異世界転生 作:魔導科学
「メダルヒキカエケン(10000枚)ハ、オフタリデ、ヤマワケサレマスカ?」
「はい。山分けで、お願いします」
「リョウさん、良いんですか?」
「はい。ユカさんが誘って下さった、せめてもの御礼です」
「ピピピッ、ミャクハクジョウショウヲ、カクニン。オアツイネェ!」
「おい?本当は、中に人が入ってるんだろう?」
「ピピピッ、ナカニヒト? ソレハ・・・サイコウキミツジコウデス」と、液晶表示のカードを2枚手渡された。
カードには、メダル5000枚と、表示されている。
「ルーレット、カイシ」
軽快な音楽と共に、胸の光学パネルにルーレットが表示される。
説明によると、ルーレットは1等〜10等まであり、1等はアスナ社製のフィギュアとの事。
「スキナタイミングデ、ストップボタンヲ、オシテネ」
「ユカさん、お先にどうぞ」
「えっ?私が押して良いんですか?」
「勿論です。交代で押しましょう」
「有難う御座います!じゃ早速、押しますね?」
「ピッピッピッピッピー!オメデトウゴザイマス、3トウ、オリジナルキャラグッズデス」と、次元収納から一本の短い魔法少女物に出てきそうなステッキと、一枚の紙が取り出される。
紙とステッキを受け取ったユカさんは、紙を読んで言った。
「猫のコスプレが、当たりました」
「猫のコスプレ?この猫キャラのですか?」
「う〜ん、ちょっと出してみますね」と言って、ユカさんがステッキを振ると、一瞬にしてユカさんが変身する。
黒い猫耳に身体のラインがハッキリ分かる、某三姉妹の怪盗みたいな見た目の黒い猫スーツだ。
随分と、セクシーだな。
「こ、コレはちょっと、恥ずかしいですね!」
そう言ってユカさんは、直ぐに元の姿に戻ってしまう。
残念、もうちょっと眺めていたかったな。
「さぁ、次はリョウさんですよ」と、頬を赤らめながら俺に言う。
「はい、じゃ止めますね」
「ピッピッピッピッピー!オメデトウゴザイマス、10トウ、オカシセットデス」と次元収納から、さっき出したサンタの袋を出してくれる。
1袋が5キロ位あるから、2袋で結構重たい。
「また、お菓子でした」
「うふふ、お菓子いっぱいですね。食べ過ぎ注意ですよ?」
「ユカさん、お菓子は二人で山分けにしましょう。いや、して下さい。お願いします」
「良いんですか?さっきお菓子を貰ったばかりなのに、有難う御座います」
「かなりの量なので、貰って頂けると幸いです。ユカさん、次どうぞ」
そう言って、場所を譲る。
ユカさんは、ニコニコしながらルーレットを止めた。
「ピッピッピッピッピー!オメデトウゴザイマス、8トウ、フードコートムリョウケンデス」
フードコート無料券?
ユカさんは、プラスチックの様な半透明なカードを受け取り、書いてある文字を読んでいる。
「リョウさん、今日のお昼は私の奢りです」と言って、ユカさんは俺にカードを見せる。
カードには、フードコートの店舗で2名様、1回のみ無料で料理を頼めると書かれていた。
さて、俺の番か。
「ピッピッピッピッピー!オメデトウゴザイマス、6トウ、マリョクフォトフレームデス」
俺がストップボタンを押して貰った物は、一枚のB6サイズの透明な板だった。
「リョウさん、何が当たったんですか?」と言われ、説明書を読んでみる。
この魔力フォトフレームは、アナタの今まで見た記憶を、画像として写し出し飾っておける商品です。
画像は、10枚まで保存できます。
保存する画像は選択可能で、誤操作で消えない保護機能も付いています。
なる程?では、ちょっと試してみよう。
俺は、今朝のユカさんを思い出す。
そして次に、先程の猫のコスプレをしたユカさんを思い出す。
B6サイズの透明な板に、ユカさんが微笑んでいる画像が写し出される。
「これって、朝の私?恥ずかしいですよ〜」
次の画像を見て「ちょ、ちょっと?リョウさん、その画像は止めて下さい!」と、言われた。
「どちらも、可愛いじゃないですか」
「リョウさん、二枚目の画像は消して下さい。じゃないと、物理的に記憶を消去しますよ?」と、優しい笑顔で言われ「い、イエス・マム!」と、挙手の敬礼をして、俺は即命令を実行した。
子豚と烏も、萎縮している。
物凄く優しい笑顔の筈なのに、威圧感が半端ない。
俺は、ユカさんの意外な一面をみた気がする。