異世界転生 作:魔導科学
早く行かないと、俺が最後になっちゃう?!
しかし、遅かった。
「ママからは、コレよ」
ミッシェルさんが渡したのは、ホイポイ○プセル的な物だ。
「有難う、ママ!でも、此れは何?」
「ミラが13歳になったから、ママが作ったのよ。此処なら出しても大丈夫だから、魔力を流して、投げてみなさい」
「うん!投げるね?」
ミラちゃんが魔力を流して、部屋の隅にカプセルを放ると、カプセルが変形して、一人乗りの車になる。
「凄い!ママ、有難う!」
「元に戻す時は、フロント部分のカバーを開いて、ボタンを押しなさい」
「フロントって、前の方?」
「そうよ?此処にあるカバーを開いて、此のボタンを押してみなさい」
「うん、うわ?!戻った!」
ミッシェルさんに説明されながら、フロント部分のボタンを押すと、カプセルに変形して手元に収まった。
「今のでミラの魔力が登録されたから、ミラ以外の操作は受け付けないからね?」
「有難う、ママ!ママって、いつも凄い物を作るね!」
「うふふ、喜んで貰えてママ嬉しいわ!」
「最後のプレゼントは、俺からになります。どうぞ」
と、俺はラッピングされた箱を手渡す。
「有難う御座います!お兄さん!開けて良い?」
「はい、開けて下さい」
ガッカリされたら、どうしよう?
「此れ、お姉ちゃんの写真に写ってたフィギュア?可愛い!」
「明日、リョウ君と共にフィギュアの制作者に会う予定だ。ミラ、君も同行するか?」
シュウさんが、ミラちゃんに聞くと「本当に?!私も行きたいと!」言っている。
決まりだな。
俺は、弘崎君にメッセージを作成し送信する。(弘崎君へ。明日、新たな転生者と、その家族も連れて行きます。お願いします)
「明日の夕方、フィギュアの制作者と友人を招いて夕食を共にする約束をしています。お店が定食屋なのですが、構わないでしょうか? 味は俺が保証します」
「定食屋か。フッ、構わんよ。君が保証する味というものに、興味がある」
「有難う御座います。では、連絡しておきます」
「定食屋さんって、何の料理なの?」と、ミラちゃんが聞いて来た。
「ボア揚げの専門店です」
「ボア揚げ?美味しい?」
「つい最近、食べてきましたが、美味しかったですよ」
「やった〜!じゃ、明日は皆で行こうよ?」
「そうだな。偶には、皆で出掛けるか」
シュウさんが、同意しミッシェルさんの方を見る。
「私も、明日は特に用事は無いし、一緒に行けるわね。何より、ボア揚げが気になるわ」と、ミッシェルさん。
「私は、まだ帰る予定では無いですが、リョウ様がお勧めする店に興味があります。なので、家族と同行します」と、ミリィさんも着いて行く事になった。
「ミリィが、行くなら俺も着いていくぞ!」と河野さんが声を上げる。
大所帯になったな。
大丈夫かな?
「失礼、ちょっとフィギュアの制作者に連絡してきます」と言って、食堂から出る。
俺は、魔導通信機を起動し弘崎君を呼び出す。
『リョウさん、どうされたんですか?』
「弘崎君、申し訳ありません。実は明日、一緒に行く人数が大幅に増えてしまって、その連絡なんですが」
『分かりました。マスターには、連絡しておきますから、大丈夫ですよ。明日は、宜しくお願いします』
「有難う御座います。此方こそ、お願いします」
通信を終えて、今度はリリーさんに繋ぐ。
『・・・リョウ?どうしたの?』
「こんばんは、突然、すみません。実は、明日の件なんですが、ミリィさんのご家族も一緒に行く事になりまして、その連絡なのですが、宜しいですか?」
『・・・別に構わない。ボア揚げが食べれるなら、問題ない』
「有難う御座います。では、明日の夕方迎えに行きますね」
『・・・楽しみにしてる』
先に連絡して、色々と根回しないと不味い事になるからね。
何とかなって良かったと、ホッとしていると「・・・連絡は、終わったかね?」
振り返ると、シュウさんが居た。
「はい、今、連絡が終わりました」
「そうか。リョウ君、君は転生者かな?」
「そうです。俺は転生者で、明日は他の転生者の顔合わせだったんです」
「やはり、そうか」
「もし、何か問題があれば、言って下さい。今からでも計画を変更しますので」
「私は構わんよ、寧ろ君には感謝している」
「感謝ですか?」
「フィギュアもそうだが、娘達も喜んでいる。本来なら、娘の友人を招いてパーティーをしたい所だが、何かと柵が多くてね」
「お役に立てたなら、良かったです」
「所で君は、ミリィをどう思っているのかな?」
「ミリィさんには、俺が転生してから、ずっとお世話になってます。とても感謝しています」
「そうか、恋愛感情は無いのかな?」
「恋愛感情って、河野さんが居られますよ」
「確かに河野君は居るが、人の感情は制御できない。親としては娘の幸せを願うのは、当然だろう?」
「ミリィさんは、俺に興味なんて無いと思います」
「そうか。・・・だが、人の感情は計算通りにはいかないものだ。いつか彼女が君を必要とした時は、真剣に向き合ってやって欲しい。」
そう言って、シュウさんは食堂に戻ってしまった。