転生したら生命の祖でした   作:なちゅらりゅう

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第六話 ピオーズ

転生してからかなりの年月が経った気がする

体感まだ1週間とかなのですが、

ご近所でヴェルダおじさんが植えた神樹は、いつの間にか東京タワー以上の大きさの大樹に成長しているし。

この前まで私と同じ身長だったヴェルザードは30センチくらい背が伸びていた。

私だけ流れる時間が違っているみたいで、不思議だった。

 

私も成長した方が良いのかなぁとか思っていたら、竿が2回くらい小刻みに揺れた

長年の勘が告げている、もう少しで引っ掛かると。

勘に頼らなくっても魔力感知があるでしょと思っているそこのキミ

私は今、全てのスキルの使用をオフにしている。

ズルすぎてつまらないから。

水面が見える状態の魚釣りの何が楽しいのか言ってみてください。

「無心…集中…」

私はタイミングを見計らい、一気に竿を引き上げる。

いつもより重たい、これは大物の予感っです。

 

「今日の晩御飯…!」

 

「ひいん…つられてしまいましたぁ〜」

 

「に、人魚…」

 

釣り上げたのは豊満で美人な人魚でした。

髪の毛はエメラルド、耳は魚のエラのようになっていて、下半身は大きな魚の尾鰭。

頭には真珠が嵌め込まれたティアラをかぶっているため、姫様とかの可能性もある。

だがしかしそんなことはどうでもいいのです。

確か前世での言い伝えでは、人魚の肉を食べると不老不死になるという言い伝えがある。

 

「…じゅるり」

 

「ピギャアぁ!食べる気満々ですこの女!食べないでください!私は最近起きたばかりなのです!

お母さまに会うまで死ねないのです!なのでどうか命だけはお許しください〜!!!」

 

「お母さん、はぐれちゃったのです?」

 

「はい、私を産んだあと、海へ流されてしまい行方付かずで…」

 

「なんだっと…?!ひどい母親もいたものですね」

 

「そ、そんなことはないのです!あの時、死の淵にいた私を撫でてくれたあの温もりは忘れません。

あの時のお礼を、せめて私は…ううぅ…!」

 

そんな涙を流されたら、見捨てるわけにはいかないですよ

 

「私も手伝います…お母さんの容姿は覚えていたりしますか?」

 

「…手伝ってくださるのですか?もしかしてその代わりに私を食べたりとか」

 

「しないから安心してください」ぐぐぅぅ〜

 

「今お腹の音鳴りませんでした?」

 

「気のせいですよ」

 

「怪しいけれど猫の手を借りたいのは事実なので、あなたのことは一応信じます!」

 

◇◇◇

 

それからと言うものの、私は人魚さんと海中でお母さん探しを行うことになった

たまに会いにやってくるヴェルザードにも、地上でママを探し回ってくれたりした。

「可愛い妹の頼み事なのだから、手伝うのは当然よ!」と言ってくれてとても頼もしかった。でもお姉さんポジションは私の方だけどね。

捜索は三日三晩続いた。

でも、見つからなかった

 

「…」

 

「落ち込んでるね」

 

「仕方ないわよ、全部探して見つけられなかったのだから。私だって兄様が消えてしまったら、同じ様になってしまいそうよ」

 

落ち込む人魚さんに同情する私とヴェルザード

せめて元気になればと、私は近づいて励ましの言葉を送ることにした。

 

「げんき…出して」

 

「ありがとう…ございます」

 

なでなでをする。

私がお母さんになったつもりで、愛情を込めて撫でる。

 

「私はあなたのお母さんじゃないけど、今日だけは私をお母さんだと思って、思い切り甘えてくださいです」

 

「…今の、お母さんの…」

 

何かを思い出したのか、人魚さんの瞳から感情が溢れ出し、私を抱きしめる。

 

「お母さん…お母さん…ここにいたんですね!ずっと、私のそばに…」

 

「あの、お母さんだと思ってとは言ったけど、流石に」

 

「違います、貴方は本当に、私おお母さんです。

あの時、今にも死にそうだった私を、見にくかった私を、愛を込めて撫でてくれた…」

 

_______

 

「◇◎□▪︎」

「…大丈夫…大丈夫、いいこいいこ」

 

_______

 

瞬間、私の中に空気が張り裂けるような音がした。

そうだ、なんで忘れていたんだろう。

この世界の生き物は、ヴェルダおじさんが生み出したものもいるけど、大半は私が創り出したものだ。

だから、私がお母さんの可能性だってあったんだ。

そして、私の子供を撫でたことがあるのは、たった一回だけ。

最初に創った、初めて成功したあの子しかいなかった。

 

それに気づいた瞬間、私は彼女を抱きしめていた。

わたしも、感情が弾けたのです。

 

◇◇◇

 

「それにしてもお馬鹿さんね。まさかお互い見抜けないなんて」

 

「返す言葉が見つからないです」

 

「同じくです…」

 

ヴェルザードも、最近は忙しくて会えない時が増えれいる。

そんな中無理して手伝ったのだから。文句を言う権利はあったのです。

 

「そもそもサフィー、あなたどうせ究極能力の一つや二つは持っているでしょう?」

 

究極能力?

そう言えば私、釣りの際は究極能力を、と言うか究極能力のみならず全部のスキルの発動を切ってて…そのまま

 

「…あ、オフにしたままでした。」

 

「やっぱり!道理で探すのが難航すると思ったのよ。」

 

「今、オンにしました。」

 

「あ!おかあさんの気配です!やっぱりお母さんはお母さんでした!」

 

「じゃあ尚更時間が勿体無買ったですね」

 

「本当よ。はぁ…骨折り損のくたびれ何たらってやつね」

 

まあ、楽しかったからいいけど

そう言ってヴェルザードは去っていった。

 

その後の出来事なのですが

 

私は、娘に名前をつけることにしました。

名付けは魔素を大量に消費するから、大切にしたい存在にだけ名前を与えるようにって、ヴェルダおじさんから言われたけど、彼女は名付けるに値すると思います。

 

ピオーズという名前を彼女にあげると、かなりの疲労を私は感じた。

ピオーズは、感激のあまり、再び泣いてしまいました。

 

「ウワァァン!めっちゃ嬉しいですぅぅうぅl!お母ちゃんから名前をもらうなんて、あっしは幸せ者でさぁ!」

 

「口調がすごいことになってますよ?」

 

「あっしは嬉しい時に出てくるっす!いつもは1番目なのですが、感情が高まると他の人格が出るんでさぁ!」

 

「そ、そうなんだ」

 

「ふう、戻りました。3番目は涙脆いのですよ。

改めて、お母さん。名前をつけてくれてありがとうございます!」

 

「これ方どうするのです?私と一緒に過ごしますか?」

 

「…過ごしたいですが、今回のことで一つ野望ができました!」

 

「野望?」

 

「王国を作ります!お母さんの凄さを讃え崇める王国です!」

 

「…必要?それ」

 

「必要です!!!」

 

果たして本当に必要でしょうか。

まあ、私は神様ですし、あるべきなのは間違い無いのですが…

 

「いつかお母さんを招待するので、楽しみにしててください!」

 

「うん、楽しみにして待ってます」

 

楽しみがひとつ増えた私でした。




次の話は、23時に投稿予定です

ヴェルグリンド(幼少期)の性格はどれがいい?

  • ツンデレ
  • 人見知りで物静か
  • 腐女子
  • 傲慢(原作寄り)
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