戦闘終了。
己の加虐性を見つめていく。
「あぁそれと、アマタは残りなさい。聞きたい話がある」
「俺は?」
「真昼は駄目だ。下っ端に教えられるような情報じゃない」
「へーいへい」
真昼の足音が遠のいていく。
それを確認してから、ボスは口を開いた。
「お前さぁ……なんでこういう大事な情報おしえてくれないわけ? おじさん困っちゃうよ?」
「何の話ですか? ……あぁ」
スマホの画面を見せられ、表示された内容に目を通して納得した。
【夕凪チカコ】のことだ。そこには夕凪チカコの証言内容が記述されている。
「お前、夕凪チカコの元カレかよぉ……」
「あの子、喋ったんですね」
「逐一呼び出すもんだから根負けしたんだろ」
資料には、学生時代に夕凪チカコと曇戸天多が交際関係にあったことが記されている。二人は幼馴染だった。別れてから随分とあっていなかったのに。今回の件で再開せざるを得なかった。
「同時に、夕凪チカコの情報で真昼の件も芋づる式に判明した」
スワイプ、真昼とチカコの関係性が示される。
夕凪チカコと遠野真昼は学生時代にSNSで知り合った仲だったことまで調べ上げられていた。夕凪チカコは【朝日ちゃん】として遠野真昼は【夜永】として、ハンドルネームで呼び合っていたらしい。しかし、夕凪チカコに恋人が出来たことをきっかけに遠野真昼が距離を置くようになる。夕凪チカコはそのまま遠野真昼とも疎遠になった。が、大人になってからプルガトリウムで再開。お互いの正体が判明したことによって事態が悪化。二人は口論のすえ、夕凪チカコが脱出して遠野真昼が残留する結果となった。
「つまり、今回のお前は自分がきっかけで起こった事件の贖罪のために動いたと。そういうわけ?」
「まぁきっかけはそうでしたね。あとは真昼なら背中を預けてもいいかなと思ったので」
「バレたらどうすんだお前……」
「それで真昼が僕を受け入れられないのなら。そのときはそのときでしょう」
「はぁ~~~~~…………」
なんのためにこんな行動をするのか、本当に理解できない。ボスのため息にはそんな呆れがこもっていた。こんなしこりを残して、これから先が思いやられる。
「話が以上なら、僕は失礼しますよ」
「……」
ボスは背を向けるアマタを見つめ、ゆっくりと口を開く。
「……お前が正義の味方に固執するの、元カノの影響なの?」
「……」
ボスはなんとなく空気で察してしまう人で、首を突っ込まずにいられないお節介なところがあった。だから親父のような存在だと思っているのだ。アマタは「まぁ、」とポツリ、言葉をこぼす。
「そんな日もありましたね」
好きなものを好きだと言う彼女が好きで、信じられなかった。
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第一話 完
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<あとがき>
終わった!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
そのうち漫画にできたらいいな!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!(願望)
<追記>
完結記念絵です! ありがとうございました!!
【挿絵表示】