楽しい銃社会の生き抜き方   作:WEVE

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UA1万突破記念最終弾!

もしカイザーにウツキではなく『小鳥遊ホシノ』が連れて行かれたら…のIFです!
因みに本編よりシリアス全開にするつもりです()!
思ったより長くなりそうなので2本に分けて投稿します!

では、お楽しみください!


Ep.EX (IF)もしも誘拐されたのがホシノだったら…【上】

私は…また、騙された

悪い大人に、私が…馬鹿なせいで…

…ごめんね、みんな…こんな情けない先輩で

 

本当に…ごめんね…

 

                        

 

その日、どうも胸騒ぎがして眠りにつけなかった俺は対策委員会の部室に入った

深夜、物音ひとつしない部屋の中

鏡に映る自分以外誰の姿も見当たらなかった

 

「…適当に椅子にでも座って待つか」

 

近くの椅子を引いて座ろうとした時、ふと机に目を向けると4枚の紙が置かれていた

 

「…こんなの、昨日まであったか?」

 

借金の催促か何かだろうか?と思いながら視線を向けると、どうやらプリントらしき物が一枚で、残りは手紙のようだ

プリントを覗き込み、一番上に書かれた文字に息が止まるのを感じた

 

「…『退学届』…『小鳥遊…ホシノ』?」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

         退学届

 

             ○○XX年△月×日

 

アビドス高等学校

          生徒氏名 小鳥遊ホシノ (印)

 

          担当教員        ( )

 

   下記理由により、当校を退学いたします

 

カイザーPMCからの提案により、アビドス高等学校の抱える借金『7億6235万クレジット』を50%削減する代わりに生徒『小鳥遊ホシノ』の所属を『アビドス高等学校』及び『アビドス生徒会』及び『アビドス廃校対策委員会』より『カイザーPMC』へと移行する事になった為、誠に勝手ながら本校より退学させていただきます。長らくの間、本当にありがとうございました。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

「…んだよ、これ…!」

 

手に力が入り、紙がぐしゃりと音を立てる

退学…?小鳥遊先輩が…?

…焦点が定まらず、瞳が震えるように揺れ動く

 

「っ先生…ッ!」

 

俺はその紙(退学届)を持ったまま駆け出し、先生の下へと向かう

廊下を走り、階段を飛び越え、少しでも早く先生の下へ

そして先生のいる部屋まで辿り着くと、ノックもそこそこに勢いよく戸を開け放った

 

「先生ッ!小鳥遊先輩が消えた!」

 

"えっ何g…え?"

 

困惑する先生に焦ったように紙を渡す

先生はすぐに読み始め、目を細める

そして、読み切ったのか顔を上げる

そして、

 

"これは、随分厄介な事になりそうだね…"

 

そう、静かな怒りを感じさせる声色で言った

 

                        

 

「信っっっじらんないッ!!!」

 

机を叩く大きな音が部室に木霊する

音の発生源でもあるセリカが、声を荒げながら叫ぶ

 

「何で!追い詰められたら『こんな事』しちゃうって分かってるのに!何も言ってくれなかったのよ!」

 

「セリカちゃん…」

 

アヤネも、ノノミも、先生も…皆が悲しそうに目を伏せる

俺は、3枚の手紙を持ち上げる

 

「…ウツキさん?それは…」

 

それぞれに、

 

『対策委員会のみんなへ』

『先生へ』

 

そして、

 

『ウツキへ』

 

と書かれていた

…先生はまだしも、何故俺まで個別に…と思ったが、今それはどうでも良い

俺はそれを宛先人達へと手渡す

誰も何も言わずに、手紙の封を開き中を読む

 

                        

 

対策委員会のみんなへ

まずは、こんな形でお別れのあいさつになったことを許し許さないで欲しいな。おじさんには、もうみんなと目を合わせて話せる勇気がなくて…こうやって手紙じゃないと、決心が揺らいじゃう気がしたんだ。

実は、みんなに秘密にしてたことがあったの。

おじさん、ずっと昔…高校1年生くらいの時から『スカウト』を受けてたの。

『アビドスの借金半分肩代わりする代わりに、カイザーの兵士になれ』…ってね。

中々いい条件でしょ?こう見えておじさん、結構能力買われてるんだよね~。

…借金のことは任せて、私が何とかして見せるから。すぐに、とはいかないと思うけど…それでもかなり負担は減らせると思う。

勝手なことしてごめんね。

でもこれは私が…『アビドス最後の生徒会』が責任を取るべきことだから。

だから、もうみんなとはここでお別れ。

…勝手に先輩風吹かせて、生意気なこと言って…そんな私が言うことじゃないけど   アビドスを…私の大好きなこの学校を、よろしくね

 

                        

 

先生へ

私は、『大人』が嫌いだった。

最初は先生の事も『どうせすぐに見捨てるんでしょ』って、疑ってた。

第一印象なんて、『なんか頼りないダメそうな人が来た』なんていうくらいだったし、いつでも引き金を引けるようにしてた。

…でも、歓迎会やブラックマーケットで関わるうちに『この人なら』…なんて思い始めて…

最後に我儘みたいになるけど、ウツキはすぐに無茶しようとする。だから、本当に危険な時は止めてあげてほしい。

あの子は…もう一人で生きていけないと思う。

だから、先生だけでもそばにいてあげてほしい。

もう私は…ウツキのそばにはいられないから。

…きっと、先生なら大丈夫だから。

ばいばい、先生。私が信用できた、『大人(センセイ)

 

                        

 

ウツキへ

ウツキはきっと、私の事覚えてないでしょ?

…ううん、きっと…私だけじゃない。もっとたくさんの人を忘れてると思う。

…きっと、これを読んでる君は『意味が分からない』って顔してるんだろうなぁ…

私ね、ウツキのことを忘れたことなんて一度もなかった。

全部全部、憶えてるの。

初めて会った時も、一緒に星空を見たのも、『大切なモノ』をナくした悲しみに泣き合ったのも…再会できた時のことも、全部。

でも…やっぱり君は覚えてない。もう、私しか知らない。

…やっぱり、ちょっとさびしかった。悲しかった。お昼寝しようにも出来なかった。

私ね、ウツキのことが好き心配だったの。

銃弾一発で死んじゃうほど脆い体に、何度神様を恨み願ったか分かんないよ。

…ほんとはもっと書きたかった。伝えたかった…けど、これ以上は長くなりすぎちゃうね

だから、最後にお願いしたいの。

身勝手で、最低で、きっと君の『呪い』になる…そんな『お願い』

…もし、これから私がアビドスと敵対するようなことになったら

その時は   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

君が、『居待ウツキ』が…私のヘイローを『壊して』

 

最期になるなら…私はウツキがいい。

…ウツキじゃなきゃ、嫌だから。

 

                        

 

視界がぼやけ、頭が真っ白になる

たった一行が、何度も脳を駆け巡る

【ヘイロー】は、その人間そのものだ

キヴォトスにおいてヘイローは生命(いのち)

それの破壊は、すなわち『死』を意味する

…つまりホシノは、俺に………ッ!

 

 

 

 

 

「…ざけんなよ…!」

 

"ウツk「ふざけんなよ!」…ッ"

 

俺の声が部屋の空気を揺らす

喉が痛くなるのも無視して、叫び続ける

 

「ふざけるな…ふざけるなふざけるなふざけるなッ!!!」

 

ガリガリと血が滲みだすほどに頭を掻き毟り、怒りの感情に任せて叫び続ける

 

「なんで、あんたは…ッ!そうやって()()自分を犠牲にするんだよ!そんなの…ッ!誰も望んでねぇんだよ!」

 

喉が痛みを、肺が限界を訴え、咽る

痛い、辛い、苦しい…『もう黙れ』『もう叫ぶな』と脳が拒絶する

…だから何だ?俺は、叫び続ける。抑えきれない感情を解き放つように

 

「そんな方法で!本当に誰かが救われると思ってんのか!?何で分からないんだ!もう…ッ」

 

膝から崩れ落ちるようにその場にへたり込む

次第に声は小さくなり、震えだす

 

「もう…誰も…失いたくない…のにぃ…っ!」

 

余りにも悲痛な叫びに、誰もがウツキのほうへと視線を向ける

ウツキは疲れたのか後ろに倒れ込みそうになる…が、すぐに先生が支える

 

「もう…いやだよ…」

 

消え入るような声を最後に、ウツキの意識は深い闇へと落ちていった…

 

                        

 

夜は更に深まり、日を跨ぎかけ、みんなが寝静まった頃にウツキは目を覚ました

…そう、か

俺は…気絶…したのか?

ふと隣を見てみると、椅子に座ったままうつらうつらとしている先生がいた

よく見るとタブレットの電源が点いたままで、俺が起きるまで耐えようとしてくれていたことが分かった

 

「…ほんっと先生って…」

 

呆れと微かな喜びが混ざったような声色で呟く

すると先生が少しだけ反応を示し…

 

"………ッ!ウツキ、大丈夫!?"

 

勢いよく顔を上げ、心配そうにこちらをのぞき込んできた

あまりの勢いに一瞬気圧された…が、すぐに意識を取り戻すと先生の隈に気が付いた

 

「…先生、俺はもう大丈夫なんで寝てください。明日に響きますよ」

 

"そっ…か、うん。そうだね。少し寝させてもらおうかな…"

 

先生はそう言うと再び体を揺らし始め、そのままボフッとベットに頭を沈めた

それから1分も経たずに寝息が聞こえてきた

先生の頭に手を伸ばしてゆっくり髪を梳くように撫でる

…無理させてごめん、先生

 

「俺は…俺が、すべて解決して見せるから」

 

先生を起こさないよう慎重にベッドから起き上がる

冷えた夜の砂漠の風が寝起きの頭を冷やし、覚まさせる

風邪をひいたりしないよう毛布を先生に掛けてから部屋を出る

……大丈夫、俺ならきっと…いや、絶対にやれる。

 

「…尻尾切って逃げられると思うなよ、カイザー」

 

今夜、世界に雫を落とす

小さく、弱く、されど確かに波立たせる弾丸(ヒトシズク)




【悲報】カイザー完全終了のお知らせ

ではまた次は【下】で会いましょう!
バーイ!

主人公以外の名持ちオリキャラは…

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