ミレニアム廃墟、???
「一日のタスク完了をを確認。これより◻️◻️◻️◻️は補給に向かいます。」
一日の仕事が終わったという事務的な内容を口にし私は交代のロボットと場所を変わる。相手の顔にある液晶画面に映るのは、目つきの鋭い薄緑色の目に藍色の長髪、そして全身を覆う少し錆びれた鎧。
それではと一言残し未だに少し邪魔だと思う藍色の長髪を払い少しヒビが目立つ重い鎧をガチャガチャと動かしながら両手に持ったショットガンを片手に持ち変え、持ち場を離れた。
よし!今日もバッチリ!
今日一日頑張った私が真っ先に向かった場所はもちろん補給用の整備室ではなく…
「あぁ、愛しの王女様!今日もあなたはお美しい限りです!」
私は扉を乱雑に開けショットガンをほっぽりながら王女の元へと走り出した。
“私の“愛しい愛しい王女が眠るいわば王室だ。
今私が立っているこの地下室にはごく少数の者にしか立ち入りが許可されていない特殊な場所だ。
“特別“の部分ですでに泣き出しそう。ありがとうございます!王女様ぁ!
「今日もお顔を数時間見つめさせてもらってもよろしいでしょうか、いえ見つめさせてもらいますね」
一応丁寧そうな言葉を使ってはいるが、感情がどうしても抑えられない私はさらに一歩踏み込み、どこの角度から見ても目を閉じ眠るその完璧な顔をさらにまじまじと見た。
昔から毎日のように来るここは、綺麗で私自身のお気に入りの場所でもある。
地下とは思えないほど鮮明に天井から差し込んだ日の光がどこか美しく感じられ、壁や家具らしき物は錆びついてしまっていてどこか鉄臭いのが前々から気になるのは別として私がここで生活し始めてからどれぐらい立ったのかが分かりやすいからだ。
後実は言うと私はここでしか私になれない。
「あー!王女可愛すぎる!!!」
そう、まさしく本来の私だ。
ここで活動、生きているロボット達は皆ほぼ自我を持っていない。だからプログラム通りにしか行動しないし、区切り区切り話したり小難しい単語や言葉しか使わないのだ。
最初なんてピピピっていう音と同時に言葉が聞こえてきて混乱するわ早口すぎて聞き取れないわで大変だったし。
けれどそんな全員がほぼ同じ見た目で行動しかしない規則正しいどこかしらの軍隊みたいな感じの軍勢のなかに一人だけぽつんと本物の人間みたいななのがいた。それが私。
どんな意図かは分からない。けどただそこに居た。
中身の人格が前世の記憶とかいうやばい代物をおまけに持って。
いきなりこんなところに突っ込まれてほんと良い迷惑だよ!
「はぁ…」
ちょっと辛いことを思い出して思わずため息を吐く。
私がここに来た経緯としては、ある日突然起きたら自宅のベッドじゃなくてここに居たって感じだけれど、案外ここも悪くないし王女…もといアリスが目の前にいる状況は前世でブルアカをやった者にしては嬉し過ぎる状況だった。
ま、例え帰りたくても方法なんて知らないから帰れないんだけどね…。「外」の世界が私の知る日本だっていう保証もないし。
「◻️◻️◻️◻️はここから離れ補給に向かう事を推奨」
「うるさいなぁー別に戦った訳でもないのに補給なんてする意味ある?ないでしょ?なら黙ってくれると嬉しんだけど」
いつもように頭の中に響く女性のような声の合成音声で響く命令文をうざったく感じ少し強めの返答する。
ちなみにこの音声はいつも言われるタイミング的にサボっていると判断されると脳に直接流し込まれる自動システムの一つらしい。
毎日同じこと言われると流石にイライラしてくる。
というか今日の業務終わってるつーの。
ビー!
「っ!?」
そんなここに来てからいつも通りの一方通行な会話?をしていると唐突に脳内に新しい音が響いた。
それは私の脳を内側から壊そうとするかと思うほど大きな警報音だった。
「あっ…がっ…!?」
あまりの音と痛みによって私は王女が座る椅子の前で膝から崩れ落ちてしまった。
痛い…!痛い痛い痛い!何…これ…!?
今まで味わったことのないような痛みに思考を奪われかと思えば、急に頭がスッキリしたような感覚がした直後一つの言葉が頭をよぎった。
「侵入者だ」
侵入者だ
私はそう呟くと床に投げ捨てられたショットガンを拾い上げ片手に持ち、出口に向かって走り出した。
これから起こるであろう事を想像すると少しワクワクしてくる。
侵入者は誰だろう?大体はわかってるけど、連邦生徒会かな?それとも…
「んふふ」
鉄が擦れ合う音が響く長い廊下の中、微かに私の微笑むような小さな声が漏れる。
ちなみに鎧は「騎士と言ったらこれでしょ!」感覚で追加しました。なお本人的には動きにくいそうです。
がんばれ!
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