美容系と漫画家   作:納豆伯爵

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第一話の芦花視点です。意外な展開があなたを待ってるかも?


飲み過ぎにご用心 美容系視点

私が三上君に…ううん、九十九君に好意を持つようになったきっかけは高校三年の時の文化祭の時だった

 

「あー、綾紬さんだっけ?どしたん?こんなところで?」

その時の私は彩葉に一人の女性として好きだと伝えて振られた時だった。

「別に…三上君には関係ないよ」

我ながら冷たい答えだったと思う

「そっか、なら俺に言いたいこと全部言えばいいよ。幸いにもここは屋上で居るのは寝てる俺と君だけだ」

「なにそれ、本気で言ってる?」

「おう、言ってる。関係ないんだろ?なら俺が聞いても問題ない、何故なら寝てるから」

「変なの…寝てるならしょうがないね、聞いてもらおうかな」

「おう、全部吐き出してしまえよ。きっとすっきりするだろうから、俺は寝てるけど」

 

私、綾紬芦花は酒寄彩葉が友達としても一人の女性としても好きだった。

でも、ある時から私だと彩葉を幸せにできないんだと思った。

月から来たというかぐや姫に彩葉の心も悩みも全部持っていかれた。

彩葉が幸せになれるならそれでよかった。

でも、私の心の中にはそんなかぐやちゃんに嫉妬してる気持ちがあった。

この気持ちを持ったまま彩葉の前に居るのは失礼だと思った、文化祭の時に私は意を決して彩葉に告白した。

やっぱり振られた、せめてもの強がりで友達として居続けてほしいと私はお願いした。

彩葉は何も言わなかったが優しい彼女の事だから受け入れてくれるだろうと思う。

私の気持ちも時間が解決してくれるだろうと思うと同時にそんなことないと思っている。

 

全部ぶちまけた、悩みも気持ちも想いも全部、お腹の中を3回ひっくり返す勢いで全部ぶちまけた

 

「三上君は、こんな私をどう思う?」

なんとなく、目の前にいる彼に聞いてみた。もしかしたら「意外だ」って驚くだろうか、「同性愛」をしていたことに引くだろうか

「うぅ…ぐすっ…ぐすっ…」

私よりめちゃくちゃ泣いてた

「え!?どうしたの三上君!?何でそんなに泣いてるの!?」

 

「ばっか、お前…こんなん…泣かない方が無理だろ!!」

もうそっからすんごい勢いで泣いて、私を抱きしめた。

「綾紬さんは、凄いよ一人をそんなに想うことが出来るなんて普通は出来ないよ。一人の為にそこまでできる人間なんてすごいよ」

「み、三上君!?///流石に恥ずかしいから離して///」

「でも、泣きたい気持ちをこらえたら駄目だよ。泣きたいときは泣くべきなんだよ。」

図星だった、泣きたい気持ちはあるのに全く涙が出ていなかったから

「だから、今は誰も見てないから泣いてもいい。俺も寝てるだけだから」

「そんなぺしょぺしょなのに?」

凄い勢いで泣いてるのに寝てるは無理があるだろうと思わずツッコんでしまった。

「綾紬さんが本当に全部曝け出して満足するまで俺は寝てるから気にしなくていいよ。どんな顔してても今は俺が隠すから」

「なんで…三上君はそんなに優しいの?」

「俺は寝てるから分からない」

変な人だと思った、だんだん涙が込み上げてきた

「もう、三上君の所為で私まで涙が出てきちゃった。」

「ぐ~ぐ~」

本当に口で『ぐ~ぐ~』って言う人がいるだろうか絶対狸寝入りだと思った。

「ゼット!!ゼット!!」

彼は本当に寝たふりする気あるのだろうか

「全く、人の好意を無駄にするのも悪いし」

そう自分に言い訳をして泣けるだけ泣いた、涙が枯れる気配はなかった

 

 

 

「ありがとう、三上君。」

「はて?俺は何かしたかな?寝てただけだからな~~んも知りません」

「もう、何それ…でも本当にありがとう。」

そう言うと彼はわざとらしくぽかんとした顔をして

「何のことやら拙僧にはさっぱりわかりませ~~ん。俺はここでお昼寝しながら漫画のネタ考えてただけで~す。」

「だから、ここでお昼寝していてくれてありがとうってこと」

そう言うと、三上君は納得したように

「ならしょうがないにゃあ…あ、そうだこれあげるわ」

そう言って三上君は私にお茶を渡してきた

「水分補給は大事だからそれ飲んでおきなよ、9月とはいえまだまだ暑いから」

「ありがと」

「また、誰にも聞かれたくないこととかあったらいつでも屋上においでよ。たいてい俺しかいないから」

「ぼっちなの?」

ちょっと意地悪がしたくなってそう言った。

「しいて言えばこのペンタブと屋上だけが友達さ」

「なら、私が友達になってあげる」

話を寝て聞いてくれたお礼だというと三上君は心底嬉しそうに笑いながら

 

 

「なら、これからよろしく。綾紬さん」

手を差し伸べてきたので私も

「うん、よろしくね三上君」

そう言って、握手をした。

 

高校卒業までの半年余りをたま~~に屋上でお昼を食べるようにして三上君と会っていた。

堂々と友達として関わることはなかった。なんか逢引してるみたいだなって思うときもあった。

真実には一度、彼氏ができたのかと疑われたがそんなことないと断っておいた。だってその時の私と三上君はお友達だったから

 

結局、私と三上君はたま~~に一緒にお昼を食べる程度のお友達というポジションのまま高校を卒業した。

 

大人になるにつれて仕事の関係であったり、とにかく色々な人に告白される機会が増えたが誰ともお付き合いする気にはなれなかった、彩葉以上の女性はいるわけないし男性に告白されても三上君以上に楽しくお喋りしたりする自分が想像できなかった。

 

 

三上君と再会したのは成人式の時だった

「綾紬さん、久しぶり」

「うん、三上君も元気そうだね」

他愛もない話しかしなかったがその時間が尊くて儚くて…とても胸を満たされるものだった。夢のような時間だった、夢なら覚めないでほしいと願うくらいだった。

 

「俺、明日も仕事あるから帰るね。」

「分かった、またね三上君」

同窓会も結局一次会で三上君は帰ってしまった。寂しいな~なんて軽く考えてたが思った以上に私は三上君に惚れてたらしく徐々に会いたい気持ちが募っていた。

まあ、連絡先を交換していなかったので連絡のしようがないことに気づいた時は本気で泣いた程度には三上君に惚れてたみたいだ、しかも誰も三上君の連絡先を知らなかった…

 

正直、もう一生会うことは無いのかもしれない。欲しいものは手に入らないのが綾紬芦花の運命かもしれないと本気で思う程度には後悔した。

 

それから7年が経って、真実は結婚して子供がいて彩葉にはかぐやちゃんが居て充実した日々を送っている現実に良かったねと思う自分と独り身にグサグサとナイフの様に刺さり続ける現実に心を痛め、明日は休みだし独り身らしくとことん飲んでやろうとお店を探している時に

「お姉さん、今一人ですか?」

ナンパに声をかけられ咄嗟に嘘をついた

「あの、私知り合いを待ってるだけなので…」

やんわりと断ろうとしたがナンパの人は自分も待つとしつこく言い寄ってきてイライラしだした時に

「すいません」

私に声をかけてきたのは探し続けていた三上君だった。喜びのあまり咄嗟にダーリンと呼んでしまった。必死のアイコンタクトも相まって、ナンパを避けるための演技だと気づいてくれたらしく、高校の時から変わらないぎこちない演技で「ハニー」と呼んでくれた。

我ながらその程度で有頂天になれる程度には安い女だなと思った。

まあ、三上君は私だって気づいてなかったみたいだけど。

 

ナンパに絡まれると面倒という理由で三上君を飲みに誘った。

あの頃のように他愛もない話をしたりしながらお酒を楽しんだ。

「最近、親とか担当とかからのいい人はいないのか、結婚しろよ的なオーラがうざくてうざくて…」

「分かる~~、私も周りが結婚しろ結婚しろってうるさいんだよね」

嘘はついていない。ただちょっと目の前の男性を忘れずにいただけで。

「「はぁ~~~~~~」」

「もうさ、私たちで交際する?」

最早、お酒の勢いに任せて口から出てきた。

「アリだわ、バックボーンとか適当に考えるからよろしく」

お互いに酔っていたことと親族などの周りからの結婚しろオーラがうざいという悩みで意気投合していっそ、偽装カップルということで交際していることにしてしまおうと話した。

 

「「あっははははははははは」」

 

出来上がった設定は見事に現実味があるのに何一つ真実がなかった。

「に、二年前から交際開始って現実味ありすぎでしょ」

「じ、実際には付き合ってすらないんだけどね」

「しかも交際のきっかけがナンパから助けたってそこだけリアル!」

「ついさっきの事だったから咄嗟の時に言いやすいかなって思ってさ」

「よし、この勢いでもう一軒飲み行く?」

「行く行く!!」

勢い任せに誘ったがめちゃくちゃノリノリで着いてきてくれた。

 

 

二軒目で飲んでる最中に彩葉と真実とのグループラインに勢い任せで「私たち交際してます」という、三上君と仲睦まじい感じの写真を撮って送った。ものすごい勢いで連絡が来たが、今は三上君と楽しくお話する時間だと思ってスマホの電源は落とした。

 

二軒目を出るころには終電なんてある訳もなく、タクシーに乗る元気もなかったので手頃なビジホで済ませた。

部屋に着いた途端にベットで寝てしまった三上君と私は寝てしまった。朝起きたときに、三上君の顔が近くにあって驚いた。

そしてしばらくして起きた三上君に対して

「起きた?九十九君?」

わざと下の名前で呼んで昨日の事を思い出してもらおうと思った。

頑張って思い出したようで、申し訳なさそうな顔をしだした彼に

「ていうか、私の事『芦花』って呼んでよ。一応偽装とはいえカップルなんだし」

そう言うと、九十九君は驚いた様子でその話は酔った勢いのそれで冗談かと勘違いしていた。私とカップルになるのは嫌なのか聞いてみると

「いやいやいや!!芦花さん超美人だし偽装とはいえ付き合えるなんて男冥利に尽きますというか!!」

凄い褒めてくれた、頑張って演技して照れないようにした。ばれてないよね?

 

「じゃあ問題ないじゃん、これからよろしくね九十九君♡」

いつか、本当にあなたのハートを射止めてあげるから




ちょ芦花っていう単語をこの小説で流行らせたいなって思うんですよ。深夜の1時ごろに唐突に思いついてしまった、ちょろい芦花概念。
第一話の裏側的な話を考えた結果がこれとは?芦花さん魔性の女説ありますね。


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