方なくエージェントに偵察をさせている。

 

「ディル様。報告があります」

「どうした?」

「先ほどの弁当屋で、一人の男がヒトプレスにされました。現在、キッチンカーはすでに走っています」

「何っ!?」

「行こう、守兄さん!」

「ああ!」

 

俺はショウマが召喚したバイクに跨り、二人乗りで移動する。

やがて見えてきたキッチンカーを追い越し、道を塞ぐように停止する。

 

「ちょっと危ないじゃないですか。道の真ん中で」

「あんた、ストマック社のバイトだったとはな。」

「...お前ら一体...」

「せっかくお弁当うまかったのに...ヒトプレスにした人を返せ!」

「ああ...さっき弁当を食ってた二人組か。面倒だな。質は落ちるが、お前ら二人ともヒトプレスにしてやるか」

 

その言葉と共に目の前の女性はガヴをあらわにし、その舌を伸ばしてくる。

 

「っ!」

<グミ!EAT グミ!EAT グミ!>

<ワッフル・オン!>

 

しかし俺たちの周囲を漂うグミとワッフルがその舌を弾く。

 

「「変身!」」

<ポッピングミ・ジューシー!>

<ワッフル・ヴァルプシステム!>

「ハッ!」

 

ショウマは変身完了と同時にその舌を殴り飛ばす。

 

「そうか。最近グラニュートハンターの活動が活発化しているとは聞いていたが...」

 

そう言いながらその女性はミミックキーに手をかけ、声色もだんだんと男らしく、低い声に変わっていく。

 

「グラニュートハンターの数が増えたってわけか!」

「ああ、そうだ!人間をお前らの手から救い出すためにな!」

「さて、バイト狩りと行こうか!」

 

俺とショウマはその会話を皮切りに攻撃を仕掛けるのだった。

 


 

「仮面ライダーって呼ばれてる方は、恐らくモンスターを倒してる...ってことは、仮面ライダーは...人間?」

 

俺は独り歩きながら自分の考えを呟く。

その時、携帯の着信が鳴った。

俺は鞄から携帯を取り出して応答する。

 

「どうした?」

『仮面ライダー!今!なう!密生区(みかおく)のほういるってよ!』

「...!」

 

俺はその電話を聞いて、即座にその目撃場所へと向かった。

 


 

「ハッ!ん?」

「くそっ、こいつ堅い!」

 

俺とショウマはそのグラニュートを殴り続けるが、上半身が堅く、なかなか攻撃が通らない。

 

「ハアッ!」

「ぐあっ...」

 

ショウマがグラニュートの手を殴り飛ばすと、その手は変化し、先ほどよりとげとげしくなる。

 

「うおーっ!」

「オラッ!」

「ぐわっ!?」

「ショウマ!」

 

ショウマが攻撃を仕掛けるも、その棘の攻撃に吹っ飛ばされてしまう。

 

「強化した!?」

「フン!」

「フッ!あっ!」

「ありがとよ。俺の腕を強化してくれて」

 

ショウマがさっきとは反対の手を殴ると、今度はそっち側の手の棘も成長した。

 

「攻撃を受けるたびに棘が強化されるのか...」

「くっ、だったらこれで...」

<スナック!EAT スナック!EAT スナック!>

<ザクザクチップス・ザックザク!>

「なら俺も...」

<ヴァルプスラッシャー!>

「新しい機構、試してみるか!」

 

そうして俺はヴァルプスラッシャーの刀身を倒し、刀身の半分を折り畳む。

デンテおじさんが改造してくれたヴァルプスラッシャーの新モードだ。

<バレットモード!>

そして露わになった銃口をグラニュートに向け、銃弾を発射する。

 

「ハッ!」

「フッ!」

「ううっ...」

「あっ...これならいける!」

「よし、いくぞショウマ!」

 

ショウマが双剣でグラニュートを攻撃し、遠距離から俺が射撃する。

その攻勢にグラニュートは吹っ飛ばされた。

 

「くっ...これでどうだ!」

 

しかし次の瞬間、グラニュートは頭部に生えている棘からミサイルのようなものを発射する。

 

「なっ!避けるぞ、ショウマ!」

「うん!」

<ポッピングミ・ジューシー!>

 

ショウマは身軽なグミのフォームに姿を戻し、ミサイルから逃げ回る。

俺も射撃でミサイルを撃ち落とすが、数が多すぎて焼け石に水だ。

やがてショウマはそのミサイルを顔面に喰らい、物陰に倒れこむ。

 

「イテッ!」

「大丈夫か!?」

「う、うん」

 

するとそこにショウマの眷族が駆けつける。

 

「あっ、君は!ソーダか。頼むぞ」

<グミ!EAT グミ!EAT グミ!>

「うおおぉぉーーっ!」

<パンチングミ!>

 

ショウマは水色の巨大な拳を纏った。

 

「そうか...パンチにはパンチだ!」

「反撃開始だ!」

 

俺とショウマは同時に物陰から飛び出し、前進していく。

 

「ハッ!」

「何っ!?」

 

ショウマはその拳でミサイルを殴り飛ばし、弾いていく。

俺も射撃で応戦し、ミサイルを撃ち落としていく。

 

「ハッ!ハアッ!」

「ぐわっ!?」

 

ショウマは空中を回転しながらその拳を二発、グラニュートに喰らわせた。

そして俺も銃撃でそのグラニュートに追い打ちをかける。

 

「オラオラオラァ!」

「ぐっ、がっ...ああっ!」

「ハアーッ!」

 

グラニュートはその手の棘をさらに成長させるが、ショウマのパンチに押し負け、後方に倒れこむ。

 

<CHARGE ME!CARGE ME...>

<セット・ワッフル!>

「はっ...」

 

ショウマがガヴのレバーを回すと、ソーダの泡のようなものがグラニュートを包囲する。

俺もヴァルプスラッシャーにアイテムをセットし、必殺の構えに入る。

 

「どうする?二度と闇菓子に関わらないか...「この場で俺たちに倒されるか!」」

「闇菓子をやめられるわけねぇだろ!」

「そうか」

「なら、ここで散ってもらう...!」

 

俺たちはその言葉と共にボタンとトリガーを押す。

先程のソーダの泡が拳に変化し、グラニュートに襲い掛かる。

 

「うっ、うわっ!」

<ワッフル・バレット!>

「喰らえ!」

「ガハッ...!」

 

俺はその銃口からエネルギー弾を発射し、それはグラニュートに命中する。

 

<パンチングミ・パンチ!>

「ハアーッ...ハアッ!」

 

そしてグラニュートの頭上からショウマはその青い拳をお見舞いした。

 

「ああーっ!」

 

グラニュートを撃破。ヒトプレスも無事回収できた。

 

「やったね」

「おう」

 


 

「闇菓子...?」

 

幸果の報告を受けて現場に来ていた俺は、そのモンスター同士の戦いを見ていた。

仮面ライダー?のほうがモンスターと問答をしていたが、決裂したのか怒涛の攻撃でそのモンスターは爆散した。

 

「すっげぇ...」

 

やがてアクリルスタンドのようなものを拾い上げると、仮面ライダーは赤い紐を斬り、即座に走り去っていった。

すると急にどこからともなく人が現れた。

 

「なっ...!?」

「あれ?俺の金は...?それにここは...?」

(一体どうなってるんだ...?いや、それよりも...)

 

俺は仮面ライダーを追いかけ、呼び止めた。

 


 

「おい!あんたら、人間...?」

 

俺たちが現場から立ち去ろうとすると、誰かに呼び止められた。

ん?今の声...

聞き覚えのある声に振り返るとそこには...

 

(は、絆斗!?)

 

まさかの絆斗であった。

な、なんでここに...目撃情報から嗅ぎつけられたのか?

そう逡巡していると、奥からもうひとり人が現れた。

見た目は中年の男性くらいか...?

 

「お前らもグラニュートなのか?」

(...!こいつ、今グラニュートって...)

「えっ?」

「えっ?」

 

その言葉にショウマも絆斗も思わず疑問の言葉を口にしてしまう。

 

「それとも別の生命体か?一体なんなんだ?調べさせろ!はっ、茶色い君、もしかして一部の間で都市伝説になってる仮面ライダー!?」

「おいおっさん邪魔すんな!」

「ちょ、ちょっと...」

「知るか、なんだお前...」

「ああ!?」

 

そして絆斗と男は言い合いになる。

てか俺って都市伝説になってたのか?

知らなかった...目立たないようにしていたんだけどな。

 

「今大事な話をしてるんだ」

「俺だって大事な話があるんだよ!」

「ショウマ、今の内に...」

「うん、守兄さん。」

 

俺たちはその言い合いの隙に壁を伝って屋上へ飛び移り、その場を去った。

 


 

「シータ様、ジープ様、これを...」

 

そう言ってエージェントが見せたのは先ほどの戦闘を記録した一部始終。

その画面には紫色の戦士の腹の部分が大きく映し出されていた。

 

「「やっぱり、こいつ赤ガヴだ!」」

 

シータとジープはショウマの存在に気づいたのであった。




ヴァルプのスペックを考えてみました。
プロトタイプなので性能はかなり低めに設定してます。
例えば、パンチ力やキック力はガヴより低いです。

・仮面ライダーヴァルプ・ワッフルカスタム
SPEC
身長:195.0cm
体重:75.2kg
パンチ力:0.9t
キック力:1.2t
ジャンプ力:3.2m(ひと跳び)
走力:7.5秒(100m)
<Point>
ディルがヴァルプニルギアにワッフル型のアイテムを装填して変身した姿。
プロトタイプのため性能自体はかなり低いが、ガヴよりも前から戦ってきたディルの戦闘経験で補っている。
装備としてヴァルプスラッシャーを生成することが出来る。

・ヴァルプスラッシャー
ワッフルのような刀身を持つ長刀型の武器。
刀身を倒し、折りたたむことでバレットモードへと移行し、射撃を行うことが出来る。
刀身と柄の間にあるワッフルメーカーにワッフル型のアイテムをセットすることで必殺技を放つことが出来る。

・変身
ヴァルプニルギアにワッフル型のアイテムを装填。
ショウマのように、左腕ではなく右腕を大きく回し、右手を右目に添え、レバーを降ろす。
周囲を漂っていたワッフルがディルを挟み、足元から現れたワッフルメーカーがそれをサンド。
ナイフがワッフルを人型に斬り刻むことで変身が完了する。
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