異世界転生   作:魔導科学

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「後は、服だな」

 

俺達の服装は、普段着しか持ってないからな。

 

有名企業の社長令嬢の誕生会に出るなら、それなりの格好をしないと・・・。

 

「リョウ、格好は今のままで大丈夫だ」

 

「でも私達、普段着ですよ?」

 

カオリが困惑して、河野さんに聞き返す。

 

「以前、俺がミリィの誕生会に出た時に、スーツを着て行ったんだ。そしたら、御両親に何でそんな畏まった格好で来るのかと、怒られてね。普段、企業や国の御偉方が来るパーティに参加している。だから家族と友人だけの集まりは、普段着にしようと考えているそうなんだ」

 

堅苦しく無いのは、此方としても有難い。

 

「分かりました。服装は、このままにします」

 

「昼ご飯、食べに行こう。カオリ君には助けて貰ったし、今回の件で皆に心配を掛けたからね。お詫びに、俺が奢るよ」

 

河野さんが、昼飯を御馳走様してくれるそうだ。

 

「有難う御座います」

 

俺が代表して、礼を言う。

 

時間は昼過ぎだが、人が賑わっている店内。

 

河野さんに連れて来られたのは、ステーキ屋だった。

 

「此の店のステーキは、色々な肉を扱っていてね。味も素晴らしいんだよ。好きな物を注文してくれ」

 

色々な肉を扱っていると言うだけあって、様々なモンスターの肉がメニューに載っている。

 

キラーバッファロー、ジャイアントボア、ビッグチキン、ホーンラビット、アサシンピジョン、リフレインホース、ブラッドカンガルー、トンネルディアーと、確かに色々ある。

 

リフレインホースは、馬のモンスターで、魔法を使う俊足のモンスター。

 

ブラッドカンガルーは、格闘能力が非常に高いカンガルーのモンスター。

 

トンネルディアーは、ヘラジカのモンスターで体高が最大5メートル程になり、雑食性で狂暴だ。

 

何故、トンネルなどと名前に付くか?

 

理由は、角を使って穴を掘る能力があるからだ。

 

機械文明が発達する前は、トンネルディアーを使役して、トンネルを掘っていたそうだ。

 

いずれも日本には存在しないので、肉は輸入品だな。

 

「俺は、アサシンピジョンのステーキにするよ」

 

ミリィさんから聞いていた通り、河野さんはアサシンピジョンか。

 

「私は、リフレインホースのステーキにするわ。ピィちゃんは、何にする?」

 

「ピピィ!」[私は、キラーバッファローのステーキにする!]

 

と、カオリと珊瑚も決まった様だ。

 

「俺も、リフレインホースのステーキにしよう」

 

馬肉のステーキって、食った事が無いから楽しみだ。

 

全員の注文が終わり待つ事3分、カップラーメンが出来上がる時間で運ばれて来たステーキ。

 

こんなに早く、肉が焼けるのかと心配するが、そこは魔法科学。

 

ちゃんと、調理されて出て来た。

 

異世界の飲食店は大体、ペ○パー君を使っている様だ。

 

「お待たせしました。鉄板が熱くなっておりますので、お気をつけ下さい」と、ステーキ店でよく言われる台詞を、久しぶりに聞いた。

 

俺、カオリ、珊瑚はライスセットで、河野さんはパンセットにした。

 

俺とカオリが頼んた、リフレインホースのステーキ。

 

鉄板の上は、ジュウジュウと分厚い肉が焼ける音と、肉の上にソースが掛けられており、熱々の鉄板でソースが焦げ、いい匂いが食欲を唆る。

 

「いただきます」

 

俺は、初めて食べる馬肉のステーキを、一口大に切り取り口に入れる。

 

旨い!

 

あっさりとした肉の旨味に、掛けられているソースが、更に肉の味を引き立てる!

 

まぁ、俺は料理評論家じゃ無いし、食レポをやる気も無いから、旨いものは旨いで良いと思う。

 

「珊瑚、リフレインホースのステーキ食べてみるか?美味しいぞ?」

 

「ピィ!」[パパ、有難う!]

 

「はい、あ~ん」

 

珊瑚の口に、肉を一切れ入れてやると[美味しい!]と、感想を表示する。

 

「ちょっと、リョウ!私がピィちゃんに、食べさせようと思っていたのに!ピィちゃん、はい、あ~ん!」

 

珊瑚は、カオリの方に向いて口を開く。

 

カオリに肉を食べさせて貰い[カオリママ、美味しいよ!]と、感想を表示する。

 

[パパ、私もパパとママに]と表示して、肉を一切れ俺に差し出す。

 

な、何て、いい子なんでしょう?

 

もうね、嬉しくてしょうがない。

 

カオリも、珊瑚に食べさせて貰い御満悦だ。

 

「幸せそうだな」

 

河野さんが、此方を見て羨ましそうにしている。

 

「すみません。河野さんも、一切れ要りますか?」

 

「いや、俺は男に食べさせて貰う気は無いし、ミリィ以外は考えられないよ」

 

・・・ほう?

 

じゃあ、ウチの珊瑚が[あ~ん]てしてやっても、食わないんだな?

 

そもそも、そんな事はさせないけどな?絶対に!

 

「酷い!ウチのピィちゃんが、河野さんに[はい、あ~ん]てしても、食べないって言うんですか?まぁ、させませんけど!?」

 

と、カオリが俺の考えていた事を、そのまま口に出した。

 

 

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