最安10円レンタルチート ブラック労働で過労死数歩前だった俺の心の癒しだった動画アプリがマジモンの神アプリだった 作:ぱちぱち
『雛まつり! 本物の雛まつりだ! すげぇ! 可愛い! 付き合って!』
「あははは。何言ってるかわかんない!」
『まつり。気にしないで良いよ。こいつは下半身で話してるだけだから。(イタリア語)おいこらイタ公、公共の場でクソみたいな下半身言語喚いてんじゃないぞ。テメーの国の常識を日本に持ち込むな。消えるか出ていくか好きな方を選択しろ』
『くぅー! これこれ! リリーちゃんのこれを生で聞けるなんてなぁ! 愛車売って日本に来た甲斐があったよ!』
「すげぇ! なんて言ってるか分かんないけどなんて罵ってるかはなんとなく分かる! これが生リリーベル様かぁ!」
「あ、あ、あ、あ、あ、あの! 揚羽さんのファンで! あの! サイン!」
「……ごめん。そーごーあんないはサイン書かないの。どこにいきたい?」
「あ、あ、あ、あ、あ、あ! そ、そうですよね! ごめんなさい! どこがお勧めですか!?」
3D化した大量の人津波に襲われ、総合案内は地獄と化した。頭の中で鬼畜クマ野郎が笑う声がする。この野郎、これ予想してやがったな。失敗からこそ多くの知識が学べるって? 絶対に趣味交じってるだろお前こら! 不幸中の幸いとしては手が届かないくらいの大きさのカウンターを用意していたのだが、大正解だったかもしれない。あ、こら身を乗り出して手を伸ばすな。お触りは厳禁ですよ!
交通誘導のために多めにスタッフを割り振っておいたんだが、これは効果がないかもしれない。一次的に入場を制限して一巡したら外に出てもらう形が良いだろうか。講演会のホールは講演会前後だけ開けるようにしておいてよかった。開けてたら間違いなく溢れた人間がそっちに溜まってただろうな。
目立つようにカウンターの上に立ち、大まかなルートを体で示してなんとか入場者の流れを作り、だいたい2時間が経過した辺りで交代の時間に。開始から2時間はサービスという事で大人気Vタレを2人+1も配置していたが、ここからは鹿谷くん・猪上くん・マジカル☆ミキティーの3名+臨時雇いのスタッフが交代で総合案内に立つことになる。
『二人ともお疲れ様。これから1時間は休憩だ。控室に冷たい飲み物も用意してあるからしっかり休んでくれ』
「あ、リリーさんありがとうございます! 私、全然案内できなかったなぁ」
「せんせも休も?」
『気にしないでくれ。私は君たちより少しは大人だからね。その分、ちゃんと働かないとアキコに怒鳴られてしまう。みらい、私は少しタバコをすってくるから、先に休んでてくれ……おうおう、敗北者たちが盛大に喚くじゃないか。これから私はこの子たちとのティーブレイクに行ってくるから、お前らはそこの鹿でも見て心を慰めてるんだな!』
「そこの鹿です。大声で叫ぶと周りの方に迷惑ですのでおやめください。リリーベルさん、貴方もですよ???」
鹿谷くんと交代で総合案内を出ると、並んでいた案内待ちの入場者から『リリーベル』に対してのブーイングが聞こえてくる。流石はVVV所属タレントでぶっちぎりのヘイトを稼ぐ女、ヒールっぷりが板についてる。
案内を出た辺りで人に囲まれそうになったため、雨宮セキュリティーの警備員さんが周囲を囲んだ状態で会場内を移動することになる。3D化した人の波にこれ、まともに動けるのかと思っていたのだが、警備員さん達が移動するさいは周辺の人の視界には警告文のようなものが表示されるらしく、周りの人たちが自主的に避けてくれるため移動自体はスムーズに済んだ。
移動している間も声をかけられ続けたため、控室に戻るだけでも学生二人は疲労困憊という状況だったが。良く休むように言い聞かせて二人を控室に残し、魂羽織が置かれている荷物置き場に向かう。『リリーベル』の出番はこれで終わりだがこの状況では少しでも手があった方が良いだろう。
魂羽織に『リリーベル』の意識を移して、『九十九あきら』をレンタル。当初の予定ではこのまま講演会の時間まで待てばよかったのだが、人数的な意味で少し問題が発生しているからこれに対処しなければいけない。
というのも来場者全員を講演会のホールに入れるのはほぼ無理なのだが、このまま講演会を開くと恐らく特に講演会に興味がない人が多く講演会ホールに入ってきて、そちらに行きたい人が講演会に入れない状況になりそうなのだ。
一応事前に論文を送った先には招待状を出しており、その招待状を持った人たちは予約席という形で席を確保してあるんだがそれ以外の学会の人たちは普通の来場者と一緒に入ってきているため、それらの人たちを講演会ホールに誘導したいのだが中々難しい。
それに仮に誘導が出来たとしてもやっぱり入り切れるかはかなり怪しいだろう。来場者数が予定よりも多いのだ。本当にコミケ並みに人が来てるんじゃないか、これ。一応VVVオンリーイベントだぞ?
『とりま! 講演会ホールに入る際にはちょっとしたクイズでもやろうか! 立体投射機の技術を見るならこれ知らなきゃ意味ないよねって奴! タブレットに答えを書いてもらって正解なら入場!』
――あー。まぁ、それなら間違って講演会ホールにって人は居なくなるか。それでも入りきれそうにないけど、残りの人はどうする?
『講演会の映像を立体投射機で外でも生放送しよっか!』
――確かに。実演としては申し分ないかもしれんな。
アトラクションも含めて全て立体投射機の実演という事にすれば、講演会に入りきれずにあぶれた人もまぁ、矛先を下げてくれる、かもしれない。事前の来場予測が過少過ぎたなぁ。急なイベントだからもっと小規模になると思ったのに、ここまで人が来るとは思わなかった。最初から講演会はチケット制とかにした方が良かったな、これは。
おいこら鬼畜クマ野郎。今さら気付いたのかって鼻で笑いやがったな。お前ほんといつかグーで殴るからな。グーで。
『あ、そうだ。どうせなら内部の人も3Dになってるんだし、講演会までは外で並んでる人からも内部の人たちが見えるようにしよっか! 暇するよりは全然良いでしょ!』
――やるんなら事前に放送いれないとな。あと、3D体を持ってない人は映像に入らないように出来る? 肖像権とか怖い
『モチのロンのあたりきしゃりしゃりー!』
自分がメインを張るイベントだからだろう。いつもよりも当者比1.6倍くらいテンションが高い『あきら』はあんまり意味が分からない相槌をうった後、荷物置き場に置いてあった自作の改造ノートPCを手にカタカタとプログラムの修正を始めた。機材自体は揃っているためちょっと修正すれば今言った事は全て出来るらしい。おい、バカ止めろ。やる前にアキコさんに報告入れて放送も入れないと大騒ぎになるだろうが。
山里一也(男)25歳
視聴履歴
『ドキドキ! 魔女っ子大戦争』(レンタル終了)
プレミアムレンタル権『不死鳥の魔女』(運営に怒られたので値上げしました。料金10円)
『煉獄列島』(レンタル終了)
プレミアムレンタル権『閻魔の地上代行人』(料金1000円)
『電脳歌姫ろっくんろー!』(レンタル終了)
プレミアムレンタル権『鬼畜クマネージャー』(料金30000円)
『九十九あきらは終末世界を諦めない』(レンタル終了)
プレミアムレンタル権『天災科学者』(料金:ひなちゃん家のご飯)
『安楽椅子の占い師』(レンタル終了)
プレミアムレンタル権『未来を知る者』(料金:1億円or生徒とのランチ権1回分)
『ドッペルゲンガー』(レンタル終了)
プレミアムレンタル権『もう一人の俺』(料金:週休2日三食昼寝付き週6万)
『世界最強の傭兵隊長だった俺が女子高生になった件について』(レンタル終了)
プレミアムレンタル権『生真面目系殺伐女子高生』(料金:組織)
『魂羽織』(レンタル終了)
プレミアムレンタル権『至高の人形師』(料金:人形作成・開発費)
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