超普通人!   作:読み手のコットン

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おはようございます続きました
今日も一日頑張れ俺


新しい朝が来た

 

朝起きて今日は何しよう。

 

おはようございます。ただいまの時刻は…

 

夏にしてはまだ暑くはない柔らかな日差しがほの暗い部屋を優しく包み込み、寝ぼけ眼を擦りながらでも把握出来る範囲を見回す。

 

うーん?この部屋時計ないじゃん、ってそうだスマホスマホ。

昨日ヤチヨから受け取ったスマホをポケットから探り出す。

 

『7月16日(月)6:30』

体内時計で今日もバッチシ早起きだな。バイトはもうないのに。

カレンダーのアプリを開く、ふーん祝日か。

 

くぁ〜〜〜と立ち上がって伸びをする。

床で寝るのは家に帰って即気絶の超無理限界ギリな時ぐらいだから久しぶりすぎて身体の節々がいてぇ…。やっぱり添い寝しとくべきだったか?

…今日からどうするかは検討しておこう。

 

ヤチヨは…ベッドを見るがいない。

たしか俺より遅く眠ったはずなのに、起きるの俺より早いのか。さすが宇宙人。52時間の活動制限がどうなっているのかも気になるところ。

 

ということは、と手に持ってるスマホに再び視線を落とす。今気づいたけどロック解除番号も元のスマホと同じか。『115115』で自己肯定感爆アゲロック解除。

顔認証のロック解除はさすがに未設定か。あとでやっておこう。

 

『月見ヤチヨ 朝活配信中!』の通知が。

チャンネル登録も勝手にされてる。

 

朝活配信かよ。すげぇな。

どこの部屋で配信やってんだ?

配信環境をヤチヨに寄生する気満々で配信部屋を探す。

 

ウロウロと室内を探す。

寝室、ベッドの下、リビング、トイレの扉をノック、洗面所にも声をかける。

ヤチヨはどこにもいない。というか配信部屋すら見当たらない。

 

「ヤッチョさ〜ん?どこだーい」

『ここだよー』

 

「うおぉっ!」

「ビビったぁ…」

その声は手元から聞こえてきた。

え?手元ってスマホなんですがそりは。

ひぇっ、焦ってスマホが手からこぼれ落ちる。

 

『いてっ』

「あっ、ああ、すまんすまん」

『もおーこのスマホはヤッチョだと思って大切に扱ってよね!』プンスコプンスコ!

 

めっちゃわろてはりますやん。

さては、こいつドッキリ仕掛ける気だったな?

恐る恐るスマホを拾い上げる。

 

「配信は…続いてるな」

分身ヤッチョか。

「え?実体どこいった?」

キョロキョロと、さっきあれだけ探したのに見つからなかったのだから見つかるはずもなく。

 

ここで視界が遮られる。

「だーれだ」

「…ヤチヨ」

「せいかーい、ピンポンピンポーン」

後ろを振り返るとヤチヨがいる。足音もなく現れた。

 

わけがわからないよ。

どういう仕組みなんだこれ。

 

「ヤッチョはねー電子の歌姫と人間の身体を自由に変えられるのだよ」

「なにそれなにそれ知ってるけど知らん知らん」

 

めちゃくちゃ気になるんですけど。

えぇ…。電子化と実体化を自由に切り替えられるってそれどこの電脳少女だよ。びっくりして目が覚めたよ。チートやチート!

 

「…条件は?」

「インターネットが通じるところならどこにでも」

「はあ…は?え?それって実質…」

「そう、ヤッチョはどこにでも現れることが出来るのだ〜」

「──」

言葉に出来ない、声にならない息が漏れる。心臓がバクバクと鼓動するのが耳まで聞こえてくる。

 

『「知らないの?ヤッチョからは逃げられないんだよ」』怖い怖い怖い二重に喋るのやめてくれ

「あのぅ〜プライバシーとかって…ないですよね、はい」

 

…スマホをトイレやジップロックに入れてお風呂に持ち込む人間だったけど、今後はやめておこうと心に固く誓った。

意味なさそうだけど。

 

 

ヤチヨも見つかったことだし

「次に優希は…『じゃあ散歩してくる』という」

「じゃあ散歩してくる…はッ!」

ええて、先読み人読みは。

 

「いってらしゃい、戻ってきたら朝ごはんにするよ〜」

 

「うい、行ってきます」

 

今は『7:12』か。

さて1時間ぐらいぶらぶら散歩するか。

土地勘がないって辛いしな〜ほとんど異国に来たようなもんだよ。異国どころか異世界だけど。

 

でも大阪に居る時は仕事で行けなかった聖地巡礼が出来る!ご査収パンケーキも食べたい!

『BAMBOOcafe』の行き方は知っておかないとな。一応超人も一目見ておかないと、地図アプリ地図アプリっと。

 

『なになに、彩葉のバイト先を見に行くの?』

 

…なんか当たり前かのようにスマホに入ってんなこいつ。ミニヤチヨなの可愛いな、くそ。

てか地図アプリ上にミニヤチヨが出てくるのこれハッキングだろ。

 

「いってらっしゃいはなんだったんだよ」

「で、ヤチヨはまだ見に行ってないの?」

『秘密だよ〜』

 

あ、もう行ってんなこれ。なんなら常連だろ。

 

え!!常連になってる!!推しが直接会いに来てますよ!!酒寄彩葉早く気づいて!!

気づいたら推しに会えた幸せで倒れるからダメか。こいつやっぱずっと見守ってんだな。

 

やはりヤチいろ尊い…この親子愛は大事にしないと。

 

 

 

ふんふん、大体の位置関係は把握完了。

まあ現代っ子なら地図アプリさえ見れればどこにでも行けますわな。

 

「おーいヤチヨ、今から帰るわ」

『はーい、待ってるね』

 

おっ、消えた。

「おーい」

反応なし。ずっとは見張られてないか。ヤチヨは配慮もできる良い子なんだよなぁ。

 

それにしてもヤチヨとの会話はこんな感じでいいのかな〜?できるだけフランクに接してるけど、壁作って話すと寂しそうだしな。

俺が知らない未来の俺と仲良くしてたからってのもあるけど。

うん?よく考えたらこれってNTRでは!?

 

 

脳が破壊された。




続きません
実際、同一存在とはいえ時間軸のズレた相手にはNTRって言うんですかね
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