木の葉の摩利支天と呼ばれた忍    作:rOOd

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広大の森には多種多様の生物が植物連鎖を
繰り返しながら共存共栄する。

これぞ、世界の営み。

人の世は欺瞞と拝金による封建の仕組みで
秩序を保っている。

これこそ、人の営み。



№3 クラスメイト

       【桜月 昼前】

 

    [木の葉隠れ里 アカデミー]

 

「ううっ・・・・・・あちこちから視線が〜!」

 

 無事に入学式を終え、姉弟で入学の記念撮影を

した後、姉さんは任務に戻るためアカデミーから

仕事場へ向かった。

 

 俺と縄樹は掲示板のクラス分け表を見て自分た

ちの教室へ行き、それぞれの席に座った。

 しかし、なぜか俺にだけ同期たちの視線が集中

し、居心地が悪かった。

 

「まるで針サイズのクナイが次から次へと当てら

 れているようだ〜。

 まさに針のむしろ〜。

 なんでこんな目に遭うんだ〜俺!?」

 

  縮こまっている俺を見て、隣の席に座る縄樹

は冷めた目を向けながらため息を吐く。

 

「・・・・・・りつ兄があんな演説するからだよ」

「うるさい縄樹!俺を置き去りにしやがって」

「姉ちゃんの指示だい。文句は姉ちゃんに言えば

 〜〜!?」

 

 ううっ、文句なんか言ったら殺される〜〜。

 そりゃ、騒動の原因は俺の演説だけどさ〜。

 けど、全部俺のせいじゃないわー。

 

 それで30分以上遅れて入学式が開始とか・・・

 朝礼台の三代目が咳払いしながら言いにくそう

に入学のあいさつとか・・・・・・。

 大人たちが俺の背後で拝んでいるとか・・・・・・。

 まわりの同期の連中からクスクスと笑われるとか・・・・・・全部俺のせいか〜。

 あ〜も〜朝から散々だ。

 

「くそ〜、姉さんの面構えなんて考えなければよ

 かった〜〜!あの偽装ツヤツヤ肌を泥パックで

 塗り込んでツルツルのっぺらぼうにしておけば

 よかった〜」

「・・・・・・嫌味?気遣い?何言ってるかわかんない

 よ、りつ兄」

 

 俺がぶつくさと愚痴を言っていると教室に担当

教官が入ってきた。

 へぇ~、ガッチリとした体型にキリッとした顔

立ちのアラフォー教官だな。

 けど、あの顔どっかで見たような?

 

「みんな〜席につけ!」

 

 その掛け声で雑談していた忍たまは教官の方に

目を向ける。

 

「本日からお前たちの担当教官 猿飛サトルだ!

 これからお前たちに忍者の基礎を叩き込むから

 楽しみにしていろ!」

 

 さ、猿飛?あの人猿飛一族の人?

 

 サトル先生ニカッと笑いながらそう言うと、チ

ラッと俺の方を見てこう叫ぶ。

 

「特に今年はとんでもないヤツが入学している。

 みんな、気を引き締めろ!」

「「「「「「「「は〜い!?」」」」」」」」

 

 止めて〜!?

 恥ずかし〜〜〜い!?

 学級崩壊に繋がる発言だぞ〜〜サトル先生!!

 

「とりあえず今日は自己紹介からだ。

 出席番号順に呼ぶので、席から立って名前と将

 来の目標を言いなさい。  

 では最初は男子から始める。  油女ユノ!」

「はい!」

 

 名を呼ばれた忍たちは、なぜか俺の影響を受け

たように熱弁を振るう。

 

「俺の名は犬塚バン!将来、全ての忍から認めら

 れる火影に俺はなる!」

「僕は加藤レン。みんなを照らす火影になりたい

 です」

 

 だから止めて〜!

 俺のマネをしないで!

 恥ずかしさで悶絶している間に縄樹の出番が回

ってきた。

 

「次、千手縄樹」

「はい!」

 

 同期たちは千手の姓を聞いた途端、縄樹に視線

を向けた。

 

「おれの名前は千手縄樹」

 

 縄樹は最初に俺の顔をチラッと見た後、同期た

ちの顔を見渡してこう言った。

 

「火影はおれの夢だ。そのために成すべきこと

 ・・・・・・・・・忍び耐える者を目指す」

 

 その場の全員は縄樹に真剣な眼差しを向ける。

 

「忍びとは嘲笑われようとも罵られようとも煽ら

 れようとも耐えて目標を成し遂げるのが本望。

 初代火影 千手柱間が木の葉という“和”を作る

 ため、数え切れない苦難を耐え忍んだ」

「「「「「「「・・・・・・・・・・・・」」」」」」」

「だから、おれはアカデミーでたくさんの忍術を

 身につけて木の葉を守る忍になる!!」

 

 おいおい、縄樹くん格好いいじゃん。

 般若の姉さんに怯えていた弟とは思えねぇ。

 いつの間にそんな立派になったんだよ。

 

「うむ、縄樹の気持ちがよくわかった。精進する

 ように」

「はい!」

「では次、千手律樹は……」

「「「「「おおっ!」」」」」

「……いや、お前は今朝十分すぎるほど自己紹介

 したな。次だ」

「差別だー!!」

 

 抗議する俺を無視して自己紹介は進み、男子が

終わると、女子の自己紹介が始まった。

 

「ヨシ、女子の自己紹介をしてもらう。最初は〜

 うちはカガリ」

「はい!」

 

 ほ〜、あの腰まで伸びた長髪の女の子、うちは

一族か

 千手とうちはか・・・・・・。

 まぁ、この時代だとうちはと木の葉との軋轢は

そんなにひどくないはずだ。

 けど、あいつ。なんで俺を睨みつけるの?

 

「私はうちはカガリ。木の葉で一番強いくノ一に

 なる!」

「おおー!」

「それと、これだけは言わせてもらうわ」

 

 カガリは腕を組み、不機嫌そうに鼻を鳴らした

 

「火影なんてクソよ! あんなのバカ以外やりゃし

 ないわ!!」

 

 カガリの発言で意気揚々とした自己紹介の場が

静まり返った。

 

ーto be continuedー

 

 

 

 




次回 決闘
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