蛇遣い座のオデッセウスが転生して今度はドンナになるようです   作:久保サカナ

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リボーン先生はまだ出ません!

瀬名姫の外見はぶっちゃけるとTSしたジョットです。


3話 瀬名姫と友人との出会い

 

 

 

あれは私が小学生の頃だった。

 

お兄ちゃんのボクシングの試合を親友の花と一緒に都内まで応援しに行った事があって…

 

お兄ちゃんも一緒に3人で帰る途中、私達はそこで一生の出会いをしたの!

 

 

「全ての者、民間人に限らず警察・消防・公的機関に準ずる者まで分け隔て無く全ての人間の退避が完了しております」

 

「半径10キロ圏内が無人、進入出来ぬように第五機動隊及び特殊捜査班…SITも出動しております」

 

「他に何かご要望があれば仰ってください」

 

 

 

全身を装備で固めた屈強な機動隊が周囲の街を封鎖する中、その中にまるでその場にそぐわない1人の少女が立っていた………しかし、機動隊の隊員達は皆、少女の要望を叶えるべく動く所存であった。

 

 

 

「全ての監視カメラを切っておいてくれ、それから…病巣がどうやら民間人を人質に取った模様、直ぐに向かわなければならない。子供が3人………保護の準備をしておいてくれ」

 

「かしこまりました…ご武運を」

 

 

 

次の瞬間、少女の姿はまるでそこにいなかったかの様に姿がかき消えた。

 

 

「うぅ…ここは…?」

 

 

 

私が目を覚ました時、そこはどこかの地下駐車場だった。

 

側には気を失ったお兄ちゃんと花が倒れていて…慌てて駆け寄ろうとした時、それは現れた。

 

 

 

「我を見たなっ!?三千年前より出ずる我をっ!!!」

 

「きゃあっ!?」

 

「笹川京子………良い名だ…まるで燃える様に生まれた様な娘よ!!」

 

 

 

目の前に居るのはお化け…ミイラ、いや、そんな可愛い存在じゃあない………もっと恐ろしい何かー!?

 

 

 

「三千年前、炎を操る力を得た我は!その力を疎まれ、殺され、永遠に拘束され屍となった━━だが肉体が枯れても魂が残った!魂の内にある人を燃やす快楽、忘れられぬ━━特に女子供を燃やすのは何よりの快楽、ここでゆっくりとお前を燃やそう…!!」

 

「そんな事は極限に許さんぞ!!!」

 

「お兄ちゃん!?」

 

「京子!逃げるわよ!!」

 

 

 

ミイラの前に立ち塞がって拳を繰り出すのは目を覚ましたお兄ちゃん、花も私の手を引いて地下駐車場の出口に向かおうとした、だけど。

 

 

 

「呵呵呵!!温いわぁ!!!」

 

「なっ!?ぐあああああ!!!」

 

「お兄ちゃん!?花!離して!お兄ちゃんが!!」

 

 

 

ミイラが炎を纏ったかと思うとお兄ちゃんの体が炎に包まれてしまった!肉が焦げる臭いが周囲に漂う中、花の手を振り払ってお兄ちゃんに駆け寄ろうとするとミイラは今度は私の方を向いて炎を燃やして来た…!!

 

このままじゃあお兄ちゃんも花も死んじゃう!!!

 

 

 

「誰か…助けて………」

 

「その願い、確かに私が聞き届けた」

 

 

 

次の瞬間、ミイラの手の中にあった炎はかき消えた。

 

 

 

「(炎を斬ったっ!?)何者か!?」

 

「燃やすこと自体を楽しむ、それだけではなく依頼を受けて人を燃やすことも楽しんでいる」

 

 

 

周囲を満たすのはミイラの炎ではなく場違いな程に美しいソプラノの少女の声、その声音は淡々とミイラの罪業を語るのだった。

 

 

 

「快楽を得るために引き起こしたものが、先程起きた政治家秘書の焼死事件か。政治献金問題で揉めていたな、文字通り全てを焼いて事実を灰にした訳だ………依頼人は献金を受けた政治家本人といったところか」

 

「貴様…小娘に見えるが只の人間とも思えん、答えよ、何者か?」

 

「考えても理解出来ぬのか?三千年生きていても頭は良くないらしい━━━━私は医司(ドクター)だ」

 

「お医…者…さん?」

 

 

 

私達をまるでミイラから守る様に立ち塞がる女の子は跳ねた栗色の髪の毛に琥珀の様な瞳をもった花よりも小柄な………ものすごく綺麗な女の子であった。

 

何よりも印象的だったのはその瞳…まるで琥珀の中で炎が燃えているみたい…!!

 

 

 

「お前が一人殺す為に起こした火事で何人死んだと思う?━━━━死者8人、重症者15人、そして其処の少年…火傷の苦しみと闘う者の痛み、お前はその痛みを考えたことがあるのか?」

 

 

 

女の子はまるで罪人に判決を告げる裁判官の様に淡々とミイラの罪業を告げていく…だけどそこには正しい怒りと憎悪を感じる。

 

 

 

「お前も元は人であった筈………人の痛みを忘れ数多の命を奪ったお前の罪は………神がその罰を決定する」

 

「神!?」

 

「罪と…」

 

「罰…?」

 

「笹川京子、黒川花、君たちはこのミイラに気絶させられ拐かされただけだ、脅える必要など何もない。笹川了平…君の兄も私が医司として必ず治すと約束しよう」

 

 

 

そう言いながら私達の方を向き安心させる様に微笑む女の子、それは心の底から安心出来る綺麗な微笑みだった。

 

 

 

「だが、お前は今から罪の重さを計られる…コクトー。神託(オラクル)を伝えよ、神は何と告げている?」

 

「有罪(ギルティー)」「ぎるてぃー」

 

「わかった…ならば、意味すらわからず焼かれ死んでいった者、今もベッドの上で苦しんでいる者、その者達の声無き声を聞き届けよう………今から私が行うのはオペだ、貴様という彼らを苦しめる病巣をこの世より摘出する」

 

「馬鹿め!たかが医司に何が出来る!!」

 

 

 

ミイラがそう嘲笑うと周囲が一瞬で火の海に変わってしまった、女の子も火に包まれて見えない………

 

 

 

「我が力は人体発火現象!狙った者を全く火の気の無い所であろうと全てっ!一瞬で燃やし尽くす…狙った相手は決して逃さん!!我が炎の熱量一千度を超えるマグマと同じ力………故に生き残る術は………無い」

 

「何よ…そんなのインチキじゃない…」

 

「全部燃えちゃう…」

 

「何を泣いておられる」「るー」

 

「「えっ!?」」

 

「泣くのであれば、我が友が死んだ刻にすれば良かろう」

 

 

 

ミイラの恐怖と力に思わず涙を溢した私達にいつのまにか側にいる鳥さん…真ん丸のふくろうさんが話しかけて来た、ふくろうさんは「見ているが良い、どれだけの力を与えられようと彼女の心は決して砕けやしない」と安心させる様に言うのだ。

 

 

 

「燃えているのはマグマだけでは無い、我が友も燃えているのだ。それこそマグマよりも熱く…」

 

 

 

その、瞬間だった。黄金の光が火の海を飲み込み一瞬で消し去ってしまった………光の中から現れたのは…!!

 

 

 

   蛇 遣 い 座 見 参

 

 

 

「「黄金の鎧………!!」」

 

 

 

黄金の光の中から現れた少女が身に纏うのは全身に蛇の鱗の様な衣裳が施され、背からは翼が伸びており、その背の間からは蛇を思わせるテイルパーツが伸びる決してメッキなどでは無い真の黄金の輝きを放つ鎧、少女の姿はまるで神話時代より到った賢者を思わせる風格を漂わせていた。

 

 

 

「チタン。プラチナ。モリブテン。タングステン。マグマで融解しない物質なんて、それこそ探せば幾らでも存在する。だが、それらの物質とこの身に纏し鎧は全く異なる物。この鎧は………人の業で生まれたモノでは無い!まさしく神の造り賜うた『聖』なる『衣』なのだ」

 

「なんだとッ!!!この燃えるような気配!!!感じたことの無い…巨大なる闘う意志力………この力はまさか小宇宙!?ならばその鎧は…ッ!!聖衣!?まさかお前はッ!?」

 

「聖闘士だ」

 

「お前の頭でも理解出来る様に説明してやろう、説明もまた医司の義務だ。我らは戦女神アテナの元に集いし地上を守る闘士、皆、己の守護星座の聖衣を持ち、その身に纏い闘いに赴く………私は、黄金聖闘士、蛇遣い座の瀬名姫」

 

「正義の闘士『聖闘士』!?伝説だけの物語ではないっ!?実在しているだと!?」

 

「心正しき者は我らの存在など知らずとも良い、だがお前の様に人の命を脅やかす病巣にとっては私の存在は悪夢だと知れ」

 

 

 

私も横にいる花も思わず彼女の言葉を聞き、そして納得してしまう………御伽話にしかいない筈の正義の味方、まさしく目の前の彼女がそうなのだとしっくり来る。

 

すると、目の前の女の子…瀬名姫さんはいきなり私達の前で手を翳した、一体何だろうと思うとミイラは狼狽し出した。

 

 

 

「馬鹿なっ!餓鬼共を狙ったのに防ぐだと!?」

 

「お前の能力は人体発火ではない………己が生み出した炎球を高速で相手に撃ち込んでいるだけだ。タネが知れたら脅威でも何でもない」

 

 

 

どうやら瀬名姫さんはミイラの攻撃から私達を守ってくれたみたい、ありがとうございます!

 

それでも普通の人間にとっては充分脅威だと思います!聖闘士ってすごい………!!

 

 

 

「何故見えた!?炎球の速度は音速を超える、どうやって受け止めた!?」

 

「我ら黄金聖闘士の最高速度は光速、お前の動きは全て見えている………そして何よりも聖闘士に同じ技は二度と通用しない!!!」

 

 

 

その言葉を受けてミイラは逃げようとしたのだろう、地下駐車場の出口に向かって動いた…けれどいつのまにかミイラは全身に巨大な蛇が巻き付いて身動きが出来なくなっている。

 

 

 

「言っただろう…これはお前という病巣をこの世より摘出するためのオペなのだと………オピュクス流星拳!!!」

 

「ぐぎゃあああああああ!!!!!」

 

 

 

瀬名姫さんが拳を構えたかと思うとまるで地下駐車場いっぱいを照らすような………文字通り降り注ぐ黄金の流星がミイラを捉えて跡形も無く消し飛ばしちゃった。

 

瀬名姫さんはミイラが完全にいなくなったのを確認すると、私達の横に倒れていたお兄ちゃんの側に歩み寄った。

 

次の瞬間、瀬名姫さんの手のひらから暖かい光とオーラが発せられてお兄ちゃんの火傷がみるみる内に治り表情も穏やかになって行くのが分かった。

 

 

 

「これぞ蛇遣い座の黄金聖闘士が奥義………癒しの技、ヒュプノテラピアだ。笹川了平、妹を守ろうと立ち向かったお前はまさしく勇者だ…それに済まなかった…私がもっと早く到着していれば君たちを怖がらせることもお兄さんが傷つくことも無かっただろう」

 

 

 

心から申し訳なさそうな顔で瀬名姫さんはこちらを真っ直ぐ見据えて謝罪して来た、私と花は慌ててお礼を言う。

 

 

 

「いっいえ、た…助けてくれてありがとうございます!」

 

「ありがとうございます………アンタは一体…もしかして正義の味方…?」

 

「私は只の医司だ、さぁ、地上では救助隊が待っている。私の小宇宙で守っていたとはいえ、一応病院で精密検査を受けるんだ。立てるか?」

 

 

 

花はよろよろと立ち上がれたみたいだけど、私はすっかり腰を抜かしてしまい立てなくなっちゃった。

 

私は瀬名姫さんにお姫様抱っこで運ばれました…すっごく胸がドキドキした!でも気を失ったままのお兄ちゃんは瀬名姫さんの超能力でふわりと持ち上げられたまま運ばれてた!

 

それから私達3人は地上で待機していたらしい機動隊の人たちに保護されて病院に送られて検査入院をして何も無かったから後日、無事にお家に帰れた。

 

ミイラ男の犯した火事は汚職政治家本人が火をつけてやらかした事になってたわ…瀬名姫さんの存在は何処にも載って無かった。

 

私達はそのまま日常に戻ることになったのだ。

 

 

そして、私が中学生になった最初の日。HRの自己紹介にて。

 

 

 

「じゃあ、次は沢田!自己紹介をしてくれ」

 

「沢田瀬名姫だ、小学校では保健委員をやっていたから応急処置が得意だ。将来の夢は医者になりたい」

 

 

 

私と花は思わず開いてしまった口を手で隠して、顔を見合わせた。

 

夢みたいだけど夢じゃ無かった!

 

 

「まさか、あの日私達を助けてくれた正義の味方と同じ中学生になるなんてね〜まるでアニメか漫画みたいな展開よね」

 

「あの時のセナちゃん、ものすごくカッコ良かったよ!」

 

「お姉ちゃんはいつも凄いよ…?」

 

「私にできる事をやったまでだ、それに私をあそこまで導いたのは神託(オラクル)だったからな…礼はアテナに言ってくれ」

 

「出た!セナのアテナ様ヨイショ!!アンタってホント信仰深いっていうか謙虚よね〜」

 

 

 

そうして沢田瀬名姫の友人、笹川京子と黒川花、そして瀬名姫の義妹こと沢田凪………通称並中美少女カルテットは今日も中学校への道を仲良く登校して行くのだった。

 

 





というわけでエピソードGアサシン一巻の展開をREBORN!キャラクターでやったらこうなりました。

エピソードGシリーズ販促小説です、エピソードGシリーズは良いぞ。



★瀬名姫の必殺技

・オピュクス流星拳

聖闘士の基本技である流星拳であるが、瀬名姫の神に匹敵する小宇宙と第十感(テンセンシズ)で放つと獅子座の技であるライトニングプラズマをゆうに超える数の拳を光速どころか超光速(タキオン)で相手に放つ技になる。

相手は死ぬ()、タナトスくらいならこの技一つでブチ殺せる

非殺傷モードこと手加減verも当然ある、風紀委員長や義兄のパイナポー相手にはそっちを使用。


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