最安10円レンタルチート ブラック労働で過労死数歩前だった俺の心の癒しだった動画アプリがマジモンの神アプリだった   作:ぱちぱち

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第50話 事前に連絡をいれなさいとあれほど

「事前に連絡をいれなさいとあれほど」

 

『ごめんて!』

 

 

 『あきら』曰くちょっとした手直しを行った結果、目論見通りに内部の映像を立体投射機で外部、つまり行列待ちしている来場者たちにも見える形で映し出すことに成功したのだが、数分もしないうちに「あきらさん。九十九あきらさん。至急本部まで来てください。今すぐ来い」とバチバチにブチ切れたアキコさんの声が館内放送でホール全体に響き渡った。

 

 会場中の日本語が出来る来客者が大爆笑する中で出頭したらもちろんバチボコに怒られたのだが、外部ではいきなり現れた映像に驚いた来場者たちによってちょっとした混乱が起きてしまったとの事。そらそうだ。いきなり空間から人が出てきたら誰だって驚くだろう。一応人に被らないようにしているのだが、もしも行列に被さる形で映像が出てたら驚いた人同士の衝突なども起こっていたかもしれない。

 

 良く考えなくても普通に危ないよな。そら怒られるわ。

 

 

『いやー、外に居る人たちも長い行列で退屈でしょ? だから中の映像を見せて待ち時間も苦にならないようにですね!』

 

「時間まで正座ね」

 

『ごめんて!!』

 

 

 アキコさんが「……はぁ……」とふかーいため息を吐いた。色々言いたい事はあるが、飲み込むことにしたらしい。『あきら』とアキコさんの付き合いは結構長くなるし、アキコさんも『あきら』の扱い方が分かってきたのだろう。正座する『あきら』の背後に回ったアキコさんは右拳と左拳で『あきら』のこめかみを挟み、ぐりぐりと捻じる様に圧迫した。

 

 俗にいう梅干し。またの名をグリグリ攻撃である。『おあああああぁぁあ!』と汚い悲鳴を上げる『あきら』をたっぷり数分間痛めつけた後、アキコさんは「反省!」と口にした。これで禊は済んだという事だろう。

 

 いや、他人事みたいに言ってるけどめっちゃ痛いなこれ。ガキの時に母親にやられた以来の痛みが今も頭に残ってる。痛覚は体の操作を行ってる側にいくのに、俺にもダメージが来るって相当だぞ。

 

 

『わ、私の天才的脳細胞が悲鳴を上げてるよぉ。具体的に言うと側頭葉が圧迫されたぁ!』

 

――つまり痛いって事だな。遊んでないでそろそろ講演会の準備に入るぞ

 

 

 ダメージはあるはずなのに意外と余裕がある『あきら』を促して立ち上がらせる。身体を自分で動かせば良いって? 痛みまで引き受けちゃうからしばらくはこのままです。あ、でも痛かったのは間違いないけどちょっと頭がすっとしてきたかもしれない。もしかしてアキコさん、ツボ的な物を押してくれたんだろうか。

 

 さて、ちょっとしたハプニングがあったとはいえ時間的にはまだまだ余裕がある。という訳で講演会に参加する人の選別、というかちょっとしたクイズを作成して講演会側のホールの人数調整を行おう。

 

 運営用に用意したいタブレット端末を幾つかクイズ用に調整し、これを持たせたスタッフさんを講演会を行うホールの入り口に立たせる。基本的にクイズに正解した人だけを中に入れてもらうように指示を出す。さて、次は会場内外への放送だな。

 

 

『えー、九十九あきらでっす! 講演会ですが入りきらないかもなんで会場に入場制限をかけます! 入り口でクイズを行うからそれに正解したら入れるよ! ただ、それでも人数オーバーするなら外で今やってる立体映像で講演会の内容は映すからごめんだけどそっちを見てね! あと一回間違えたら再挑戦は出来ないからちゃんと考えて挑戦してね! 九十九あきらでした!』

 

 

 本部に備え付けてある放送用のマイクを持って館内放送を行うと、周囲からは一斉に「えー!」だとか「クイズかよ!」とか結構なブーイングの声が聞こえてきたので再度放送用のマイクを持って『ごめんね!』と付け足しておく。所々で笑ってる声が上がったので、まぁよしとしてもらおう。うん。あとで文句言われそうだけどその時はその時だ。

 

 

 

 

 

 色々ごたごたしながらだが、入場制限はある程度機能したようで講演会ホールの混雑は当初予想したよりも随分と落ち着いたものになった。講演会ホールに入ってくる人は皆3Dモデルを着こんでいるためどういった人かは外見じゃ分からないが、受付に立つスタッフさん曰くほぼ全員が年配の方だという。ガワは兎も角声は流石に変声機でもないと変えられないからな。

 

 ちょっと興味があるくらいの人は会場外の生中継の方を見に行っているようだ。講演会ホールじゃなくても本物そっくりな立体映像生中継が見られるというのはやはり大きかったんだろう。次回があればの話だけど、この外部でも中の様子が見られる立体映像は継続した方が良いだろうな。

 

 講演会ホールの座席がほぼ埋まり、完全に入場を止めた後。スタッフさんが軽くマイクチェックを行った後に『九十九あきら』がステージに上がると、会場中から力強い拍手が沸き起こる。

 

 

『や、どーもどーも!』

 

 

 その拍手に手を振って応えながらステージ上の演説台に立ち、マイクを自分の高さに合わせた後。

 

 『九十九あきら』は普段の陽気な声音のまま、言葉を綴り始めた。

 

 

『まずは、この場を借りて急な講演会に御参加いただき、お礼を申し上げさせて頂きます。今日は取材も入っていますので、私が実在しないと口にしていた方々にも私の姿が届いていれば疑問を払しょくできると思いますので、取材陣の皆様。どんどん撮っちゃってください』

 

 

 いきなり出てきた皮肉に会場中から失笑が沸き起こる。実在しないと口にしてたどっかの国の教授とかにも招待状は送ってあるんだが、日程に都合が合わないとかで来てないんだよなぁ(鬼畜クマ成分)

 

 『あきら』が開発した立体投射機による映像はカメラなどで撮影してもちゃんと表示されるため、テレビ越しにでも見ることは出来るため、今日の内には向こうの国でもテレビカメラに映る『あきら』の姿を見ることはできるだろう。まだ素顔を出してないからうんたらとかは言われそうだが、『九十九あきら』の実在を疑う声自体はこの後の講演会と質疑応答でほとんどなくなるはずだ。

 

 もちろん講演会の映像は後程VVVの公式チャンネルでも配信されるからソースもバッチリ残るしね。

 

 

『さて! それでは早速始めていきましょう! 私たちVVVが作り上げた立体投射機とその活用について! 今日見に来てくれた皆さんにこの技術がどんな未来を私たちにくれるかをお伝えしまっす!』

 

 

 『あきら』はそう口にして、最初は日本語、次に英語と中国語という形で複数の言語で今回のイベントで使った立体投射機についてと、この技術の活用法及び発展形についてを話し始めた。

 

 




山里一也(男)25歳


視聴履歴
『ドキドキ! 魔女っ子大戦争』(レンタル終了)
プレミアムレンタル権『不死鳥の魔女』(運営に怒られたので値上げしました。料金10円)
『煉獄列島』(レンタル終了)
プレミアムレンタル権『閻魔の地上代行人』(料金1000円)
『電脳歌姫ろっくんろー!』(レンタル終了)
プレミアムレンタル権『鬼畜クマネージャー』(料金30000円)
『九十九あきらは終末世界を諦めない』(レンタル終了)
プレミアムレンタル権『天災科学者』(料金:ひなちゃん家のご飯)
『安楽椅子の占い師』(レンタル終了)
プレミアムレンタル権『未来を知る者』(料金:1億円or生徒とのランチ権1回分)
『ドッペルゲンガー』(レンタル終了)
プレミアムレンタル権『もう一人の俺』(料金:週休2日三食昼寝付き週6万)
『世界最強の傭兵隊長だった俺が女子高生になった件について』(レンタル終了)
プレミアムレンタル権『生真面目系殺伐女子高生』(料金:組織)
『魂羽織』(レンタル終了)
プレミアムレンタル権『至高の人形師』(料金:人形作成・開発費)

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