超普通人!   作:読み手のコットン

17 / 20
続きました
公式ガイドブックもアニメイトで買ったんですが満足度すごすぎです
絵を描けない人間でも設定見てるだけで楽しめるので
みなさん買いましょう


渡る世間は鬼ばかり…?鬼はなし!

 

彩葉とかぐやに関する心配事が1つ解消されたこともあり、気分をよくした俺は、今日は俺の奢りだー!とみんなに景気よく告げ、パンケーキをたらふく食べてもらった。

 

女子高生たちがキャッキャしてる所を見ると目の保養がすごいな。かわいい子たちなら尚更ね。

 

それにしてもみんなよく食べるね。万札が飛んで行ったよ。この遠慮のなさは彩葉も見習うべきだわ。

 

お店を出てからは、また今度ウチのアパートに遊びに来てね、すごいごちそうも待ってるよ等の雑談を交わして今日は解散した。

 

 

 

そのあと俺たち3人はスーパーに寄り晩御飯の食材を買い揃え、自然と一緒にアパートの方へと歩を進める。

 

その途中、

「ねー彩葉ー、これ、どうやって使うの?」

 

かぐやが懐から取り出したのは、お昼に届いたスマコンだった。

 

「これでゲームをする動画は見たんだけど、使い方を見てなかったんだよね」

「スマコンじゃん。これどうしたの?」

「優希に買ってもらった!」

 

「…は!?」

バッとこちらを見る彩葉。バッと彩葉から視線を逸らす俺。

 

いや、やましい事は何もないな。視線を戻して言う、

「俺の金だし、俺の好きに使わせてくれ」

「ユキさんは…」

「ユキもいいよって言ってくれたよ」

 

「…なら、私から言うことはありません…けど…10万円も…そんなポンっと…」

 

金銭感覚が壊れてる自覚は我ながらある。でも他人限定だぞ?自分のために使うお金とか毎月3万行くか行かないかぐらいだし。

 

「なに?お金のこと気にしてるの?それなら大丈夫!なんか銀行?のデータ書き換えればウォレットの数字増やせるっぽかったよ!かぐやならお茶の子さいさいだけど、やるっ?」

 

「「絶対やめて!」」

 

宇宙人に人間の倫理観を期待するのも酷だが、油断も隙もありゃしない。

 

かぐやにはやるといったらやる…

『スゴ味』があるッ!

 

 

それからは学校での出来事、俺たちのネット通販での散財、それについてキレる彩葉、お料理教室で作ったかぐやのお昼ご飯の美味しさ、晩御飯もかぐやが作ること、改めて彩葉の友達と蟠りが出来なくて良かったね、などと他愛もない会話をしながらアパートへとたどり着いた。

 

 

…おっと?彩葉さん?今は黙っておくか。

 

早く鍵を開けろという2人の視線を背中に受け鍵を開ける。

 

ガチャリ、

「たっだまー!涼しくなーい!」

「ただいまです」

「ただまーユキー?」

 

あれ、ユキがいない。

 

…って、そうか。今日はミニライブとヤチヨカップの発表日か。その準備で朝からバタバタしていたんだな。

 

あと、彩葉が自然とウチに帰ってきたのめっちゃニヤけちゃう。今日の出来事で俺のことを認めてくれたのかな?

背中を押したかいがあったぜ。

 

「あー思い出したよ。ユキ、今日は用事があるって言ってたんだった」

「だから、今日の晩御飯はどの道かぐやが担当だったね」

「わかった!かぐやに任せて!」

と、かぐやが台所に腕まくりをして向かっていった。

 

「ユキさんいないんだ」

 

「そういえば、ユキさんって何のお仕事されてるんですか?」

「あれ、ユキに直接聞いた事なかったの?」

「はい。カフェでは仲良くしてもらいましたけど、そこまでは聞いておらず…」

 

「うーん、俺の口から言っていいのかなこれ」

まっいっか。

「ライバーだよ。ライバー」

「へぇ〜ユキさんってライバーなんですね」

 

「活動名はひ・み・つ♪」

「へぇ〜活動名は『ひ・み・つ♪』さんなんですね」

 

…こいつ俺へのあしらい方を学んできたな。ちょっと面白いじゃねぇか。

してやられた顔をしていると、ぷっ、あはははは、と彩葉が笑う。

 

「酒寄さんが素で笑ったところ初めて見たかも。いつもこんな顔の仏頂面か困ってる顔しか見てこなかったから新鮮だね」

 

からかうように口にすれば、

「私のことなんだと思ってるんですか!」

と、彩葉は怒る。あはは…。

 

「え〜?なになに、何の話してるの〜?かぐやも混ぜてよ〜!」

包丁を向けながらこっちに来ないで!こわい!

 

 

「お待たせー!じゃーん!」

おお〜いい匂い〜、見た目も華やかな絢爛豪華な料理の皿だあ。

ゴクリと唾を飲み込む。

 

「まーずは、生のトウモロコシから作ったポタージュ。こっちは新ゴボウとアスパラのカリカリサラダ温卵付き。メインはトマト煮込みハンバーグ、ズッキーニのソテーをそ・え・て♪」

そう言って、かぐやは自分の笑顔も添えてみせた。

 

うっひょ〜〜〜!

 

「何これ!めっちゃ美味そうじゃん!」

「そだよ〜〜〜美味しいよ〜〜〜」

 

「はい、食べて」

と、かぐやは彩葉の口にスプーンを突っ込む。

「おー!美味しい!かぐやって本当に料理上手だったんだね」

 

あれ?

あーそっか。彩葉は既にユキの美味しいご飯を何度も食べてるから、もう舌が肥えてるのか。

今回は金銭的にも彩葉の財布にはノーダメージだから、原作ほど精神的負担もないしな。

 

美味しい食事を食べて涙が出るってかなり限界の証だから、それがないのは良いことっちゃ良いことか。

 

お金がないのよ…貧乏なのよ…ってのは生で見てみたかった気もする。

 

 

 

ふぅ〜食った食った。

かぐやのご飯もユキに負けず劣らず美味いねぇ。

 

今は食後の休憩タイム。

かぐやは何やらパソコンを弄って作業をしている。

お?犬DOGE作るのか。

 

「はい、ここでこう!タカタカタカッ、ターンッ!」

「かぐや?何やってるの?」

「パソコン打鍵する時にタカタカ言うやつとか今日日聞かねぇぞ…」

 

「もういっちょ、タカタカタカッ、ターン♪」

聞いてねぇし。楽しそうだから、まっいっか。

 

彩葉は…昔の自分と重ねてかぐやのことを見てるところだったな。

 

「出来たあ!」

「──っは!まさか、サイバー犯罪とかじゃないですよね?」

なぜに敬語なんだ。

 

「見て、彩葉。優希に買ってもらった携帯ゲームキットを弄ってみた!」

「またですか、音本さん…」

ジト目やめてね。これもハッピーエンドに必要なプロセスなのだよ。

 

「これ『犬DOGE』!」

おー、ちゃんと作ってるやーん。

 

さっきの彩葉みたいなバタフライエフェクトもあるだろうけど、ちゃんと原作を辿れてるようで一安心。

 

「これでいつも一緒だって〜!ふっふぅ〜〜〜♪」

「ご機嫌ですね…。てか、一生住む気満々かよ」

「だって、他にどこに行けばいいの?もし捕まっちゃったらかぐやちゃん解剖されちゃうかも〜」

 

解剖なんて万が一にもさせないけどな。ヤチヨのハッキングでそんな研究施設は粉微塵にしてもらう。おいたはだめだよー(裏声)

 

って、そうだ!思い出した、ここも撮影チャンスだ!

 

「月に帰ればいいでしょうが。頑張って帰り方思い出しなよ」

 

ヨシ!かぐや帰らないでの駄々っ子状態になった彩葉に見せる素材が増えたな。

本当に見せるタイミングがあるのかどうかは別として。

 

俺にも人並みの心ってものはあるからな。

 

「がんばってるけどむずかしい〜〜〜ぐぬぬ」

難しいのは今ピコピコやってるゲームについてだろ。話を聞かない天才かな?

 

「じゃあ、迎えが来るまでね」

「お」彩葉がデレた。

「いいの!?」

 

「「いぇーい!」」パシン

 

「なになに?急にどうしたの」

 

「いやあ〜かぐやちゃんと午前中に企てた作戦がこうも見事にハマるとね?ハイタッチのひとつやふたつしたくもなるよ」

 

「うはは、彩葉メロメロ作戦大成功ー!」

「胃袋をギュッと掴まれちゃったねぇ」

 

「はあ…1、目立たない!」

「2、私かユキさんの許可なく外出ない!」

「え、俺は?」

「3、私の邪魔しない!」

「…」

「このルールが守れるならここにいていいよ」

 

無視される俺と、ルールでガッチガチに縛られるかぐやが可哀想だよぉ…。

 

「…え、じゃあ、お友達作ったりは?」

「第1項により、ない」

「…カフェについて行ったりは」

「第2項により、ない」

「…一緒に遊んだりは?」

「第3項により、ない」

 

「じゃあ、じゃあ、かぐやは外にも出れず、楽しみもなく、ずっとずっと、このまま幽閉されてバッドエンドって…こと?」

「あんまりだぁ…あんまりだぁ…」

 

「嫌ならこの話はなかったことに」

「やだやだ、意地悪なしー!」

そうだ!そうだ!

「ハッピーエンドには自分でするんでしょ、この状況もハッピーに楽しみなよ」

 

「いや、その状況でも楽しめるやつは脳みそがハッピーすぎるというか…」

 

「こんな映えないつまんない家で!?」

あらまあ!なんてことを言いやがるんですの!?

こんのクソガキ!悪かったな、何もない家で!

ここはメインハウスじゃねぇんだわ!

 

ピピピピ、ピピピピ

 

ん?あっもうこんな時間か。

 

「なに?どこ行くの?またかぐやを置いていくの?」

と、彩葉に縋り付く。暑苦しいだろそれ。

 

あと、彩葉に置いていかれることへのかぐやの察知能力が高い!

 

「離して。どこにも行かないよ。ただツクヨミに行くだけだから」

「行くじゃん!かぐやも連れてって!」

「無理だって、スマコンがないと…あっ」

 

「そうだね。買ったね。こんなこともあろうかとね」

「音本さんめ…」

 

「じゃ、俺は先に行ってるね〜」

匿名アカウントに切り替えてっと。

 

「はあ…まあいいか。ほらかぐや」

 

 

「行くよ、せーの!」




続きません
段々書くのに慣れてきたのか
自分で読んでも文章の余白が安定してきた気がする
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。