蛇遣い座のオデッセウスが転生して今度はドンナになるようです 作:久保サカナ
Q 蟹座のデストールの師匠ってことは?
A 色々、見えちゃいます
前回の京子一人称めちゃくちゃ難しかったし、自分でもワケワカメだったので基本的に瀬名姫の視点で話が進みます。
その日も、いつも通りの1日になる筈であった。
しかし、私の守護霊殿は朝起床すると、私を覗き込むその端麗な顔に皺を寄せて「おはようセナ、今日はセナにとって大きな転機になる日になるだろうな」と言うのだ。
「おはよう、ジョット殿…「おじいちゃんと呼んで欲しい、何度でも言うが殿付けなんて距離を感じて嫌だ」…おじいちゃん。大きな転機になる日になるとはどういう事だ?」
そう、今私の目の前でふわふわと浮遊している仕立ての良いスーツに黒いマントを纏う美青年こそが父さんの所属している世界屈指のマフィアの創業者(本人は自警団を作ったつもりらしいが)、私の曽曽曽祖父ことジョット…日本での名前は沢田家康なのである。
私は前世では蟹座の黄金聖闘士…デストールの育成に携わっていた、それに第八感に目覚めているために冥界へも容易に侵入が出来るし牡牛座のオックスを冥界より連れ戻して蘇生させた事もある。
つまり、バリバリ霊感あるし見ようと思えば見えるのだ、なんなら積尸気も使える。
だから物心ついた時にはジョット殿…「おじいちゃんと呼んでくれないと泣くぞ!」…地の文への割り込み、流石この世界屈指の強者である、おじいちゃんと普通に交流していた。
私としてはいくら自分の子孫であるとはいえ、魂は転生者だから気味悪がられるかと思っていたのだが………
「前世も今世も黄金聖闘士なんて立派じゃあないか!おじいちゃん、鼻が高いしファミリーに自慢しちゃうぞ!!」
で済んだ、そう、おじいちゃんは孫馬鹿だったのだ、これには私も拍子抜けである。
彼は私の守護霊としてフルに働いている、具体的にはその「凄まじく当たる直感」などで私に助言をくれたり、こっそりと実体化して仕事を手伝ってくれたりとオールラウンダー守護霊なのだ。
「俺の一族には代々、超直感と呼ばれるもはや神の権能に片足を突っ込んだ能力があると言うのは知っているな?」
「ああ、私もフルに活用させてもらっているぞ」
「俺の超直感が今日になってからビンビンに反応している、今日はセナにとって………いやセナの周囲の人間にとっても大きな転機になる日になると」
「そうか………実は私もさっきから背筋がぞわぞわするのだ、その「何者か」は既に此方に向かっている、どうするか………」
「俺の見たイメージでは『翼の無い天使』だったな」
「私は敬虔なアテナの聖闘士なのだがな…」
そう言いながらも、私は着替えて顔を洗い、歯を磨いて訓練着に着替える。
そして、朝の日課である地球100周ランニングに出かけるのであった………時々、他の黄金聖闘士とすれ違うからきちんと挨拶しているぞ!
(なお、おじいちゃんからは「セナは努力家だなぁ、ランポウにも見習わせたいぞ」とコメントされている、ツッコミ不在の恐怖)
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そして、朝の鍛錬を終えた瀬名姫は奥義…オピュクスオムニプレゼントのちょっとした応用で「自分の偏在」をこの世界で増やし、生徒会長としての仕事や学生の本業である勉学、はたまた並盛病院での診療などを同時に行う、偏在の行うスケジュールは多岐に渡るのだ。
Q 現代の医師免許持っていないのに診療して良いのか?
A 聖域が公認しているのでOKです
それに瀬名姫が「己の異能や超能力に悩む者」を診て治すべく並盛病院を生徒会長権限で建て直した際に新しく設立した「異能心療内科」には多くの人間のみならず人外も押し寄せており今日も予約でいっぱいだ。
瀬名姫が偏在をフルに働かせないといけない現状を打開するべく、風紀委員長率いる風紀委員会も義兄が副会長を務める生徒会も人材の募集と育成が専らの課題であり力を入れている分野であった。
(ちなみに風紀委員長と義兄は出会ったら挨拶代わりに一戦するレベルで仲が悪いが瀬名姫の事になるとスムーズに協力する、仲は悪いが息は合うのである)
聖域か呪術界か日本地獄か古代ウルクみてぇなワンマン経営である並盛であるが、一応、瀬名姫なりに自分がいなくなった時の保険は幾つか用意してある………最も、その保険が働かないのが1番であるが。
そして、瀬名姫の偏在の一つは並盛病院の一室で患者の少年と向き合うのである。
「白蘭、1週間ぶりだな。具合はどうだ?」
「う〜ん、駄目だね!相変わらず世界みんながゲームみたいに見えちゃうよ、これも異能の症状なのかな?」
名前と同じく白い髪を持つ少年の名前は白蘭、とある指輪を手に入れて以来「並行世界の全てを観測出来る」というマジンガーZEROのごとき異能に目覚めてしまいその副作用か「世界の全てがゲームに見える」という症状に苦しむ患者である。
「言っておくがな、白蘭。人間は大きな力を手に入れた時はどうしても振り回されてしまう生き物なのだ、だからきちんと振り回されずに力と向き合う事が大切だ………お前にはアスクレピオスの話はしたな?」
「ああ、先生の言ってた皆から崇められて自分を神様だと思い込んで神様に封印された男の話でしょ………僕はそんな末路は嫌だなぁ」
「だから、医司が…私が側にいるぞ。世界がゲームにしか見えないならば私と一緒にゲームをやろう、マインクラフトでもスマブラでも良いぞ!先生な?ようやくSwitch2を買えたんだ」
「えー!じゃあ、エアライドやろ!!」
そうやって時間いっぱい白蘭とお菓子をつまみながらゲームを楽しむ瀬名姫、ただ遊んでいる様に見えるが彼女レベルの医司になると白蘭の求めているものが「ひとりぼっちの自分の側に居てくれる理解者」だと気づけるのだ。
それに、瀬名姫の超直感は白蘭に対して五月蝿い程に警鐘を鳴らす………「コイツは放って置いたら将来とんでもない事をやらかす」と。
今日の帰り際、白蘭は瀬名姫に向かって呟いた、「先生だけはホンモノに見えるよ」と。
そうして、異能心療内科の1日は更けて行く。
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そんな瀬名姫の偏在達の動きを観察している者がいた。
「なんだ、こりゃあ………(困惑)、家光の奴は会うたびに「せっちゃんは可愛くて立派で凄いんだ!(要約)」って自慢話ばっかりするがアレ親の欲目じゃなくてガチだったのかよ。だが、9代目の超直感が正しければこれくらいじゃねぇと次代のボンゴレのドンナは務まらないって事だな………俺はとんだダイヤモンドの原石の研磨を引き受けちまったらしい」
小さな影はそう呟くと瀬名姫が家路に着く前に沢田家に先回りするべく動き出すのだった。
リボーン先生よりも先にジョットと白蘭が出るREBORN!二次創作とは(哲学)
ちなみに風紀委員長と義兄は「瀬名姫良いよね…」「良い…」とプロ同士多くを語りません。
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