異世界転生   作:魔導科学

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安全地帯に戻った俺たちは、ATMへと向かった。

 

この世界のATMは、カードなんて物は使わない。

 

掌を画面に押し当てるだけで、全ての操作が可能だ。

 

フォンファさんの料理の恩恵を、ここで改めて実感することになる。

 

ATMの画面に表示された数字を見て、俺は思わず声を上げた。

 

「うわぁ、ポイントが凄い事になってる」

 

「本当ですね・・・想定外の数字です」

 

隣で画面を覗き込んだユカさんも、目を丸くしてビックリしている。

 

そう言えば、フォンファさんの所で食事をした後、体が驚くほど軽くて大分動けていたな。

 

あの料理の効果が、こうして目に見える結果として反映されたんだろう。

 

もう他の飲食店には、行けないな。

 

そんな事を考えながら、次は武器防具屋にやって来た。

 

「いらっしゃい!うちは、いいのが揃ってるよ!後、アイテムの買い取りや、武器防具の強化といった鍛冶仕事も請け負ってるよ!」

 

「すみませんが、カタログを見せて頂けますか?」

 

俺は店主にそう告げながら、店内を見渡す。

 

小綺麗でお洒落な店内に、厳ついオッサンが一人。

 

なかなかに、ギャップが激しいな。

 

「はいよ!」と、店主が手元を操作すると、店の壁の一部が巨大なスクリーンになり、武器や防具の一覧が表示される。

 

色々あるな。

 

近接武器は、定番の電動ノコギリ、ナタやナイフから、ロングソード、ツヴァイヘンダーといった西洋剣。

 

さらには青竜刀やシミター、日本刀に野太刀。

 

果ては槍や薙刀、刺股といった長物に苦無や手裏剣各種、スローイングナイフと、あらゆる刃物が網羅されている。

 

格闘武器には、ナックルやサイ、トンファー、ヌンチャク、鎖鎌、鉤爪、警棒、寸鉄、鉄笛、杖、釘バット、はたまたバールの様な物、なんて物まである。

 

防具の方は、フルフェイスメットに工事現場のヘルメット、棘付き肩パット、ホッケーマスク、レスラーマスク、バタフライマスク、西洋甲冑に鎧兜、防弾チョッキに戦闘服、何故かナース服やセーラ服、着ぐるみ、麻縄。

 

そして、パンツまである。

 

パンツやバタフライマスクは、変◯仮面やタキシード◯面、肩パットはヒャッハーと叫ぶ世紀末の汚物消毒人、または宇宙世紀のロボット用か?

 

飛び道具の類は重火器から弓矢、投擲用の小銭、石、ボウガン、スリンショット、刃物の項目にあった手裏剣や、ナイフ、火炎放射器、ライフル、マシンガン、ハンドガン、果てはロケットランチャーに、某猫型ロボットに出てきた地球破◯爆弾的な物、地雷やら光線銃まである。

 

後は、乗り物系なんて物まであるな。

 

自転車、一輪車、三輪車、バイク、バギー、車、手押し車、ショッピングカート、カヌーやゴムボート、ヨットに盥船、流石に飛行機まで無かったが、危険な物を見つけた。

 

何だよ、三角木馬って?

 

乗り物は乗り物だけど、移動用じゃ無いよね?

 

・・・まぁいい。

 

麻縄や三角木馬の事は、忘れよう。

 

もちつけ、まだ慌てる時間じゃ無い。

 

後は、戦闘補助なんて項目もあるな。

 

見てみると、動物用のつけ爪や牙、装着用の鉤爪、羽根や身体に取り付ける系統の刃物や小型ロケットに自爆用の爆弾、更にモスピ◯ダを彷彿とさせる、着れるロボットアーマー的な物まである。

 

動物の身体に爆弾とか、これ絶対に動物愛護団体から文句が来るし、うちの子たちには絶対に、爆弾なんてつけさせないぞ?

 

「い、色々ありますね」

 

「そうですね。ポポや瑞にも、装備できそうな武器や防具もありますね。爆弾は・・・許しませんけど」とユカさんが、お怒りである。

 

「そうですね。それは俺も怒り心頭です」

 

「どうします?このカタログに載ってる槍で、店主をお仕置きしますか?」と言って、ユカさんがカタログを指差す。

 

そこに映っているのは、紅い二本の棒が絡み合い、先が二股に分かれた槍だ。

 

某アニメで、巨大な人型決戦兵器に乗った少年が、敵の少年を握り潰して首が跳ね飛ぶ・・・。

 

あのシーンに出てきたのと、そっくりな見た目なんだけど・・・。

 

「ゆ、ユカさん?その槍はちょっと人類が補完されかねないから、やめておきましょう?店主には、俺からビシッと言ってやりますから」

 

「人類が補完されかねない?よくわかりませんが、リョウさんがそう言うなら、お任せします」

 

「おい、オッサン!動物用の武器に、なんで身体に装着する自爆用の爆弾なんてあるだよ?動物愛護団体舐めてんのか?アァん!?」

 

「い、いや、別にペット用の武器って訳じゃないんだぞ?例えば、捕獲したキョンシーに爆弾を着けてだな・・・」

 

「キョンシーは、元人間だろうが!?キョンシーだって、好きでキョンシーになった訳じゃないんだよ。そこら辺、どう考えてんだ?ゴラァ!!」

 

「わ、分かった。俺が悪かった。その爆弾は、今後は販売しないから」

 

「後、アンタは転生者か?」

 

「?転生者?なに言ってだ兄ちゃん?全く、仕入れ先に返品だな」

 

「いや、違うならいい。忘れてくれ。後、此処の武器や防具はアンタが作った物じゃないのか?」

 

「作った物も在れば、仕入れた物もあるぞ」

 

なるほど、と言う事は仕入れ先の人間が、転生者の可能性が高い訳か。

 

俺は、ジッチャンの名にかけて!

 

真実は、いつも一つ!

 

と言う、探偵の如く推理した。

 

「因みに、仕入れ先の人間は、定期的に来るのかい?」

 

「おぉ、もう少しすると来ると思うぜ?」

 

「そうか。なら、武器を見ながら待たせて貰うよ。勿論、良いものはちゃんと買うからな」

 

 

 

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