異世界転生 作:魔導科学
朝、目を覚まして身支度を済ませる。
カオリと珊瑚も起きて挨拶をした後、支度している。
今日は、どうしようかと考える。
映画の撮影予定は、まだ分からないし、施設やその周辺に居て遠出しなければ、問題ないと思うんだが。
そうだ、河野さんにお土産渡してないな。
朝食が済んだら、部屋に行ってみるか。
「・・・おはよ」
「おはようございます。リリーさん、早いですね?何かありましたか?」
「・・・特に用事は無い。此れから、朝食に行く」
「待っててくれたんですか?言って頂ければ、部屋に入って頂いたのに」
「・・・構わない」
「おはようございます!リリーさん」
「ピィ!」
「・・・おはよ」
部屋の外で、リリーさんが待って居てくれた。
分かっていれば、待たせなかったんだが。
「そう言えば、マリーさんは?」
「・・・先に食堂に行って、皆と待ってる」
「そうでしたか。では、急ぎましょう」
大食堂には、ミリィさん以外のいつものメンバーが席に座って話をしている。
「そんな事が、あったの?」
「演技の為、ですか。ライバル出現ですね」
「うん〜、今日は〜、お姉ちゃんが迎えに行ってるけど〜」
「では、明日は私が!」
「ちょっと待って、ゴモリー!明日は、私が行くわよ?」
「・・・ネアさん、ジャンケンで勝負です!」
「なら〜、私も〜、ジャンケンする〜」
「おはようございます」
席に近付き、俺は挨拶する。
「お、おはよう!」
「おはようございます!リョウさん、カオリさん、珊瑚ちゃん」
「おっは〜!」
「ネアさん、ゴモリーさん。昨日、施設ランドに行って来たので、お土産を買って来ました」
「可愛い!有難うリョウ!」
「リョウさん、有難う御座います!」
「喜んで貰えて、良かったです」
「リョウ、映画の撮影に参加してるの?」と、ネアさんがディスプレイを操作して、注文しながら俺に訪ねて来た。
「そうなんです。昨日、施設ランドに行ったら、たまたま映画監督兼俳優のスティーブン・セニョールさんに声を掛けられて」
昨日の話を、朝食をとりながらする。
「リョウさんが、手の届かない存在になって仕舞う!でも、上手くいけば映画俳優の奥さん?!」
「ゴモリー、私達も居るのよ?」
「そうだよ〜!ゴモリーちゃんだけ〜、抜け駆けはダメ〜」
「わ、私は別に、抜け駆けしようとか、そんな事は・・・」
「・・・誰が一緒になっても、恨みっこ無し」
「ピィ、ピピィピィ、ピピィ?」[確か人族の法律では、複数の人間と結婚するのは認められてたよね?]
「ピィちゃん、いつの間にそんな知識を仕入れたの?」
「ピピィ!」[だってパパ、人間だし私が大きくなったら、お嫁さんにして貰わないと!]
何か珊瑚の話だけ聞くと、ほのぼのするな。
娘が小さい頃に、将来パパと結婚するとか言って、でも年頃になると「うぜぇ」とか、「話し掛けんな」とか「ママ、パパの洗濯物と一緒に洗わないで!」とか、言われるんだよね?
そんでもって、娘が結婚相手を連れて来た時に「お父さん、話があるの」って、娘に言われて「俺には、話すことなんて無い」とか言って無視して、奥さんに「あなた、ちゃんと話を聞いて!」とか、「お義父さん、お願いします!話を聞いて下さい!」とか言われて、「君に、お義父さんなんて、呼ばれる筋合いは無い!」とか言った後、時が流れて結婚式の時に「お父さん、お世話になりました」って、娘に言われて「お前は、もう家の娘じゃ無い」とか言って、背中を向けてアルバムの写真を眺めながら、父である俺が泣くんだよね。
あぁ、何だか切なくなって来た。
「ちょ、ちょっと?リョウ、どうしたの?」
「カオリ、すまない。珊瑚が嫁に行くとか考えたら、切なくなって」
「ピピィ!」[大丈夫!私は、パパと結婚するから!]
「うんうん、そうだな。そう言って、パパの馬鹿!とか言って、反抗期を迎えるんだよね?そしてそれも、いずれはいい思い出になるんだ」
「ちょっと、リョウ?何の話をしてるのよ?」と、カオリがアワアワしながら、俺を慰めてくれる。
「・・・リョウ。昔、人間とドラゴンが、結婚した事実がある」
「あぁ!そうですよね!歴史の教科書に出てましたね」
「確かに、大昔にそんな事が有ったと、教科書には書いてあったわね」
「その話は〜、漫画や小説とか演劇でも〜、使われてるね〜」
はい?
じゃ、何か?
俺はやっぱり「君に、お義父さんなんて」という台詞を、言う時が来るのか?
・・・その前に、こっそり始末するか?
もしくは、娘と結婚したいなら、俺を倒してからにしろ!とかかな?
胴田貫の錆にするか、もしくはルシファーの餌食にするか。
「・・・カオリ、ルシファーと胴田貫、どっちを使うのが良いと思う?やっぱり、両方かな?」
「リョウ!一体、何と戦う気なの?」
「カオリ、男には負けると分かっていても、戦わねばならぬ時がある」
「リョウさん、カッコイイです!」
「た、確かに、今の言葉はカッコイイわね」と、ゴモリーさんとネアさんが頬を赤くして此方を見ている。
「ても〜、負けちゃうの〜?」
「マリーさん、娘には幸せになって貰いたいじゃないですか」
「ピィ?」[パパ、私の話を聞いてた?]
「勿論、聞いてたいたさ!珊瑚は、俺の大切な家族なんだ」
「ピィちゃん、パパは混乱状態みたいだから、後にしましょう?」
「ピピィ!」[うん!その方が良さそう]