エゴにまみれた危険な悪魔 作:名無しの位階1の虫ケラ六年生
オリキャラを、ピックアップだ
俺はある2択にとても悩んでいた。
珍獣と呼ばれるウァラクとの交流を許可するか、しないかの究極の選択だ。
先日の飛行試験では、ケイの才能を感じることもできて、期待を良い意味で裏切られた。
その点とても評価しているので、ご褒美ということで、許可をしてもいい気分にはなっていた。
しかし、ダメと言い続けることでしょぼんと寂しそうにするケイを見ていたい気持ちもあることが事実だ。
それに、ケイが飛行試験の後に休養が必要になり、なかなか話す機会を設けることができなかった。
でもな、この前頑張っていたし、許可してやらないと可哀想だよな。
「坊ちゃんッ大好き!!!」
え、可愛い
許可して良かった
「ふぃっ魔術授業でぇす」
「特殊な苗に手をかざして、クワンックワンッ」
苗に手をかざし呪文をとなえる
「ふぃっ花が咲きましたぁ」
すると、芽が、鮮やかな赤色の花に成長した。
「自分の魔力を形として見る!コツは頭の中に完成形を思い浮かべることでぇす」
頑張ってね!と魔生物担当、ストラス先生が言う。
今日は植物を咲かせる魔術の授業だ。
コツは完成形を思い浮かべること…か
そうだな、良い匂いの植物がいいな
先生のお手本を思い出すように、苗に手をかざして、呪文を唱えた
「クワンックワンッ…なるほど、」
「坊ちゃんは、どんな植物を……
っ坊ちゃんっ!!
…それは、ウチの商品の葉っぱじゃないですか、なんてものを授業中に。そもそも花じゃないです!」
「なんだ、悪いのか。花みたいに匂いはあるぞ」
「余計に悪いです!!坊ちゃんの魔力で育った葉っぱ……なんて恐ろしい」
お前は俺をなんだと思ってる
「ふぃー、普通の葉っぱですね。ふいっ?頭がポカポカしますね、良い匂いがします、ふぃっA +」
「いやー照れるな」
「坊ちゃん!?」
それは大丈夫なんですか…!?という目で俺に訴えかけてくるメイ。大丈夫だ、ストラス先生はもう、この葉っぱの術中にハマっている。
さあ、売店の葉っぱをお買い求め頂こうか
「あなたは、どんな植物ですか?」
「あ、私は…その……」
メイも呪文を唱え、花を咲かせていたのだろう。後ろにやっていた手が途端にモジモジし出した。
この反応は恥ずかしい時にメイが取る行動であり、後ろに何かを隠している…この場合だと、鉢だな。
いつまで経っても隠すのは、評価が付かないと諦めたのか、おずおずとメイはストラス先生の目の前に鉢を差し出した。
「こ、コレです」
そこには、可愛らしいピンク色の花が一輪ちょこんと咲いていた。
「まぁ、ふぃピンク色の可愛らしいお花ですね。Aです」
ストラス先生は見た目が気に入ったのか、高評価をする。
女子がこぞって好みそうな可愛らしい花だ
俺は思わず笑みが溢れる
「ほぉ、なんともまあ、ピンク色の可愛らしいお花ですね?メイちゃんよ。学校に通い出してから、お洒落もするようになってなぁ?…その髪飾り似合ってるぞ」
俺が揶揄ってやると、その手に持った花のようにメイの顔もピンク色に染まった。
恥ずかしさからか、メイは露骨に話題を変えた
「ッ///……け、ケイはどんな植物ができっ、ま、なんですか、それ。どんどん大きくなってませんか?」
「?再生するお花っす!!自分を養分にして食べて再生して増殖するっす!!」
変えた先、ケイの花は、普通の花ではなかった。
サブノックが咲かせて名付けた破壊神、自分の鉢を破壊する可笑しい花とはまた違う。
自分で自分を捕食し養分にして成長する、サブノックの真似をするのならば、暴食神と名付けるべき、貪欲さをもった花だった。
メイを見ても、クラスメイトたちの花を見ても思ったが、魔力には性格が出る。
どうやらケイは……かなりの欲しがりらしい
ケイと出会って、生活し始めてまだ1ヶ月も経っていない。
だというのに、どんどんと印象が変わって、本質が見えてきたかと思えば、また違う一面も見えてくる。この短期間でだ
「どんどん大きくなる成長スピードがすごいですねッ。でも…場所に、困りますね。生態系を壊しそうですっふいっ、B +」
ケイ……
俺は当たりを引いたらしい
「………」
イルマは、またもやこの授業においても、目立った。
イルマがクワンックワンッと唱えると、とても巨大な、鉢の大きさに見合わない幹ができた。そして授業を行っていた植物塔の天井を突き破り、それは咲き誇った。
見たこともない、巨大なピンク色のふわふわとした花が咲いた。
調べたかぎり、この
イルマと数日関わって…いや、数回喋ってわかったことがある。
イルマは、魔界の常識に疎い。
今までどういった生活をしてきた?
一度も家から出たことがないのか?
そう、思うほどに、一般常識に欠けている。
魔界での立場を決定ずける
イルマは三傑サリバンの孫だ。
箱入り娘ならぬ、箱入り孫なのかもしれない。
三傑サリバンに孫がいるなどと言うのは、入学したときの理事長挨拶で初めて知った。
秘蔵っ子で世間から隠されていた…というのは、わからないこともない。
が、だ。
根本的な矛盾がある
そもそも、サリバンには子供がいると言う話は耳にしたことがない。
結婚しているという話すらも聞いたことがない。
間が存在しない。
孫がいるだけ、……それは悪魔が生物である以上、あり得ないことだ。
イルマ、お前はなんだ?
どこから来た?
誰から生まれた?
魔王予言の書の一節にこんなものがある。
彼は
異郷とは、どこだ?
その異郷とやらには、魔界に、存在しない花も存在しているのだろうか。
例えば……そう、ピンク色のふわふわとした花とかな
私は、生まれつきとても弱かった。
身体が、魔法が、能力が、生まれた家が、立場が
全てにおいて、弱者であった。
坊ちゃんは私の家系能力を褒めてくださる。
メイドとして、と
私にはメイドとしての価値しかない。私からメイドを取れば、何もない。ケイのように、強くもない。
私は弱い
だからこそ、力に憧れ、求めた。
力が欲しかった。
最初は泣いた。
メイド教育の傍ら、夜中に悔しさと悲しさで何度、涙を流したことか。
だが、直ぐに諦めた。
悔しさも悲しさも感じなくなって、涙は出なくなった。
そのきかっけは、5歳になったとき。
生涯使えることになる主人と顔を合わせることになった、忘れることのできないあの日。
主人は、次期後継者候補。現当主の長男であらさられた。
私と同い年と聞いていた。
私は反抗心があった。
なぜ、同い年のやつに仕えないといけないのか。強い力を持つ現当主様ではなく、次期当主
まだ、当主になると決まったわけではない。強い力に憧れた。仕えるなら、使われるなら、強者がいい。
腹が立った。
だが、メイド見習いで力を持ち得ない私は逆らえない。
私は腹に怒りを抱えながらも、主人となる坊ちゃんと面会することになった。
ひと目見て、恐怖を覚えた
同い年の悪魔に、恐怖を感じた。
目の前にいたのは、私と同い年でなかった。得体の知れないナニカ
私はその場に無様に平伏していた。
恐怖、絶望、
そして諦め
逆らう心など、坊ちゃんに会って一瞬で無くなった。捨てさせられた。
身体が理解していた、坊ちゃんのことなど何一つ知らないのに、わかってしまった。
コイツはヤバイ
「俺に従えないやつは…いらん」
殺処分だ
坊ちゃんの目は、
坊ちゃんの口は、無慈悲な処罰
坊ちゃんの手は、理不尽な暴力
坊ちゃんの足は、
坊ちゃんの魔法は、全てを
私は坊ちゃんに心酔した。
暴力に、力の権化に、無慈悲な心に、
私の初恋、初めてで最後の恋。
私は坊ちゃんをお慕いしている。
今日も今日とて、私は強大で平等な無慈悲に酔って、酔いしれて、壊される。絶望に触れる、いつしか私の心の拠り所になった。
なのに、それだというのに、
いらない
「先輩!坊ちゃんが俺の家系能力を褒めてくれたっす!!」
いらない
「先輩、あの、相談があって……痛いの嫌いなんすけど…坊ちゃんからの、命令で…、その」
いらない
「先輩、俺この頃坊ちゃんを見ると……身体がおかしくて」
いらない
「先輩!聞いてください!坊ちゃんにお茶をお出しする練習したんですけど、上手くいかなかったっす!!だから、教えてください!」
いらない
私はいらないのですか?坊ちゃん
私は捨てられるのでしょうか
離さないで坊ちゃん
坊ちゃんのためなら、命だって捨てる
だから…どうか、坊ちゃんの側にいることを、お許しください
私は相変わらず強さを求める。
坊ちゃんのお側にいるために。
これだけは、諦めることはできない。
それは、かつて勃発した悪魔同士の領地争いをもとにした殺試合だ。
使用武器「
が、負傷者が続出したため、現在はボールを使っている。
そして、城に乗り込み敵を1人残らず皆殺しにしていく。
が、時間と経費の短縮のため、今は領地を線で分けている。
ボールに当たったものは、外野行き。外野に行っても敵に当てれば内野に戻って来れる。
これは人間界でいう
定期的に授業内で行われる「
ここで、結果を残すと、
例えば、前回の
そして、次回の内容は、
位階昇級対象授業が1週間後に差し迫っていた
私は、ここで結果を残すしかない。
メイドの仕事の傍ら、特訓をすることは難しい。
私は坊ちゃん専属使用人なので、朝早くから夜遅くまで働かないといけない。
そのために、私は坊ちゃんの目の前で、それは綺麗な土下座をしていた。
「坊ちゃん…お休みを取らせていただきたく、存じます」
「ほう?なぜだ」
私の珍しい願いに、坊ちゃんの顔は面白そうに笑う。
「
坊ちゃんの使用人が、
改めて、頭を下げる。
坊ちゃんにとっても悪くない提案だと思うが、坊ちゃんは楽しいことがお好きだ。その時、その時によって、坊ちゃんの楽しいは、変わる。
この提案が、どう転ぶかはわからない。
私には、頭を下げ続けてお願いをするしか、選択肢はない。
「…お前が1人、1週間練習したところで、あのクラスメイトたちに勝てるとは思えん。
特に、あの特待生イルマ。この頃
「それは……」
坊ちゃんはいつも、痛いところをつく。
相手が言われたくないところを的確に。
私はどうして、こんなにも弱い
言い返すこともできない。
坊ちゃんが言うことは、事実だからだ。
私は弱い
「ならば、強力な助っ人が必要だな。教えてくれる先生とやらが」
俺、直々に教えてやる
イルマくんの助っ人オペラさんに対抗するべく、オリ主が立ち上がった!?
打倒!イルマ!!