エゴにまみれた危険な悪魔   作:名無しの位階1の虫ケラ六年生

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第二話 使い魔は魅力的

 

 

学校生活2日目

 

昨日とは違う快適な馬車の走行、停車で俺は満足であった。

残念ながら馬車は作られている段階なのでまだ届いていないのだが、御者と水馬(ケルビー)は変えることができた。

これで、多少は目立たないと思った。

 

 

 

「どういうことだ」

 

目立っているではないか

 

 

「坊ちゃん。それは無理ですよ。考えてください馬車で登校して目立たないと思う馬鹿がどこにいますか」

 

「え、アレとか」

 

俺が自分の馬車を見送った後、例の特待生イルマがド派手に「イルマ様のお成ーりー」とお知らせまでして馬車で登場した。

扉が開かれたかと思えば、SD(セキュリティデビル)と思われる悪魔が、絨毯を勢いよく広げた。

流石に、レッドカーペットでの登校は俺でも引いたぞ。

慎ましく生きろ、やはり三傑の孫はこんなものなのだろうか。

 

「イルマは登場の仕方の割にビクビクして……待て、アイツ決闘で負かしたアスモデウスを侍らせてるぞ」

 

 

高貴な家系のアスモデウスが鞄持ちか

 

イルマの佇まいから、目立ちたいのか目立ちたくないのかがチグハグに感じるが、昨日決闘をしていたアスモデウスを配下のように扱っていることから、やはり目立ちたいのか?と、思ってしまう。

 

そして純粋に、決闘で負けたとはいえ、あの性格に難が有りそうなアスモデウスが誰かの下についていることが驚きであった。

 

イルマには、カリスマのようなものがあるのだろうか?

 

 

「なあ、メイ。イルマがこの調子で目立てば俺の馬車はそれに隠れれるのでは?」

 

「……坊ちゃんが目立っているのはそれだけが理由ではないのですよ」

 

 

メイが、酸っぱいものを食べたときのような、変な顔をする。

 

 

「なんだ?ハッキリといえ」

 

「見た目ですよ」

 

「ああ俺がイケメンってことか」

 

「即答がクソムカつく」

 

 

俺の顔はこの俺への嫌悪を隠そうともしないメイにイケメンと言わせるほどに整っているのだろう。

今までたくさん抱いてきたが、みんな口を揃えて顔が良いと言っていたことを思い出す。

悪魔らしい血のように赤い瞳、長い睫毛、高い鼻、笑うと見える尖った牙に、整った骨格。

髪は使っているシャンプーのおかげがサラサラで艶がある綺麗なプラチナ色だ。前抱いた女にあまりの白さと輝きに白馬の王子様と言われたのはお笑いだったな。ぐっちゃぐちゃに泣かせて捨てた。

 

身長もある方で、190は普通にあるはずだ。

悪魔は人型から異形までたくさんいるので、身長の幅が広い。俺の腰までの背がない悪魔などいくらでもいるし、俺よりも遥かに身長も図体もでかい悪魔もいくらでもいる。1メートル以下も2メートル以上もざらにある。

 

 

「確かに坊ちゃん俺より何十センチも高くて憧れるし、マジ男からみても普通にかっこいいっす!」

 

 

「メイヤバいコイツの無自覚勃つ」

 

「反応童貞かよ」

 

「あ?お前の膜を誰が貫通させたと思ってる?」

 

「きっっっしょ」

 

メイが汚物を見るような目で俺をみてくる。

主人に対する態度ではないな。少しイラッとしたのでメイの無防備に晒されている首をみて、ちょうど良いと思いうなじに噛みついた。

 

「ッん、」

 

こいつもはやMだろ。

いや、コイツの性癖をおかしくしてしまったのは幼少期から魔改造よろしくしていた俺だ。

責任とって今日は抱くか

 

 

「?」

 

 

俺とメイの汚い会話を純粋なケイはニコニコと仲良いなああとしか思ってなさそうな顔で見ている。

ほのぼのとした。

 

 

「ッぁ」

 

 

おいちょっと黙れメイ

噛まれた後の余韻でヨガるな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「酷い目にあいました。

鬼畜外道悪魔な坊ちゃん。今日の予定は使い魔召喚の儀です」

 

「使い魔…この前の御者の水馬(ケルビー)みたいなものを俺たちも持てることができるのか」

 

「はいそうなりますね。ちなみに水馬は高位階(ランク)の使い魔ですよ。2頭使役していたのであの御者は割と凄いんですよ。運転雑でしたけど」

 

「そうか」

 

今の御者が気に入っているので、もう用はない。

 

「坊ちゃんは、やっぱりかっこいい使い魔出すんですかねー!!俺もかっこいいの出したいっす!」

 

「可愛いかよ」

 

「む、俺かっこいい!っす」

 

「そうかそうか」

 

 

「そこいちゃついてないで、担当官来ましたよ。厳しいと有名な悪魔ですから普通にしてください」

 

 

ざわざわと落ち着きのない室内。扉がドカンと勢いよく開け放たれ、メイの言う担当官とやらが入室してきた。

一気に室内は静まり返り、担当官の歩く靴音だけがコツコツと響いている。

 

担当官は部屋の真ん中にまで歩くと立ち止まって生徒を見渡した。不機嫌でプライドが高そうな顔。俺のドストライクであった。

歪ませて泣かせたい。本能が襲えと叫んでいた

 

 

「粛に、監督官のナベリウス=カルエゴである。」

 

 

「ナベリウスか、ケロベロスで有名な家系か」

 

「はい、使い魔召喚の儀の最適な配役と言えます」

 

「?」

 

メイと俺はナベリウスという家系を知っていたため聞こえないようにひそひそと小声で話しているのに対してケイは当然なにもわからず、はてなを浮かべている。

これは、本当に一般教養をしていないんだな。

常識面はメイにサポートさせるか

 

 

「この行事は常に私の担当だ。何故か?私が常に厳粛であるからだ。

貴様らが使えないゴミか、はたまた多少は使えるゴミかを判断する。」

 

 

ケイはカルエゴ先生と目があったのか、自分を守るように腕を抱えてぶるっと身震いをした。

 

「なんか怖そうな悪魔っすね」

 

「実際あの様子と噂だと間違いなくカルエゴ先生は怖いですよ。まあ、それよりも怖いを通りこして恐怖の坊ちゃんがいるので、大丈夫です」

 

補足ですが、みたいな様子でメイがいらない言葉を付け足してくる。こいつは毎度毎度すぐ調子に乗る

 

「おい誰が恐怖だ」

 

「カルエゴ先生にいかがわしい視線を向けているのが大分恐怖ですよ」

 

「…そんなわかりやすいか」

 

「付き合っている年季が違いますから」

 

 

 

「例えば祖父の威光を借りて、栄えある場で下品な呪文を唱え、あまつさえその日のうちに乱闘騒ぎを起こすようなゴミがいたら即、処分対象である」

 

カルエゴ先生が突然歩き出したかと思うと、イルマの目の前まで移動していた。イルマにぐいっと顔を近づける。

圧が凄い、ただでさえ小さいイルマが余計に縮こまってしまっている。

 

そういえばあのいろいろと問題のあった入学式、その進行役はカルエゴ先生だったことを思いだし、それは、嫌われるわけだと納得する。

おじいちゃんと孫とで進行をめちゃくちゃにしたからな。

代表生挨拶が式典中に首席から特待生に変更されるなんて早々あっていいことではない。

 

 

「イルマは禁忌呪文を唱えれるようなタマじゃないだろ。あのパフォーマンスはおそらく理事長の入れ知恵だろうな」

 

「ヒョロいっすからね」

 

「イルマさん。彼、カルエゴ先生に目をつけられてしまったようですね。あの口ぶり理事長の事嫌いですよ。最早八つ当たりではないですか」

 

3人でイルマにご愁傷様と哀れみの目を向けてやる。

 

 

「そして、初日に職員室で女教師を口説き出し連絡先を交換した、先程からぶつぶつとなにやら喋っているゴミも即処分対象である。女教師は減給だ」

 

「カルエゴ先生がこちらを見てますよ…!初日からなにをやってるんですか!ヤリチン!!」

 

「良い女だった」

 

「な、まさか……連絡先を交換した初日に……昨日私に映画を見に行けと言った理由はセ」「本当のことを言って付き添いをはずそうとしたらお前怒るだろ」

 

「当たり前ですよ!!」

 

「さ、さっきから俺の耳に不穏なワードが聞こえるんすけど、……その、もしかして坊ちゃんって結構な、悪い悪魔っす、か?」

 

「今更あ!!」

 

 

「ゆえに出来の悪いものは、即刻退学処分とするので、そのつもりで」

 

 

カルエゴ先生の口、ではなく可愛い説明セットで使い魔召喚についての説明が行われた。もちろんカルエゴ先生の口も可愛い。その可愛い口で俺の「お前は一回黙れ」

 

 

概要はこうだ

 

簡単!使い魔召喚講座

①羊皮紙に血で丸を描く

②魔法陣の中へ

③羊皮紙を中央のロウソクにくべる…と

④煙が形を成し使い魔に!

 

である

言葉通り普通に簡単そうだ。自分の血を出せばいいんだろ?いや、現代っ子にはハードル高くね

 

 

「使い魔の姿形は召喚した契約者に影響されるらしいですよ」

 

「じゃあ、坊ちゃんの使い魔はかっこいいすね!!」

 

「あの悍ましい性格を反映したかのような気持ち悪い姿になってしまったら、召喚された使い魔が可哀想だなと」

 

「先輩って坊ちゃんに容赦無いっすね、嫌いなんすか?」

 

「ええ、嫌いよ!!」

 

「それを本人の目の前で大きな声で言う必要はあるか?」

 

 

 

 

 

「アバドン・マルス!」

 

 

 

「坊ちゃん呼ばれていますよ。カルエゴ先生おこですよ、おこ」

 

「はあ……調子のいい」

 

 

カルエゴ先生の耳にでも入ったらどうするのか、メイに呆れながらも魔法陣の中に入った。

指の皮膚を爪で薄く切り羊皮紙に丸い円を描く。

 

ロウソクの火で羊皮紙を燃やす。

ロウソクから煙が立ち昇り、だんだんと形をとってくる

輪郭がはっきりとしてきた。

 

 

 

 

それは、悪魔の形

 

 

華奢でそれでいて肉付きのいい脚ができた

豊満な尻にきゅっとしたくびれ、2つの大きな果実、艶めかしいうなじに、サファイアの瞳、赤いふっくらとした唇、緑の長いサラサラとした髪

 

身長は170は超えているだろうか

サキュバスを思わせるような良い女が目の前に現れていた

 

 

「な、悪魔を召喚した!?」

 

「そんなことできるのかッ!!??」

 

「聞いたことないぞ」

 

「じゃあ、あの、お、…お姉さんは、その」

 

「おいお前大丈夫かッ…?鼻血出てるぞ!!」

 

「ぬ、布面積が少なすぎる。サキュバスなのかサキュバスなのか!?」

 

 

外野の生徒たちが騒ぎだした

無理もないだろう。使い魔召喚とは本来異形の生物が出てくるものだ。だが、実際に目の前にいるのは、女悪魔である。

 

俺は頭からつま先まで観察する

 

若干……浮いているな

足が地面に着いていない

 

羽を出さずに飛んでいるということは、悪魔ではない?

いや、だが重力操作の魔法を使えばこのくらいはできる

 

 

「お前、羽はあるのか?あるのなら、出せ」

 

この目の前の女がどんな姿であれ、使い魔召喚で出てきたかぎり俺の使い魔であることには変わりない。

とりあえず命令を出す

 

女は少し顔を傾けてから、俺の言葉の意味を理解したのか、ぎゅっと目を瞑った。

瞬間、バッという音と共に、女の背中に鳥のような羽が生えていた。

それは、悪魔の蝙蝠のような羽の平均的な大きさよりもはるかに大きく立派であった。

 

「尻尾はあるのか?」

 

また、女は目をぎゅっと瞑る

 

今度は尻から獣の尻尾が生えた。

これは……

 

「女、口の中を見せろ」

 

 

気づけば俺は女に歩み寄っていた

 

興味深い。

目の前の女の存在がただただ面白かった。

今の俺は多分、瞳孔が開き口角が上がっている。

 

俺は興奮を隠さず、女の顎を掴んで口を強引に開けさせた。

口内に指を侵入させる

 

 

「ッんあ」

 

「ほう、歯があるのか。ちゃんと悪魔だな」

 

「ンッ」

 

「舌もある」

 

悪魔にはいろいろな種類がある。よって悪魔との関わりは常に新鮮な体験ばかりだ。

この目の前の女のような姿の悪魔、鳥のような羽で獣の尻尾を持つ悪魔など魔界にはたくさんいるのだろう。こんな姿、ありふれているのかもしれない。

……いや、訂正しよう。

羽は、蝙蝠のような羽ではないといけない。

羽は悪魔の象徴である。羽が見窄らしければ、馬鹿にされるし、逆に羽が立派であれば、尊敬の目で見られる。

悪魔には色々な種類がある。が、羽はひとつしか存在しえない。鳥の羽は……悪魔ではない。

 

この女は召喚された使い魔。ということがわかる。

 

 

 

「お前は、なんだ?」

 

 

コイツは悪魔ではない

 

女の舌を掴み、撫でる。感触もやはり悪魔と変わらない。

歯も綺麗だ。尖った牙が可愛らしい

 

「ンッ、ア」

 

「喘げる…ということは喋れるのか。言語…は理解できているようだしな……体内はどうなっている?悪魔と同じならば、喋ることも可能、か。ならば早速中身を解体して……いや、ここでは場所が悪いか。今すぐに自宅の解体部屋で解剖して。興奮してきた。お前孕めるか?おそらく鳥のようだし、産卵…いや、見た目は悪魔だから……。しかし、悪魔と使い魔で子供はできるのか。ヤるのもひとつの良い手段だな」

 

 

舌をぎゅっと押して女の目をじっと見つめてやる。

 

すると、女は俺をみてビクンと震えて腰が砕けたのか、その場に座り込んだ。

感度も上場と

 

 

「従順そうで良い子だ。躾るのは骨が折れるから助かる。まあそれはそれで楽しいが。

改めてよろしくな俺の使い魔」

 

座り込んでしまった可愛い女に目線の高さを合わせるためにしゃがんでやる。

白い肌は赤くなり、サファイアの目は混乱したように涙が溜まっていた。

 

 

「どうした?返事は。見た目が悪魔なら、返事くらいしろ」

 

「あ、あぅ」

 

女の口から出るのは、言語ではなく、ただの音。

所詮は使い魔か。

しかし同時に将来性を感じることも本音だ。

知性も高い

 

 

「これは、言語を教えれば喋るかもな……面白い」

 

 

俺は新しい使い魔の頭を撫でてやり、魔法陣の中から出る。

女も戸惑いながら、俺の後をついて歩く。

 

と、ここで俺は改めて外野に意識を向けた。

すると、どうだろう。なぜか様子がおかしい

 

これはドン引きというやつだろうか、皆が俺のことを黙って見ている。言葉を出そうにも出せないそんな雰囲気。口が半開きのままだ。

助けを求め、メイたちの方を見た。目があったが微動だにしない。

皆どうしたというのか

 

 

「……グリフォンだな」

 

 

静まりかえった室内にカルエゴ先生の声が響いた。

 

「使い魔の姿は召喚者に影響される。なぜ悪魔の姿なのかは不明だが、それが貴様を反映した姿ということだろう。巨大な翼にライオンの尻尾、この特徴はグリフォンで間違いない」

 

 

カルエゴ先生がご丁寧に説明してくれた

 

グリフォン…鷲の上半身にライオンの下半身を持つ知性が高く強力な身体能力を持つ生物である。

確認されている個体数が少なく、希少な部類に属されている。

 

俺は思案しながら、メイたちの元に戻った。

 

 

「キモいですよ」

 

 

出迎えの第一声は罵声だった

 

 

「坊ちゃん……流石に、アレはちょっと……」

 

「解剖からの孕め宣言はキモい」

 

「坊ちゃんがかっこいいからって、女の子はもうちょっと、……扱い方があるんじゃないっ、すか……すんません。使用人が生意気言ってるのもわかってるんすけど、やっぱ…」

 

まさかのケイからも否定されてしまった。

思わず後ろに付き添っている使い魔を見る。戸惑った表情で俺を見つめ返すだけであった。何かを訴えているようにも見えるが、見当もつかない、

 

やはり意思疎通は早期課題だな

早速帰って解剖しよう。器官が同じならば会話は可能なはずだ。

 

 

「坊ちゃん!キモいことお考えにならないでください!!」

 

「そんな俺は顔に出てるか、」

 

「坊ちゃん…俺にもわかりますよ。今の坊ちゃん、その使い魔?を見る目が捕食者の目なんすよ。普通に怖いっす…解剖するんすか?可哀想、っすよ……」

 

よくわからないが、俺が使い魔の女を見る時の目が怖くてよくないらしい。

が、そう言われてもどう変えれば良いのだろうか。

 

 

「それ、に!!解剖って絶対痛そうっすよ。麻酔はするんすよね!?」

 

 

「大丈夫だ。痛くない、やってるうちに気持ちよくなるようにするからな。というかしている。メス入れたら喘ぐようになるさ」

 

 

「「坊ちゃん……」」

 

 

 

 

メイもケイも無事に召喚に成功した。

 

イルマはやはりというか、目立たないと仕方がない運命なのか、カルエゴ先生を使い魔召喚していた。

悪魔が悪魔を召喚するなど意味がわからない。そんなこともあるんだな、とは片付けられないほどに前代未聞だ。

普通ならば煙が姿を取りだすのだが、イルマの召喚だけはなぜか、地面に描かれた魔法陣が光った。そしてその魔法陣からカルエゴ先生が出てきたわけということだ。意味がわからない。

 

調べてみるのも面白そうだが、それよりも解剖と産卵の方が重要なので後回しだな。覚えていたら、研究するのもいいかもしれない

 

 

待てよ?カルエゴ先生が使い魔?

セクハラやりたい放題じゃないか……恐るべし、イルマ

 













魔入間でいう使い魔というのは、魔界に生息している魔獣を一時的に召喚者の元に仮の姿で転移させているらしいです。
元々の姿と召喚時の姿は召喚者に影響されるので、全く違います。

つまり、オスがメスになっている可能性もなきにもしもあらず。逆もまたしかり。と私は考えたわけです。


なんだってーーー
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