異世界転生   作:MSZ-006

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「そうですね。情報屋なら、瓦版屋がいいですかね?」

 

と、ゴモリーさんは瓦版屋に決定。

 

「私は、リョウの愛人兼同僚で良いわよ?」

 

「カオリ、愛人ってのは駄目だろう?」

 

「じゃ、恋人で良いわよ?」

 

「それは〜、駄目〜!」

 

「そうよ!カオリさん!」

 

今度は、カオリ、マリーさん、ネアさんが三つ巴の争いをしている。

 

「・・・リョウ、私は三味線屋か組紐屋が良い」

 

なるほど?

 

リリーさんは、絞殺系の仕事人がいいのか。

 

「・・・やっぱり、蛇味線屋にして欲しい。三味線だと、猫を殺さないといけない。武器は、魔導絹糸と牛鬼の角で作ったツメ」

 

それは、とっても必殺っぽい!!

 

「分かりました。では、リリーさんは、蛇味線屋で決定ですね」

 

「私は、飴売りが良い!」

 

「珊瑚は、飴売りか?」

 

「うん。普段は飴を売りながら、闇稼業の時は串でプスっとやるの!」

 

「そっか!それは、素晴らしいな」

 

「主、私は魔導提灯屋が良い。武器は、魔導提灯の持ち手の部分に、細い刃物を仕込んで、相手の首筋を斬るの」

 

瑞は、とても芸が細かいな。

 

「うん、分かった。じゃ、瑞は提灯屋だな」

 

「お〜い?そっちは、終わったか?此方は、いい感じに決まったぞ?」と、俺はカオリに声を掛ける。

 

「ゼェ〜ゼェ〜、と、取り敢えず休戦よ」

 

「ハァハァ、カオリさん。分かったわ。でも、必ず決着をつけるんだから!」

 

「でも〜、最終的に選ぶのは、リョウなんだよね〜?みんな、一緒なら問題ないね〜」

 

なんだか、話が決まったらしい。

 

「で、何の職業にします?」

 

「私は、大道芸人にする。南京玉すだれを武器に戦うの」

 

と、ネアさんが、大道芸人をチョイス。

 

「私は〜、笛方が良いな〜。普段は、珊瑚ちゃんの飴売りに、着いて行ったり〜、ミリィのお芝居で鉄の篠笛を吹くの〜」

 

なるほど?

 

マリーさんは、鉄笛使いか。

 

「最後は、私ね。私は、リョウと同じ同心がいいわ」

 

ふむ?

 

最後の方のシリーズでは、確かに二人の同心が仕事人してたっけ?

 

「分かった。マリーさんが、笛方。カオリは、同心だな?」

 

「チャッチャ〜チャ〜ン!配役が決定しました!では、此れから物語が本格的に始動します。死して屍、拾う者なし!では、LETS.START!!」

 

 

 

「彩刃さん?貴方は、普段から禄に仕事してないんですから、今日から新たに監視役として、優秀な方をつけますからね?いいですか?彩刃さんをしっかり監視して、サボらない様にして下さいね?真毅村さん?」

 

場面が変わり、煩く金切り声を上げる上司。

 

俺とカオリは、その前に二人で並んで座っている。

 

「はっ、仰せのままに」と、カオリが頭を下げる。

 

「ちょっと、彩刃さん?私の話を、聞いてましたか?返事は?」

 

「はい、承知しました」

 

煩い上司が去って、二人きりになる。

 

「リョウ、やっと二人きりね」

 

「か、カオリ?ちょっと、駄目だよ!?こんな所で・・・」

 

「ずっと、我慢してたんだからね?」

 

「いや、帰れば一緒だろう?」

 

「彩刃さん?言い忘れていました!」

 

と、さっきの煩い上司が、帰ってきた。

 

ナイスタイミング!

 

「最近、市中で物騒な事件が相次いでます。其処で、貴方は真毅村さんと一緒に、聞き込みして来て下さい?真毅村さん、お願いしましたよ?」

 

「はっ、承知しました。お任せください」

 

「いいですね?彩刃さん?」

 

「はい、承知しました」

 

「では、サッサと行ってきなさい!」

 

外に追い出された俺達は、取り敢えず町中を歩いて回る。

 

「物騒な事件ねぇ、一体なんだろうな?」

 

「分からないわ。でも、それを調べるのが私たちの仕事でしよう?」

 

「確かに、その通りだな」

 

そんな会話をしつつ、とある大店の前に来ると「テメェ!使えねぇヤツだな!?今日の賃金は、無しだ!」

 

「そ、そんな!?今日の賃金が入らねぇと、子供が飯を食えねぇんだ!」

 

店の中から、若い男が転がり出てくる。

 

店の名前は、大黒屋。

 

あぁ、俺が仕込んだブラック企業の連中の店棚。

 

「おい?一体、どうした?」

 

「あ、お役人様、ご苦労さまで御座います」と、怒鳴り散らしていた店の奴が、此方に頭を下げる。

 

「大丈夫?」と、カオリが転んだ若者に手を貸す。

 

「いえね、コイツが禄に働きもしないのに、賃金寄越せって煩いんでさ」

 

「禄に働かない?本当か?」と、俺は若者に目を向ける。

 

「そ、そんな事ねぇずら!オラ毎日、一生懸命、働いてるだ!それなに、やれ仕事が遅いとか、やれ早く来て夜遅くまで働けとか、酷いもんでさ!それなのに、賃金を払わねぇと言われりゃ、困りますだ。家には女房、子供が居るのに・・・」と、悔しそうに涙目で訴える若者。

 

「チッ、テメェ・・・」

 

「おい?やめろ。お役人様の前で、はしたない」

 

店の奥から、デップリした男が出てくる。

 

「お役人様、お恥ずかしい所を、お見せしました。申し訳御座いません」

 

「お前が、店主か?」

 

「はい。大黒屋の主をしております、大黒屋 五平で御座います」

 

そう言って、俺に頭を下げる大黒屋。

 

「コイツは、ちゃんと働いてると言ってるが、どうなんだ?」

 

「えぇ、働いてはおりますが、仕事が遅く雑な物で・・・」

 

「そ、そんな!?オラ、必死こいてやってるだ!」

 

「煩いね。番頭さん、コイツに賃金をやりなさい。お前は、今日で暇を出します」

 

「そ、そんな!?オラ、明日からどうすれば良いだ!?」

 

「そんな事、俺の知った事か!」と、番頭と呼ばれた男が、小銭をぶつける。

 

「おい!」

 

カオリが、黙っていられず大黒屋に声を掛ける。

 

「・・・お役人様、ウチの店は、大名家にも出入りしている店。ですので、あまり余計な詮索は、困りますな」

 

「・・・分かった。取り敢えず、行くぞ。お前も来い」

 

と、若者を引っ張り、その場を離れる。

 

「ちょっと!?リョウ?」

 

少し離れた場所で、飴売りの少女と黒い鉄の篠笛を吹く少女にしか見えない女性がいる。

 

「仕事は、俺の知り合いに話をしてやる。後、子供が居るんだろ?だったら、コイツを持って行ってやれ」

 

そう言って、俺は珊瑚とマリーさんの店で飴を購入して若者に渡す。

 

「毎度あり!優しいねパ・・・。お役人様!」

 

マリーさんは、楽しそうに篠笛を吹きながら此方を眺める。

 

「オラ、悔しいだ!でも、お役人様が居てくれたから、明日からも生きていけそうずら!有難うごぜぇます!」

 

「うん。取り敢えず、瓦版屋に行ってみるか。彼処なら、何か働き口も見つかるかも知れん」

 

「リョウ、優しい。そんな所に、痺れる、憧れるゥ!」と、カオリが悶えてる。

 

 

 

 

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