異世界転生 作:魔導科学
公園に着いて、ネットが無くても出来る、バドミントンをする事にした。
二人組で別れて、対戦だ。
俺は、木人とチームを組んだ。
カオリが、最初に羽根を飛ばす。
家族で、のんびりやるのが良いよね。
キャッキャウフフってしながら、楽しそうにバドミントンをする家族。
俺が求めていたのは、此れだよ!
そんな事を考えていたら、カオリの打った羽根が、超スピードで俺の頬を掠めて行く。
そして、それを平然と打ち返す木人。
そして、其処に珊瑚も加わり、3人で激しいリレーが繰り広げられる。
お、おかしいな?
休日に家族連れで、公園で楽しそうに、バドミントンをする風景じゃ無いよね?
此処だけ、オリンピックの試合ですか?って、レベルだよね?
「リョウ、どうしたの?打ち返さないで」
「ピピィ?」[パパ、楽しくない?]
「いや、レベルが高過ぎて、素人の俺にはついて行けない」
まさか、こんなに激しい展開になるとは、思いもしなかった。
何とか打ち返そうとアタフタするが、それが却って木人の足を引っ張る事になり、羽根が地面に落ちた。
無言で羽根を拾い、俺の肩に軽くポンと触れる木人。
きっと、言葉を話せるなら「大丈夫だ。気にするな」と、言ってくれているに違い無い。
「珊瑚、カオリ。すまないが、木人と対戦してくれ」
「分かった」
「ピィ」[残念]
側に座って、ラリーの応酬を眺める。
速すぎて、目で追うのがやっとだ。
暫くすると、「ピィピピィ!」[身体も温まったし、格闘訓練する!]と、珊瑚が言い出した。
格闘訓練?
「分かったわ。今回も、火炎は無しね。でも今日は、木人君も居るから、私と交代でやりましょう」と、カオリが答える。
さて、格闘訓練って、一体どんな感じかな?
・・・こ、怖え!
格闘プログラムが入った木人を、簡単にのしてるし、何より動きが速い。
俺じゃ、絶対に相手できない。
珊瑚って、こんなに強かったの?
木人の次は、カオリが相手だけど、お互いに五分五分のいい勝負をしている。
珊瑚が高速で回転して、尻尾で打撃を与えるが、カオリは腕で受け止める。
その反撃に、カオリのハイキックが空を舞う珊瑚の側頭部を狙うが、珊瑚は防御し片腕を蹴り足に絡めてカオリを投げる。
因みに、今日のカオリはズボンだよ?
いつから、こんな格闘訓練してたんだ?
のされた木人は俺の隣に座り、カオリと珊瑚の格闘を眺めている。
ふと、木人が俺の方を見る。
そして、お前は参加しないのか?と、ゼスチャーで聞かれる。
それに対して「いや俺じゃ、殺されてしまうから無理」と、答える。
俺は肉体的に強化されてるとか、格闘のプロって訳じゃ無い。
前世で、ちょっと武道をかじった程度の存在でしか無い。
だから、カオリと珊瑚の組手の相手をするなんて、命懸けの行為は出来ない。
そんな会話?をしていると、カオリが此方にやって来て「木人君、交代して?ちょっと、休憩!」と、言って俺の隣に座った。
木人は、コクリと頷いて立ち上がり、珊瑚の元に行く。
「いつから、あんな格闘訓練してたんだ?」
「この間、リョウがピィちゃんのネックレスを、買いに行った時よ?」
うん、ついこの間だね。
「あの日、ピィちゃんのご機嫌が凄く悪くて、運動がてら私が組手の相手をしたのよ」
「うん。本当に、すまない。有難う」