魔法先生ネギま! 黄龍魔闘剣風帖   作:雑食紳士

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始めまして、筆者の雑食紳士です。

あらすじに記載した通り、自己満足の作品ではありますが、琴線に触れてお手に取っていただいたからには面白い作品にしたいと思いますので、何卒よろしくお願いします!


転生

 俺は見たことあるようで見たこと無い状況に置かれている。

 

 その状況とは?

 

 

 白い空間に俺と言う色ある染みがいる、お馴染みの概念が具現化したかのような状況だ。

 

 俺の記憶は物心付いた時からこの空間で目を覚ます数時間前までしか思い出せない。

 

 朝起きて、仕事の用意をし、仕事をして……それから先の記憶はまるで切り抜かれたかのように空白を脳内に刻み付けている。

 

 だが、一つだけ確信めいた実感はある。

 

 俺は死んだ、その確信だけはある。

 

 そんな空間でその感覚を反芻していると、脳内に声が響く。

 

《憐れなる者よ。 汝、運命(さだめ)を狂わされし者よ。 (おの)が運命を奪われし者よ。 世界は汝を憐れみ、一つの道を示す。》

 

 目の前に黒く染まったカードが現れる。

 

 なんか……在り来たりな展開だな……。

 

 《それは汝の生まれ変わる世界への梯子である。 汝の心の赴くままに引くがよい。》

 

 分からんが、俺は適当にカードを引く。

 

 それにはわずかな勇気が本当の魔法となるお話の世界と書かれている。

 

《憐れなる者よ。 汝、善行を積み重ねれば恩寵を与えよう。 世界を好きに掻き回し、新たな歴史を作るべし。》

 

 そう語り掛けてくる声が消えた瞬間、俺の意識は暗転した。 目を覚ますと、そこはどこかの部屋だった。

 

 二段ベッドの下段、しかし上には誰もいない。

 

 俺は上体を起こし、辺りを見渡す。

 

 そして、脳内を整理する。

 

 …

 ……

 ………

 

 整理が終わり、 俺の現状を確認した。

 

 俺はこの世界の俺と同等存在の中に転生したようだが、見逃せない点があった。

 

 年は十四。

 

 今生の名は緋勇 竜馬。

 

 陽の古武術の継承者であり、父親の名は龍麻。 母の名は葵。

 

 分かる人には分かる。

 

 俺の両親はどうやら、東京魔人學園シリーズの主人公である黄龍の器とメインヒロインの菩薩眼の女。

 

 これだけでも厄ネタの宝庫だが、他にも蓬莱寺 京一から剣を、醍醐 雄矢からの肉体練成。

 

 桜井 小蒔から弓の指南、雨紋 雷人から龍蔵院流の指南、他にも全キャラからの薫陶を受け、鳴瀧 冬吾からは陰陽の拳を習い、陰の拳も使うことができるような中学生にして、化物スペックになっている。

 

 ここで疑問が出てくる、俺は現在二〇〇三年に生きているが両親や師たる者達の年齢を加味したら、俺は四歳か生まれてきていないことなるのだが、この世界では柳生との戦いは八十年代に完結、若くして結婚し、その後は両親共に健在である。

 

 

 だが、もうひとつ無視できない情報がある。

 

 それは現在地と俺の所属している学校だ。

 

 麻帆良学園。

 

 そう、埼玉県は麻帆良市。

 

 ここはどうやら、魔法先生ネギま!の世界であり。

 

 同時に魔人學園シリーズ世界でもあるらしい。

 

 俺はこの瞬間、頭を抱えた。

 

 更に、俺の幼なじみ達にも問題がある。

 

 その人物は二人。

 

 黄昏の姫巫女その人であり、代理人格としての名は神楽坂 明日菜。

 

 雪広財閥令嬢、脅威のショタコンの雪広あやか。

 

 顔見知りには山籠りで知己を得た永瀬 楓、たまたま乱闘騒ぎに巻き込まれた際に共闘した古菲と高畑 T タカミチ。

 

 ネギま!きっての武闘派と作中トップクラスの戦闘力を持つ生活指導員に多少顔を覚えられているのは不安しかない。

 

 これは……巻き込まれるかなぁ。

 

 俺はそう感じながらも、ベッドから抜け出し、ジャージに着替える。

 

 これは今世の俺がしているルーティンであり、走り込みと型の訓練、このスケジュールで朝は始まる。

 

 男子寮は女子寮……明日菜達の寮とは世界樹の南西と東南に位置している。

 

 あまり寮の場所は把握していなかったが、今顔合わせにならなくてありがたい。

 

 街並みは魔法使い達が創設時に関わった為か、洋風の赤レンガが映える街並みとなっている。

 

 その街並みを走りながら、ランドマークたる通称世界樹へと向かう。

 

 そう言えば、世界樹の活性化も両親が柳生との因縁に決着を付けた時の年代……何も繋がってない……よな?

 

 そんな事を考えていると、不意に気配を察知し、各務(かがみ)の構えでその拳を往なす。

 

 黄色みがかった髪に褐色の肌にこれまた黄色いチャイナドレスにスパッツのようなインナー。

 

 彼女こそ、件の中華娘。

 

 中国武術研究会の会長、古菲その人だ。

 

「朝からとんだ挨拶だな。 古さん」

 

「イヤハヤ、流石は竜馬ネ! 相変わらず見事な武の冴えネ!」

 

 全く悪びれもせず、まるで悪戯に成功した子供のように満面の笑みを浮かべる古菲に俺も釣られて笑みを溢す。

 

 記憶の中の古菲とのやり取りが自然と体に溶け込み、自然な言葉が出てくる。

 

「もしかして、今日もするのかな?」

 

 俺がそう聞くと満面の笑みで「お願いするネ!」と返ってきた。

 

 俺は息を深く吐き、構えを取る。

 

 何時も通り、長年教えられてきた構えを取る。

 

 本家の技が大陸のものであるのか、古さんと構えが似たり寄ったりしている。

 

 しかし、源流は同じでも時代と積み重ねられた技術はそれだけで乖離を生む。

 

「アイヤー……やっぱり竜馬は八極拳士ではないネ?」

 

「残念ながら源流はそこに近いらしいけどね。」

 

 冬の早朝、世界樹の下で二人の闘士が拳を交えた。

 

 現在は冬休み最終日、中学二年三学……期?

 

 あれ? 本編開始って、確か……二〇〇〇三年の三学期開始……。

 

 もしかして、もうすぐ本編開始か!?

 

 俺は古菲との激闘を終え、シャワーを浴びながら、この先の混沌(カオス)に頭を抱えるのであった。

 

 

……

………

 

 

 更に、時間は流れて三学期、遅刻者ゼロ週間の真っ只中。

 

 俺は通学ラッシュの人混みの中を学生カバン片手に走っていると、見慣れた後ろ姿の少女が高畑指導員のなを十回叫び、ワンッ!と鳴いているなんとも微妙な光景だった。

 

 俺はその時、少しスピードを落とそうとした瞬間。

 

 不意に後ろから“風”を感じ、その正体を追うと視線を手繰ると赤と黒の髪色の少年が並みのスピードではない勢いで駆け抜けていった。

 

 あっ……これ原作スタートじゃん!

 

 俺はそう思いながらも、知り合いの痴態を見ないように女子中等部の手前にある男子中等部に入るのであった。

 




さて、この男は転生先の世界でどのようにするのか、行く末を見守っていただけると幸いです。

この小説の文章力は?

  • プロには及ばないが上手い
  • 一般人よりマシ
  • 普通
  • 一般人より下手くそ
  • 素材だけで成り立たせているだけ、ゴミ文章
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