ちょ・・・え・・・ドユコト・・・?」
しばらくの間、霊夢は頭の上に?マークを浮かべたまま、画面の中に描かれた『博麗霊夢』を見つめた。
「なんで私がゲームのキャラクターになってんのよ・・・」
突然現代に飛ばされた事といい、画面の中の『博麗霊夢』といい、訳が分からない。
「やっぱり紫の仕業・・・? いやいや、私を追い出して、結界の管理はどうすんのよ・・・」
「あら~? お困りかしら?」
「うわっ!? ちょっと、驚かさないでよ!」
噂をすれば影、とはまさにこのこと、突然霊夢の目の前の空間がぱっくり割れたかと思うと、中からひょっこり、金髪の女性―八雲紫が顔を出した。
「あら、それはごめんなさい。」
不敵な笑みを浮かべる紫に霊夢は心底うんざりした表情で言った。
「それはともかく、これ、あんたの仕業でしょ・・・?」
「あら?」
紫はこれは意外、という表情で軽く首を傾げた。
「なによ」
「霊夢・・・もしかして貴女、本当に私が貴女を現代に飛ばしたとでも思っているの?」
「・・・違うの? てっきり私の隙をついてスキマでも使ったのかと思ってたけど」
「貴女ねぇ・・・結界を守る重役を追い出して、いったいどうしようってのよ。それにいくら私でもあんな大がかりな異変なんてそう簡単に起こせるもんじゃないわよ。そもそも幻想郷を消滅させたところで何のメリットもないわよ。」
「は?」
予想外の言葉に、霊夢は思わず聞き返した。
「今・・・なんて?」
「だから、幻想郷が消滅したってことよ・・・」
「ごめん・・・ちょっと理解できないんだけど・・・。消えたって? あの幻想郷が?」
「そ、消えたのよ、全てが夢だったかのようにね。信用できないのなら、これを見てごらんなさいな」
紫はもう一つスキマを作り出すと、中を覗くように霊夢に促した。
「・・・・・・」
スキマを覗いた霊夢は言葉を失った。白。何もない純白の空間が、スキマの向こうには広がっていた。
「ね?」
紫が苦笑交じりに言った。
「『ね?』じゃないわよ・・・・・・。いったいどうすんのよ。こんな異変どうやって解決すりゃいいってのよ・・・・・・そもそもこれって妖怪の仕業なの?」
「さぁ? どうかしらね。少なくとも私はこんな異変を起こす能力を持っている奴は知らないわ。どこぞの月のお姫様の持ってる扇子ならともかく、幻想郷にはそんな奴はいない。そもそも、さっきも言ったけど、幻想郷を消すことに何のメリットもないわ。」
「なら誰の仕業なのよ。」
「さあね。それを今調べているところなのよ。こっちの世界をあちこち飛び回って。」
「あ、そ。で、私は何をすればいいわけ?異変だってのに、さすがに私が動かないわけにはいかないでしょ。」
立ち上がろうとする霊夢を抑えて、紫は言った。
「あなたはとくに動かなくていいのよ。下手に動けばかえって混乱を生んでしまうわ。軽く情報収集をするくらいにして、今はゆっくり、こっちの世界を堪能しておきなさい。奇妙なゲームもあることだし。」
紫は目の前にあるパソコンの画面を指さした。ディスプレイの中には相変わらず『博麗霊夢』の姿が映し出されている。
「もしかしたら、このゲームも、今回の異変に関係しているのかもしれないわよ。」
「え、ちょっと、どういうことよ。紫!」
「ふふっ、とりあえず遊んでみなさいよ。」
それじゃあ、と軽く手を振って、紫はスキマと共に消えていった、かと思うと、すぐに首だけをひょっこりと出すと、微笑みながらこう言った。
「そうそう、こっちに飛ばされてきてるの、貴女だけじゃないから~。」
「は!?」
霊夢が慌てて捕まえようとしたときには既に紫は消えた後だった。
「もう・・・何だってのよ・・・・・・それに私だけじゃないって、人間とか⑨とかならまだしも、吸血鬼の妹なんかが来てたらまずいんじゃないの・・・」
そう考えてみるものの、そもそもこっちの世界について殆ど知らない彼女にとってはどうしようもないことだった。
「はぁ・・・・・・とりあえず、コレ・・・やってみるかなぁ・・・」
溜息を一つ吐くと、霊夢はキーボードにおそるおそる手を置いた。
どうも、うp主です。かなり間が空いてしまいました。スイマセン。このところ時間がなかったんです!
さて、なんか前回あたりで霊夢編は次回で終わり、とか言っていた気がしますが。はい、終わりませんでした。スイマセン・・・
次回こそ、霊夢編はひとまず終わるはずですので、よろしくお願いします。
ではまた。