異世界転生 作:魔導科学
不平等な生を啀み合い、密かにズレていく flicーflac。
狂乱した『正義のヒーロー』が独善を謳歌する傍らで、拗れた未来の在処、名誉、そして何万分もの愛情。
零れ落ちた生命に、その意味を探し続けていた。
世界最高の暗殺者が異世界転生して、暗殺を生業とする貴族に転生したアニメの主題歌が、俺の脳内で再生されている。
現状説明!!
女性陣が頬を赤らめたり、赤面したり、物凄く興味深そうに俺を眺めてるよ!?
脳内で音楽が鳴り響くことが、最近多いな。
なんだか、一万年と二千年前から、僕の地獄に音楽が絶えない〜って、感じ?
そんな事を考えながらカオリたちに視線を向けると、誰も俺の顔を見ようとしない。
それどころか、露骨に目を逸らされてしまった。
何で!?
何で、そんなに赤くなってるの?
あっ、一人だけ、平常な人がいた。
めぐりちゃんのお母さん、哀さんだ。
「リョウさん、どうしたの?」
「いえ、なんだか大変な事になってる様で・・・」
「そりゃ、仕方無いわよ?だって、好きな人のあんな話やこんな話を、聞かされたらね?まぁ、そういう私も結構、ドキドキしてるんだけどね?」
そう言って笑う哀お母さんは、大人の余裕に満ちていて、毒々しいほどに艶っぽい。
それは、ガンダムF9◯の宿敵、デカい花の威圧感と大差無いな。
「カオリさんから聞いたけど、リョウさんは、ストライクゾーンが広いのね?で、人妻も好きなんでしょう?」
「カオリぃ〜!?お前なんて事を、言ってくれちゃてんだよぉ~!!」
「でもね?めぐりは、まだ早いからね?さっきも言ったけど、ちゃんと常識を弁えてね?じゃないと、玉ねぎよ?」
「い、イエス・マム!!」
カオリ、なんで俺の嫌いなネギと玉ねぎの情報まで渡してんだよ!?
お前、悪魔か?
「主・・・」
「どうした、瑞?」
「主は、私をどう辱めたい?」
「カオリ!?おいゴラァ!」
「リョウ様」
「な、なんでょう?ミリィさん?」
「リョウ様が、どんな性癖でも、私は受け入れます。でも、余りにも痛い事や汚い事は勘弁して下さい」
ミリィさんが、メガネをクイッと上げながら、頬を赤らめ素敵な笑顔で俺に言う。
俺は無言で、次元収納から愛銃ルシファーを取り出す。
そして自分のこめかみに、ルシファーを当てる。
「リョウさん!駄目ですよ!!何してるんですか!?」と、俺の腕に抱き着いて俺を止めたのは、ユカさんだった。
「し、死なせてください!こんな辱めを受けて生きていられる程、俺は強くないんです!」
「リョウさん、しっかりして下さい!わ、私なら、そのちょと位なら、大丈夫ですから!」
「し、死んでやる!もう嫌だ〜!!殺せ〜!俺を誰か殺してくれ〜!?うわ〜ん!!」
「・・・リョウ、大丈夫だからね?お姉ちゃんが、居るからね?」
「リョウ〜、泣かないで〜?別に、リョウを嫌いになってないからね〜?」
リリーさんと、マリーさんが泣いてる俺を慰めてくれる。
「リョウ?一体、どしたの?」
「リョウさん、大丈夫ですか?私が膝枕で慰めてあげますよ?」
ネアさんとゴモリーさんも、此方にやって来た。
「お父さん?悲しいの?大丈夫?」
「パパ、大丈夫?私は、大丈夫だからね?」
ポポと、ちょっと頬が赤い珊瑚が来て、そんな言葉を掛けてくれる。
泣き喚く俺を後ろから抱き締めてくれたのは、めぐりちゃんだった。
「お兄ちゃん、ごめんね?辛かったね?でも、そんな事は気にしないで大丈夫だよ?だって、私は好きだもん!お兄ちゃんの性癖」と、最後の言葉は俺の耳元で囁く。
・・・更に、泣きたくなって来た。
「り、リョウ?ごめんね?まさか、マジ泣きするなんて・・・」
カオリがオドオドしながら、俺に謝る。
「・・・でも、泣いてるリョウも、可愛い」
「リリーさん、分かります!私もそう思いました!」
ゴモリーさんが、リリーさんと意気投合してる。
「確かに、泣いてるリョウ様は、可愛いですね」
「此れは、此方が危ない感じになって来たわね?」
「分かります。本当に庇護欲を掻き立てられますね」
ミリィさん、ネアさん、ユカさんが泣いてる俺を見て感想を漏らす。
「しゃきっとせえ!何をめそめそ泣いとんねん、男のくせに。ほら、こっち来んかい!」
俺の襟首を掴んで引っ張ったのは、気絶していた、お父さんだった。