なお、話の最後に主人公がどの魔法騎士団に所属するかアンケートがございますので投票してくださると助かります。
……そして最後に、ブラッククローバー完結おめでとうございます!
何かが足りない。そう思い始めたのはいつだっただろうか。明確な時期は覚えていない。それでも『このままではダメだ』と、曖昧な、しかし骨の髄にまで広がるような強さへの渇望が確かにあった。
だが、その渇望が明確な形を持ち始めた瞬間と聞かれたら、それは今でも鮮明に思い出せる。
<Infinite Dendrogram>サービス開始から1周年、内部時間では3年が経過した頃の話だ。当時、オレはドライフ皇国に訪れていた。<超級>に覚醒したものの、その力を上手く活かす方法が見つからず、ひとまず他の<超級>の戦い方を参考に出来ないかと考えてのことだった。
カルディナ北部の砂漠を厳冬山脈を沿うように通過する。そうして、皇国辺境へ入国を果たしたオレであったが、そこで予想だにしていないモノと出遭うことになった。
史上初の<SUBM>、【一騎当千 グレイテスト・ワン】。<Infinite Dendrogram>の前例にない最高位の<UBM>にして、全身が超級金属で形作られた至高の芸術にして怪物。
全身100メートルを超す偉容を誇る巨大
この場所にはオレを含め、それに対抗できるものがいたのだ。
【冥王】ベネトナシュに“物理最強”こと【獣王】ベヘモット。偶々居合わせた二人と協力して、オレは【グレイテスト・ワン】を撃破した。
その最中で見たのが《龍神装》、ベネトナシュの必殺スキルで呼び出された【龍帝】黄龍人外――黄河帝国に於いて神と崇められる存在が編み上げた秘奥中の秘奥だ。
初めて見たとき、それはMPとSPで形作られたものだと理解できた。同時に形成には途方もない技術、そして莫大なMP・SPが必要とされることも……。
それでも、オレは『これだ……!』と感じた。自分の<エンブリオ>、自分の<ジョブ>、自分の戦い方――その全てがパズルのピースがピタリと嵌るように《神装》と結びついた。
そこからの行動は早かった。まずベネトナシュに《神装》のことを知っている限り聞き出し、そのままの脚で黄河帝国へと向かった(元々黄河からドライフへ来ていたことを考えると出戻りが正しいが)。
黄河で【龍帝】が関わる史書などを読み漁り、実際に今代の【龍帝】に会ったりもした。そこで、あの時見た《神装》が【竜王】や【龍帝】の扱う《竜王気》の発展形なのだと知った。
求める完成形、そしてそれに到るための入り口を理解したオレは《神装》会得のための特訓を開始した。
幸い、MPやSPは潤沢にあったので特訓が滞ることはなかった。ただ、技術の面はそう簡単ではなかった。当たり前だが、1日2日程度ではあの時【龍帝】が見せた《
日を経るごとに形にはなってきていたものの、牛歩の進み。完成度で言えば3割にも満たないぐらい。そうして結果の振るわないまま5ヶ月(ゲーム内時間)が過ぎた頃、オレに転機が訪れた。
第五の<SUBM>【四霊万象 スーリン】の襲来だ。
【スーリン】は<UBM>では初めて見る《神装》の使い手で、黄河に留まって修行していたオレは今度は敵としてそれを体感することになった。
残念ながらMVP特典は得られなかったものの、大変いい体験になった。
同時に、自分の主観だけでは完成には時間を要するかもしれないことも思い知った。きっと【スーリン】もそう考え複数の<UBM>での合体を選んだのだろう。オレは天地に戻り、親友ともいえる少女の知見を借りることにした。
目論見通り、《神装》の開発は急速に進んだ。いくらどんな<ジョブ>にも就ける<マスター>とは言え、皆この世界に来て3年程度(ログアウトも加味すればそれ以下)のぺーぺーだ。10年以上経験している友の方がMPやSPの扱いに慣れているに決まっている。餅は餅屋というやつだ。
と、このようにしてオレは《神装》を完成させることができた。あとは、気楽に友との諸国漫遊を楽しもうと、そう思ったのだが――
――リアルのオレは交通事故でこの世を去ることになった。
あっけないだろうか。オレもそう思う。
未練が残る最期だった。友や相棒を置いてきてしまったこともそうだが、折角完成させた《神装》を結局使わず仕舞いで終わってしまったこともだ。
死に際にそんなことを考えていたからだろうか。オレの身に不思議なことが起こった。
突然横たわっていたはずのアスファルトの感触が変化した。固く冷たく熱い、流れた血と混ざっていたものが、フサフサと青臭い牧草のようなものに。
「一体何が……。――うん?」
天国にでも訪れたのかと勘繰るほど突拍子もなく起こった未知の現象。呆然しながらも、自分が置かれた状況を確認しようと体を起こす。
目の前に表れたのは最初に感じた地面の感触から想定出来た通り、ありふれた耕作地帯。もっとも、身に覚えのないという異常を除けば、の話だが。
――いや、今はそれよりも気になることがあった。
体を起こす流れで掛け声のように出された声にオレは違和感を覚える。声変わりを終えたオレの喉からは出るはずのない透明感のあるボーイソプラノ。まさかと思い、体の方に目を向ける。
「縮んでいるな、見事に」
手や身長の感じからして、小学3年生くらいだろうか。近くにあった水たまりを見ると、見知った……というより面影を感じさせる顔。どうやら、オレはオレのまま小さくなってしまったらしい。
「ハッ――」
軽い笑い声が響く。死んだはずの自分、見知らぬ土地、縮んだ体。理解不能で先行きも不透明な現状だったが、なぜか不安はなかった。かつて告げられた言葉が頭の中で再生される。
『この世界では何をしてくれても構わない……わ。英雄になるのも……魔王になるのも、王になるのも……奴隷になるのも、善人になるのも……悪人になるのも、何かするのも……しないのも、<Infinite Dendrogram>に居ても……<Infinite Dendrogram>を去っても、何でも自由……。出来るなら何をしたっていい……。だって、あなたは……<マスター>なのだから……』
ここは<Infinite Dendrogram>の世界ではない。……ないのだが、
「それでもオレは<マスター>だ」
今までの不死性はない、相棒も友も、オレの知る人間は誰もいない。それでも不思議とそう断言できた。
故に、オレは自由だ。自分の思うままに生きさせてもらおう。まずは――
「この場所についてもっと知らないとな」
そう言ってオレは歩き出す。死の果てに辿り着いた新天地――砂漠の中で見つけたオアシスのようなそれが夢ではないと確かめるように。一つ一つと歩みを進めていく。
後で知ることになるのだが、この国の名はクローバー王国。広大な大地と資源を持ち、(魔法)騎士が国を守護するアルター王国のような国だ。
こうしてオレ――クユリは誰もが魔法を使える世界にただ一人の<マスター>として足を踏み入れたのだった。
※<マスター>を自称していますが、本作では<エンブリオ>及び<アーキタイプ・システム>の恩恵は受けられません。【龍帝】黄龍人外のようにオリジナル魔法・スキルを作製することは可能です。
主人公:クユリ(デンドロでのアバター名)
本名:
年齢(享年):17歳(2045年1月時点)
備考(wiki風):
備考(自由形式):
<超級>の力を活かす方法が見つからないと言っていたが、あの時点でも“最強”が相手だろうと負けない実力はある。ただ、対人戦特化なのもあり巨大なモンスターや<マスター>を効率的に倒す術を探していた。“魔法最強”と相対した場合は必殺スキル+αを後出ししたほうが勝つ。<エンブリオ>の能力的に大抵の<マスター>に勝利できる。《神装》完成頃にはデンドロ内でSPとMPを自在に操れて、リアルでも規模は違えど同じようなことが可能だった。
性格および容姿:
性格はサムレムの宮本伊織(『一条の光』、『怨讐の焔』ルート)にカシミヤを混ぜた感じで、誰よりも強くなりたいではなく、自分なりに強さを極められたらいいというスタンス。普段はクールで知的な感じだけど、やりたいことが関わるとクールポンコツになる。喋り方も宮本伊織に似た古風な感じ。容姿は白夜極光というソシャゲ(サ終済み)のヒイロというキャラを顔はそのままに男体化した感じで想像してもらえばいいと思います。
友もとい少女:
天地でクユリが出会った子。原作では男だが、今作ではTSしている。少女からは我流魔剣を、クユリからは《神装》を伝授しあっていた。クユリがリアルで死んだ場合、少女はとある小国で起きる事件に巻き込まれ死んでしまう。もしクユリが生きていたら、生存+<マスター>とティアンでの婚姻の28例目が埋まっていたかもしれない。
相棒:
クユリの<エンブリオ>。TYPEはメイデンwithワールド・ガーディアン。寝ながら誰かに食べさせてもらわないと食事を取らないという食癖をもつ。名前および必殺スキルの名称も決まっているけど、今のところ今作には登場しない予定だから聞かれない限りは名前は多分出ない。
<Infinite Dendrogram>上でもブラッククローバー上でも強すぎるかもしれませんが、悪しからず……。
クユリの所属する魔法騎士団は?
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金色の夜明け
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銀翼の大鷲
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黒の暴牛
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紅蓮の獅子王
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紫苑の鯱
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碧の野薔薇
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翠緑の蟷螂
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珊瑚の孔雀
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水色の幻鹿