三度目の生は蛇の姿で   作:鯱タクワン

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2.役に立ちそうなスキルないかな〜

《熟練度が一定に達しました。スキル【記憶LV1】が【記憶LV2】になりました》

 

 あ、【記憶】のレベルが上がった。

 そう言えばこれって、どういう条件でレベルが上がって、上がったらどんな風に効果が変わるのだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 結局、安全そうな場所が見つかるまで魔物を倒しつつ進むことにした。

 一瞬ダンジョンの外に出ることも考えたけど、今後を考えると多少無理してでも強くならないと今後が大変だろうし、そもそもどこから外に出られるかわからないという理由で無しだ。

 

 そういえば【鑑定】のレベル上がったのに自分のことは鑑定してなかったな。

 そんなに情報増えてなかったはずだけど、一応しとこうかな。

 

《スモールウンブラペント LV1 名前 なし》

 

 ふーん、スモールウンブラペント、ね。

 原作にこんな種族はいなかったはずだ。

 でも名前的に強そうではない。

 多分、蛇系魔物の中でも雑魚枠なんだろう。

 

《スモールウンブラペント:サーペント種の変異種の幼体》

 

 うーん?

 サーペント種の変異種、か。

 変異種っていうのは少し気になるが、スモールな時点で強い存在ではなさそうかな?

 

 変異種も鑑定しとくか。

 

《変異種:低確率で産まれてくる種族の総称。元の種族が本来持たないスキルを持っている》

 

 なるほどね。

 原作には無かった言葉……のはず?

 でもこれなら種族スキルとして【外道魔法】を持ってる可能性はありそうか?

 

 もし違うとしたら、俺が原因だったり……最初の転生の時点で何か仕込まれた可能性もある。

 管理者Dの介入、とかもありそう……か?

 

 ……いや。

 今は体の痛みのせいで思考がまとまらない。

 深く考えるのは後にしよう。

 

 それより、能力上昇系スキルだ。

 原作だと、どうやって手に入れてたっけ……。

 

《熟練度が一定に達しました。スキル【苦痛耐性LV1】が【苦痛耐性LV2】になりました》

 

 ………………。

 あーもう!

 痛いの、無理なんだけど!

 

《現在所持スキルポイントは800です。

 スキル【HP自動回復LV1】をスキルポイント300使用して取得可能です。

 取得しますか?》

 

 イエス!

 

《【HP自動回復LV1】を取得しました。残りスキルポイント500です》

 

 ……やっちまった。

 

 痛すぎてつい取ってしまった。

 完全に判断ミスだ。

 

 これ、絶対ほかのスキルに使った方が良かったよな……。

 スキルポイントもやけに高かったし……。

 きっとこのスキルは、自分に適正のあるスキルではなかったのだろう。

 

 本来なら、このスキルはスキルポイントで取るものじゃない。

 瀕死状態から回復を繰り返して、その過程で熟練度を稼いで自然に生えるスキルだ。

 

 ……つまり、タダ同然で手に入るはずのもの。

 

 それを、痛みに耐えられず、スキルポイントで買った。

 

 ……今の俺に、瀕死状態を何度も繰り返せって?

 無理だろ!

 絶対、精神が先に折れるわ!

 

 だったら、高くても取るしかなかった。

 そういうことにしておこう。

 

 正直、ここまで痛みに弱いとは思わなかった。

 しかも、痛いと考える余裕すらなくなる。

 よし、自己弁護終了!

 

 ……でも、いずれは【苦痛耐性】のためにも、ちゃんと向き合わなきゃいけないんだろうな。

 それに「私」なら、平然とやってるんだろうな。

 瀕死になって、回復して、また瀕死になって。

 

 ……まあ、それは後だ。

 

 取り敢えず、能力上昇系スキルは、原作だと関連行動をしていれば勝手に生えたはずだ。

 今は余計なことを考えず、魔物を探して倒していこう。

 

 あと……。

 【外道魔法】の件も、今は棚上げ。

 

 使えるなら使う。

 疑問は生き残ってから考えればいい。

 

 という事で、まずは他に取るスキルを考えておかないとな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 さて、実際に原作で「私」がよく使ってたと思うスキルを思い出して、その中で俺が獲得して役に立ちそうなスキルを獲得する手段を考えてみよう。

 といっても、【叡智】で獲得したり強化されたりした魔法系のスキルはまた別で考えないとな。

 

 まずは「私」を代表するスキルとも言える【蜘蛛糸】と各種邪眼だが、これらはどちらも俺には使えなさそうだ。

 【蜘蛛糸】に関しては、蛇の移動って三次元的な動きが苦手そうだし、蛇が糸使う姿を俺がなかなか想像出来ないのもあって使うのは難しそう。

 てかこれ名前的に蜘蛛用スキルじゃないかって思う点も獲得しない理由だな。

 邪眼は【忍耐の支配者】だからこそ使えるスキルで、下位互換の魔眼だとしても蛇は蜘蛛のように目が大量にないから簡単には使いこなせないだろう。

 もし今後使うとしたらもう少し余裕が出来てからだな。

 

 次に毒に関する攻撃については、俺は【毒牙】のスキルを持っているし、そこから発展できるだろうから意識して熟練度を貯めたいけどスキルポイントを使うほどじゃないな。

 

 他には【思考加速】や【演算処理】といった思考系のスキルや【視覚強化】などの五感強化系のスキルか。

 こういう系って「私」は【傲慢の支配者】になってすぐに獲得してたから獲得がどれくらい大変なのかわからないんだよなぁ……。

 とりあえずは様子見で、全然獲得出来なかったらスキルポイント使って獲得する感じでいいか。

 

 【探知】のスキルは、今獲得したら【熱感知】が使えなくなって敵に不意打ち出来なくなってむしろ不意打ちされるかもだから思考系のスキルが育ってから獲得か、安全を確保してから獲得かな?

 まあ、安全を確保するために【探知】が欲しいんだが、この状況じゃ仕方ない。

 

 MP回復やSP消費緩和関連のスキルは今のところ困ってないし自然獲得に任せるかな。

 

 そして支配者階級特権を獲得できるスキル群は怖いからできれば獲得したくないな。

 

 ……魔法系を除けばこんなところか?

 スキルポイントを使うべきものがわからないな……。

 

 少し不安になってきたけど、これ俺の場合は「私」とは別の手段で強くなるスキル探した方がいいか?

 まあどちらにしても、結局このまま頑張りましょうって感じだな。

 まずはレベルを上げてステータスやスキルを育てないと意味ないから、魔物との戦闘頑張りますか。

 

《熟練度が一定に達しました。スキル【集中LV1】を獲得しました》

《熟練度が一定に達しました。スキル【並列思考LV1】を獲得しました》

 

 お?

 幸先いいねえ!

 【集中】はなんでかわからないけど【並列思考】の方は、色々考えつつ鑑定しつつ隠密しつつ敵探しつつ……と同時に色んなことをしてたおかげかな?

 【並列意思】になったらどうなるのか少し怖いけど、今は役に立つだろうし、後で考えよう!

 

 ……【並列思考】が手に入ったし、常に頭の片隅で何か適当な計算でもしておいて【演算処理】のスキルが獲得できないか確かめてみようかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そうして迷宮を徘徊してると、結構すぐにちょうど良さそうな相手を見つけた。

 

《エルローフェレクト LV2》

 

 ゲジだ。

 こいつが群れじゃなくて一匹でいるのは運がいいぞ!

 ステータスが素早さ以外はスモールレッサータラテクトよりも弱かったはずだからな。

 

 というわけで。

 周りに群れがいないか影の中からしっかり確認して……。

 飛びついて体で締めつつ【毒牙】!

 ゲジは弱いからすぐにぐったりし始めた。

 体が長くて締め付けが大変だったけど、なんとか毒が通って倒せてよかった。

 

 やっぱりこの戦い方一本も将来怖いし、他の倒し方も何か考えとかないとなきゃ……。

 【探知】のことを考えて取らないでおこうと思っていたけど、【魔力感知】だけでも入手しておいて、【魔力操作】の練習をして何か魔法を使えるようになっておくべきか……。

 幸い、新しく魔法を取らなくてもなぜか持ってる【外道魔法】があるしな……。

 

《経験値が一定に達しました。個体、スモールウンブラペントがLV1からLV2になりました》

《各種基礎能力値が上昇しました》

《スキル熟練度レベルアップボーナスを取得しました》

《熟練度が一定に達しました。スキル【隠密LV1】が【隠密LV2】になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル【影潜行LV5】が【影潜行LV6】になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル【熱感知LV2】が【熱感知LV3】になりました》

《スキルポイントを入手しました》

 

 お、二匹目でレベルアップか!

 いやー、やっぱり嬉しいねぇ。

 

 にしても、これが初脱皮だったけど、脱皮するときの感覚が、なんていうか、変な感じだったな。

 まあこれからたくさん経験するだろうし、いつか慣れるだろ。

 HP自動回復を取ってたからレベルアップによる全回復の恩恵があんまりわかんなかったのは残念だけど、こんなにスキルいっぱい上がるとは思わなかったからラッキー!

 

 にしてもやっぱり魔物は不味いなぁ……。

 まあこれ以外に食べるものないから仕方ないんだけどね。

 それに称号獲得や耐性系のスキルの獲得とレベルアップにも繋がるし食べない理由がないよね。

 ふう、ご馳走様!

 

《熟練度が一定に達しました。スキル【麻痺耐性LV1】を獲得しました》

 

 お、早速獲得したか。

 耐性なんていくらあってもいいからね!

 

 

 さてと、近くの良さげな大きい岩の元に小さな穴があったし、今日はここで寝るとしますかね。

 初日で気疲れもしてるし、早めに寝ときたかったんだよね。

 確か蛇って、とぐろ巻いて寝るんだよな?

 

 実際にそうしてみたら居心地が良いような気が……?

 まあ不利益は無いしいいか!

 それじゃ、おやすみなさーい。




TIPS:変異種

変異種とは、通常種族から低確率で誕生する個体の総称である。
通常個体と比べ、
・本来持たないスキルを保有している
・成長傾向や適性が異なる
といった特徴を持つ。
その発生要因に共通点はなく、完全なランダムであるとされている。
また、変異種は進化の過程において、通常種へ回帰する場合と、特殊な進化系統へ分岐する場合がある。
高度な知能を持つものが少ない魔物は、ほとんどの場合で群れの魔物と共通の種族へとなるために、通常種へと回帰する傾向にある。
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