ようこそ百合至上主義のハーレムへ 作:ド級のスランプ、ドスランプス
総評6000ありがと〜
夏休み!
前世ですら楽しめた経験が無いので、実はかなり楽しみにしていた学生らしいイベントである。この学校帰宅部でも文句言われないのがいいね。
とはいえ仲良い相手が結構インドア派なのもあって、あんまりどこかにお出かけって感じでもない。ひよりんと本を交換しあって読んで感想会を開いてみたり、負けた側は次の試合で『吸うやつ』*1を思考時間の間付ける縛りで有栖ちゃんとチェスしてみたり、綾小路君に色んなゲームのRTAを更新させて、この学校だと動画アップロード出来ないから記録申請出来ないじゃんってことに気づいてみたり、一之瀬さんと改めて仲を深めたり、そんな感じで日々を過ごしていた。
そんなある日に届いたプール開放のお知らせ。これはもう行くしかないでしょって思ってたらまさかのりゅーたんからのお誘い。そういえば原作でもみんな引き連れてプール行ってたね。そんなに女子の水着が見たかったなんて。こういう所は高校1年生なんだなぁ……
ともあれプールに行くからには水着を用意しなくてはいけない。正確に言うなら別に無くても学校指定の水着を着ればいいのだけど、それはちょっとプライドが許さない。邪ロリに『起伏が少ない事ですし、速く泳ぐ為にも競泳水着を着るべきでは?』とか言われたら泣く。お前も胸無いだろが! って言いながら真澄ちゃんの胸を揉みしだくことになる。というかアニメを見るにモブ生徒までみんなビキニだったんだけど、ここの生徒達スタイルに自信ありすぎじゃない?
「──ってことで、お願い! 私に水着を選んで!」
「う、うん。それはいいんだけど……あんまり期待しないでね? 私も選んでもらったのを着て撮影してるだけだし」
最終兵器佐倉さん。プロのグラビアアイドルならきっと私にも救いの手を差し伸べてくれるはず。佐倉さんに無理ならもう誰でも無理でしょ……いや、邪ロリの取り巻きになんかファッションデザイナー志望の人が居た気がする。誰だっけ……?
「……佐倉はともかく、何故俺まで?」
「だって綾小路君、分かりにくいけど分かりやすいじゃん。お世辞言えるほど器用じゃないし、綾小路君の鼻の下が伸びたら似合ってるってことでしょ?」
「人を変なセンサーみたいに使わないでくれ」
「でも美少女2人の水着を間近で見れるの、役得じゃない?」
「……まあ、否定はしないでおく」
機械小路君ならともかく今の普通小路君はまだ興味津々のはず。女子更衣室盗撮イベントにも参加するぐらいだし。……まあ内通者としてだけど。
「じゃあ佐倉さんお願い!」
「う、うん……!」
「体型をカバーしたいなら……この、バンドゥビキニかな。脇の肉を持って来れるから……」
「寄せて上げるってやつだ。でもウチの学年、小細工で太刀打ちできないサイズばっかだしな……」
目の前の佐倉さんとか。何食べたらこんな育つの? 設定ではFカップらしいけど、なんかIカップって噂も聞いたことあるし。
「……それか、フリルとかで胸元隠せるやつにする? 目立たなくはなると思うけど」
「……それはなんかこう……負けた気分が……!」
ハァ……ハァ……敗北者?
貧乳つるぺた敗北者! お子様体型敗北者!!
「とりあえずさっきのばん……ばん何とかにする。黒いのあるかな」
「黒、好きなの?」
「ほら、私って虎だしやっぱり黄色か黒かなって……あ、あった。ちょっと着てくるね。その間に綾小路君呼んできて~」
「え、う、うん。分かった」
こういうのってなんとなく引きずられるよね。名前に色が入ってる人とかもっとだと思う。
「よっしゃ、どうよ綾小路君」
「いいんじゃないか?」
「うわ、冷めきった反応」
「声に出にくいだけだ」
しかし虎居アイにかかれば若干下半身に血流が集まっていることぐらいお見通しよ。……世界一無駄なメアリー・スーの能力の活用法だと思う。透き通る世界で甘勃起を見破るってなんだよ。気味が悪かったって言われても同意しかできないぞ。
「まあムッツリ小路君は気に入ってくれたみたいだし良しとしましょう! じゃあ次は佐倉さんの水着だね」
「え!? 私は、ほら、こういうのでいいかなって」
アニメで着てたラッシュガードを見せてくる。私の目が黒いうちはそんなもの許しませんよ。まあ私の瞳は緑がかった青だから黒いことなんてないんだけど。
「佐倉さん……いや、愛里!」
「は、はい!」
「綾小路君を悩殺するチャンスだよ?」
「ひ、人前で肌を出すのは恥ずかしくて……」
「自分の一番の武器を使わなくちゃ! ビキニでそれを押し付ければ男なんて一発だって!」
「なんかよからぬことを話してないか?」
「まっさかー。ねえ、綾小路君は佐倉さんにどんな水着が似合うと思う?」
「俺はそういうのには疎いんだが……」
白い部屋の役立たずがよぉ……異性の欲望を煽る技術とかハニトラ対策とかとして教え込んどけや。そんなんだから暴力装置しか作れないんだよ。
「とにかく色々試そう! これ! これ! これも!」
「う、うぇぇ……」
結局『雫』として使ってたようなシンプルなビキニに決まった。結局スタイルが良ければ飾り立てる必要ないってことね。ぺっ。
「でもマイクロビキニが一番反応良かったね」
「あれは……仕方ないだろう。生理反応だ」
「生理反応ってことはそういう気分になったってこと?」
「……セクハラだぞ。俺にも佐倉にも」
「な、なんであんなの着ちゃったんだろ……」
「まぁまぁ。若さって勢いだしさ」
というかなんでこの施設マイクロビキニなんて売ってるの? 探したらスリングショット水着とかもあるんじゃなかろうか。今度『えっちなしたぎ』とか『あぶないみずぎ』とか探してみるか。チェスで勝ったら有栖ちゃんが着てくれるでしょ。そのためにマイクロビキニもう買っちゃったし。
「そういえば今更だけど二人もプール行くんだよね? デート?」
「いや、池達に誘われてな」
「私は綾小路君に誘われたから……」
うーん原作通り? というか更衣室の盗撮って普通に犯罪だよね。覗きがギャグで許されてたのは平成前半までだよ。……綾小路君が解決したとはいえ、暴力事件で迷惑かけてすぐにこんなことやるあたり須藤ってマジでなんも反省してないんだな……まあ今回は私が関わったからちょっと変わってるかも。でもこの盗撮イベ、別に須藤一人居ても居なくても関係ないんだよな。
「じゃあクラスで遊ぶ感じか。寂しく過ごすんだったらウチに誘おうかと思ったけど……どの道そしたらデートの邪魔になっちゃってたね」
「……是非とも今度誘ってくれ。出来ればだが、虎居のクラスメイトとも仲良くしておきたい」
「私は……怖くない人となら……」
「あー……まあ、りゅーたんも今はお休みモードだから大丈夫じゃないかな? オンの時は怖い人だと思うけど……」
ひよりん辺りなら大丈夫かな? 運動苦手組として案外意気投合するかもしれない。澪は……怖い人判定入るかも。本人に聞かれたら怒られそうだなこの思考。
りゅーたん、澪、ザッキー、アルベルト君、私。プールに来たメンツはこんな感じ。アニメだともう何人か居た気もするんだけど……気のせいかも。ひよりんはお腹を見つめながら機会があれば……って言ってた。無人島試験までに体型が隠せそうな水着でもプレゼントしよう。太ってるかどうかと見られたくないかは相関しない。女心は難しいね。
「──邪魔だな」
「OK Boss」
あ、清掃中の看板が。これがあるってことは覗き計画進行中だね。
「……坂柳か」
「あら、龍園君」
あれ、妨害役の赤ゴリラは? このままだと女子更衣室に普通に入っちゃうぞ?
「……虎居さん。私の誘いを断ったと思ったらクラスメイトの方々と遊んでいたのですね」
「いや、割とそれは普通じゃない?」
というか杖ついてる子がプールに誘ってくると思わないじゃんね。実際何する気なんだろ? ──もしかして、女の子の水着が見たいだけ?
「ハッ、コイツがAクラスの姫さんより俺達と一緒に居たいってな」
「ちょっと?」
なんですぐ煽るの? 前Aクラスに挑むのはまだ早いってシリアス顔で言ってたじゃん。最後に勝ってれば途中は何でもいいって。
「そうなのですか? 虎居さん。今こっちに来れば真澄さんの生着替えが見れますよ?」
「龍園君ごめん、私ちょっと用事が……」
「伊吹が居るだろうが」
うーん板挟み。というかなんかで妨害されなかった? このバチバチ。確か──
「あ」
「あ? なんだ虎居」
「どうしました? 今からでも私達と遊びます?」
よく考えたら須藤暴力事件を圧勝しちゃったからりゅーたんが堀北さんに興味持ってないじゃん。そりゃ綾小路君も注意を引くために青年の主張させられないよ。りゅーたんの「鈴音ぇ……(ネットリ)」も聞けないじゃん。
「……なんでもなーい。もうさっさと着替えない? ほらほら行こうよ澪。有栖ちゃんは……真澄ちゃんが居るから平気?一緒に行く?」
「折角ですし一緒に行きましょうか」
「俺達も行くか」
もうどうにでもなーれ。最悪Dクラスのアホが覗きで捕まるだけだし。
「うーん……安心する空間」
「どこ見て喋ってるの?」
「澪の胸──空手経験者がいきなり蹴るのは良くないよ!?」
「ちゃんと捌ける相手にしかやんないよ」
この空間の胸の平均は多分BかC。中央値はB。真澄ちゃんが引き上げてます。
「はい有栖ちゃんばんざいしてー。スカートフック外すよ~。はい、私の肩捕まって片足ずつ抜こうね~」
「……なんか優里さん、介護手慣れてません?」
「前世の経験かな」
「冗談は手慣れてないんですね」
ほんとなんだけどな。介護ってか看護だけど……まあ大差無いね。
「うーん安心できない空間」
「……今度はどこ見て喋ってるの?」
「一之瀬さんの胸」
「アレは……確かに……」
胸囲の格差社会。やっぱり世界に平等なんて無いね……
「よし、邪魔な物が無い方が動きやすいことを証明してやろう……おーい! 一之瀬さーん!」
「あ、虎居ちゃん!」
男女混合だしもう全員混ざっちゃっていいでしょ。一之瀬さんのクラスとDクラスが遊びもしないくらい仲悪くなってなくてとりあえず良かった……良かった? どうだろ。
「よし、じゃあBカップ対Fカップで……」
「どういうチーム分け!?」
男子? 適当でいいんじゃないっすかね。でも綾小路君はこっちに来なさい。君が居る方が勝つんだから。
「……なぁ虎居。こういう競技って普通どのくらいやれるもんなんだ?」
「ん? んー……とりあえず一回見学してみる? りゅーたん……じゃない、龍園とアルベルト君を見て基準にしてみたらいいよ」
「なるほど、そうしよう」
まあその二人の身体能力は上位なんだけど。特にアルベルト君。ガタイからして違うし。
「……そうだ、虎居。帰りに少し伝えたいことがある」
「お、告白?」
「ある意味そうとも言えるかもしれん」
「ごめん、私女の子にしか興味ないから……」
「知ってるぞ。後でな」
「私の扱い雑じゃなーい?」
「うわ、こんなとこにカメラ置く? どんな執念……」
妨害すると目の届かないところでやるからってことで綾小路君は止めなかったらしいけど、回収を女子に任せないといけない時点で詰みじゃない? 私が居なかったら……堀北さんに頼んでたのかな。あれ、そういえばもしかして堀北さんの出番尽く潰してる? ……まあいっか。そのうち関わることもあるでしょ。
SDカード抜いて……カメラだけ残して……
「優里? 何してるの?」
「ちょっとダクトの掃除を急にしたくなって……」
「いや、言い訳が下手すぎるでしょ」
「そんなことより澪、この後暇? 良かったらAクラスの女子とご飯行かない?」
「いいけど……龍園達は?」
「男子会しに行っちゃった」
綾小路君、アルベルト君基準の身体能力発揮したらそりゃりゅーたんに目付けられるよ。折角なら佐倉さんと二人で帰らせてあげたかった気もする。でもまあウチのクラスに馴染みたがってたしいい機会でしょ。
「え、虎居ちゃん達ご飯行くの? 私も混ぜてよ~!」
「お、レズ之瀬さんも上がったんだ。多分いいよ~。Aクラスと面識あったっけ? 初めまして?」
「そんな呼び方するならせめて名前で呼んでよ! で、Aクラスの誰さん?」
「有栖……坂柳さんと神室さん」
「む……多分初めましてかな?」
「まあこれを機に仲良くなればいいでしょ」
原作みたいに一之瀬さん虐めされても困るし。邪ロリは定期的に浄化しておかないと。
『虎居、SDカードの回収ありがとう。破棄しておいてくれると助かる』
『あいあい。ところで綾小路君これ再生できる機械持ってない?』
『貸してくれそうな相手には心当たりあるが……見る気か?』
『勿論。私一之瀬さんとかDクラスのみんなとかが着替えてるところ見れてないし』
『共犯にしないでくれ』
『えー、普通の健全な男子なら興味あるでしょ? 一緒に鑑賞会しようよ~。友達なら悪いことも一緒にしないと』
『む……分かった。カメラは調達しよう。だが一緒に見るかは別の話だぞ?』
『はいはい。コーラとポップコーン用意しとくからね』
もしかして綾小路君、友達って言葉持ち出したら何でもしてくれるんじゃないか?
お気に入り、評価、感想よろしくお願いします
次でようやく特別試験編かな…?