私の妻が人外過ぎて地球がヤバイ   作:ちゅーに菌

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題名から漂う"あっ…(察し)"感。

前後編を予定しており、だいたいこの世界でジェノバさんが何をしでかしたのかは後半で判明します。前半一部以外はタイトル詐欺です。そろそろキマシ……ガールズラブタグが機能を始めます。


グッドスマイル 前

朝、私は目が覚めた。

 

寒さも本番の季節のため、布団にくるまっていたい気分になるがそうも行くまい。

 

理由というのも私の布団で、私にしがみつきながら全裸の姫子さんが寝ているからだ。このまま、柔らかい肌と、大きく膨らんでいる双丘を当て続けられれば、早朝からまた始まるかもしれない。

 

まあ、布団で男女が絡み合ったらナニをするかなんて想像せずともわかる事だろう。

 

私はどうせ隣で手榴弾を爆発させようとも起きない、姫子さんからゆっくり脱出すると、風邪の心配など無いだろうが姫子さんに布団をかけ直す。

 

さらにいつのも服に着替え、いつも通り居間へと向かうことにした。

 

今日はまだ雑巾掛けはしていないからな、等と考えながら廊下をゆっくり歩き、居間へと続く襖に手を掛け、開いた。

 

さて、今日の朝御飯はな……に……?

 

 

 

「はぁ…はぁ…はぁ……私の夢…私のファギュア…これこそ理想の女神(ヴィーナス)像だわ‼」

 

「……ナアア!?…オゥッ!?……」

 

「こんな素敵な出会いを何かに表すとすれば正にスーパーノヴァ! ドールマニアとして見過ごせるわけがないわ! んんっ…」

 

 

 

 

私は無言で襖を閉じた。

 

片手を眉間に当て、溜め息を吐く。

 

いけない…いけない……きっと襖を開ける力が強すぎてパラレルワールドにでも繋がってしまったのだ…今度はそっと緩やかに開けよう。

 

幾らなんでも早朝から、居間でフランちゃんが紫髪の幼女に正位で騎乗され、百合百合しい薄い本(ソリッドブック)みたいな事になっているなんてな……ははは。

 

「……ふう…」

 

そうだ、もう一度開けてみよう。そこにはいつもとは違うかも知れないが概ねいつも通りの光景が広がっているはずだ。

 

私は襖を緩やかに且つ優しく開いた。

 

 

 

「もう、時臣への復讐もいらない…葵への復讐もどうでもいい…トイ・ストーリー王国も我慢するわ! 貴女が望むなら私、貴女好みの女になると約束するわ!………その代わり、私の所有物(モノ)になりなさい!」

 

「ナアアアアアアアアアアアアアアアア―――――オゥッ!?」

 

「ふ___あははははは!……可愛い声で鳴くのね…ゾクゾクするわ…」

 

 

………………わけがわからないよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時は昨日の深夜まで遡る。

 

「"止まれ"」

 

とある暗い蟲蔵の中に突如として、女性の透き通るような声が響く。

 

その瞬間から、その空間の時の流れが徐々にスロー再生のように緩み、停滞し、最後には止まってしまった。

 

蟲蔵の中にで舞っていた埃も、全ての蟲たちも、500年を生きる小心者でちっぽけな化け物も、可哀想な少女も。

 

全て一様にその位置、その時間、その状況で時を止めているようだ。

 

『はいはい、良くできました』

 

次の瞬間、蟲蔵の入り口付近に"おつきさま"と平仮名で書かれた白地のTシャツと長いスカートを身に纏った姫子が出現し、それに続くように割烹着を着ているジェノバが、パチパチと手を叩きながら出現した。

 

蟲蔵に降り立った姫子とジェノバは、常人なら目を覆うか、胃の中のモノを全てぶち撒けるような醜悪且つ異様な光景を五感全てで感じながらも、いつも通りの変わらぬ姿を貫いているようだ。

 

「ほう…」

 

いや、姫子に関しては寧ろ目が輝いているようにすら見える。

 

姫子は床に落ちている一匹の蟲を摘まみ上げると、言葉を呟いた。

 

「"動け"」

 

その瞬間から姫子の手に持っている蟲だけが蠢き始め、耳障りな声で騒ぎ始めた。

 

「これがち〇こ蟲か。確かにシンラのとよく似寄る」

 

『そんな汚物とシンラさんのを同じにしないでください。二度と貸しませんよ?』

 

「戯れだ。許せ」

 

そう言いながら姫子はボイッと持っていた刻印蟲を投げ棄てると、刻印蟲が山のように積まれている場所へと手を翳す。

 

すると刻印蟲の山から紫の髪をした小さな全裸の少女が浮かび上がり、姫子の手元まで移動した。

 

「成る程、やはりこのように入るのか」

 

姫子の視線は少女の___(自主規制)に注がれている。

 

少女の___(自主規制)にはさっきの刻印蟲が窮屈そうに詰まっているようだ。

 

姫子は刻印蟲を掴むと少女から引き抜く、さらに刻印蟲を少女の___(自主規制)へ戻した。

 

姫子はさらに抜く、戻す、抜く、戻すという動作を10往復程の繰り返した後、蟲と自分のスカートのとある場所を交互に見てからポツリと呟いた。

 

「………………なんだか私の身体が熱を持ち始めて来たのだが?」

 

『私に言わないで、帰ったらシンラさんにでも発散させて貰いなさい』

 

「そうすることにしよう」

 

姫子は刻印蟲の山へ少女をポイッと投げ棄てた。

 

『うーん…蟲蔵にサーヴァントはいませんし、令呪もありませんね。逃げないようにここから攻めたのは間違いでしたか。上に一人と一体がいますからそっちを連れて来てください』

 

「マスターの仰せのままに」

 

姫子がそう呟くと姫子は溶けるように消えたその刹那、蟲蔵全体が地震のような強い揺れに襲われ、頭上で巨大な建物が跡形もなく倒壊するような轟音が響いた。

 

『なんだかんだで昔から聖杯戦争に一番乗り気なのは姫子さんじゃないですか…』

 

それを感じたジェノバは手をヒラヒラとふり、やれやれといった様子を作ると、溜め息混じりにぼやいていた。

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 

「ッ……」

 

間桐 雁夜は突如として襲われた内蔵を抉られるような刻印蟲の蠢きによる激痛により、膝を突き踞る一歩手前のところで堪えていた。

 

「なんだ……これはッ…」

 

まるで雁夜の身体から刻印蟲が逃げ出そうともがいているようだと彼は感じていた。

 

仕方なくそのまま、痛みが過ぎ去るまで堪え続け、痛みがかなり引いてきた頃に、普段は霊体化している雁夜のサーヴァントが姿を現した。

 

「バーサーカー……?」

 

「………………」

 

雁夜の問い掛けにピクリとも何かしらの返答を返さず、バーサーカーは屋敷の壁を見つめていた。いや、まるで屋敷の壁の向こう側のなにかを見つめているようにじっとそこを見つめている。

 

雁夜が何か言おうとした次の瞬間。

 

雁夜はバーサーカーに抱えられていた。

 

「おい! バ…」

 

そこまでしか言えないうちに、バーサーカーは外に一番近くの壁を蹴り壊すと、転がり落ちように外へと飛び出した。

 

蟲と無理な召喚により身体が半死人のような雁夜の意識が飛ばなかっただけでも奇跡だろう。あるいはバーサーカーが加減してくれたのかも知れない。

 

「バ……」

 

内蔵(なかみ)がシェイクされ、ただでさえ短い寿命が1~2日ほど縮まった気がする雁夜だったが身体をなんとか起こし、バーサーカーの立っている方向を見る。

 

 

 

次の瞬間、轟音と共に屋敷が文字通りぺしゃんこになった。

 

 

 

 

「は……?」

 

雁夜が呆けた声を上げるのも当然だろう。

 

目の前でさっきまで自分のいた家が、プレス機にかけられた空き缶の如く物理的に潰れたのだから。

 

「さ、桜ちゃんは!?」

 

雁夜は間桐 桜の安否を気遣うような叫び声を上げた。自身の兄とその息子は聖杯戦争で疎開しているため、今家にいるのは雁夜と桜と臓硯だけだからだ。

 

すると、2Dの瓦礫の平地の一部に地下の蟲蔵への入り口が残っていたことから雁夜は安堵の息を付いた。彼女がこの時間にいるところは蟲蔵(あそこ)だ。

 

「■■■■――――ッ!」

 

突如、雁夜の思考を掻き消すほどのバーサーカーの叫び声が響き渡る。

 

 

 

「久しいな、"黒いの"」

 

 

 

ゆったりとした女の声が大気に染み渡るように響く。

 

雁夜は自身のサーヴァントが、稚児のように思えるほど重厚で、絶望的な生理的悪寒を覚え、倒壊した屋敷の空を見上げた。

 

 

 

見たことすらないが雁夜は自然とその存在をこのように感じる。まるで"女神"そのものだと。

 

 

 

やがてそれは徐々に高度を落としていき、自らと同じ地に降り立った。

 

月を背にこちらを嬉しそうな面持ちで眺める女神の如き、美を持つ女性。月明かりに照らされ彼女の全容が確認出来た時、雁夜はポツリと呟いた。

 

「"おつきさま"…?」

 

と、白いTシャツに平仮名で書いてあるのである。本来なら台無しもいいところだが、雁夜は目の前の存在が放つ圧倒的な存在感に呑まれており、それ以上の言及はしなかった。

 

相当な霊格のサーヴァントなのだろう。目の前にいるだけで本能的に逃げ出してしまいたいとすら雁夜は感じていた。

 

バーサーカーは生物として本能的に彼女に対して敵対心と、絶対的な不利を感じているのか、雁夜の前に立ち塞がっているようだ。

 

「月での5回戦の闘争……あれは心が踊った。今からまた、享楽にふけれると思うだけで……そうだな、今風に言えば"胸のワックワックのドッキドキ"が止まらないと言ったところか」

 

彼女は身振り手振りを加えながら雁夜など視界にすら入っていないような様子でバーサーカーへ力説しているため、雁夜はこの隙に彼女ステータスを開いた。

 

 

クラス:アリストテレス

ステータス:

筋力A+ 耐久A+ 敏捷A++

魔力B 幸運A 宝具EX

保有スキル:

アリストテレス:EX

原初の一:EX

魔眼:EX

空想具現化:EX

神代回帰:EX

 

 

「なんだと…」

 

アリストテレスという存在しない詳細不明クラス、原初の一、空想具現化。そしてステータスが自身のサーヴァントより、"全て一段階上のステータス"であること。

 

名家の魔術師の端くれならばこれらから嫌でも読み取れただろう。

 

目の前にいるのは本来ならばありえるハズのない"真祖"クラスのサーヴァントだということが。

 

「どうした黒いの? "無毀なる湖光(アロンダイト)"は出さぬのか?」

 

「なに!?」

 

彼女はバーサーカーの真の宝具の言い当てて見せたのだ。向こうには真名から宝具情報まで筒抜けだという事だろう。

 

「ふむ…」

 

彼女はやっと雁夜に目を向け、さらにバーサーカーに目を戻し、最後にまた雁夜を見てから溜め息を付いく。

 

「斟酌したぞ。月の時とは違い、良いマスターに巡り会えなかったために無毀なる湖光(アロンダイト)すら申し分なく使えないと見える。ああ、そもそもあの世界の黒いのと、この世界の黒いのとは違うというのは重々、承知しているぞ?」

 

彼女は手を額に当て、やれやれと大袈裟な素振りを見せ、後半は意味のわからない事も言ってきたが、雁夜にとって痛いところを的確に突いてきた。

 

全くもってその通りである。雁夜は自身がマスターとして未熟過ぎるため、円卓最強の騎士をただの狂戦士に変えた上に、本来の武器すら満足に使わせる事すら難しい有り様なのだ。

 

「よいよい、私は寛大だ。せめて私と同じ場所に立たせてやろう」

 

そう言うと彼女は片手を地面へと翳し、口を開いた。

 

「そこの道化よ」

 

「ッ………」

 

彼女が初めて雁夜へと声を掛けて来た。彼女と雁夜の間にあるのは差なんてレベルではない。最早、月と地球の距離に等しい程の到底人の身では埋めようのない絶対の差だ。

 

「光栄に思え、切り絵細工程の価値もなく、他者に使い捨てられるだけの有象無象の一つで私と並べるのだからな」

 

彼女の全身から波のような朱いエーテルが吹き出し、地を、空を、月を、雁夜の認識できる全てを朱く染めた。

 

「我が宝具」

 

次の瞬間、視界に映るすべての朱い景色が真新しい白に塗り潰される。

 

 

 

 

「固有結界、"千年城ブリュンスタッド"」

 

 

 

 

気付けば白塗りの壁に囲まれた巨城の王座の前に雁夜とバーサーカーは佇んでいた。

 

彼女は無垢な子供のように目を輝かせて、王座に座っている。

 

さっきまでと違うところは、姫をイメージさせる豪華なドレスを着ていることか。

 

彼女は頬杖をついて座ったまま、口を開いた。

 

「この固有結界内では神代の時が流れている。即ち、我が城の大気は現代とは比べ物にならない程の神秘と魔力に満ちているのだ。宝具など幾らでも使いたい放題だぞ? ただし、私は固有結界を維持する力が必要があるため、効果は殆ど相手に限るがな」

 

つまり、相手のサーヴァントとマスターの魔力消費を実質ゼロにするためだけの宝具…いや、固有結界だという事だろう。

 

現に半死人だった雁夜の身体は、健康だった頃よりも随分調子が良いように感じているからだ。さらに嘘のように全身に魔力が満ち溢れるのも感じ取ることが出来る。

 

「ここまで、御膳立てしてやったのだ。今更逃げるなどと言い出すのではないぞ? うっかりマスターを攻撃してしまうかも知れん」

 

初めからわかっていたが逃げ道など無いのだろう。

 

「案ずる必要はない。私は千年城ブリュンスタッドの他に"A+++"と"EX"の宝具を所有している。聖剣ビームでも宝具でも好きなようにブッパするがいい」

 

雁夜は暫く目を瞑ってから覚悟を決めたのか目を見開いた。

 

「行くぞ! バーサーカー!」

 

「■■■■■■■■■■■ーーー!」

 

バーサーカーを覆っていた黒い霧が晴れ、黒い魔力の渦が消滅し、黒い甲冑を着た騎士の姿が露になった。

 

そして、バーサーカーは彼が持つ象徴にして、最強の剣を抜き放ち、切っ先が彼女へと向けられた。

 

魔力の暴風雨のようなエーテルの渦が巻き起こり、雁夜の魔力が底に穴の空いたバケツのように凄まじい勢いで減っていく。しかし、その分…いや、それ以上の速度で雁夜の魔力が回復していった。固有結界の効果は本物のようだ。これなら無毀なる湖光(アロンダイト)を無限に使うことが出来るだろう。

それを見た彼女はこれまでにない、至極

愉悦とでも言いたげな表情になると雁夜へと声を掛けた。

 

「道化よ、その覚悟は気に入ったぞ。名はなんと言う?」

 

「雁夜だ…」

 

「そうかカリヤか、ではカリヤよ。存分に足掻くがいい。化け物を殺すのは何時の時代も人間だ。一度、人間に殺された私が言うんだ間違いない」

 

そう言うと彼女は王座から立ち上がり、魔剣のように禍々しい爪を立て、片腕をバーサーカーへて向けた。

 

「さあ、始めようか…カリヤ、ランスロット。ヒトの闘争を……(ムーンセル)の続きを」

 

次の瞬間、湖の騎士と月の王が激突した。

 

 

 




注意、このラスボスみたいな人、家政婦さんです。


やったね!無毀なる湖光(アロンダイト)
ここなら燃費と効果が割にあわないダメ宝具とか、硬いだけの棒とか、使わないほうが強そうとか、A++ランクの神造兵装(笑)とか言われなくて済むよ!


ちなみにとあるムーンセ…げふん場所での姫子さんの概要をペタリ。

クラス:アリストテレス
マスター:ジェノバ
真名:朱い月のブリュンスタッ……姫子さん
性別:女性?
身長:167cm/体重:52kg
スリーサイズ:B88/W55/H85
属性:混沌・悪
イメージカラー:朱
特技:家事全般
好きなもの:良い血、家事/苦手なもの:宝石爺
悪友:ジェノバ

ステータス(基本):
筋力A+++ 耐久B 敏捷A
魔力A+++ 幸運D 宝具EX

ステータス(ジェノバ、バックアップ+原初の一停止時):
筋力EX 耐久EX 敏捷EX
魔力EX 幸運EX 宝具EX

保有スキル:
アリストテレス:EX
原初の一:EX
魔眼:EX
空想具現化:EX
神代回帰:EX



スキル説明
アリストテレス:Rank EX
未来の超巨大宇宙生物の総称。アリストテレスか原初の一のスキルを持たないモノに対して与えるダメージが倍に増え、受けるダメージが10分の1になる。

原初の一 Rank EX
アルテミット・ワン。星からのバックアップで、敵対相手より一段上のスペックになるスキル。
逆に言えば相手の強さよりやや上の出力しか許されないというスキルであり、それならば基本のステータスや、ジェノバからバックアップを受けた方が遥かに高くなることが殆どのため、本気で相手をする場合は潰している。

魔眼:Rank EX
最高ランクの虹の魔眼の保有者。その効果や実体は不明だが、使うだけで戦いがつまらなくなるとの事で基本的に封印しているらしい。

神代回帰:Rank EX
神代回帰とは魔法以前の神秘の力を再現出来る指標。質は神秘の純度、量は出力、編成は属する領域ないし種類を表す。EXともなれば最早、ヒトの範疇には無い何か。
質:A+++ 量:EX 編成:西暦以前までの、擬神化される自然現象



宝具:
???:Rank A+++

千年城ブリュンスタッド:Rank EX
固有結界では神代の時が流れている。大気が現代とは比べ物にならない程の神秘と魔力に満ちている。そのため、宝具や魔術などを幾らでも使いたい放題である。ただし、発動者は固有結界を維持する魔力が必要があるため、効果は殆ど自分以外の固有結界内にいる相手と味方に限る。つまりタイマンでは相手のサーヴァントとマスターの魔力消費を実質ゼロにするためだけの手加減用の宝具となる。

???:Rank EX

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