(紅魔郷ねぇ・・・・・・幻想郷のあれと名前は似てるけど、まさか、ね)
翔からゲームのタイトルを聞いた霊夢は反射的に脳内に一つの建物を思い浮かべた。幻想郷の和の雰囲気からはおよそかけ離れた外見の屋敷、紅魔館の姿を。
巫女の感だろうか、まさか、とは思いつつも、霊夢はこちらの世界で目撃した魔理沙の服のことを考えると、どうも紅魔郷が幻想郷にまったくの無関係とは思えないのだった。
(でももしそうだとしたら、幻想郷がこちらの世界に少なくとも影響を与えているってことよね・・・・・・結界の緩みには気を付けていたはずだったけど・・・・・・)
「・・・いむ、霊夢?」
「ひゃっ、なに!?」
気が付くと横から翔が心配そうな顔で霊夢をのぞき込んでいた。
「あ、いや、ちょっと考え事をね。それで、どうかした?」
「あぁ、着いたよ、ここが俺の家だよ」
「・・・・・・へ」
翔が指さす方向に視線をやった霊夢は思わず言葉を失った。
「まぁ、初めて訪ねてきた人は皆驚くんだ、とりあえず上がって上がって」
「う、うん」
(な、なんて大きなお屋敷・・・・・・まるで白玉楼か永遠亭だわ・・・・・・)
コンクリートやレンガ造りの家が立ち並ぶ住宅街の中に突如として現れた巨大な木造平屋建ての屋敷、それが翔の家であった。
「は~、それにしてもすごい広さね。」
翔に屋敷を案内してもらいながら、霊夢は思ったことをそのまま口にしていた。
「だろ?なんか先祖がここら一帯の地主だったらしくてね。その結果がこの屋敷ってわけなんだ。さ、到着だ、とりあえずここが霊夢、君の部屋だよ。」
霊夢が案内されてのは、十二畳ほどの小ぎれいな和室だった。部屋の真ん中には小さ目の長机が置かれ、どこか博麗神社の霊夢の私室と雰囲気が似ていた。
「あ、ありがと。でもいいの? いきなり一室丸ごと使わせてもらっても」
「あ、うん、もちろん構わないよ。元々この部屋は客室用に空けている部屋だし、そもそも俺が使っていない部屋なんていくらでもあるし・・・・・・あ、」
そこまで言って、突然翔は思い出したように呟いた。
「? どうしたの」
「どうしたのっていうかなんていうか、部屋のことより先に確認しなきゃならないことを忘れてたよ。霊夢、それ以外に服、持ってないよね」
「あ」
翔の言葉に霊夢はハッとして自分の姿を見下ろした。幸い汚れなどはほとんどついてはいなかったが、それよりも、これから先この巫女服で出歩くのはまずいと、今日一日、というか秋葉原での体験で霊夢自身が痛いほど理解していた。
「うん・・・・・・持ってない」
「だよなぁ・・・・・・俺の服でよかったら使ってもいいけど。霊夢はそれでもいいかい? それか、今から服を買いに行ってもいいけど。」
「う~ん、翔のを貸してもらってもいい?」
「ん、あぁ、わかった、じゃあ似合いそうなやつを探してくるよ。ついでにさっき言っていたゲームも持ってくるから、少し待っていてくれ」
そう言って翔は部屋を出ていった、かと思うとすぐに戻ってきて、
「お手洗いは部屋を出て右に曲がった突き当りだからね~」
それだけ言うと再び部屋を出ていった。
どうも、うp主です。本当は霊夢が紅魔郷をプレイしている回のはずなんですが、いろいろと書き足しているうちに終わってしまいました。(すんません)
次回こそは紅魔郷をだしたいですね。いつ更新されるかわかりませぬが(笑)