異世界転生 作:魔導科学
『あ・・・ありのまま今、起こった事を話すぜ!』ってのは、さっき使ったネタだから止めておくとして、ミリィさんにしろリリーさんにしろ、この世界の人間はサイコメトラーなの?
アレか?
俺が前世で好きだった漫画家の先生が描いた漫画で、レベル7の三人の女の子が活躍する話に出て来た、毒舌な女の子なのか?
因みに俺は、眼鏡っ娘で京都弁を喋る女の子が、一番好きだったけどね!!
「リリーさん、ごめんなさい。俺は、か◯る派でも、紫◯派でも無くて、ア◯イ派なんです」
「・・・リョウの性癖が、メガネなのは知ってる。そんなに、転移能力者の眼鏡っ娘が好きなの?」
「はい。あのキャラは俺の一押しです。でも、京都弁より大阪弁の方が、好きなんですけどね。因みに、性癖じゃないですからね?」
「今日はもう遅いから、良かったら泊まって下さい。朝早く出れば、あの人達も来ない筈ですから」と、俺とリリーさんが話していると、修道服の老女が話し掛けてきた。
遅い時間?
俺が歌ってリリーさんと話した時間なんて、20分もなかった筈だが?
先程まで明るかった外が、薄暗くなっている。
どうやら、ゲームは時間を進めたらしい。
「・・・分かった。そうする」
「やった〜!お姉ちゃん、泊まっていくの〜!?」
「旅の話とか、聞かせて〜!」と、子供たちが騒いでいる。
「こらこら、お客様が困るでしょう?」と、老女はニコニコしながら、子供たちに注意する。
「・・・リョウは?」
「えっ!?や、やった〜!ボク、凄く嬉しいなぁ〜!」
「・・・カワイイ、今日はリョウと寝る」
「え〜!ズルいよ〜!」
「お姉ちゃんは、私と寝るんだよ〜!!」
「ごめんなさいね。お客様なんて、滅多に来ないから、子供たちが嬉しがってしまって」
「・・・別に、構わない。可愛いは、正義」
と、そんな話をしていたら、急に場面が変わり、窓の外から日差しが差し込み、外から怒鳴り声がする。
「ごめんなさい!引き留めたばかりに、またあの人達が来てしまって」と、オロオロしながら老女は、リリーさんの近くに来る。
子供たちは、隅の方で一塊になり不安そうに怯えている。
「・・・問題ない。みんな、荷物を纏める。新しい家は、私が用意する」
「え!?新しい家を用意して下さるなんて、とんでもないですよ!」
「・・・庭付き一戸建て住宅を、使用する時が来た」
「あ、有難う御座います。貴女は、女神様ですか?」
「・・・神じゃ無い。ただのプレイヤー」
「オラァ!サッサっと、開けろ!」
「・・・五月蝿い」
リリーさんが扉を開くと、デブいオッサンとチンピラが多数。
そして、何故か見覚えのある美しい女性が、立っていた。
「リリーさん?後、その子は・・・?」
「・・・ユカ?」
「なるほど、他のプレイヤーってのは、ユカさんだったんですね」
「や、やっぱり、リョウさんなんですね!?か、カワイイ〜!」
「先生!あのチビが昨日、始末を頼んだヤツでさ!!」
「おい?あのチビってのは、どの子の事だ?返答次第では、お前の存在意義を、この世から消滅させるぞ?」と、ユカさんが物凄く低くどすの利いた声と迫力で、デップリした男に詰め寄る。
「あ、アイツでさ!あの扉の所に立ってる、あの女!」
「え?あぁ、リリーさんの事ね。私はてっきり、リョウさんの事かと思って、殺気が滲んでしまいました」
と、ニコニコと笑うユカさん。
「・・・此処は、明け渡す。此れで、問題ない筈」
「しかし、そうは問屋が卸さねぇんだなぁ!お嬢ちゃんよ!?そもそも、貸した金の利子が払われてねぇんだ!!それを此れから、回収させて貰うぜ?おい、お前等」
「へい!親分!!」
そう言って、手下たちが子供達の方に寄ってくる。
「ガキ共は、みんな売り飛ばしてやるぜ!ヒャッハー!!」
チンピラの一人が、俺の襟首を掴んだ瞬間「・・・させない」と言う声と共に、チンピラが吹っ飛んだ。
「おい、お前等、やっちまえ!先生、お願いします」
「おい、さっき言ったよな?リョウさんに手出ししたら、存在意義を消滅させるって!!」
「へ?いや、聞いて無いですよ?先生、どうしちまったんですか?まさか、裏切るつもりか!?」
「そもそも、訳も分からず役者魂に身を任せたのが、間違いでした。悪は成敗します」と、にこやかに魔導戦闘車両(変形機構付)を、召喚するユカさん。
どうしよう?
俺も、参戦するべきなのかな?
「ユカさんと、リリーさん、そして俺が共有した、唯一の真実の正義・・・『悪・即・斬』!」が台詞としては、カッコいいかな?
なんて考えていたら、ユカさんの魔導戦闘車両(変形機構付)が、辺りを野晒しにしていく。
・・・アレだね。
見た目、トランスフォー◯ーに出てきた様なロボで、とってもカッコいい!
凄い昔に『超鋼戦紀キカ◯オー』って格闘ゲームが前世にあったんだけど、ロボの一撃が全部、ファイナルアタック的な感じなんだよね。
あっ、卓袱台ひっくり返して、大爆発してる。
コレって、絶対に転生者が絡んでる案件だよね?
リリーさんも、俺の襟首を掴んだヤツを放り投げただけで、後はユカさんが全部やってしまってる。
何もする事が、無い。
「・・・取り敢えず、此処に家を出す。後は、好きにすれば良い」
「有難う御座います!貴女様は、やはり女神様だったんですね!あの様な、巨神兵まで召喚するなんて」
「・・・違う。アレは、ユカの仕業。私じゃない」