なので今日は二話投稿します。
そうすれば一話24時間以内に投稿していることになって、毎日投稿は実質継続できていることになります。私は天才。
次の話は21時に投稿予定です。
「私と勝負しなさい!」
「……?」
突然、可愛いチーパオ衣装に身を包んだ少女が勝負を挑んできた。
全てを見透かすような金色の瞳で、髪の毛は私のような深く青い…お団子しばりにされている。
「君はもしかして…ヴェルダおじさんとヴェルザードの妹さんです?」
「ふふん、御名答 私はヴェルグリンドよ
あんた、噂には聞いているわよ。私の兄と姉をたぶらかしてるらしいじゃない!
言っておくけど私はそうは行かないから覚悟しなさい!」
ヴェルグリンドは自信満々の顔で微笑み、チーパオの裾をひるがえして構えをとる。
深く腰を落として、片腕片足を前に出す。正拳突きを放ちでもしそうなポーズだった。
彼女の周囲の空気が、一瞬にしてチリチリと焼けるような熱を帯びる。
私の身体から水分が蒸発するのを感じる。
でも別に、殺気があるわけじゃなかった。
多分あの二人から私の話を聞いて興味が湧いただけなのでしょう。そう私は結論づけました。
でもまあ確かに、今の私の位置付けって『星王竜一家のお隣に住むお姉さん』って感じだし、
だからこれも『お隣さんに挨拶しに行っておいで』と言われたような感じなんだろうって私は思った。
「すごい熱気ですね。」
「兄様も姉様も、甘すぎるのよ。あんたみたいな得体の知れない存在に、あんなに肩入れするなんて。
……特にヴェルザード姉様! あの冷徹な人が、あんなに楽しそうに誰かの話をするなんて、何があったっていうのよ!」
訂正します。
殺気はないですが、彼女の瞳に少しだけ嫉妬にも似た色が混じったのを私は察知しました。
どうやら「たぶらかしている」という噂の内容は、彼女にとっては面白くないものだったみたいですね。別にたぶらかしているつもりはないのですが…
「さあ、まずはその生意気な余裕を焼き尽くしてあげる! 行くわよ!」
「待って…」
「……?何よ…もしかして降参?」
………お腹が空きました。
「お昼ご飯の時間です」
「…お昼ご飯?」
「ですです」
私は『
チーズと生ハムのサンドイッチ。ソースはバジルソースです。
最近家庭菜園も始めまして、全部自家製なのです。
燦々と輝くお日様のエネルギーを吸収した葉野菜はシャッキリみずみずしく、生ハムはちょっと塩分が強め。
デリシャス
そして、鶏っぽい魔物のもも肉で作ったローストターキー
「メインディッシュ…です…!」
「…ゴクリ」
ふふふ、
私最近、気づきました。
竜種はちょろいということを。
ヴェルダおじさんには、ほっぺたにキス
ヴェルザードには耳元で愛を囁く
そうすれば、イチコロ。ちょろ過ぎて簡単なのですよ。
だからきっと、ヴェルグリンドもちょろい筈。
これこそサファイア流バトル回避術です。
滴る油、カリカリでこんがり狐色の鳥皮、大袈裟に頬張り大袈裟にリアクションをとる。
いつの間にかヴェルグリンドは戦闘体勢を解いて、私のそばまで近づいていました。
「食べたい?」
「…はっ!これは違う!違うから!」
グギュルルる
「…今のはお腹の音ですよね?」
「今のも違う///たまたまよ偶々!」
「もう一個ありますよ?」
「っ!?…し、しょうがないわね!そんなに食べて欲しいのなら食べてあげる!私に感謝してよね!!」
…
「っ!!?んん~~!!??」
美味しいという声が漏れ出ていますね
「お気に召した感じですか?」
「ごくっ……ま、まあまあね!」
「命が助かったと、幸運に思いなさい!明日また来るから覚悟してよね!!」
「暇なのでしょうか…」
◇◇◇
「来たわよ!」
「おはよう、ヴェルグリンド。良い子にしてた?」
「もちろん!……って…何だか今日のアンタ、全然神様っぽくないわね!」
「今日は人間モードなの。今の私だったら、ヴェルグリンドの攻撃で一瞬で死んじゃうね。」
そう言うと、か細く動揺したかのような声が聞こえた。
スキルを全て遮断してたから五感も従来の人間と同様になっていたため、普段だったら聞こえてた小さな声やある程度までの思考も聞こえてきたけど、何を言っているかまでは聞こえなかった。
でも多分『簡単に敵を殺せる』ことに気付いて動揺しているのですよね。
「……きょ、今日は気が乗らないから、殺さないであげる!私の寛大さに感謝することね!!」
どうやら今日は命日じゃあなかったみたいです。
でも別に、私の役目はもう終わっていますですし、もう十分満足しているのです。
陸上で活動できる
なので、いつ死んでも、本望です。
元々すでに死んでいて、運良く生まれ変わっただけですし。
「ねえ、悲しんでるの?」
「いいえ、ヴェルグリンド。私は運がいいんだなって、思っただけです。」
「そう……、ふん」
「わわ、どうしたのですかいきなり。」
「言わなくってもわかるでしょ?撫でてるの!私がアンタを撫でてるんだから元気出しなさい!」
「……ふふ、ヴェルグリンドは優しいのですね」
「特別なだけよ別に…悲しんでほしくないだけだし」
……何か聞こえた気がしますが、よく聞き取れませんでした。
「じゃあ…お日様もポカポカですし、お昼寝でもしましょうか」
「いいわねそれ、乗ってあげてもいいわよ!」
その日は、一日中のんびりすることにしました。
◇◇◇
数日後…体感数日なだけでもしかしたら数年経っているかもしれない
ヴェルグリンドはいつのまにか私の身長を軽々超えていて、
少し悲しくなった私でした。
私は全身水なので能力で身体の大きさをいじれば解決ですが、それはちょっと違う気がします。
自然に成長しないと…
このままだと二人のお姉ちゃんという肩書きが消えてしまう
「何してるんだい?ずっとジャンプしてるけど」
「見てわかるでしょヴェルダおじさん。背を伸ばす体操です。」
「いや、自分の体を自由自在に操作できる筈」
「しゃらっぷ…!」
一瞬気持ちがナイーブになっていましたが、『背を伸ばしてお姉さん体型になる』という生きる理由を見出した私でした。
キャラ設定更新しました