オリジナル試作品   作:SCOPEWOLF

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試作三号
ジャンル:SF・スペースオペラ・ファンタジー
コンセプト:スペースオペラとファンタジーの混ざった世界。参考元のなろうの作品とかぶらないよう、主人公を未成年の人外に設定。アウトロー視点。
主人公:本名、および作中での呼び名なども含め設定あり。
ヒロイン:名前以外の仮設定あり。人外のうえでアンデットとして設定。
備考:基礎の設定を制作したのがそこそこ昔のため、かなり設定に粗と不整合性あり。設定の大幅な修正が必要。
その他作中の登場兵器についても設定あり。


試作小説三号:鬼神宇宙戦記

……冷たい空気が肌を刺し、薄暗い密室の中で目が覚める。

 

ここは……?

 

俺は確か、教室で昼寝をしていたはずだ。

だが、ここは見慣れた雰囲気こそあれど教室ではない。

 

ならば、ここは一体……?

 

『……艦内に生命反応』

 

「……!」

 

この機械音声は……!

 

『生体スキャン……照合完了。マスター「桜鬼」、おはようございます』

 

その音声とともに、暗い密室に光が灯る。

光に照らされた周囲の景色を見て、俺は確信した。

 

「まさか、大嶽丸……なのか?」

 

俺の口から出た名前はほかでもない俺の相棒……

 

 

VRゲーム「ギャラクシーウォー・オンライン」、略して「GWO」の戦闘用宇宙船の一隻。

 

 

レイブン級駆逐艦「RDX-423-C[大武丸]」

 

俺専用にカスタマイズされた、他に間違えようのない船のコックピット。

ゲームの中にのみ存在するはずのもう一人の俺……キャラクター名「桜鬼」の半身の中に俺はいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……どういうことだ?なんで俺は大嶽丸の中に……?」

 

俺の記憶が正しければ少なくとも直前まで俺は学校にいたはずだ。

 

この肌に感じるうっすらとした肌寒さ。

今は素足だからなのか、足に感じる金属の床の冷たさ。

明らかに現代のフルダイブ型VRでは再現が不可能とされている、完全な肉体の触覚だ。

 

……そもそも、今の俺の姿もおかしい。

 

ほんのりと薄く赤みを帯びた筋肉質の肉体。

着ている服は着物のような意匠の特注品の宇宙服。

 

今の俺の体は間違いなく、ゲームの中での俺のアバターである「桜鬼」の物だった。

リアルの俺は鍛えてるとはいえもう少し控えめな量の筋肉だったんだが……

 

この桜鬼の筋肉はまさに機能美を突き詰めた俺の目標。

 

引き締まりながらも圧倒的な力強さを見せつけるこのボディを望んではいた。

しかし、こんな形で得たとしても喜びより困惑しか感じることができない。

 

とりあえず右手をいつも通り操作してメニューを開こうとしたが……

 

「……チッ、開けん」

 

ゲームのアバターで宇宙船の中という非現実的な状況のくせして、何をしてもメニューが開くことはなかった。

嫌なほどにリアリティのある非現実な状況に思わず舌打ちが漏れる。

 

ひとまず立ち上がり、コックピットのコンソール前へと移動する。

座標は……Error?

 

「マップは……未登録の宙域?」

 

未登録の宙域……。

GWOにおいて登録されていない宙域というのはつまり、星系が存在しない外宇宙ということ。

基本的にゲーム内の星系のほとんどには宇宙ステーションが存在する。

未発見の宙域というのはほとんどなく、もし見つけることができれば大発見レベルの偉業。

つまるところ、ここはどこかの宙域というわけではなく単純に詳細に名前が付けられない場所……つまり外宇宙ということになる。

 

とにもかくにも、外の様子をいったん確認しなくては位置の特定もクソもない。

コックピットのシートに腰掛け、スリープモードのメインOSを起動してモニターに外の映像を表示した。

 

「……これは」

 

無数の点が煌めく暗い景色の中、目に入ったのは茶と赤にまみれた球体。

影になっているところに見える幾つもの光から、そこには人が住んでいるということがわかる。

 

 

惑星。

 

 

それも、有人の星だった。

しかし……地形や特徴的に俺の知らない星らしい。

 

「どこなんだ……?いったい俺は、何に巻き込まれたっていうんだ……?」

 

もう何度目かもわからないその疑問に答える者は誰もいない。

だが……これはある意味運がよかったとも言える。

目の前の星が有人惑星ならば……一か八かではあるが、何かしら情報を得られるかもしれない。

 

「……ボイスコマンド。惑星突入シークエンスを開始しろ」

 

『ラジャー。正面の惑星をスキャン……大気の存在を確認。

メインシステムを大気圏突入モードに切り替えます』

 

俺の声に反応して、この船に搭載している艦制御補助AI「O.G.R.E.」の無機質なアナウンスが返ってきた。

同時に全自動でシステムが動き出し、大嶽丸は惑星へと向かって微速前進し始めた。

念のためシートについているシートベルトを装着しつつ、俺は艦の詳細な状態を調べ始める。

 

 

……全システム正常。

貨物室の中身は最後にログインした時のまま。

 

これから先のことに不安がよぎるが……

それでも、今あるもので何とかしていくしかない。

 

『大気圏突入フェーズに移行。衝撃に備えてください』

 

O.G.R.E.のアナウンスがコックピットに響く中、俺は決意する。

これから先にどんな状況が待ち受けていようとも……

 

俺は絶対に、なんとしてでも生き抜いてやろうと。

 

『大気圏突入まで、5・4・3・2・1……』

 

『突入を開始します』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……あれからどれだけ経っただろうか?

 

俺は今、降り立ったこの惑星に居ついていた。

幸いにも言語についてはなぜか理解できたために、俺はこの星の住人とコミュニケーションをとることに成功していた。

 

そうしてしばらくこの星に世話になりつつ、俺はこの世界……この宇宙について様々なことを学んでいた。

 

未知の星系、聞きなじみのない星間国家……

そして、この世界と元の世界のゲームであるはずだったGWOの世界との共通点。

 

やること、やっていくことは色々と多いが……

 

それでもなお、俺は生き抜いていた。

 

そうして俺はこの星で……

 

「「「「「おはようございます、リーダー!」」」」」

 

「……あぁ、おはよう」

 

ギャング組織の幹部として、今日も部下たちを指揮していた。

この中で気に入った作品はどれでしょうか?

  • 試作一号
  • 試作二号
  • 試作三号
  • 試作四号
  • 最初から作り直せ
  • オリジナルは……やめておけ
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