異世界転生   作:魔導科学

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「なんや、しゃーないなぁ。ま、一枚だけやったらええで?」

 

「有難う御座います!」

 

俺は、光学ディスプレイを出現させ、仮面ライダーXYZを撮り始める。

 

「ハァハァ!いい!いいよ!?その立ち姿!今度は、斜め45度から行くよ!?」

 

「なんや自分、急に変なスイッチ入りよったな!ちょっと、キショいねんけど!?」

 

「そ、そんなこと言ったって、すぐ目の前に憧れの存在が居たら、しょうが無いじゃないですか!?」

 

「え、憧れ?なんや、そんな風に言われたらしゃあないなぁ。ちゃんと、シュッとカッコような撮れよ?」

 

 

 

「めぐりちゃん?本当に、こんな所にリョウさんと、お父さんが居るの?」

 

ユカさんが、ゾンビが闊歩する街中を堂々と歩いている。

 

「うん!ボクを、信じてよ〜!」

 

「そうね。確かに、人の気配があるわね」

 

哀お母さんが、とある喫茶店を見て、そう言った。

 

めぐりちゃんが、引き連れてやって来たのは、哀お母さん、ユカさん、ポポ、瑞、リリーさん。

 

「主、すごく泣いてた・・・」

 

瑞が、心配そうに呟く。

 

「そうだね。泣きながら、こめかみに銃まで当ててたし・・・」

 

ポポも、不安を隠せない様子で答える。

 

「リョウさん、大丈夫かしら?」

 

ユカさんは気が気でない様子で、辺りを見回している。

 

「大丈夫よ! なんせウチの人が付いてるんだから」

 

哀お母さんが笑いながら言うと、(((だから尚更、心配なんだけど……)))と、三人の心の声が完璧に重なった。

 

「大丈夫だよー! お父さん、何気に面倒見いいからね!」

 

めぐりちゃんも、お母さんの言葉に無邪気に同意する。

 

「・・・なんか、ゾンビ以外の変な声が聞こえる」

 

リリーさんが、とある喫茶店をジッと見つめて呟いた。

 

「ホントだ! あの店から、歌が聞こえる!」

 

ポポが、喫茶店を指さしながら言う。

 

「ボクのレーダーも、この先の喫茶店を指してるね!」

 

 

 

俺は今、憧れのZ◯を撮るため、音楽を流してる。

 

『ずっと、彷徨い続ける心が・・・』

 

俺は流れる曲のリズムに合わせ、シャッターを切る。

 

『明日を探したまま足掻いてる、過去を抱いて、今を飲み込んだ「良い子」のままじゃ、ダメなんだ。きっと影が光を創るから・・・。触れた優しさを返せるように、進むんだ。Change the world! Dark seeks light・・・!』

 

暗殺者が異世界貴族に転生したアニメの主題歌。

 

それをバックに撮影すれば、最高にいい画が撮れる気がするんだよ!

 

「じゃ、今度は其処の柱に身体を寄せて、マイクロチェーンで自分を雁字搦めにして!?ハァハァ!」

 

「自分、何言いたいねん! 誰が自分の武器で自分を縛り上げんねん、アホか! ・・・ま、ええわ。これぐらいでええんか? こうか?」

 

「ハァハァ!うん、イイよ!イクよ!?イッちゃうよ?」

 

ガチャッ!

 

「やっぱり、此処だった、ね〜?」

 

「アナタ?一体、何やってるの?まさか、アナタにそんな趣味があったなんて・・・」

 

「主、緊縛が好きなのは教えて貰ったけど、男もイケるの?」

 

「お父さん、二刀流!?」

 

「・・・リョウ、CLA◯Pの漫画が好きなのは知ってたけど、実写もイケる口?」

 

「・・・ち、ちゃうねん! マイハニー、自分ら、これは誤解や! ワシはただ、こいつが『シュッと撮るから縛られてくれ』言うから・・・って、誰が二刀流やねん! しばくぞコラァ!!」

 

ヤバい!

 

また、カオスな現場を、目撃DQNされた!?

 

「ち、違うんです!リリーさん、確かに俺はCL◯MPが大好きで、出てる漫画は全部買い集めました!でも、Xだけは完結しないままで、此方に来ちゃったから、凄い残念で・・・。いや、そんな事じゃ無くてですね?お父さんに、柱で雁字搦めになって貰ったのは、敵に拘束されたシチュエーションを想像してですね?だから、俺は正常なんです!女性が好きな、正常な人間なんです!!あと瑞、カオリから聞いたのかな?それは、もう忘れてくれ!ポポ?俺は二天一流は修めて無いし、男に興味は無いからね?」

 

お父さんは自分に巻き付いたマイクロチェーンをもがきながら、顔を真っ赤(?)にして叫ぶ。

 

「マイハニー、信じてや! ワシはこいつの『シチュエーション』とかいう、よぉ分からん遊びに付き合わされただけやねん! 縛られたんは・・・その、勢いや! 事故や!!」

 

「リョウさん?私はリョウさんが、どんな趣味でも受け入れますよ?」

 

「ゆ、ユカさん!?そんな聖母の微笑みで、俺を見ないで下さい!本当に、俺は正常な男です!ただ、ちょっと少女漫画とかが好きなだけなんです!!」

 

「お兄ちゃん、少女漫画好きなの?例えば?」

 

めぐりちゃんが、身を乗り出して俺に質問する。

 

「前世の物だけど、羅川真◯茂先生の『赤ちゃ◯と僕』とか、同じく羅◯真里茂先生の『ニュ◯ヨーク・ニ◯ーヨーク』は感動したな」

 

「お兄ちゃん?それって、やっぱり・・・」

 

「めぐり?一体、なんの話や? その入浴がどないしたんや。風呂の話か?」

 

お父さんは鎖に巻かれたまま、ポカンとした顔で聞き返してくる。

 

「っていうか、自分!感動したとか言うてる場合か! このガッチガチの鎖、早よ解かんかい! マイハニーの目が笑うてへんのん、見えてへんのか!?」

 

「アナタ?ちょっと、煩いから黙って!めぐり?リョウさんと、一体なんの話をしてるの?」

 

 

 

 

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