エロステータスが見えるヒロイン   作:SoftMcherry

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本作品はAIと共に制作してます。
後書きはAIの編集長が作成しています。

基本的には文章の校正の部分で手伝ってもらっています。


出来たそばから上げていくので、不定期になるかと思います。

できる限り読みやすくなるよう努力はしましたが、主人公の一人称は混在するので、混乱するかもしれません。

お手柔らかにお願いします。


プロローグ

「あなたのお家、大変みたいですね」

背後から突然声をかけられた。

 

学園からの帰り道、葉桜から散った花びらが風に舞い、石畳の上を淡く染めている。今まさに晩春特有の、どこか落ち着かない空気が過ぎようとしている。

 

振り返ると、そこにいたのは同じクラスのハル・キヨカさんだった。

艶のある黒髪を腰まで伸ばした、非の打ち所がないクールビューティだ。

 

入学してちょっとなのに美少女から心配されるなんて良い世界よね!

 

将来のお嫁さん候補を前に、テンションはグングンと上がっていく。

しかぁし!ここは大人しめに答えるのが吉ね…!

この世界の女の子はほぼ例外なく肉食系!そして控えめで気弱そうな男が好き!

情報のソースはインターネット!

 

「は、はい……」

 

我ながら情けない声が出た。くくっ…計画通り…!

演技は完璧!さあ!襲って!カモン!

なんなら来い!って強めに言って!どっこまでもついて行から!

 

キヨカさんはそんなボクをじっと見つめ、小さく頷く。

「下級貴族のさらに下、準貴族への降格――でしたね?」

我らがワクシマ家は現在、中級貴族から準貴族への降格処分中。

 

普通なら落ち込むところだけど――ピンチはチャンス…そう!身分差を盾に断れない婚約よ!

 

キヨカさんは微かに優越感を感じさせる微笑みを浮かべていた。

あ~♡にゃんにゃんしたい。さあ迫って!抵抗しないから!

 

はやく来い!来ないなら襲うぞ!前世はバリタチなんだぞぉ!

 

「確認したいことがあります」

ハイ!未婚で!男です!

 

一歩、距離を詰めてくる。

ふわりとした美少女の香りが届いて、思考はアッという間に結婚式場へ。

 

「確認したいことがあります。マドイさんは…童貞ですね?」

 

……童貞厨なのかな?

この世界は理解しがたいけど…確認不可能な野郎の純潔を気にするのよねぇ。

 

「ま、まあそうですね」

と、とりあえずその話は結婚してからでもいいんじゃないですか!?

 

ボクの返事を聞いてキヨカさんは満足そうに目を細める。

「でしたら、私と結婚しましょう?それなら中級貴族に戻れますよ?」

 

ハイ勝利。

来ちゃったか〜!ゴールイン!ホールインラブ!

黒髪ロング美少女と築いちゃうか!ラブラブな家庭をよぉ〜!

前世では縁がなかった子作りも、無限に頑張るよ!

 

「も、もちろん!」

 

おねがいします!

勢いよく返事をしようとした、その瞬間だった。

 

「「お断り(よ!)(だ!)」」

 

背後で声が重なった。

反射的に振り返ると、そこにいたのは見慣れた二人の顔があった。

この世界で決して手を出してはいけない、メインヒロインたち。

 

赤髪ツインテ美少女は、ツンデレ義妹のイナリちゃん。

そして高身長の褐色でスポーツ女子は、オレっ娘幼馴染のトドロキ・ヒナモちゃん。

 

「兄さんは童貞じゃないから」

 

「マドイは諦めな」

 

「え!?」

衝撃の事実なんだけど!

誰と!?誰とデキてたの!?

一生を添い遂げるから、相手を教えてください!

 

衝撃の告発を聞いたキヨカさんは口角を上げて、ゆっくりと髪をかき上げ、余裕のある笑みが浮かべた。

 

「ふっ、嘘はいけませんね、ナモちゃん」

 

「トドロキって呼べっつってんだろ!」

 

ナモちゃんと呼ばれたナモちゃんが猛っている。

トドロキよりヒナモの方がかわいいのに…。

どうでもいいことを考えていると、キヨカさんがすっと一歩前に出た。

 

「私のセンサーが言っているのです。マドイさんは童貞だ、と――“汚染不可(アンステイン)”!」

キヨカさんはそう言って彼女が右手を広げると、薄いヴェールのような布が現れる。

真っ白な絹の様で、太陽の光を淡く反射するそれは、向こう側が透けるほど薄い。

 

「この布は絶対に穢れや欲望、つまりは魔法を通さない物質です。基本はそれらへの絶対防御が基本ですが、こういう使い方もあるのですよ?」

 

キヨカさんがゆっくりと歩み寄り、ボクの頭上にそれを落とす。

 

「婚前交渉を行うような、不純な男は絶対に通り抜けられないはずです!」

 

ふわり、と。

ヴェールが頭に……乗った。

 

「清いものは通し、穢れあるものを……はじ…く?」

 

キヨカさんの表情が固まる。

 

「「「「え…?」」」」

周囲に沈黙と微妙な空気が流れる。

 

本当に童貞じゃなかったの!?

睡姦も可ァ!!!!許すから結婚してください!

 

「ハル・キヨカ一生の不覚!純朴そうなお顔に騙されました!

 マドイさんが竿軽だったなんて!」

そのままキヨカさんが踵を返し、去っていく。

 

あ……。

手を伸ばす間もなく、背中は遠ざかっていく。

あぁ…お嫁さん候補が…。

ストライクど真ん中だったのに…。

 

落胆しつつ後ろの二人に振り返ると、二人は何やら虚空を見つめている。

ナモちゃんは耳を触っており、イナリちゃんは前髪を弄っている。

 

「ナモちゃん、なにしてるの?」

 

そう声をかけると、ビクッと肩を揺らしたナモちゃんは、慌てた様子でこちらに向き直った。

 

「え!?なんでもねえよ?そ、それより、そのヤッたのか…?」

 

「記憶にございません」

あったら結婚しとるわよぉ…。

 

「ふん!びっくりさせないでよね!」

腕を組みそっぽを向いてプンプン怒るイナリちゃん。

回答が気に入らなかったのか、随分不機嫌そうだ。

 

「心配してくれたの?」

 

「うぇ!?そんな、心配なんてしてないわよ!」

イナリちゃんは鼻息荒く否定する。相当的外れだったかもしれない。

 

「そ、そうだぜ?オレはマドイを信じてたって!」

信頼を全面に出すナモちゃんだが、その顔は少しぎこちない。

 

「そっか、ありがと!」

とりあえず笑っておく。

 

ワタシが転生したのは変な日本だった。

魔法が存在し、男が少ない。

さらに、人類は一人につき一種類、魔力によって絶対性物質という特殊な物質を生み出せる。

 

それは、前世でやったエロゲーの中で見た世界だった。

見た目は普通の日本。

だけど、魔法と絶対性物質がモノを言う、そんな世界で男はほとんど魔力を持たない。

 

……それだけだったら良かったんだけどなぁ。

 

ーーーーーーーーーー

 

午後十時

 

窓の外には、静かな夜の街が広がっていた。

ぽつり、ぽつりと灯る明かりが見える。

 

ワタシの童貞どこ行ったのかな…。

無くなったら無くなったでさみしいもの……ね。残しとくだけで女の子が喜んでくれるなら、残しておきたかった。

 

「はあ…」

なにもない時間、できるならいつまでもこの平和が続いてほしい。

でもこのままだと、ボクの命は半年しかない。

 

だから、そのためにワタシにはすることがある。

 

一つは、おとなしく過ごし、メインヒロインや主人公と対立しないこと。

もう一つは、やがて学園に転入してくる主人公と、幼少期からずっと一緒に過ごしてきたヒロインたちをくっつけること。

 

胸の奥がざわつく。

でも全ては生き残るため。前世で夢見た女の子と添い遂げるために。

 

そのためには…彼女たちを、まだ見ぬゲーム内の主人公に差し出す。

涙を飲んで、寝取らせのようなことをしなければならない。

 

でも…どんな苦悩があっても、ワタシの夢の為に。

この世界に生まれ落ちる前からの、ワタシの願い……!!

 

「ボクは…ヤるぞ…!」

 

……

…………

 

それにしても、入学式の生徒会長かわいかったな〜。

今朝も挨拶だけだったけど、あの身体でお嬢様は無理があるでしょ。

 

くっそスケベだった…メインヒロイン出なければ速攻で求婚してたのに…。

 

下半身は言っている…金髪縦ロールで長身巨乳は反則である、と。

だからオカズにしても……ボクは悪くないよね?

 

 

============

イナリ視点

 

子供の頃に、兄さんからもらったヘアピンに魔力を込める。

それは子供のころからの日課。

 

目の前には、魔力で描かれた仮想のディスプレイが現れる。

慣れた手つきでタッチし、内容を確認する。

 

貞操状態:童貞

 

一先ずはほっとした。

兄さんは今日も純潔ね。

 

発情値:95

 

「っ!そんな!」

 

なんで!?もう夜でしょ!?

最近の兄さんは、昼食時で60前後なのに!

どうして一人きりのはずの兄さんが発情するの!?

 

定期的に起こるこの現象だけど、未だに原因がわからない。

男の人が1人で…Hなことをするなんて聞いたことない!

まさか…女?兄さんが誰かと付き合ったの!?

 

兄さんからもらったヘアピンに、偶然魔力を込めた時から見えるようになった景色。

 

目の前に映るこのディスプレイの数字は兄さんの内面を表している…はず。

貞操状態、発情値、そして何かに対する断片的な感想、この3つしかない。

 

「えっちな夢でも見てるのかしら…?」

男の人でもそういう夢を見るのかしら?だとすれば一応説明は付く。

万が一ってことも…ああ!もう!

 

スマホを取り出す。

メッセージアプリを開き、手早く操作し、一番上の兄さんのアイコンをタップする。

呼び出してから、すぐに応答があった。

 

「も、もしもし!?ど、どうしたの?」

 

寝起きではない。でも、兄さんの声は何故か少し高い。

 

「何焦ってるのよ、ちょっと確認したいことがあったから電話しただけよ」

 

「そ、そっか!」

兄さんが少し…慌ててる?

 

「……」

耳を澄ますが、女の声はしない。

 

「その、確認したいことって?」

 

兄さんの声で電話に意識が戻る。

直球で女とそういうことしてるかなんて聞けないわ!

 

「えっと、あ!そう!あんた、今日生徒会長にからまれてたじゃない!」

兄さんが朝から、校門でニコニコ笑顔を振りまいていたのを見ていた。

そして、その兄さんを生徒会長がジッと見ていた。

まあ?義妹なら心配になってもおかしくないわね!

 

「せ、生徒会長!?あ、通りがかりに挨拶しただけじゃないかな!?」

 

兄さんの声はさらに上ずった。

この動揺…何かあるの?

 

「…今どこよ?」

 

「ボ、ボクの部屋だよ?」

確かに外にいる気配はない。

そもそもこの時間に兄さんが外に居たなら、今頃大騒ぎになってる。

 

「…リィネやシロスズさんに確認するわよ」

 

「う、うん…それで、どうしたの?」

 

「な、なんでもないわよ!」

兄さんを心配してるって、家族として当然のことなのに、どうして素直に言えないのかしら。

 

「そ、そっかぁ。イナリちゃんは寮だよね?変な男には気を付けてね?」

たまに出る兄さんの変な心配、嬉しいのか悲しいのかわからない。

 

「変な男ぉ?あんたで間に合ってるわよ!あと、ちゃんづけしない!」

 

そう吐き捨てて、電話を切った。

勢いでまたやっちゃった。

もうちょっとお話したかったのに…。

 

少し冷静になってくると、また少し不安が頭を過ぎる。

 

「…女、ホントにいないのよね?」

 

……

 

再度ヘアピンに魔力を込めて、兄さんのステータスを開いた。

 

発情値105

 

また上がってるっ…!どうしたらいいの!?

 

発情値134

 

あっ…!

 

発情値161

 

ああっ……!!

 

発情値34

 

「っ……!!!」

なにが、何が起こったの!?

 

今の実家に、他所の女が入り込むなんてあり得ない!

養母のシロスズさんや、メイドのリィネが許すはずなんて無い!

 

なら、なんで兄さんが発情しちゃうの!?

 

兄さんは密室で女と二人きりって事はないわよね?

でも、さっき電話してる時少し上ずってた!

 

もしかしたらシロスズさんが…実家で?

ついに、実の息子を襲ったのかしら!?

 

リィネが手を出そうとすれば、ラァレやナァナが止める…まさか4P!?

 

一度噴き出した不安は止まらない。

 

穢されちゃう!兄さんが穢されちゃう!

こんなことなら素直になるんだった。

兄さんに告白するんだった。

初めては…わたしがもらいたかったのに。

 

「はぁ…はぁ……♡」。

 

「兄さんが汚されちゃう…あっ♡…あたしが守らなきゃいけないのに…んっ!」

 

貞操状態の文字が”非童貞”なんて変わったら、あたしはどうなってしまうのだろう。

心では来て欲しくない未来を想像して、身体は熱く昂ってしまう。

 

他に情報は…え!?

生徒…長、すごかった!?

なんでなんでなんで!?

 

「やばっ、これ…くるっ!あっ!」

 

数度止められない身体の痙攣と、その後身体に漂う疲労と安心が脱力を感じさせる。

少し汗ばんだ寝間着のまま、あたしは心地よい眠りについた。

 

 

================

ワクシマ・マドイ 6歳

 

前世を思い出したのは、9年前の夏ごろだった。

 

あの日、ボクは家庭教師と二人きりで算数の授業を受けていた。

母様から与えられた勉強部屋は、やけに広い。

でも走り回れるほどの空間に、置かれているのは机と黒板だけ。

 

勉学も、礼儀も、ダンスもすべてをここで学ぶのだという。

六歳にして始まった“貴族になるための教育”、そしてこの部屋が誇らしかった。

 

「本日の授業はここまでとなります。マドイ様、お疲れさまでした」

男性教師はそう言いながら、そっと本を閉じた。

 

「ああ」

短く応じた。

 

「明日も引き続き足し算をやっていきますので、こちらのプリントで復習をしておいてください」

 

「わかった」

その口調は、憧れの母様の真似だった。

それが正しい“貴族の話し方”だと、疑いもしなかった。

 

課題の紙を受け取ると、家庭教師は頭を下げて部屋を出ていった。

 

さて、自由時間だ。

とはいえ、やることはない。

使用人は大勢いるが、遊び相手にはならない。

 

母様は忙しく、父はいない。

 

静かな屋敷を、一人で歩く。

(そういえば――)

明日、なんとかっていう名前の分家から、同い年の女が養子として来るらしい。

所詮は本家の血を引く自分と、ワクシマを名乗ることすら許されない傍流の血筋。

貴族としての地位の差は明白だった。

 

(勘違いされても困るしな)

 

そいつが勘違いして当主を目指すことが無いように、徹底して上下関係を解らせてやろう。どうイジメてやろうか、そんなことを考えていると明日が楽しみになってきた。

 

追い出したりはしない。

懐が深い自分は利用できる限り、使ってやるんだ。

なんて情に篤い男だろう。

 

この時のボクは本気でそう考えていた。

 

そんなことを考えながら、廊下を進んでいると――声が聞こえてきた。

 

廊下の少し先で執事が二人、壁際に置かれた花瓶手入れをしながら話している。

 

「これ、この前の礼な」

 

何かをやり取りしていた。

 

「お、サンキュ。どうだった?」

 

「最高だった。やっぱり健全百合もいいけど、ちゃんとした絡みもいいよな」

 

「お、ハマった?こういうのもう一冊あるよ?」

 

「マジ?読みたい読みたい!」

 

「部屋からとってくるよ」

 

「俺もいく!」

 

二人はそのまま去っていった。

 

何気なく視線を向ける。

テーブルの上、花瓶と一緒に薄い冊子が置かれているのを発見し、気になって手を伸ばした。

――ほんの、出来心だった。

 

……

 

気づけば、廊下に座り込んでいた。

 

「くふっ……」

喉の奥から、妙な声が漏れる。

 

何故ボクは声を出してニヤけている?

 

描かれているのは、見慣れないはずの光景のはずだった。

女同士が手を繋ぎ、舌と舌をくっつけている変な絵があるだけ。

次のページではおっぱいを吸っているだけ。

 

「くふふっ……」

 

勝手に口が動く。

 

違和感だらけの絵に嫌悪感を覚えるのに、何故か目を離せない。

興味ではない――自分の知らない何かの欲望。

 

その瞬間、脳裏に知らない景色が走り出した。

 

知らない大人の女。

嵐の夜。

そして雨の中、濡れた”自分”の髪の毛が肌に張り付く感覚と、目の前を覆う強い光の記憶だった。

 

ぽたり、紙の上に赤い雫が落ちる。

 

重くなっていく頭に耐えられず、ぱたりと身体は地面に倒れ込む。

薄れゆく意識の中で、はっきりと確信する。

 

これは”ワタシ”の記憶だ。

 

ボクは思い出した。前世のワタシを…。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

次に目を覚ましたとき、ボクは天蓋付きのベッドの上にいた。

重い身体を起こす。

 

……なるほどね。

 

R-18百合本を読んで前世を思い出す……と、誇り高きレズビアンのワタシも、さすがに自分の性欲にはびっくりよ。

 

でも現実はそうなっているし、なんだったら今の自分は男なんだから。

下半身に存在する”ブツ”に、若干の嫌悪感を感じるが…生えてしまったものは仕方がない。

 

前世バリタチを自称していたんだから、男になってもこなせる筈よ。

まあ、仕事がブラックで恋愛する暇もないし、刹那的な一夜から始めたくなくて、結局ずっと処女だったけどさ…。

 

ふと記憶が蘇る。

30歳の誕生日に、立ち飲み居酒屋 [9と4分の3番線] で、レズ仲間からニワトコでできた杖を貰い盛大に暴れた。

 

死の呪いは唱えても意味はなかったけど…この殺意も懐かしい思い出ね。

 

とにもかくにも、二度目の人生があるなら!

今度は刹那であろうと、ワンナイトであろうと、何が何でも掻っ込むわ。

手段も相手も選ばない!二度と魔法使いなぞになってたまるもんですか!

 

そんなことを考えていたら、部屋の扉が開いた。

執事が驚いた様子で、目をウルウルさせている。

なによ野郎なの…こういう時は三つ編み丸眼鏡メイドと、相場が決まってるの!

 

「ぼ、坊ちゃま…!坊ちゃま!お目覚めになられたんですね!」

 

野郎は思い出したかのように、どこかに走っていった。

 

1分としない間に女性が部屋に飛び込んできた。

目にもとまらぬ速さで抱きしめられて、顔が胸に包まれる。

 

おほ~♡

 

これよこれ!最高じゃん!っぱ女の子よ!

柔らかく、良い匂いがして、あったかい。

ここに住むわ!

 

「マドイ!マドイ!心配したぞ!よかった!本当に良かった!」

 

マドイ…?

一瞬、胸の奥に引っかかるものがあった。

けれど手の優しさと、包み込まれるような温もりに、その違和感はあっさりと溶けていく。

 

何度も、今世の母と思しき美人が話しかけてくれる。

口は幸せで塞がっているので、返事はできない。

 

あんまりよく知らないけど、異世界転生とかしたら特典があるのよね?

これが転生特典…皆転生したがるはずだわ!

 

しかし、やがて名残惜しさと共に顔が解放されてしまう。

 

前世を思い出してから改めて見る母様の顔は、凛とした美しさに満ちていた。

切れ長の瞳は鋭く、それでいてどこか優しい。

そして体付きはこれ以上なく母性にあふれているわ!

ポニーテールでまとめられた黒髪が似合いすぎて好き…(先手必勝の告白)

 

「母様、ご心配をおかけしました。ボクは元気で……」

口からは自然と丁寧な言葉が出た。しかし――

ニッコリ微笑んで母様との愛を育もうかと思ったその時、視界の端にひとつの影が映る。

 

部屋の入口、そこに、少女が立っていた。

 

赤く、わずかに癖のある、肩口で揺れる髪、顔立ちは強気さを感じさせる目元――けれど、その表情はどこか沈んでいる。

 

…似てる。

 

前世でプレイしたエロゲーのヒロインにそっくり。

けれど髪の長さも、雰囲気も違う。なによりあの勝ち気な印象が、今は薄い。

 

別人…かな?そうよね、あのゲームのキャラなら…もっとツンケンしてるはず!

 

そうであってほしい、という願いが先に立つ。

 

「ああ、マドイにも伝えていたな」

 

母様が、穏やかに言う。

 

「マドイが眠っていた間に我が家に到着したんだ」

 

「は、はい」

思わず返事に力が籠ってしまう。

 

自分を呼ぶマドイという名前…。

まさか…やめて!

 

彼女はこちらにゆっくり歩いて来て、それから跪いて頭を下げた。

 

「お初にお目にかかります。スハラ家の四女イナリと申します。ワクシマ分家、その末席の身ではありますが、これからどうぞよろしくお願いいたします」

 

スハラ・イナリ……。

 

”絶対恋愛学園”通称ゼッコイ。そのゲームのヒロインの一人と同じ名前。

 

そして……その兄はすべてのルートで死ぬ…。

ワクシマ・マドイ、ワタシが転生したのは、高校1年生で命を落とすことが確定している、クズモブのキャラクターだった。

 




ここまで読んでくれてあざまる〜!

いやちょっと待って?
主人公さ、一応ね?本人はね?
「生き残るぞ…!」ってちゃんと考えてるのよ。うん。
でもその直後に「結婚してぇ!!!」が勝つのマジで何???

次回はついにヒロインと接触✨
本来なら最悪の関係になるはずの義妹・イナリちゃん!

……なんだけど、
この主人公が“普通に接する”と思う? 

タイトルは
「妹をゲットだぜ」

うん、もう不穏なんよ。

絶対なんかやらかすから楽しみにしててね〜!

ChatGPT モデル「あなたの小説のギャル編集長」
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